イギリスの教育事情

イギリスの文化や生活習慣を知りその背景や事情を理解するとハリーポッター・シリーズをさらに楽しく読み返すことができるということで始まりました「このシリーズ」本日はイギリスの教育事情を紹介してみたいと思います。日本とよく似ている所があるかと思えば全く異なる所があったりします。(全5項目)

5-1.イギリスの進学事情
イギリスには日本のような受験戦争などというものはなく学校によって年齢が違うそうですが11才か12才になると親が卒業した7年全寮制の私立中学校に縁故つまりコネで入学するんだそうです。

現にハリーのいとこのダドリー・ダーズリーは父親のバーノンおじさんが卒業した「名門」私立スメルティングズ男子校に入学しています。(賢者の石50ページ)コネのない子供達は地元の公立中学校に入学します。

7年全寮制の私立中学校では入学してきた新入生を複数の寮に振り分けて、先輩や各寮の寮監などに世話をさせているんです。

つまりそういった意味ではホグワーツというのはイギリスによくある7年全寮制の私立中学校をモデルにしているというわけです。

賢者の石の序盤の章で入学試験などのシーンが全く無くホグワーツからダイレクトに入学許可証が届いているのもイギリスのこういった事情が背景にあるんですね。

5-2.パブリックスクールとは?
イギリスではかつては教育を受ける機会は王侯貴族のみにしか与えられなかったそうなんですが、1868年に授業料さえ払えば一般人でも教育を受けられる国家制度が整えられたのだそうです。

この教育機関がパブリック・スクールと呼ばれるようになったんだそうです。ちなみにイギリスにおける公立学校は通常「ステイト・スクール」と呼ばれるんだそうです。

それなら私立の中等教育機関であれば全て「パブリック・スクール」の称号を得られるのか?といえばそうではないそうです。

良家のご子息やお嬢様・・・つまりエリート学生が通う学校でなければならないのだそうです。彼らは優秀な教師たちから指導を受けてオックスフォードやケンブリッジといった名門大学に進学していくんだそうです。

また大学を卒業した後も各業界で同じパブリック・スクール出身者が幅を利かせている場合があり就職活動の際にコネとして利用されることも多いんだそうです。

5-3.盛んなスポーツ
「健全な精神は健全な身体に宿る」との名言が示すようにパブリック・スクールにとってスポーツは教育の根幹でラグビー、クリケット、サッカー、テニスといったスポーツはイギリスから世界に広まったものですが・・・

そもそもこういったスポーツはパブリック・スクールで人気となりパブリック・スクールの出身者がイギリス国内や植民地で広めて普及したんだそうです。

特に土曜日には普段の寮内での生活で培ったチームワークと互いのプライドを賭けて寮ごとの対戦試合が頻繁に行われたり、また他のパブリック・スクールとの対抗戦のため遠征に行くこともあるのだそうです。

第4巻で開催された三校対抗試合もローリングさんがこうしたものからヒントを得てストーリーに組み込んだものといっていいでしょう。

5-4.立地条件と厳しい上下関係
もちろん全ての学校がそうだというわけではありませんが、多くのパブリック・スクールはロンドンから離れた郊外に位置していて、広大な敷地の中にいくつもの寮、だだっ広い校庭や様々な施設を内包しているのだそうです。

また「上級生以外は芝生の上を歩いてはいけない」など校内には上下関係に関する厳しく、そして細かい規則があって、こういった縦横に交わる関係性の中で、個人の自立とチームワークを育むのが狙いなのだそうです。

5-5.授業の進め方
イギリスだけでなくヨーロッパ全体に見られる傾向のようなんですが、先生が一方的に教えるのではなく生徒からの質問や生徒同士の議論が歓迎されるのだそうです。

先生は生徒の議論をいかに引き出すかに精力を注いで授業を進めます。何故なら教育というものは教え込むものではなく子供の資質を伸ばすことだと考えているからなのだそうです。

その一方で宿題は多く出来ない生徒はそれなりの罰を受けるそうです。また悪さをした生徒は別室で1人反省文を書かされることもあるそうです。

そういえばハリーポッター・シリーズでもハリーやロンが談話室で宿題をしたり別室で罰則を受けるシーンが結構頻繁に出て来たりしていますよね。

最後に
以前にも触れましたが日本とイギリスは共に島国で千年以上の歴史を持ちコネや学閥がものをいう所がよく似ていたりしますが・・・

ヨーロッパの人たちは学生時代から活発な議論を交わすことに重きを置いた教育を受けているので、日本の総理大臣がヨーロッパの首脳の中に入ると存在感を強く示せないのは教育内容の違いの表われなのかもしれませんね。

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リータ・スキータ

昨日はイギリス魔法界唯一の新聞を紹介したので本日はハリーポッター・シリーズにただ1人登場する記者を紹介してみたいと思います。本人は真実を読者に伝えるのが自分の役目だと言っていますが彼女の言う所の真実にはかなり片寄りがあるようです。(全4項目)

4-1.スリザリン寮出身の魔女
とにかく書く記事全てが恐ろしいまでにスリザリン寄りで一方グリフィンドール出身者が関わると、まさに手の平を返すとはこのことで捏造・でっち上げをしてでも非難するという徹底ぶりです。

でも別の観点から見るとリトマス試験紙的役割を果たしているとも言えます。この人の態度でスリザリン寮出身なのか?グリフィンドール出身なのか?が即座に分かります。

4-2.無登録の動物もどき
ハリーのお父さんやシリウス・ワームテールと同じ無登録の動物もどきで、この人は「コガネムシ」に変身します。(炎のゴブレット下巻563ページ携帯版995ページ)

と!いうことはおそらくトクダネを獲得せんがために1人で独学で誰にも相談せず動物に変身することを習得したのですから、それなりに優秀な人なんでしょうね。

4-3.ハーマイオニーとの攻防
2人の争いが始まったのは炎のゴブレット下巻142ページでホグズミード村の「三本の箒」でハーマイオニーと偶然出会った所からでした。(携帯版625ページ)

「あなたって、最低の女よ」と言うハーマイオニーに対して「バカな小娘のくせして」などと負けずに言い返すリータ・スキータでしたが・・・

ハリーたち3人が席を立って出口に近づいた時ハリーがチラリと振り返るとリータ・スキータの自動速記羽根ペンが取り出されてテーブルに置かれた羊皮紙の上を飛ぶように往ったり来たりしているのが見えました。

その時リータ・スキータが書いていた原稿は週刊魔女に掲載され、この記事を読んだ読者から怒りのふくろう便が多数寄せられて・・・

吼えメールを送りつけて来る者あり、腫れ草の膿を薄めていないのを送り付けて来る者あり「大きな封筒が見つかり次第呪いを送る」と言って来る者ありで・・・

散々な目にあわされたハーマイオニーでしたが・・・

もちろんこのまま黙っているハズがありません。リータ・スキータが無登録の動物もどきであることを見抜いたハーマイオニーは医務室の窓枠のところでスキータを捕まえて・・・

翌年には妄想まみれの記事満載で悪名高い「ザ・クィブラー」にハリーの真実の叫び!ヴォルデモート復活の記事をギャラなしで書かされるハメとなってしまったのでした。

4-4.リータ・スキータの報道のスタンスについて
騎士団下巻230~236ページのリータ・スキータとハーマイオニーのやり取りを見ていると真実を伝えることを止めてしまったマスメディアの恐ろしさがひしひしと伝わって来ますね。

ハーマイオニーが「ハリーが真実を語る機会を作ってあげたいの!」と言っているのに対してリータは「そんな記事は誰も載せないね」と言っています。

リータが言うには10人の死喰い人が脱走したことだけでもみんな十分不安感を募らせているのに、その上ヴォルデモートが復活したなんて話は信じたくないとのことです。

つまりヴォルデモートが復活したなどという戯言は大衆の風潮に反するので誰も読みたがらない。だから魔法大臣が予言者新聞にてこ入れしようがしまいが決して活字にはならないとのことです。

このようにマスメディアが伝えるべき情報を伝えず沈黙してしまうと身近に迫った危険を察知できなくなるんだということをリータ・スキータを通じてローリングさんは警告しているのではないかな?と私は思います。

最後に
ローリングさんは現実社会に存在する様々な問題点を擬人化して、それを通じて読者に訴えかけるのを常套手段にしていますが・・・

リータ・スキータはまさにマスメディアが抱える課題を凝縮したキャラクターだと言っていいでしょう。誤った情報に踊らされないよう私たちも情報を吟味する能力を身につけなくてはならないと思います。

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日刊予言者新聞

魔法界にはルーナ・ラブグッドのお父さんが発行しているザ・クィブラーや週刊魔女など週刊誌や雑誌などは色々発行されているようですが毎日朝夕発行されている新聞といえばこの「予言者新聞」しかないようですね。今日は魔法界で唯一発行されている「この新聞」について考えてみたいと思います。(全4項目)

4-1.初登場シーン
以前にも別の形で取り上げましたが賢者の石94ページでふくろうがハグリッドの所に届けるという形で初登場しています。代金をハリーが払っていますね。

ちなみにハリーが初めて予言者新聞を読んだのはアズカバンの囚人51ページ(携帯版56ページ)で夜の騎士バスの車中で「ブラックいまだ逃亡中」の記事が載っていました。

4-2.プロパガンダ?
時の権力の言いなりになるとマスメディアは国民の知るべき情報を伝えなくなり政府の都合のいい情報のみを報道するようになってしまいます。

第5巻「不死鳥の騎士団」の予言者新聞がまさに「その状態」でヴォルデモートが復活し再び闇の勢力の活動が始まったというのに、それに国民が気づかないという最悪の状態になってしまいました。

そういった懸念を騎士団上巻156ページでルーピンが指摘しています。魔法大臣コーネリウス・ファッジは予言者新聞に圧力をかけてヴォルデモート復活の事実にフタをしてしまったのです。

4-3.記事の信憑性は薄い?
魔法界唯一の新聞ということで要所要所で様々な人が予言者新聞を読むシーンが登場していますが記事の内容が100%真実のみで構成されていることは少ないようですね。

例・その1、炎のゴブレット上巻229ページ(携帯版211ページ)
怪我人は1人もいなかったのだからウィーズリーおじさんが正直に「怪我人はいなかった」と言ったのに「数人の遺体が森から運び出されたという噂」と「火のない所に水煙」とはまさにこのことです。

根拠のない噂話の発信元が何と!新聞とは・・・本当に困ったものです。でも?ハリーたちは真実を知る本人から説明を受けたので嘘だと知ることができましたが・・・

それ以外の大多数の新聞の読者は「本当は死人が出ているのに魔法省がその事実を隠蔽しているのでは?」などと思ってしまった可能性は十二分に考えられますね。(やれやれ)

例・その2、炎のゴブレット下巻121~124ページ(携帯版607~609ページ)
ダンブルドアの「巨大な」過ちと題して掲載された記事もハグリッドをよく知る人たちが読むと悪意に満ちた著しく片寄った内容であることが判りますよね。

ハグリッドの長所や優しい性格の部分については一言も触れておらず問題点や短所のみを列挙して、さらに「レタス喰い虫に噛まれた」などと事実ではない記述まで含まれています。

例・その3、不死鳥の騎士団下巻197~198ページ
アズカバンから10人の死喰い人が脱走したことを報じた「この記事」も真実とはかけ離れた内容に満ち満ちていますよね。

まずシリウスは今も昔も死喰い人ではないし10人の死喰い人が脱獄する手助けもしていないことはハリーたちや騎士団員たちは知っていますが・・・

真実を知る人たちにとっては笑止千万な報道内容でも、そのことを知らない人たちにとってはシリウス・ブラック1人でも恐怖なのに、それが11人になってしまったのですから大変な事態ですよね。

4-4.上層部のメンバー構成は?(スリザリンの影?)
プリンス上巻107ページではホラス・スラグホーンが「バーナバス・カッフに気づいただろうが、『日刊予言者新聞』の編集長で、毎日のニュースに関する私の解釈に常に関心を持っている」と言っています。

ここから予言者新聞の編集長はスリザリン寮出身とみて間違いないでしょう。

こういったことから予言者新聞の記事がスリザリン寄りの内容になっていたりグリフィンドール寮出身の魔法使いに対する報道内容が厳しくなっている原因が判ったりしますね。

最後に
マスメディアの恐ろしいというか・・・あやういところは同じニュースでも伝え方や表現・イントネーションの違いなどでいかようにも印象が変わってしまう所が怖いですよね。

ですから情報を受け取る側の私たちがただ情報を無防備に受け入れるのではなく、きちんとニュースや情報を吟味する術(すべ)を持たないと再び同じ過ちを繰り返すことになってしまうので注意が必要ですね。

そういったニュースを吟味する力を身につける方法といえば1つだけの情報で結論を出さずになるべく複数の情報を見聞きするよう心がけることだと私は思います。

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最初の印象最悪・・・でも最後には?(謎のプリンス編)

今週は初登場時「最悪の印象」→最後は「好印象」の人を紹介しています。このシリーズ最後の今日は偶然なのか?はたまた巻が進むごとに進化しているのか?印象の変動の落差が極めて激しい人たちが揃っています。

フラー・デラクール
この人の場合2つのライン・パターンがあるというか・・・第4巻と第6巻で2回それぞれ最悪から最高へと印象が変わっています。

第4巻「ハリーの印象」
上巻424ページ(携帯版386ページ)でフラーは「この小さーい男の子も競技に出ると、みんな言っていまーす」と言ってハリーを激怒させていますね。

ご存知の通りハリーは炎のコブレットに名前を入れていないし自分から望んで選手になったわけでもないのに高圧的な態度で、これではハリーが怒るのは当然でしょう。

こんな2人の「冷たい関係」が一新されたのが第2の課題でした。

フラーは水魔に捕まって人質にたどり着くことができず代わりにハリーがフラーの人質を連れて帰って来たのでフラーは自分の人質ではないカブリエルを助けてくれたことに感謝したのでした。(下巻226~227ページ携帯版697~698ページ)

これをキッカケにフラーのハリーに対する態度は一変し第3の課題の説明を受けるために会った時には笑いかけるようにまでなったのでした。(下巻297ページ携帯版758ページ)

第6巻「女性陣の印象」
そんなわけでハリーとの関係改善を果たしたフラーでしたがビルとの結婚を決めた後に新たなハードルが待ち受けていたのでした。

将来の家族の人たちと親交を深めるために「隠れ穴」に滞在したフラーでしたが独り善がりで独断専行な?性格が災いしたのか女性陣の反発を招いてしまいました。

ジニーは「わたしに対するあの口のきき方は何よ!」と怒っているし、ハーマイオニーは「あの人ほんとに自意識過剰なんだから」と声を落として言う始末

ウィーズリーおばさんも勤勉で地味なタイプのビルが何で「あんな娘(こ)」に惹かれてしまったのだろうとお嘆きのようです。(プリンス上巻140ページ)

でもフェンリール・グレイバックに噛まれて変わり果てた姿になってもビルへの思いは変わらないと言う言葉に心打たれてジニーもハーマイオニーもウィーズリーおばさんもフラーを受け入れることにしたのでした。

ドビー
この人こそ!最悪→最高の落差が激しいまさに最大級といっていいでしょうね。

第2巻ではハリーの誕生日を「これ以上ない!」というぐらい最悪の誕生日にするわ、ホグワーツ特急に乗るのを邪魔してハリーとロンがスネイプに大目玉を食らう原因を作るわ・・・

しかし!第6巻ではハリーの命を受けて1週間寝ずにマルフォイを尾行して忍びの地図からマルフォイが消えていたのは「必要の部屋」にいたからだということをつき止めるキッカケを作りました。

そんなドビーにハリーも「君はすばらしい仕事をしてくれたよ」と言った後「上出来だろ?」とロンとハーマイオニーに熱っぽく言ったのでした。(プリンス下巻201~202ページ)

グレゴリー・ゴイルとビンセント・クラッブ
ハリーが「この2人」と初めて対面したのは賢者の石162ページで、この時のハリーの印象はガッチリしていて、この上なく意地悪そうに見えたとのことです。

しかし!第6巻ではマルフォイからは必要の部屋の中で何を?しているのかの詳細を説明されていないのにも関らずポリジュース薬で女の子に変身させられての見張り役・・・

文句を言っても「いいか、僕が何をしていようと、クラッブ、おまえには関係ない。おまえもゴイルも、言われたとおりにして、見張りだけやってろ!」と言われる始末。

ダンブルドアの葬儀の日マルフォイがスネイプや死喰い人たちと共に逃亡して2人がひそひそ話をしている姿を見たハリーはクラッブとゴイルが奇妙にしょんぼりしているように見えるのでした。

グリフィンドール寮生とスリザリン寮生
このあたりがローリングさん上手いな!というか実に巧みだと思うのですが当初は私もハリーと共にスリザリン寮生を嫌っていたのですが・・・

賢者の石181ページでハリーが組み分けの儀式を受けた時ハリーはスリザリン以外にして欲しい、スリザリンだけはイヤだということでグリフィンドールに組み分けされたわけですが・・・

その後スリザリン寮出身でもいい人がいるということも判って来たし、グリフィンドール寮生にもどーしようもない人がいることも判りましたし・・・

読者のこの2つの寮に対する印象も巻が進むごとに変わって来ているのではないかな?と私は思います。

最後に
ようやくやりかけのシリーズ物を1つ片付けることが出来ました。でもまだ「初登場シーン」シリーズも第5巻と第6巻が残っていますし・・・

マクゴナガル先生も去年の10月に前半の3巻(1巻~3巻)を終えただけで後半の3巻(4巻~6巻)がまだ残っているので、できれば3月中には済ませようと思っています。

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最初の印象最悪・・・でも最後には?(不死鳥の騎士団編)

今週は初登場時「最悪の印象」→最後は「好印象」の人を紹介しています。本日の人物はシリーズの中で異端的存在で第1巻から登場しているところが共通する2人を紹介します。

アラベラ・フィッグ
以前にも単独で紹介しているので、ご存知の通り(ですよね?)第1巻の第2章でダーズリー家が自宅を留守にする時にハリーを預かる変わり者の近所のおばあさんとして登場しますが・・・

ハリーはフィッグばあさんの家を極度に嫌っていました。何故なら家中キャベツの匂いがするし加えてばあさんが飼っている猫の写真を全部無理やり見せるからです。(賢者の石37ページ)

第2巻以降はハリーがフィッグばあさんの所に預けられることが無くなったので出番がありませんでしたが、ハリーが吸魂鬼に襲われたことがキッカケになって突然ストーリーの表舞台に登場して来ました。

第5巻第8章「尋問」では吸魂鬼を目撃した唯一の証人として出廷し、かなり怪しげな証言でひやひやさせてくれましたがハリーを無罪放免にする一翼を担ってくれました。

ピーブス
ホグワーツに住みついているポルターガイストで監督生の言うことさえ聞こうとせずコントロールできるのはスリザリン寮つきのゴースト「血みどろ男爵」だけです。(賢者の石193ページ)

とにかく良い行ないをすることは全くなくイタズラをしたり人のケンカを倍にしたりすることのみに専心しているトラブルメーカーです。

そんなピーブスですが騎士団下巻398ページではフレッドが「俺たちに代わってあの女をてこずらせてやれよ」と言うと鈴飾りのついた帽子を脱いで敬礼の姿勢を取り・・・

フレッドの別れの言葉を深く胸に刻んだピーブスは狂ったように高笑いしながら学校中を飛び回り、テーブルを引っくり返したり、銅像や花瓶を倒したりと大暴れ!

最後の仕上げはホグワーツを去るアンブリッジ先生をマクゴナガル先生から借りた歩行用の杖とチョークを詰め込んだソックスで交互に殴りつけながら追いかけて嬉々として城から追い出したのでした。(騎士団下巻676ページ)

でも今になってよくよく考えてみればピーブスの行動は普段と別段変わっていないのですが攻撃の対象がアンブリッジなのでこうも印象が変わってしまうんですね。

フィッグばあさんの謎
第1巻で登場した時は出番も少なくセリフもなく終わって第5巻で本格初登場だったフィッグばあさんでしたが、この人については謎の部分がかなり沢山あります。

謎・その1、ダンブルドアとの関係
フィッグばあさんはスクイブの魔女ですが、ローリングさんの公式サイトでスクイブはホグワーツには入学できないことが明らかにされています。

炎のゴブレット下巻541ページ(携帯版975~976ページ)ではダンブルドアがシリウスに騎士団の昔の仲間に警戒体制を取るよう伝えて欲しいと言っていて、そこにフィッグばあさんの名前も出て来ています。

ここからダンブルドアとフィッグばあさんはかなり以前から旧知の仲だったことが判りますが第6巻終了時点でも、どのような経緯で知り合い騎士団に入ったのかは明らかにされていません。

当然第7巻は最終巻なんですから「このこと」も明らかになるんでしょうね。

謎・その2、パーキンズさんとの関係
炎のゴブレット上巻124ページ(携帯版115ページ)でウィーズリーおじさんはテント内に設置した家具や椅子などの家財道具を同僚のパーキンズさんから借りたと言っています。

その家財道具の中には明らかにフィッグばあさんの物と思われる椅子などが含まれています。ということはフィッグばあさんとパーキンズさんは知り合いのようです。

このことも以前にちらりと触れましたが「この2人」もまたいかなる経緯で知り合ったのか?やはり当然最終巻なんですから明らかにしていただきたいものです。

謎・その3、ニーズルのこと
以前・・・第6巻発売直前にも取り上げたんですがアズカバンの囚人472~473ページ(携帯版529~530ページ)でのシリウスの発言を見るとクルックシャンクスとかなり深い意思の疎通があったことが判ります。

またフィッグばあさんはスクイブの魔女ですから開心術などの魔法は当然使えないので依然自宅で飼っている猫たちとどのような手段で意思の疎通を図っていたのかは今もなお謎のままです。

そんなわけでフィッグばあさんについても、これだけ沢山の謎が解き明かされないままとなっています。

今日の最後に
このシリーズの記事を書いていて私が思うのはローリングさんは最初の印象が悪くて後に実はいい人だったという人との出会いが沢山あったのか?

それともローリングさん自身が「最初は印象悪かったけど、実はいい人だったんですね!」と言われた経験が沢山あったりしたのかな?!などと思ってしまいますね。

水曜日の記事ではまさに最悪→実はいい人の落差が最も激しい人たちを紹介する予定です。

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最初の印象最悪・・・でも最後には?(炎のゴブレット編)

ハリーポッター・シリーズで最初は最悪の印象だったのがストーリーの最後には好印象で終わるという人を紹介するシリーズを11月末に前半の3巻を発表しましたが今週は後半の3巻を発表することにします。本編だけでは物足りないので「いつもの」おまけも2つほど加えています。(巻名なしのページ数は炎のゴブレット)

ビクトール・クラム
箒に乗っている時はメチャ!カッコいいんですけど箒から降りるとギクシャクした歩き方になってしまうようです。加えてO脚気味ではっきり猫背です。(上巻179ページ携帯版165ページ)

代表選手としてホグワーツに乗り込んで来てからは何故か図書室が大変気に入ったらしく通い詰めるクラム君実はハーマイオニー会いたさだったことがクリスマス・パーティのパートナーに誘うことで判明します。

そこで一気に怒りをヒートアップ!させたのがロンでした。パーティ会場で2人分のバタービールを持ったクラム君がロンに「ハーム・オウン・ニニーはどこ?」と尋ねても「さあね」と取りつく島もない返事のロンでしたが・・・(下巻100ページ携帯版588ページ)

最終的にはなんとか和解することが出来てロンと握手を交わしてホグワーツを後にしたクラム君なのでした。(下巻560ページ携帯版993ページ)

エイモス・ディゴリー
「この人」の場合全ての登場シーンで共通していることは、何と言っても『その場の空気を読めない』これに尽きるでしょうね。

クィディッチ・ワールドカップのキャンプ場に向かうためにストーツヘッド・ヒルでウィーズリーおじさん一行と一緒になりましたが・・・(上巻109ページ携帯版102ページ)

ハリーは返答に困りフレッド・ジョージもムッとしているのに一切かまわず息子はクィディッチでハリー・ポッターに勝ったんだと言っていますね。

第3の課題で代表選手の家族が招待された時にもハリーを上から下までジロジロ見ながら「そうそういい気になっていられないだろう」などと言っています。(下巻402ページ携帯版848ページ)

ハリーは課題を克服するのが精一杯で他の選手のポイントや動向など気にしている余裕などないのに「この言い草」です。

でも結局「1人勝ち」を選ばずセドリックとの同時優勝を選んだことで誤解が解け、翌日会った時にはセドリックの遺体を2人の元に返してくれたことを夫人と共に感謝するディゴリー氏なのでした。(下巻546ページ携帯版980ページ)

クィディッチ・ワールドカップ会場と魔法魔術学校
クィディッチ・ワールドカップの競技場は10万人収容の大きな施設なので、その存在をマグルから隠すのも一苦労です。

同様にホグワーツやダームストラング・ボーバトンも約1,000人規模の生徒がいるのでどちらも様々な魔法で隠されています。そこでこういった大きな施設を隠す魔法について触れてみようと思います。

その1、マグル避け呪文
上巻148ページ(携帯版136ページ)でウィーズリーおじさんが口にしている魔法でワールドカップの会場が準備されているこの1年間この施設に近づいたマグルは突然用事を思い出して引き返すことになりました。

ウィーズリーおじさんも魔法界の事情で引き返すことになってしまったマグルのことを気遣って「気の毒に」と言っていますね。

その2、位置発見不可能
建物に魔法をかけて地図上でその位置を発見できないようにする魔法で前述のマグル避け呪文と共に上巻259ページ(携帯版237ページ)でハーマイオニーが口にしています。

騎士団上巻188ページでシリウスは「父がここに住んでいたときに、魔法使いが知るかぎりのあらゆる安全対策を、この屋敷に施した。位置探知は不可能だ」と言っています。

シリウスのこの発言からグリモールド・プレイス12番地の騎士団本部にも「この魔法」がかけられていることが分かります。

その3、移動キー
ハリーを含むウィーズリーおじさん一行とディゴリー親子がクィディッチ・ワールドカップの会場に移動する際にも使われました。

上巻107ページ(携帯版100ページ)でウィーズリーおじさんが言うところによるとイギリスでは200個の移動キーが戦略的拠点に設置されたそうです。

この「移動キー」はダンブルドアがハリーとウィーズリー兄弟妹をホグワーツから騎士団本部に移動する際に使ったり・・・(騎士団下巻86~90ページ)

ハリーを魔法省からホグワーツへ戻す時(騎士団下巻617ページ)にも使われていて4巻と5巻では要所要所で活躍していますね。

しかし下巻428~430ページ(携帯版872~874ページ)ではヴォルデモートがハリーの身柄を確保するための手段として悪用される結果となってしまいました。

魔法省「魔法生物規制管理部」について
さて!ここからはエイモス・ディゴリー氏が所属している「魔法生物規制管理部」について説明してみようと思います。

魔法省の最も重要な職務は魔法使いの存在をマグルに気づかれないようにすることで、魔法生物の存在も同様に隠さなければなりません。

以前にもチラリと触れましたが「魔法生物規制管理部」は魔法省の中では魔法法規執行部に次いで2番目に大きな部署なのだそうです。

動物自身が非常に効果的なカモフラージュの方法を持っていたりマグルと接触することを極度に嫌う生物たちについてはほっておいても大丈夫なのですが・・・

わざとなのか?たまたまなのか?は別としてマグルの目にさえはっきりと目立つ動物もいるので「この部」がかなりの仕事をこなさなければなりません。

魔法生物規制管理部は常に魔法動物の雛や卵の取引に厳しい目を光らせているそうです。また新種の創造は1965年の実験的飼育禁止令により非合法とされたそうです。(副読本「幻の動物とその生息地」より)

今日の最後に
何だか今日の記事は妙な具合というか本編より「おまけ」の文字数のほうが多いという内容になってしまいました。明日はなんとか本編のほうを長くできるようにしたいと思います。(できるか?ちょっと不安)

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スピナーズエンド後のセブルス・スネイプ(3)(シリーズ最終回)

今月が誕生月ということで2週間に渡ってセブルス・スネイプを特集して来ましたが本日がその最終回となりました。ハリーの入学以降1人として1年以上勤める人が現れなかった「闇の魔術に対する防衛術」の教師!第6巻ではダンブルドアの口から初めて「その理由」が明かされましたが、スネイプもまた・・・(巻名なしのページ数は謎のプリンス)(全5項目)

5-1.ダンブルドアと言い争い?口論?!
誕生日だというのに毒入りの蜂蜜酒を飲んで医務室に入院するハメになってしまったロンの元にハグリッドが駆け付けて来ました。(下巻122ページ)

ウィーズリー夫妻と入れ替わりに医務室を後にしたハリー・ハーマイオニー・ハグリッドの3人でしたが、ここで「いつもの」ハグリッドのうっかり癖が出て・・・

ある夜ハグリッドが森から出て来たらダンブルドアとスネイプが激しく言い合っている所に偶然出くわしてしまったそうです。

ダンブルドアはスネイプに「承知したんだから、それ以上何も言うな」とかなり厳しい口調で言っていたそうです。またハグリッドの印象ではスネイプは少し働き過ぎだと感じているようだったそうです。

談話室に戻ったハリーは何故?ダンブルドアがスネイプを怒ったのか?や自分に対してスネイプのことは放念しろと言った理由などについて考えたのでした。

5-2.予言を盗聴していたのは・・・
ダンブルドアから呼び出されて校長室に向かっていたハリーは必要の部屋の前でトレローニー先生と出くわします。(下巻336ページ)

必要の部屋から放り出されたことを校長先生に報告したほうがいいとのことで2人で校長室に向かうことになりましたが・・・

トレローニー先生がハリーとヴォルデモートに関する予言をした時のことを話し始めたので初めて先生の話をまともに傾聴していると・・・

トレローニー先生の口から驚くべき事実が語られたのです。それは予言を盗聴してヴォルデモートに伝えたのはセブルス・スネイプだったということ!

1人校長室に駆け込んだハリーは怒りに声を震わせながら「スネイプがこっちの味方だと、なぜ確信していらっしゃるのですか?」と訊ねましたが・・・

「わしは確信しておる。セブルス・スネイプを完全に信用しておる」と言うのみで具体的な理由は決して言おうとはしないのでした。

5-3.衝撃のラスト!・・・ホグワーツとの別れ
分霊箱を手に入れホグズミードに戻ったハリーとダンブルドアでしたが駆け付けたマダム・ロスメルタが指差す先には「闇の印」が・・・(下巻400~401ページ)

天文台塔につくとハリーに「セブルスを起こしてくるのじゃ」と指示するダンブルドアでしたが、扉が勢いよく開くと誰かが飛び出してさけびました「エクスペリアームス!武器よ去れ!」

すると何故か?ハリーはたちまち体が硬直して動かなくなり塔の防壁に支えられるのを感じました。その時闇の印の明かりでダンブルドアの杖が飛んで行くのが見えました。

ダンブルドアが無言でハリーを動けなくしたのです。その術をかける一瞬のせいでダンブルドアは自分を護るチャンスを失ったのです。

天文台塔の屋上にドラコ・マルフォイと4人の死喰い人の後に駆け付けたスネイプでしたがアミカスが「この坊主にはできそうもない」と言うとスネイプは・・・

「アバダ・ケダブラ!」緑の閃光がスネイプの杖先から迸り、狙い違わずダンブルドアの胸に当たった。(下巻422ページ)

身動きのとれないハリーはダンブルドアがスネイプに殺されるのを黙って見守る以外ありませんでした。ダンブルドアを見つめるスネイプの非情な顔の皺(しわ)には嫌悪と憎しみが刻まれていました。

5-4.何を言い争っていた?!
ハグリッドからの伝え聞きということなので話の大部分はハグリッドの主観が入っているわけですが唯一事実として確かなことはスネイプが「もうそんなことはやりたくない」と言ったことです。

じゃあ「何を」やりたくないと言ったのでしょうか?

1つ目に考えられることはルシウス・マルフォイの妻ナルシッサに対する裏切り行為でしょうね。ナルシッサは当然スネイプのことを闇の陣営側の人間だと信じ切っています。

当サイトでは既に6巻発売直後にスネイプはダンブルドア側であるとの結論を出しているので、その前提に立って考えれば・・・

夫のルシウスがアズカバンに収監されている今ナルシッサが頼りにできるのは今やスネイプ1人だけのようです。スネイプに依存する気持ちは以前よりさらに強くなっている可能性は高いと思われます。

したがってナルシッサに対して本心を隠して付き合い続けなければならないことで良心の呵責が頂点に達していて「もうこれ以上欺き続けるのはいやだ!」との思いから来た「この発言」とも考えられます。

2つ目に考えられることはダンブルドアに対する思いでしょう。ホグワーツの学生時代からの大恩人であるダンブルドアを殺さなければならない!

つまり「そんなことをするくらいなら」いっそ自分の命を投げ出したい!といった思いが込められた発言なのかも?しれません。

5-5.2人だけの秘密?!
下巻450ページでマクゴナガル先生はダンブルドアはスネイプを信用するに足る鉄壁の理由があると常々そう仄めかしていたと言っています。

ここから私はダンブルドアはスネイプと「おぬしの秘密は決して誰にも話さない」と約束していると思います。そして約束を守り抜いて死んでいったんです。

このシリーズを終えるにあたって
先週の記事でも言った通り「敵を欺くには、まず味方から」はダンブルドアの常套手段で、ダンブルドアはまさに自分の命を投げ出して「究極のスパイ」を闇の陣営に送り込んだわけです。

これでヴォルデモートと闇の陣営のセブルス・スネイプに対する信頼はこれ以上ないというほど強固なものになりましたが、殺人を実行した時のスネイプの心情は察するに余りあるものがありますね。

最後に
気づいている人は気づいていると思いますが・・・

2週間では足りませんでした。3週間ぶち抜きにするべきだったと思います。やり残したことだらけになってしまいました。やり残した部分についてはまた別の形で、別の題名をつけていずれ改めて取り上げることにします。

しかし!セブルス・スネイプの特集記事だったはずなのに「その主役」を食ってしまう恐ろしいほどの存在感です。やっぱり「この人」(ダンブルドア)抜きにはハリポタは語れません。

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スピナーズエンド後のセブルス・スネイプ(2)(3回シリーズ)

いよいよ!待望の「闇の魔術に対する防衛術」の教職に就任したスネイプ!やる気満々で臨んだ初授業でしたが、ハリーにとっては憤懣やるかたない思いのようですね。(巻名なしのページ数は謎のプリンス)(全5項目)

5-1.念願の教職での初授業!
ハリーたち3人が「闇の魔術」の教室に入ると既にそこにはスネイプらしい個性が持ち込まれていました。窓にはカーテンが引かれていつもより陰気くさく蝋燭(ろうそく)で灯りを取っていました。

「我輩はまだ教科書を出せとは頼んでおらん」

そう言うとスネイプは「我輩が話をする。十分傾聴するのだ」と言うと暗い目で顔を上げている生徒たちを見渡した後に得意(?)の演説を始めました。

スネイプによると「闇の魔術」とは?
多種多様、千変万化、流動的にして永遠なるものだ。それと戦うということは、多くの頭を持つ怪物と戦うに等しい。(中略)諸君の戦いの相手は、固定できず、変化し、破壊不能なものだ」(上巻269ページ)

ハリーはスネイプを凝視しました。危険な敵である「闇の魔術」を侮るべからずというのなら頷けますが、やさしく愛撫するような口調で語るのは話が違うのでは?ないでしょうか。

その後スネイプが無言呪文の説明をしたあと2人1組になっての実践練習となりましたがハーマイオニー以外に呪文を一言も唱えずに出来た生徒は1人もいません。

「悲劇的だ、ウィーズリー」「我輩が手本を」

スネイプがあまりにすばやく杖をハリーに向けたので無言呪文など忘れてハリーは「プロテゴ!護れ!」と叫び呪文が強烈だったのでスネイプはバランスを崩して机にぶつかりました。

たとえ「選ばれし者」であっても生意気な態度は許さんぞと言ってハリーに罰則を言い渡すスネイプなのでした。

5-2.クリスマス・パーティでのセブルス・スネイプ
はずみで誘ったルーナと共にスラグホーンのクリスマス・パーティに行ったハリーでしたが、そこでとんでもないことに出くわすことになろうとは・・・

パーティー会場のスラグホーンの部屋に入ると、すぐさまハリーを見つけたスラグホーンは一緒に「姿くらまし」したいのかと思うほどがっちりと腕をつかむとパーティのまっただ中へと導きました。(上巻479ページ)

金儲けの話を速攻で断ってハーマイオニーを追いかけたハリーでしたが再び現れたスラグホーンがどこからともなく片腕を伸ばして引き寄せたのは何と!スネイプでした!

スラグホーンがハリーほど魔法薬の調合が優れている生徒はいないと言うのに対して「何も教えることができなかった」と言うスネイプでしたが・・・

闇祓いに必要な科目の全てを取っていると挑戦的に言うハリー!

ルーナの冗談に吹き出して蜂蜜酒を半分鼻から飲んでしまったハリーの目の前に、さらに気分を盛り上げるかのようにドラコ・マルフォイがフィルチに耳をつかまれて引っ張ってこられるではありませんか!

「話がある、ドラコ」そう言うとスネイプはマルフォイを連れてパーティ会場を後にします。あわてて2人の後を追うハリー!

そこでドラコ・マルフォイがスネイプを罵倒したり「おまえ」呼ばわりする驚愕のやり取りを聞くこととなったのでした。2人の間に何があったのだろう?!と驚くハリーなのでした。

5-3.演説好き?
セブルス・スネイプという人は演説好き!というか「初めての○○」という時には必ず結構派手な演説をしていますよね。

1回目の演説シーンは賢者の石202ページのハリーが初めて受けた魔法薬学の授業で元々静かだったクラスが大演説の後は一層静かになっていますね。

2度目の演説シーンは騎士団上巻368ページでハリーたちが今年度末にふくろう試験を受けるので試験に関する演説をしています。

もっとも「この年度」にいたってはスネイプのみならず他の先生方も競うようにふくろう試験に関するお話・訓示・説教などをしていて「いいかげんにして欲しい」とハリーもいらついているようです。(騎士団上巻415ページ)

そして3度目は「念願の教職」での初授業での演説ということで、時に歩きながら手で絵を指差しながら、あるいは声をわずかに高ぶらせながら演説をしています。

やはりようやく希望の教職に就いての初授業ということで相当力が入っているようですね。

5-4.パーティーに出席するタイプの人間じゃない!
スラグホーンがさりげなく引き寄せてぞっとするハリーですが、片腕を伸ばして引き寄せたのですからハリーのすぐ近くにいたことになります。

スラグホーンもスネイプに「こそこそ隠れずに、セブルス、一緒にやろうじゃないか」と言っています。静かな口調で話すスネイプ、パーティ慣れしていないのがあまりにもあからさま過ぎます。

ここからが思いっきり私の推測になって行くのですが陰でダンブルドアが動いているのは間違いないと思います。

スラグホーンには「セブルスをパーティに招待して欲しい」と頼みスネイプには「パーティで偶然ドラコ・マルフォイに会えるかもしれないから必ず出席するように」と言っていると私は思います。

5-5.わざと聞かせていた!
そんなわけでスラグホーンのパーティ会場で偶然ドラコ・マルフォイと出会い無人の教室での密談となるわけですが・・・

ここで注目されるのがスピナーズエンドにナルシッサ・ベラトリックス姉妹が訪ねて来た時には隠し扉のむこうで聞き耳を立てていたワームテールを追い払っているのに・・・(上巻39ページ)

この時は扉のむこうで聞き耳を立てているハリーを追い払っていません。

当然扉のむこうにハリーがいることを気づかないハズがありません。何故なら話の途中でスネイプはドラコに「声を落とせ!」と言っていますし・・・

さらに沈黙が流れて会話が何度も途切れているので、その時に扉のむこうに人がいないか?確かめるチャンスは何度もあります。

明らかに自分とドラコの会話をわざとハリーに聞かせています。

今日の最後に
このように最後のクライマックス・シーンに向けてハリーに少しずつ情報を与えて行く手法はローリングさんの常套手段・得意技ですよね。

水曜日は第6巻の終盤、クライマックス・シーンの主要シーンを分析してみようと思っています。

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スピナーズエンド後のセブルス・スネイプ(1)(3回シリーズ)

今月はセブルス・スネイプの誕生月ということで2週間ぶち抜きで「この人」を取り上げています。後半の3回は第6巻「謎のプリンス」のスピナーズエンド以降のスネイプを分析します。いよいよ満を持してスネイプが「あの教職」に就任します!(巻名なしのページ数はもちろん謎のプリンス)(全4項目)

4-1.9月1日のセブルス・スネイプ、その1
ドラコ・マルフォイに金縛りの呪文をかけられて身動きが取れなくなり、いつもの馬車に乗り損ねたハリーはホグズミード駅からトンクスと共に徒歩で学校に向いました。(上巻240~241ページ)

夏の間に警備措置が100倍も強化され中に入れずイライラするハリーにトンクスが「誰かが君を迎えにくる」と言った直後にランタンの灯りが上下に揺れるのが見えたので・・・

うれしさのあまりハリーはこの際フィルチだってかまうものかと思いましたが現れたのはフィルチよりさらに最悪のセブルス・スネイプでした。

門を開けてトンクスに一言嫌味を言った後、例によって例のごとくハリーにチクチクと挑発的な言葉を重ねるスネイプにハリーの胸中は爆発寸前になったのでした。

4-2.9月1日のセブルス・スネイプ、その2
すったもんだの末にようやく大広間に入ったハリー!「何があったの?死ぬほど心配したわ!」というハーマイオニーに「あとで話すよ」と素っ気なく言うハリーでしたが・・・

この後衝撃の発表が待ち受けていたのでした!

ハリーたち3人は当然!ホラス・スラグホーンが「闇の魔術に対する防衛術」の新任教授になるものと思っていたのにダンブルドアの口からは・・・

「先生は、かつてわしの同輩だった方じゃが、昔教えておられた魔法薬学の教師として復帰なさることにご同意いただいた」(上巻252ページ)

その直後ダンブルドアは不審そうなガヤガヤ声に掻き消されないよう声を上げてスネイプが「闇の魔術」の後任の教師に就任することを発表したのでした。

4-3.ハリーのことを気遣っている?!
新学期初日に遅刻したハリーを迎えに来たのはスネイプでしたが、何でよりによってスネイプだったのか?またスネイプだって顔も見たくないほどハリーのことが嫌いなハズだと思うのですが・・・

私は何となく「わざと嫌われるために」ハリーの出迎え役を買って出ているのではないかなと思います。つまり「嫌われ役」を演じているような気がします。

しかしここで注目されるのが例によって例のごとくネチネチと言葉の暴力でハリーをいじめているスネイプなんですが・・・

『これを』言えばグリフィンドールからさらに50点引いて罰則を課すハリーを挑発するのに絶好のネタがあるのに『そのこと』には一言も触れていません。

つまり名付け親のシリウスが死んだことには一言も触れていません。何と!スネイプがハリーのことを気遣っているのです。まあ言ってみれば「いつもの毒舌」は照れ隠しなのでは?ないでしょうか。

4-4.ついに念願の教職に!
当サイトでは繰り返し出て来ていますが騎士団上巻572ページではスネイプがホグワーツの教師になって以来14年毎年「闇の魔術」の教職に応募し続けていたことが明らかになっています。

と!いうわけで15回目(?)の応募にして念願の教職に就くことが出来たわけですが、スネイプは名前を言われても立ち上がりもせずスリザリン・テーブルからの拍手に片手を挙げただけでした。

本当は立ち上がって朗々と就任披露演説をしたかったのでしょうが、それは最初の授業に回したということなのでしょうか?

今日の最後に
と!いうことで今日は9月1日のセブルス・スネイプの発言や行動を紹介・分析しました。明日は初授業とスラグホーンのクリスマス・パーティの時のスネイプを分析します。

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セブルス・スネイプの課外授業「閉心術の訓練」(3)(シリーズ最終回)

ダンブルドアが必要だと言ったからこそスネイプもハリーも閉心術を習得しようと、あるいは習得させようと必死に頑張ったのですが・・・2人にとって最悪の結末になってしまいました。しかし!これにはダンブルドアの隠された目論見と思惑があったのです。(巻名なしのページ数は不死鳥の騎士団)(全4項目)

4-1.訓練が始まったものの・・・
そんなわけでダンブルドアの肝入りで始まったスネイプの課外授業でしたが、その進捗状況ははかばかしくなく一向に上達の気配が感じられません。

滑りだしから躓いていたスネイプとの授業は、さっぱり進歩がなかった。むしろ、毎回だんだん下手になるような気がした。(下巻211ページ)

スネイプの授業を受ける以前は額の傷が痛むのも時々だったし、それもたいていは夜でした。ところが今はハリーの身に起こっていることとは無関係に頻繁に感情が揺れ動くようになりました。

なんだか徐々にヴォルデモートの気分の揺れに波長を合わせるアンテナになって行くような気がしてぞっとするハリーなのでした。

4-2.見てはいけない物を見てしまった?!
と!いうわけでハリーにとってはほとんど成果なく終わって骨折り損のくたびれ儲けだった上に見てはいけない物を2つも見てしまう結果となりました。

その1、スネイプの少年時代の一場面
スネイプの課外授業でハリーが唯一気持ちを集中させてスネイプの攻撃を逸らした時ハリーの頭は自分のものではない記憶で満たされました。(下巻269ページ)

それはスネイプの少年時代の記憶でした。

鉤鼻の男が、縮こまっている女性を怒鳴りつけ、隅のほうで小さな黒い髪の男の子が泣いている・・・脂っこい髪の十代の少年が、暗い寝室にぽつんと座り、杖を天井に向けて蝿を撃ち落としている。

これがスネイプをして「いまのは確実に進歩だ」「たしかに有効だった」と言わしめた時にハリーが見たスネイプの記憶部分の描写です。

プリンス下巻483ページではスネイプの父親はマグルのトビアス・スネイプで母親がアイリーン・プリンスであることが明らかにされています。

つまり女性を怒鳴りつけている鉤鼻の男性がトビアス・スネイプで、縮こまっている女性がアイリーン・プリンスということになりますね。

その2、スネイプの最悪の記憶
いつものように机を挟んで訓練開始!という所にモンタギューが見つかったのでアンブリッジ先生が助けて欲しいと言っているとドラコ・マルフォイが走り込んで来ます。

「この授業は明日の夕方にやり直しだ」と言ってスネイプは向きを変えて研究室からさっと出て行き、1人残されるハリー・・・

扉の枠にちらちらと踊る灯りに足を止めて振り返ると、そこにはハリーがスネイプの護りを破った時に見られたくない記憶が蓄えられている『憂いの篩』が・・・

好奇心に負けてスネイプの生涯で最悪の記憶を見てしまったハリー!

その結果スネイプの閉心術の課外授業は打ち切りとなり、ハリーもまた父親に対する大きな不信感を抱えることとなってしまったのです。

4-3.何故?スネイプにハリーの訓練をやらせたのか、その2
そんなわけでスネイプは生涯最悪の記憶をハリーに見られてしまったし、ハリーもまたスネイプが常々言っていた通り父親が傲慢でイヤな奴だったということを知る結果となってしまいました。

ハリーは結局閉心術を習得できずヴォルデモートが仕掛けた罠にまんまとハマって魔法省に駆け付けることになってしまいました。

だったら?どうして?ダンブルドアはスネイプに命じてハリーの閉心術の訓練を行なったのでしょうか?これではやらなかったほうが良かったですよね?!

そもそもスネイプもハリーもお互いに強い不信感と嫌悪感を抱き合っているのですから最初から上手く行くハズがありません。明らかに人選ミスです。

それではどうしてダンブルドアは『この最悪の組み合わせ』を選んだのでしょうか?実は2人には決して打ち明けられない本当の理由があったんです。

4-4.ダンブルドアの真の狙いは?
実はダンブルドアがスネイプにハリーの訓練を命じたのは、むしろハリーの心の防衛力を弱めさせるのが真の目的だったんです。

つまりハリーが閉心術を習得出来ずに訓練が終わることは最初から承知の上でスネイプにハリーの訓練を委ねたということです。当然スネイプ・ハリー双方に説明など出来ません!

当然の結果としてハリーは罠にハマってしまいましたが予言球は砕けてヴォルデモートは予言の全容を知ることは出来ず、加えて魔法省におびき出されて復活していたことが公になってしまいました。

さらにベラトリックス・レストレンジを始め、その場に居合わせた死喰い人たちもヴォルデモートの父親が実はマグルだということを知る結果となってしまいました。

そのためヴォルデモートも大きな火種を抱えることとなってしまったのです。闇の陣営も大きな痛手を被(こうむ)ったということです。

最後に
「敵を欺くには、まず味方から」と言いますが、これはダンブルドアの得意中の得意技のようですね。第6巻では自分自身の命を投げ出して敵・味方双方を騙しています。

結局スネイプもハリーもヴォルデモートも死喰い人たちもダンブルドアの手の平の上で踊らされていたわけで高潔で聡明な人と思っている読者が大部分でしょうが・・・

実はダンブルドアという人は意外にしたたかな人なんです。

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セブルス・スネイプの課外授業「閉心術の訓練」(2)(3回シリーズ)

今週はセブルス・スネイプの誕生月ということで第5巻「不死鳥の騎士団」でのスネイプのハリーに対する閉心術の課外授業を分析しています。やはりスネイプ・ハリー双方のお互いに対する不信感もあって訓練の進行状況ははかばかしくないようですね。(巻名なしのページ数は不死鳥の騎士団)(全4項目)

4-1.訓練本格的に開始!
閉心術について一通りの説明を終えるとスネイプは憂いの篩にハリーに見られたくない記憶を移した後杖を構えてハリーと向き合いました。(下巻182ページ)

ハリーにも立つよう指示して「開心!レジリメンス!」とハリーが抵抗力を奮い起こしもせず準備も出来ない内に攻撃を始めました。

スネイプが引き出す記憶の洪水に目が眩みハリーはあたりが見えなくなりましたがチョウ・チャンとのファースト・キスのシーンの記憶が近づいてくるとハリーの頭の中で声がしました。

見せないぞ。見せるもんか。これは秘密だ。

ハリーは膝に鋭い痛みを感じましたがスネイプの研究室が再び見えて来ました。やはり「この記憶だけは絶対にスネイプに見られたくない!」という気持ちが侵入を阻止したようです。

「心を空にするのだ、ポッター」
「すべての感情を棄てろ・・・」

そう言うと再びスネイプは呪文を唱えてハリーの心へ侵入しようとしますが、ハリーはスネイプに対する怒りで心を空にすることが出来ずスネイプの侵入を許してしまいます。

「なれば、やすやすと闇の帝王の餌食になることだろう!」

と容赦なく言い放つスネイプ!なのでした。

4-2.何故?ハリーの訓練を引き受けたのか?
元々大嫌いなジェームズ・ポッターの息子ということでハリーのことを極度に嫌っていたのに、さらに大嫌いなシリウスの命をハリーが助けてしまったのでスネイプのハリーに対する憎悪・憎しみは頂点に達しているハズです。

確かにダンブルドアの出す命令にはどんな内容でも一切不満を口にすることなく実行して来たスネイプでしたが何故ハリーの閉心術の訓練を引き受けたのでしょうか?

私はハリーの閉心術の訓練の内容次第では念願の「闇の魔術に対する防衛術」の教職に就かせてやってもよいとの条件を提示されたので「この任務」を引き受けたのではないかな?!という気がしますね。

4-3.術を極めるヒント?
炎のゴブレット上巻361ページ(携帯版329ページ)でハリーはムーディのかけた「服従の呪文」を破ります。この時ハリーは何の呪文も唱えていませんし杖も構えていません。

術をかけられて当初は他の生徒と同様にムーディの思うがままに操られていたハリーでしたが、頭のどこかで別の声が目覚めてからハリーは術に抵抗するようになります。

スネイプは訓練を開始する際に「君が『服従の呪い』に抵抗する能力を見せたことは聞いている。これにも同じような力が必要だということがわかるだろう」と言っています。

「鼻先に誇らしげに心をひけらかすバカ者ども。感情を制御できず、悲しい思い出に浸り、やすやすと挑発される者ども―言うなれば弱虫どもよ―帝王の力の前に、そいつらは何もできぬ!」

スネイプはこう言い放ちながら、そんなことでは帝王は簡単にハリーの心に侵入すると指摘していますね。つまり極限の怒りを乗り越えれば杖も呪文もいらなくなるということのようです。

「気持ちを集中するのだ。頭で我輩を撥ねつけろ。そうすれば杖に頼る必要はなくなる」スネイプはハリーにこうも言っています。

改めて今回この「訓練シーン」を読み返しているとスネイプの一言一言が自信に満ち溢れていることに気づきました。

かつてスネイプも「この時のハリー」に匹敵するほどの想像を絶する怒りを克服した経験があるのではないかな?!という気が私はしますね。

4-4.ダンブルドアにちゃんと報告している?
プリンス上巻82ページでダンブルドアは「そなたたちはわしが頼んだようにはせなんだ。ハリーを息子として遇したことはなかった。ハリーはただ無視され、そなたたちの手でたびたび残酷に扱われていた」と言っています。

ダンブルドアのこういった発言の情報元は閉心術の訓練を終えた後のスネイプの報告だったのではないかな?と私は思います。

ハリーにとっては実り無きスネイプとの課外授業・閉心術の訓練でしたがハリーの気がつかない所でさりげなく役に立っているのではないかな?!と私は思いますね。

今日の最後に
と!いうことで・・・

いよいよ本格的に始まったスネイプの課外授業「閉心術」の訓練でしたが、水曜日はどうしてハリーは閉心術を習得出来なかったのか・・・?

どうして?あのようなハリーにとってもスネイプにとっても最悪の形で終わってしまったのか?について分析してみたいと思っています。

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セブルス・スネイプの課外授業「閉心術の訓練」(1)(3回シリーズ)

元日の記事で予告した通り本日より2週間6回に渡ってセブルス・スネイプを取り上げることにします。まず前半の3回は第5巻「不死鳥の騎士団」より閉心術の訓練シーンを徹底分析してみることにします。(巻名なしのページ数は不死鳥の騎士団)(全5項目)

5-1.訓練開始前夜
クリスマス休暇も今日で終わりという日にスネイプ先生がお話があるから厨房に来るようにとウィーズリーおばさんがハリーに声をかけました。(下巻157ページ)

ハリーが厨房に下りて行くと校長つまりダンブルドアがハリーに来学期「閉心術」を学ぶことを望んでいる。それを伝えるために我輩をよこしたとスネイプは言いました。

ポカンとするハリーにますますあからさまに嘲り笑いを浮かべながら「外部からの侵入に対して心を防衛する魔法だ」と説明するスネイプ。

何故それを学ばないといけないのですか?と訪ねるハリーに校長がそうするのがよいとお考えだからだと答えるスネイプでしたが、誰が教えてくださるのですかというハリーの問いに眉を吊り上げて「我輩だ」と答えるのでした。

「どうしてダンブルドアが教えないんだ?」と食ってかかるシリウスに「あまり喜ばしくない仕事を委譲するのは校長の特権なのだろう」と答えるスネイプ!

スネイプも自分から「この仕事」を懇願したわけではないと言っています。スネイプもまた校長自身が教えない理由の説明は受けていないようですね。

5-2.訓練初日
新学期初日の月曜日午後6時ハリーは最悪の気持ちでドアをノックしてスネイプの研究室に入りました。すると「ドアを閉めるのだ」と指示するスネイプの冷たい声が薄暗がりの中から聞こえて来て飛び上がるハリー!

何故ダンブルドア校長は自分に閉心術が必要なのか?と訊ねるハリーにスネイプは闇の帝王は開心術に長けている。例えば闇の帝王は誰かが嘘をつくとほとんど必ず見破る。

したがって『閉心術』に長けた者だけが嘘とは裏腹な感情も記憶も閉じ込めることができ帝王の前で虚偽つまり嘘を口にしても見破られることがないのだと説明するスネイプ。

それじゃあ「あの人」は今僕たちが考えていることがわかるかもしれないんですか?と訊ねるハリーにスネイプは・・・

通常魔法では時間と空間が物を言う。『開心術』では往々にして目を合わせることが必要となる。したがって今闇の帝王は相当遠くにいるので「その心配」はないのだと説明しました。

さらにホグワーツの壁も敷地も様々な魔法で護られているので、そういったことを心配する必要はないとのことです。

それならどうして僕は何故『閉心術』を学ばなくてはならないのですか?と問うハリーにスネイプは・・・

「ポッター、通常の原則はどうやら君に当てはまらぬ。君を殺し損ねた呪いが、何らかの絆を、おまえと闇の帝王の間に創り出したようだ。」(下巻178ページ)

つまりハリーの心が非常に弛緩して無防備な状態になると、例えば眠っている時にハリーは闇の帝王と感情・思考を共有する。

当初闇の帝王は感情・思考をハリーと共有していることを知らなかったがハリーがクリスマス直前に見た夢はあまりにも深く帝王の思考に入ってしまったので、今や闇の帝王は「そのこと」に気づいている。

そこで帝王は「その逆」もまた可能だと推量している。つまり逆に帝王がハリーの思考や感情に入り込める可能性があると気づいてしまった。だからハリーが『閉心術』を習得しなければならないとのことです。

と!いうことでハリーが何故「閉心術」を学ばなければならないのか?という説明の後本格的な訓練が開始されたのでした。

5-3.意外に真面目な回答?!
下巻176ページでハリーは「果たしてスネイプが答えるだろうかと訝りながら」まっすぐにスネイプの目を見て質問をしています。

それに対してスネイプは「繊細さの欠けらもないな」とか「微妙な違いが君には理解できない」などと言いながら結構真面目にハリーの質問に答えています。

開心術に長けたヴォルデモート卿に真意(実はダンブルドア側)を知られることなく生き延びてこられたのはスネイプが優秀な閉心術士だったからで、やはりスネイプ自身にも「そういった自信と自負」があるのでしょう。

いってみればスネイプの得意分野なので大嫌いなハリーからの質問でもついつい雄弁に語ってしまうといったところなのでは?ないでしょうか。

5-4.何故?スネイプにハリーの訓練をやらせたのか、その1
上巻478ページでシリウスは「(魔法省は)ダンブルドアに対しては日に日に被害妄想になっている。でっち上げの罪でダンブルドアが逮捕されるのも時間の問題だ」と言っています。

そして現実にダンブルドアはでっち上げの罪で一時期ホグワーツの校長職を追われることとなってしまいました。もっとも罪をでっち上げたのはダンブルドア自身でしたけどね。

前述の通りスネイプは自分がやりたくないから我輩に押し付けたんだという意味のことを言っていますがダンブルドアとしては・・・

おそらく今年度は学期の途中で校長室を不在にしなければならなくなるであろうということを見越してスネイプにハリーの訓練の指導を委ねたのではないかな?と私は思います。

5-5.何故きちんと説明しなかった?
ダンブルドア自身が何故教えないのか?理由をキチンと説明していればスネイプもハリーも納得して、ハリーも熱心に真面目に訓練に取り組んでいたと思うのですが・・・

何故?ダンブルドア自身が教えない理由を説明しなかったのかというと、それは「口が裂けても本当の理由が説明出来ない」からなんです。

その2人に説明出来ない『本当の理由』は「このシリーズ」の最終回に発表します。

今日の最後に
今日はスネイプが新学期からハリーの閉心術の課外授業を始めること、その指導をスネイプが行うことになったことや、最初の授業でのスネイプとハリーのやり取りなどを分析してみました。

明日は本格的な訓練シーンについて考えてみようと思っています。

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イギリス人と紅茶

イギリス人の文化や生活習慣を知りイギリスをより深く理解するとハリーポッター・シリーズをさらに楽しく読み返すことが出来るということで始まりました「この企画」本日はイギリス人と紅茶の関係を紹介してみたいと思います。

紅茶に始まり紅茶で終わる
伝え聞くところによるとイギリス人は何と!1日に7回紅茶を飲むそうです。まず朝起きた直後に目覚めの一杯を飲みます。

当然朝食の時に飲んで11時のティーの時には必ずビスケットがつきます。昼食時にももちろん飲んで次は午後4時のアフタヌーン・ティー夕食時も飲んで最後は就寝前の一杯ということで1日に7回!ということになります。

最近はコーヒーを飲む人や夜はワインという人もいるので「最高7回」なのだそうですが、それでもやはりイギリス人が一番よく飲むのは紅茶なんだそうで大きなスーパーに行くとコーヒーよりも紅茶の売り場面積のほうが圧倒的に広いそうです。

イギリスの紅茶はおいしい!
数々の書物などの情報によるとフランス・イタリア・ドイツなどの大陸側のヨーロッパ諸国で飲む紅茶よりもイギリスで飲む紅茶のほうがおいしいそうです。

それには様々な理由が挙げられています。例えばイギリスの水は軟水ではなく硬水だからだという指摘もあるそうです。したがって水道水で作っても充分においしいそうです。

またイギリス人は紅茶の入れ方に非常に神経を使うそうです。ポットを温めておくなどということは常識中の常識で当然のことのようです。

作家ジョージ・オーウェルは「一杯のおいしい紅茶」という本の中で「紅茶の葉を入れたティーポットを沸いているやかんのそばに持っていく。決してその逆ではない」と言っているそうです。

つまり紅茶の葉に注がれる「その瞬間」に湯が沸騰していなければ「おいしい紅茶」にならないのだそうです。逆に高価な紅茶でなくとも熱湯で淹れれば十分においしい紅茶が飲めるのだそうです。

お茶のシーン
そんなわけでハリーポッター・シリーズにも折々に紅茶を飲むシーンが出て来ます。私が気がついた場面を幾つか拾ってみました。

その1、ダーズリー家就寝前の一杯
賢者の石13ページでバーノン叔父さんが居間でテレビを見ていると、そこに紅茶を2つ持って奥さんが入って来ています。つまり「就寝前の一杯」ということになりますね。

普段ダーズリー夫妻は「この時間」は紅茶を飲みながらあれこれと世間話をするのが常になっているようですが、この日は気になっていることが奥さんの嫌がる内容だということで少々口が重たいようですね。

その2、占い学の最初の授業
アズカバンの囚人138ページ(携帯版149ページ)ではトレローニー先生がティーカップに紅茶を注いで飲み干した後の紅茶の葉の模様を読んで未来を占うというシーンが出て来ます。

この時ハリーはグリム・死神犬が取り憑いている・・・つまり死の予告をトレローニー先生から宣告される最初のキッカケとなってしまいました。これもイギリス人が日常的に紅茶を飲んでいればこその話ですよね。

その3、ルーピン先生はティー・バック
アズカバンの囚人201ページ(携帯版219ページ)で1人ホグズミード村に行けないハリーにルーピン先生が声をかけています。

部屋に入ったハリーにルーピン先生が「私もちょうど飲もうかなと思っていたところだが」と言いながら紅茶を薦めていますね。

この後ルーピン先生が目をキラキラさせながら「すまないがティー・バックしかないんだ」「お茶の葉はうんざりだろう?」と言うところは私のお気に入りのシーンです。

その4、大皿に盛ったビスケット付き!
炎のゴブレット下巻27ページ(携帯版524ページ)でハリーがホグワーツの厨房でドビーとの再会を果たした後ドビーがハリーに紅茶を飲みませんか?と言っています。

するとハリー・ロン・ハーマイオニーの3人分の紅茶がミルク入りさらに大皿に盛ったビスケット付きで出て来ます。さすがサービス満点ですね。

その5、ダンブルドアはケーキ付き!
炎のゴブレット下巻146ページ(携帯版628ページ)で半巨人だということを明らかにされて小屋に引きこもっているハグリッドをハリーたちが説得しているシーンでダンブルドアが杖を回して出したのが「紅茶」でした。

ダンブルドアが杖をクルクルッと回すと紅茶と一緒にケーキを乗せた皿も現れています。さすがですね!サービスいいです。

その6、マクゴナガル先生はビスケットのみ!
前述の通りイギリスでは11時のティータイムにはビスケットが出るそうですが、騎士団上巻391ページでマクゴナガル先生はハリーに「ビスケットをおあがりなさい」と言ってハリーを驚かせています。

「おあがりなさい」と優しくビスケットを薦められた上にいつもと違う雰囲気・言葉遣いのマクゴナガル先生に戸惑うハリーなのでした。

最後に
と!いうわけでハリーポッター・シリーズにも折々に紅茶を飲むシーンが結構登場していることが理解してもらえたのではないかな?!と思います。

このようにイギリス人と紅茶というのは極めて密接な関係だということを認識した上で各巻を読み返すとまた今までとは違った思いで読むことが出来るんではないかな?!と思います。

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雑文、その10「1周年!」

2006年1月1日開設!ということで!本日めでたくサイトを立ち上げて1周年を迎えることが出来ました。そこで今日はサイト開設1周年に対して思うコトや本年度の今後の予定などについて触れてみたいと思います。(全5項目)

5-1.1年前と現在の心境
正直言ってサイトを開設した1年前はうれしい気持ちなんて全然なくて不安な気持ちが100%でした。サイトを立ち上げる1時間前まで「やっぱり止めておこうか」と思っていました。

でも「今開設しなけりゃ永久に出来なくなる」と無理やり気持ちを奮い起こしてサイトを立ち上げました。だから喜んでいるなどという精神的なゆとりなんてありませんでした。

でも、やっぱり発表したいことを発表したい時にいつでも発表できるというのは自分でサイトを持つ最大のメリットですね。他のサイトの掲示板などはやはり各サイトのカラーとか制約・雰囲気などがあるので、やはり自分のサイトというのはいいですね。

普通のホームページと比べるとブログというのは自由度が低いという指摘もされているようですが、私にとっては「これでも」十二分に自由ですね。

5-2.サイトを開設して1年・・・感じたコト
まあ今にして思えば何とうぬぼれの強いことだと思うのですが「うーん!我ながら今回は非常にいい記事が書けた!だからコメントがつくに違いない!」と思っていると全然コメントがつかなかったり・・・

逆に「この記事にはコメントはつかないだろう」というか、コメントを全く期待していなかったのに意外にもコメントがついてビックリ!したという記事もありました。

その結果導き出された結論は「執筆者(つまり私)の思いと訪問者の思いは必ずしも一致しない」ということでした。そんなわけで今後はあまり過剰な期待は抱かないようにしようと思っているところです。

5-3.サイトを開設して1年・・・思ったコト
記事を書いていて今更ながら思ったのは「ローリングさんがつける名前には投稿者泣かせのモノが多い!」ということでしたね。わざとそういった名前を選んでみえるのでしょうか?!

例えば「マクゴナガル先生」とか「ヴォルデモート」それから「ホグズミード」「ホッグズ・ヘッド」「アズカバン」など・・・とにかく濁点をつける文字がメチャクチャ複雑です。

そんなわけで本を開いて1文字1文字確認するのが結構大変でした。でもよく登場する人物の名前などは繰り返し書いている内に慣れてスラスラと本を開いて確認しなくても書けるようになりました。(笑)

5-4.第7巻執筆最新情報
公式サイトでの最新情報(12月19日の日記)によるとローリングさんはいよいよ第7巻の執筆が最終盤に差し掛かっているようです。

これはあくまでも私の個人的な予想ですがローリングさんは3月か4月には第7巻を書き終えて3ヶ月後の6月か7月ぐらいには出版されるのではないかな?!と思います。

5-5.今月の予定
もちろん!ファンの皆さんにとっては周知の事実なんですが1月9日はセブルス・スネイプの誕生日であることがローリングさんのサイトで明らかにされています。

つまり!今月はセブルス・スネイプの誕生月ということになります。

ローリングさんの公式サイトで明らかにされている誕生日が1月生まれの人物は「この人」1人だけなので、そこで1月7日の日曜日から2週間ぶち抜きでセブルス・スネイプを取り上げることにしました。

どうぞご期待ください!

最後に
と!いうわけで今年は多分夏頃には第7巻が出ると思うのでハリポタ読者にとっては非常に大事な節目の年になりそうです。

私も去年にも増してレベルアップ!していくつもりですのでよろしくお願いしますね。

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