2年生になったハリーはスネイプにロックハートに管理人のフィルチなど数々のホグワーツの教職員の部屋に入る事になりました。しかしやはり「断トツに面白い!」と思ったのはダンブルドアの校長室だったのです。そこは広くて美しい円形の部屋で・・・(全3項目)

3-1.初めての「隠れ穴」
ハリーが「隠れ穴」に到着した時ウィーズリーおばさんはロンにフレッドとジョージの3人の息子が真夜中に家を抜け出しアーサー氏の空飛ぶフォード・アングリアに乗って出かけたという事で声を限りに怒鳴りつけたのでした。

ベッドは空っぽ。メモも置いてない。車は消えてる。事故でも起こしたかもしれない。ウィーズリーおばさんが何より心配したのは3人が命に関わる事故を起こす事と姿を見られる事でアーサー氏が職を失う事だったんですよね。

「まあハリー。よく来てくださったわねえ。家に入って朝食をどうぞ」

3人の息子を激しく叱責する迫力に思わず後退りしたハリーでしたが、おばさんはこう言うとくるりと向きを変えて家の方に歩き出しました。ハリーはどうしようかとロンをちらりと見ましたがロンが大丈夫と言うように・・・

頷いたのでハリーはおばさんに従いて行きました。台所に入るとハリーは椅子の端っこに腰掛け周囲を見回しました。そこは小さく相当に狭苦しい所でした。しっかり洗い込まれた木のテーブルと椅子が中央に置かれていました。

ハリーの反対側の壁に掛かっている時計には針が1本しかなく数字が1つも書かれていません。その代わりに「お茶を入れる時間」とか「鶏に餌をやる時間」とか「遅刻よ」などと書き込まれていました。暖炉の上には本が・・・

三段重ねに積まれていました。目についたのは「自家製魔法チーズの作り方」に「お菓子を作る楽しい呪文」さらには「1分間でご馳走を-まさに魔法だ!」などでした。流しの脇に置かれた古ぼけたラジオからは放送が・・・

聞こえて来ました。ハリーの耳が確かなら「次は魔女の時間です。人気歌手の魔女セレスティナ・ワーベックをお迎えしてお送りします」と言っているようです。ハリーにとっては見る物聞く事の全てが珍しいというわけです。

ハリーは夏休みの残りの期間をこの「隠れ穴」で過ごし、加えてクィディッチ・ワールドカップが開催される時やクリスマス休暇など要所要所でお世話になるというわけです。そして最終的には末っ子で一人娘のジニーと・・・

結婚して我が家も同然という事になるんですよね。

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ボートで湖を渡って初めてホグワーツ城に入りマクゴナガル先生を最初に見た時ハリーは「この人には逆らってはいけない」と直感しました。ハリーの勘は当たっていました。公正中立がモットーでグリフィンドールの寮監なのにハリーたちにも情け容赦なく宿題を出すのですが・・・(全3項目)

3-1.初めての「変身術」の授業
こうして「所属する寮が決まらないのでは?」という心配は杞憂に終わりホグワーツ特急で知り合ったロンと共にハリーはグリフィンドール生になりました。そして翌日からはいよいよ各科目の授業がスタートを切ったのでした。

「変身術はホグワーツで学ぶ魔法の中で最も複雑で危険なものの1つです。いいかげんな態度で私の授業を受ける生徒は出て行ってもらいますし二度とクラスには入れません。初めから警告しておきます」

マクゴナガル先生はやはり他の先生とは違っていました。逆らってはいけない先生だというハリーの勘は当たっていました。厳格で聡明そのもののマクゴナガル先生は最初の授業でみんなが着席するなりお説教を始めたのでした。

それからマクゴナガル先生は机を豚に変え再び元の姿に戻してみせました。それを見て生徒たちは感激し「自分たちも早く試したい!」と思いました。しかし家具を動物に変えるようになるまでには相当の時間がかかると・・・

その事が次の瞬間に判ったのです。散々複雑なノートを採った後に1人1人にマッチ棒が配られそれを針に変える練習が始まりました。授業が終わるまでにマッチ棒を僅かでも変身させる事ができたのはハーマイオニーだけでした。

マクゴナガル先生は生徒全員にハーマイオニーのマッチ棒がどんなに銀色で尖っているのかを見せた後ハーマイオニーの方に滅多に見せない微笑みを見せたのでした。どうやら初授業でできる生徒はほとんどいないみたいですね。

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先週の記事でハリーは11才の誕生日に初めてロンドンに行ったと紹介しました。そこで今週はハリーポッター・シリーズで私が印象に残った「初めて」のシーンを取り上げてみる事にしました。ハリーは11才の誕生日に「自分は本当に有名人なんだ」という事を痛感させられましたがそれは新学期初日の9月1日にも・・・(全3項目)

3-1.初めてのホグワーツ特急の旅
ハリーは11才の誕生日に学用品を揃えるためにハグリッドに連れられてダイアゴン横丁に行きましたが、魔法界に一歩足を踏み入れた「漏れ鍋」で「本当に自分は有名人なんだ」という事を痛感させられる事になったんですよね。

パブの店長トムを含めてその場に居合わせた全員がハリーに握手を求めて来たのです。ところがハリーは新学期初日の9月1日にホグワーツ特急に乗った時にも同様の経験をさせられる事になったのです。列車の入口の所で・・・

ハリーは人込みを掻き分け最後尾の車両近くに空いているコンパートメントを見つけました。ヘドウィグを先に入れて列車の戸口の階段からトランクを押し上げようとしましたが、片側さえ上がらず2度も失敗してしまいました。

「手伝おうか?」

こう声をかけて来たのは先に改札口を通過して行った赤毛の双子のどちらかでした。ハリーが「うん。お願い」と言うと双子のもう片方も駆け付けてハリーのトランクはようやく客室の隅に収まりました。するとそこで・・・

「それ、何だい?」

ハリーが「ありがとう」と礼を言いながら目に被さった汗びっしょりの髪を掻き上げたその時でした。双子の1人がハリーの額に刻まれた稲妻形の傷を指差してこう言ったのです。もう1人が「驚いたな。君は?」と言いました。

すると最初の1人が「彼だ。君違うかい?」と言いました。事の状況を把握していないハリーが「何が?」と訊くと、今度は双子が揃って同時に「ハリー・ポッターさ」と言うのです。そこでハリーが双子にこう答えると・・・

「ああそのこと。うんそうだよ。僕はハリー・ポッターだ」

ハリーの返事を聞いた双子がポカンとハリーに見とれているのでハリーは顔が赤らむのを感じました。その後列車を降りて行った際にも双子と母親の間で「ハリー・ポッターに会った!」という事が話題になっていたので・・・

ハリーはホグワーツ特急に乗った時にも改めて自分は有名なんだという現実を目の前に突きつけられる事になったのです。しかしそれでもハリーは「置いて来たこれまでの暮らしぶりよりは絶対マシに違いない」と思って・・・

心を躍らせたというわけなんですよね。

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こんなに素晴らしい誕生日は初めてでした。しかしそれでも必要な物を全て揃えて帰路に着いたハリーは黙りこくってしまったのです。それは自分は魔法の事なんか何も知らない。それなのにみんなが僕の事を特別だと思ってる。偉大な事をするに違いないと言う。そんなハリーにハグリッドは・・・(全3項目)

3-1.オリバンダーの店
薬問屋から出るとハグリッドはもう一度ハリーのリストを調べました。残っているのは杖だけとの事でした。するとハグリッドは「まだ誕生祝いを買ってやってない」と言い出しました。ハリーは顔が赤くなるのを感じました。

「そんな事しなくていいのに」とハリーは言いました。そもそも日付が変わった直後にバースデーケーキを貰っているのですからハリーにしてみればそれでもう十分なのですが、ハグリッドは「動物をやろう」と言って来ました。

だいぶ前から流行遅れになっているのでヒキガエルは駄目だ。猫はくしゃみが出るので俺は好かん。そこでハグリッドは子供はみんな欲しがるし郵便などを運んでくれたりして役に立つからふくろうを買ってやると言うのです。

イーロップふくろう百貨店から出て来たハリーは大きな鳥籠を下げていました。籠の中には雪のように白くて美しいふくろうが羽に頭を突っ込んでぐっすり眠っていました。後にそのふくろうはヘドウィグと名付けられました。

魔法の杖。これこそがハリーが本当に欲しかった物だったのです。ハグリッドは「杖はここに限る。最高の杖を持たにゃいかん」と言ってハリーをオリバンダーの店に連れて行きました。最後に買い物に寄ったその店は・・・

狭くてみすぼらしい店でした。剥がれかかった金色の文字で扉に店の名前と創業年そして末尾に「高級杖メーカー」と書かれていました。埃っぽいショーウィンドウには色褪せた紫色のクッションに杖が1本置かれていました。

中に入るとどこか奥の方でチリンチリンとベルが鳴りました。小さな店内には古くさい椅子が1つだけ置かれていてハグリッドはそれに腰掛けて待ちました。ハリーは妙な事に規律の厳しい図書館にいるような気がしました。

天井近くまで整然と積み重ねられた何千という細長い箱の山を見ていると何故か背中がぞくぞくしました。埃と静けさそのものが密かな魔力を秘めているようでした。するとそこに「いらっしゃいませ」と柔らかい声がしました。

目の前に老人が立っていました。

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目玉があと8つぐらい欲しいとハリーは思いました。建ち並ぶ店もその外に並んでる買い物客も見たい。つまりハリーにとっては「見る物全てが珍しい」という状態だったのです。グリンゴッツでお金を下ろした後ハリーは学校の制服を買うためにマダムマルキンの洋装店に入りました。そこで出会ったのが・・・(全3項目)

3-1.ダイアゴン横丁にグリンゴッツ
くぐり抜けた後にハリーが急いで振り返ると2人を通したアーチは見る見る内に縮んで元の固いレンガ壁に戻る所でした。鍋屋の看板を見てハグリッドが「1つ買わにゃならんがまずは金を取ってこんとな」と言ったのでした。

目玉があと8つぐらい欲しいとハリーは思いました。色んな物を一度に見ようと四方八方キョロキョロしながら横丁を歩きました。お店に並んでいる商品に加えて買い物客も見たい。薬問屋の前では小太りのおばさんが・・・

「ドラゴンの肝30グラムが17シックルですって。ばかばかしい」

イーロップのふくろう百貨店に箒の店にマントの店に望遠鏡の店さらにはハリーが見た事もない不思議な銀の道具を売ってる店もありました。こうもりの脾臓やうなぎの目玉の樽をうず高く積み上げたショーウィンドウに・・・

今にも崩れ落ちそうな呪文の本の山に羽根ペンや羊皮紙に薬瓶に月球儀と小さな店が建ち並ぶ中ひときわ高く聳える真っ白な建物。磨き上げられたブロンズの観音開きの扉の両脇に真紅と金色の制服を着て立っていたのが・・・

「さよう。あれが小鬼だ」

そちらに向かって白い石段を登りながらハグリッドがヒソヒソ声でこう言ったのでした。小鬼はハリーより頭1つ小柄で浅黒い賢そうな顔つきで先の尖った顎鬚に加えてさらには何と手の指と足の先が驚くほどに長いのです。

ハリーとハグリッドが入口に進むとその小鬼がお辞儀をしました。その中にはさらに2番目の扉がありました。その扉を抜けると中は広々とした大理石のホールでした。細長いカウンターの向こう側では百人以上の小鬼が・・・

脚高の丸椅子に座って大きな帳簿に書き込みをしたり真鍮の秤でコインの重さを計ったり片眼鏡で宝石を吟味したりしていました。ハリーとハグリッドはこれまた無数の小鬼が出入りする人々を案内しているカウンターに・・・

近づいて行ったのでした。

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出会った直後にハリーはハグリッドから「お前さんは有名なんだよ」と言われました。当然唐突にそんな事を言われてもハリーには実感が全くありませんでした。ところが魔法界の領域に一歩足を踏み入れた次の瞬間にハリーはそれをハッキリと認識させられる事になったのです。(全3項目)

3-1.帰りはこの船で
翌朝目覚めた時ハリーは「ハグリッドっていう大男がやって来て僕が魔法使いの学校に入るって言ったけどあれは夢だったんだ」と思いました。ところがハリーが窓をトントン叩く音に促されるように起き上がってみると・・・

ハリーが起き上がると分厚いコートが体から滑り落ちました。ハグリッドは夢などではなくペチャンコになったソファで眠っていました。新聞代を払って魔法界の銅貨を珍しげにいじりながらしげしげと見ていたハリーは・・・

「僕お金がないんだ。それに昨日バーノン叔父さんから聞いたでしょう?僕が魔法の勉強をしに行くのにはお金は出さないって」

今日はロンドンまで行ってお前さんの入学用品を揃えるから忙しいと言うハグリッドにハリーはこう言いました。そんなハリーにハグリッドは「そんな事は心配いらん」と言うのです。立ち上がり頭をボソボソ掻きながら・・・

「父さん母さんがお前さんに何にも残して行かなかったと思うのか?」

「でも家が壊されて」と言うハリーにハグリッドは家の中に金なんぞ置いておくものか。まずは魔法使いの銀行グリンゴッツに行くと言うのです。小鬼が経営してるんだそうです。ハリーはハグリッドに従いて小屋を出ました。

バーノン叔父さんが借りた船は嵐で底を水浸しにしてそこにありました。そう一艘船があるのかと見回しながらハリーが「どうやってここに来たの?」と訊くとハグリッドは「飛んで来た」と答えました。しかし帰り道は・・・

ハリーを連れ出したので魔法はもう使えない事になっている。だからバーノン叔父さんが借りたこの船で帰らなくてはならないのだそうです。こうして2人は船に乗り込みました。がしかし漕ぐちゅうのも癪だという事で・・・

ハリーは魔法が見たくてウズウズしていたので「急ぐ事にするか。ホグワーツではバラさんでくれよ」と言うハグリッドに「もちろんだよ」と答えました。ハグリッドはピンクの傘を取り出すと船べりを傘で二度叩きました。

すると船は滑るように岸に向かったのでした。

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バーノン叔父さんが1日中飲まず食わずで車を走らせてまでハリーから隠したかった事をハグリッドはいとも簡単にハリーに告げてしまいました。さらにペチュニア叔母さんやハグリッドの口からもたらされた事はハリーにとっては衝撃と驚きの連続でした。両親の死因は自動車事故などではなかったのです。(全3項目)

3-1.お前は魔法使いだ
小屋の中がシーンと静まり返りました。聞こえて来るのは外の波の音とヒューヒュー吹く風の音だけでした。バーノン叔父さんが1日中飲まず食わずで車を走らせてまでハリーから隠したかったのは実はこの事だったんですよね。

「2人とも勝手に喚いていろ。ハリー-お前は魔法使いだ」

ハグリッドのこの言葉を聞いてハリーは思わず息を呑んで「僕が何だって?」と訊き返したのでした。それに対してハグリッドは「魔法使いだよ。今言った通り」と答えた後さらに付け加えてこう言ったというわけなんですよね。

「しかも訓練さえ愛けりゃそんじょそこらの魔法使いより凄くなる。なんせああいう父さんと母さんの子だ。お前は魔法使いに決まってる。そうじゃないか?さて手紙を読む時が来たようだ」

海の上
岩の上の小屋

ハリー・ポッター様


ハリーはついに黄色味がかった封筒に手を伸ばしました。エメラルド色で宛名が書いてあります。中から手紙を取り出し読みました。それは一番最初に届いて以来バーノン叔父さんがハリーに渡すまいと必死になっていた・・・

ホグワーツ魔法魔術学校からの入学許可書だったのです。

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誰かが扉をノックしている!ハリーが11才の誕生日を迎えたその瞬間に現れたのはボウボウと長い髪にモジャモジャの荒々しい髯に隠れて顔がほとんど見えない大男でした。その男はハリーに「誕生日おめでとう」と言ってチョコレート・ケーキをくれたその上にソーセージまで焼いてくれたのです。ところが・・・(全3項目)

3-1.戸口に大男
「ドーン」という二度目のノック音で熟睡していたダドリーが「何?大砲?どこ?」と寝ぼけた声を上げました。その一方事前にこの事態を予測していたのはバーノン叔父さんでした。ガラガラガッシャンという音と共に・・・

「誰だ。そこにいるのは。言っとくが、こっちには銃があるぞ!」

車に戻って来た時叔父さんが持っていた細長い包みは銃だったのです。そして一瞬の空白の後「パターン!」と音がしたかと思うと蝶番も吹き飛ぶほどの力で扉が開けられ轟音を上げて床に落ちました。戸口に立っていたのは?

大男でした。ボウボウと長い髪にモジャモジャの荒々しい髯に隠れて顔はほとんど見えません。それでもその毛むくじゃらの中から真っ黒な黄金虫のような目がキラキラと輝いているのが見えました。大男は窮屈そうに・・・

部屋に入って来ました。身を屈めても髪が天井をこするほどでした。大男は腰を折って扉を拾い上げ元の枠にいとも簡単にパチンと戻しました。外の嵐の音が幾分かは薄らぎました。そして大男は振り返るとこう言ったのでした。

「お茶でも入れてくれんかね?いやはや、ここまで来るのは骨だったぞ」

男はソファに近づくと恐怖で凍りついているダドリーに「少し空けてくれや」と言いました。ダドリーは金切り声を上げて逃げ母親の陰に隠れました。そのペチュニア叔母さんは震えながら叔父さんの陰にうずくまっていました。

「オーッ、ハリーだ!」

名前を呼ばれて思わず見上げるとハリーは恐ろしげな荒々しい黒い男の顔から黄金虫のような目が今度はクシャクシャになって笑いかけているのを見つけたのでした。そして男はハリーを見てこう言ったというわけなんですよね。

「最後にお前さんを見た時にゃまだほんの赤ん坊だったなあ。あんた父さんそっくりだ。でも目は母さんの目だなあ」

するとそこにバーノン叔父さんが・・・

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バーノン叔父さんが扉の隙間という隙間を全て塞いでもそれでもハリー宛ての手紙の配達を止める事はできませんでした。さらに「今日は日曜日だから郵便配達はお休み」と思っていたらバーノン叔父さんのそんな予想を翻して手紙が届けられてしまったのです。その事態を受けて叔父さんが取った行動とは?(全3項目)

3-1.プリベット通りを脱出!
今日は日曜日。だから郵便は休みだ。ところがバーノン叔父さんが「今日はいまいましい手紙なんぞ」とその言葉を言い終わらない内に何かがキッチンの煙突をヒューッと伝って落ちて来て叔父さんの後頭部にぶつかりました。

次の瞬間には叔父さんが言いかけたその言葉を嘲笑うかのように30通も40通もの手紙が暖炉から雨あられと降って来ました。ダーズリー一家の面々は身をかわしましたがハリーだけは飛びついて手紙を捕まえようとしたのでした。

「出て行け。出て行くんだ!」

バーノン叔父さんはハリーの腰のあたりを捕まえると廊下に放り出しました。ペチュニア叔母さんとダドリーは腕で顔を庇いながら部屋から逃げ出しました。バーノン叔父さんが扉を閉めた後もキッチンの中からは手紙が・・・

洪水のように溢れ出て壁や床で撥ね返る音が聞こえて来ました。部屋から出て来た叔父さんは努めて平静に話そうとしているようでした。がしかし同時に相当量の口髭を引き抜いていました。そして3人にこう告げたのでした。

「みんな出発の準備をして5分後にここに集合だ。家を離れる事にする。着替えだけ持って来なさい。問答無用だ!」

口髭を半分も引き抜いてしまったバーノン叔父さんの形相は凄まじく誰も問答する気にはなれませんでした。こうして10分後には板をガンガンに打ちつけた扉を無理やりこじ開け一行は車に乗ってプリベット通り4番地を・・・

脱出したのでした。

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ハリーの元に生まれて初めて手紙が届けられました。バーノン叔父さんは「間違えてお前に宛てたんだ」だから処分したと説明しました。ところがハリー宛ての手紙は次の日もさらに次の日も連日のように届けられたのです。さらに日を追う毎にその数を増やして行ったのです。(全3項目)

3-1.バーノン叔父さんが初めて
ハリーの元に人生最初の手紙が届いたその日の夜仕事から帰って来たバーノン叔父さんは今まで一度もしなかった事をしました。それはハリーの物置にやって来る事でした。その大きな図体が狭い扉から入って来た時ハリーは?

「僕の手紙はどこ?」

開口一番ハリーは叔父さんにこう訊きました。さらに「誰からの手紙なの?」と訊くハリーに叔父さんは「知らない人からだ。間違えてお前に宛てたんだ。焼いてしまったよ」とぶっきらぼうに答えました。するとハリーは?

「絶対に間違いなんかじゃない。封筒に物置って書いてあったよ」

ハリーが怒ってこう言うと叔父さんは「だまらっしゃい!」と怒鳴りました。その後叔父さんは相当に苦しそうな笑顔を見せて「お前もここに住むのには大きくなり過ぎたのでダドリーの2つ目の部屋に移れ」と言ったのでした。

ダーズリー家には寝室が4つあります。バーノン叔父さんとペチュニア叔母の部屋。バーノン叔父さんの妹マージが利用する事が多い来客用の部屋。そしてダドリーが寝る部屋。そこに入り切らない物が置いてあるのが・・・

ハリーがその部屋に入ってベッドに腰掛け周囲を見回すとガラクタばかりが置いてありました。買ってからまだ1ヵ月しか経っていないのに8ミリカメラは小型戦車の上に転がされていました。ダドリーはその小型戦車で・・・

隣の犬を轢いてしまった事があるのです。隅に置かれたテレビは「お気に入りの番組が中止になった」と言って蹴りつけて大穴を空けてしまいました。大きな鳥籠にはかつてはオウムが入っていましたがダドリーが学校で・・・

本物の空気銃と交換しました。その銃はダドリーが尻に敷いて銃身をひどく曲げてしまい今は棚の上にほったらかしにされています。他の棚は本で一杯でしたが唯一ここだけは手を触れた様子が全くと言っていいほどありません。

ハリーはフッと溜め息をつくとベッドに横になりました。昨日までなら「2階に住めるなら他には何もいらない」と思っていました。しかし今は「手紙さえあれば住むのは物置でも構わない」と思ったというわけなんですよね。

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今月が誕生月という事で前半はネビルを取り上げました。そこで今日からは「ハリーはホグワーツ入学直前の夏休みをどう過ごしたのか?」を2週間に渡って振り返ってみる事にしました。その手紙はペチュニア叔母さんがダドリーを連れてスメルティングズ校の制服を買いに行った翌日に届きました。(全3項目)

3-1.やっとお許しが出て
ハリー自身は当然そうとは気づいていませんでした。ダーズリー夫妻はハリーが何らかの形で魔法力を発揮すると「こんなものは叩き出してやる!」という事で、その都度ハリーを物置に閉じ込めるという措置を取ったのです。

ダドリーの誕生日に動物園に行った際にハリーはブラジル産大ニシキヘビのケースのガラスを消すという事件を起こしました。そしてこれまでで最も長い期間物置に閉じ込められる事となりました。ようやくお許しが出て・・・

物置から出してもらった時には既にもう夏休みが始まっていたのでした。休みが始まっていてうれしかったもののハリーは毎日のように遊びにやって来るダドリーの悪友から逃れる事はできませんでした。それと言うのも・・・

プリベット通り4番地にやって来る4人の悪友たちはダドリーのお気に入りのスポーツ「ハリー狩り」に参加できるだけで大満足だったからです。そんな事だったのでハリーはなるべく家の外でぶらぶらして過ごす事にしました。

「夏休みさえ終われば」とハリーは思いました。それだけが僅かな希望の光でした。9月になるとダドリーはバーノン叔父さんの母校「私立スメルティングズ男子校」に行く事になっていました。その一方ハリーのほうは・・・

地元の普通の公立ストーンウォール校に行く事になっていました。つまり生まれて初めてダドリーと離れる事ができる。ダドリーと違う学校に通う事になります。ダドリー軍団が睨みを利かせていたので小学校でハリーは・・・

1人も友達ができなかったのです。だからこそハリーは9月から行く事になる新しい学校に希望を抱いたというわけなんですよね。

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ハリーたち3人それにネビルが2年生になったこの年度にはフィルチの飼い猫ミセス・ノリスを皮切りにマグル生まれの生徒が相次いで襲われる事件が起きました。そのため疑心暗鬼が黒雲のように広がってネビルもまた恐怖心に駆られて買わなくてもいい物を購入してしまったのです。しかしネビルが言うには・・・(全3項目)

3-1.君は純血なのだから
ハリーたち3人それにネビルが2年生になったこの年度にはフィルチの飼い猫ミセス・ノリスを皮切りにしてマグル生まれの生徒が相次いで襲撃されて石にされるという事件が起きました。人間では最初の犠牲者となった・・・

コリン・クリービーが今は医務室に死んだように横たわっているというニュースは週明けの月曜日の朝には学校中に広まっていました。そのため疑心暗鬼が黒雲のように広がって行く事になりました。その結果起きた事とは?

1人で勝手に動くと襲われると怖がっているようで1年生はしっかり塊まってグループで城内を移動するようになりました。さらには先生方に隠れて魔除けやお守りなどの護身用グッズの取引きが校内で爆発的に流行したのでした。

ネビルは悪臭のする大きな青たまねぎに尖った紫の水晶それに腐ったイモリの尻尾を買い込みました。購入してしまったその後で他のグリフィンドール生が「君は純血なのだから襲われるはずはない」と指摘しました。すると?

「最初にフィルチが狙われたもの。それに僕がスクイブだってことみんな知ってるんだもの」

その丸顔に恐怖の表情を浮かべてネビルはこう言いました。たとえ純血でも自分のように魔法力が弱くてスクイブの一歩手前の魔法使いなら襲われる可能性は十二分にあるというのがネビルの考えだったというわけなんですよね。

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2年生の新学期初日ハリーとロンは屋敷しもべ妖精のドビーに邪魔をされてホグワーツ特急に乗り損ねてしまいました。そこでロンのお父さんのアーサー氏が所有する空飛ぶフォード・アングリアで学校に行こうとしたのでした。ところが車は学校を目前にして失速してしまい「暴れ柳」に突っ込んだ挙句に・・・(全3項目)

3-1.空飛ぶフォード・アングリア
2年生の新学期初日ハリーとロンは屋敷しもべ妖精のドビーに邪魔をされてキングズ・クロス駅の9と3/4番線に入る事ができずホグワーツ特急に乗り損ねてしまいました。そのためロンのお父さんであるアーサー氏所有の・・・

空飛ぶフォード・アングリアでホグワーツに向かったのでした。しかし車は学校を目前にして失速してしまいハリーたちは校庭に植えられている「暴れ柳」に突っ込んで行ってしまいました。ところがその後の先生方と・・・

生徒の対応は際立って大きく異なる展開になったというわけなんですよね。ハリーは体中の力が抜けるような気がしました。ハリーは急に「今ロンと一緒に暴れ柳に打ちのめされている方がマシ」という気持ちになったのでした。

ダンブルドアがいつもと違って深刻な表情だったからです。長い沈黙の後ダンブルドアは「どうしてこんな事をしたのか説明してくれるかの」と静かに言ったのでした。ハリーはダンブルドアの失望したような声を聞いて・・・

むしろ怒鳴ってくれた方が気が楽だと思いました。ハリーはダンブルドアの顔を真っ直ぐ見る事ができず、ダンブルドアの膝を見つめながら話しました。やがてロンが観念したように「僕たち荷物をまとめます」と言うと・・・

「ミスター・ウィーズリー、今日というわけではない。しかし君たちのやった事の重大さについてははっきりと2人に言っておかねばのう。今晩2人のご家族にわしから手紙を書こう。それに2人には警告しておかねばならんが」

ダンブルドアが言うには今後またこのような事があれば校長としてハリーとロンを退学にする他ないとの事でした。ところが談話室で2人を出迎えた生徒たちの対応は深刻そのもののダンブルドアとは一転して全く違っていました。

「やるなぁ!感動的だぜ!何てご登場だ!車を飛ばして暴れ柳に突っ込むなんて何年も語り草になるぜ!」

こう言ったのはリー・ジョーダンでした。肖像画の穴のほうに何本もの腕が伸びて来てハリーとロンを部屋の中に引き入れました。ハリーが一度も話した事のない5年生が「よくやった」と話しかけて来るほどの歓迎ぶりでした。

寝室に入るとロンはハリーを見てバツが悪そうにニヤッと笑って「あそこで喜んだりしちゃいけないって判ってたんだけど」と言ったのでした。ところが扉がパッと開いてシェーマス・フィネガンにディーン・トーマスに・・・

シェーマスがにっこりして「本当かよ!」
そしてディーンが「かっこいい」

そして最後にネビルが感動で打ちのめされたという面持ちで「凄いな」と言うとハリーも我慢できなくなってニヤッと笑ってしまったというわけなんですよね。

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万策尽きてハリーが決心したのは「こうなったら僕が先に賢者の石を手に入れるしかない」というものでした。ところが3人の行く手を阻んだのは必死の思いを顔にみなぎらせたネビルでした。ハリーたちにとっては迷惑以外の何物でもなかったその行為が最後の最後になって・・・(全3項目)

3-1.3人の前に立ちはだかったのは?
学期末試験が終わりロンとハーマイオニーは「ホッと一息」といった感じでしたがハリーだけは違っていました。何故かと云えばまるで警告を発するかのように額の傷が疼くからです。その時ハリーの脳裏に1つの懸念が・・・

「三頭犬なんてたとえホグワーツだってそんなに何匹もいねえだろう?だから俺は言ってやったよ。フラッフィーなんかなだめ方さえ知っていればお茶の子さいさいだって。ちょいと音楽を聞かせればすぐねんねしちまうって」

ハリーの懸念は的中していました。ハグリッドが何者かにフラッフィーの手なずけ方を教えてしまっていたのです。さらに城内に戻ってマクゴナガル先生からダンブルドア校長がロンドンの魔法省に出かけて留守だと聞くと・・・

「今夜だ!」

石が狙われるのは今日の夜だと確信した3人は行動を開始しました。しかし結局ハリーもロンもハーマイオニーもすごすごとグリフィンドール寮の談話室に戻って来る事になってしまいました。そこでハリーが決心した事とは?

僕は今夜ここを抜け出す。こうなったら僕がスネイプより先に「賢者の石」を手に入れるしか方法はない。談話室に人がいなくなった所でハリーは寝室から「透明マント」を持って来て3人は出発しようとしたのですが・・・

「君たち何してるの?」

「また外に出るんだろ」

肘掛椅子の陰から現れたのはネビルだったのです。

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ネビルのお陰で三頭犬のフラッフィーが守っているのは「賢者の石」だという事が判明しました。ところがハリーたちはハグリッドが法律に違反してドラゴンの飼育をしているという新たな心配事を抱える事になってしまいました。それでも何とかこの問題を解決する事ができたのですが・・・(全3項目)

3-1.ノルウェー・リッチバックのノーバート
こうしてネビルのお陰で三頭犬のフラッフィーが守っているのは「賢者の石」だという事が判明しました。ところがハリーたち3人は新たな心配事を抱える事になってしまったのでした。それはハグリッドが法を犯して・・・

小屋にドラゴンの卵を隠し持っている事が判ったのです。さらに困った事にドラゴンが卵から孵る瞬間をドラコ・マルフォイに見られてしまうという「これ以上の最悪の事態はない」という状況に追い込まれてしまったのでした。

ハリーの発案でルーマニアでドラゴンの研究をしているロンの兄チャーリーにハグリッドがノーバートと名付けたドラゴンを預ける事にしました。ところがロンがノーバートに噛まれて医務室に担ぎ込まれてしまったのです。

マルフォイはクィディッチの試合中に殴られた事の仕返しをしようと機会を伺っていました。そしてチャーリーの手紙を挟んだ本を持っていってしまいました。土曜日の午前零時にノーバートを渡す事を知られてしまったのです。

「今さら計画は変えられないよ」

マルフォイはこちら側に「透明マント」がある事を知らない。それにノーバートを何とかする最後のチャンスだ。ハリーの見込み通りの展開になり計画は上手く行ってチャーリーの友人に無事ノーバートを渡す事ができました。

ところが・・・

ハリーは塔のてっぺんに「透明マント」を忘れて来てしまい、今度こそフィルチのお世話になる事となってしまったのでした。フィルチはハリーとハーマイオニーをマクゴナガル先生の部屋に連れて行きました。ところが何と!

これが最悪の事態ならこれ以上は悪くならないだろう。そう思っていたらマクゴナガル先生はネビルを引き連れて現れたのです。

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僕なんて勇気がないからグリフィンドールにふさわしくない。そう卑下するネビルにハリーはクリスマスにハーマイオニーから貰った蛙チョコレートを差し出して「マルフォイが10人束になったって君には及ばない」と言ったのでした。ハリーのこの言葉を聞いて勇気を得たネビルはハッフルパフ戦では・・・(全3項目)

3-1.足縛りの呪いをかけられて
三頭犬のフラッフィーは一体何を守るために仕掛け扉の上にいるのか?ハリーのクィディッチ・デビュー戦対スリザリン終了後にハグリッドが口を滑らせて「ニコラス・フラメルという人が関係しているらしい」と判って・・・

それ以来ハロウィンのトロール侵入事件で友人関係になったハリーにロンとハーマイオニーは足しげく図書室に通ってニコラス・フラメルの事を調べていました。ところがその謎を解決させたのが意外にもネビルだったのです。

それは「グリフィンドール対ハッフルパフ戦の審判をスネイプがする」という知らせを聞いて、ロンとハーマイオニーがハリーに「試合に出るな」と説得していた時の事でした。ネビルが談話室に倒れ込んで入って来たのです。

どうやって肖像画の穴を這い登って来たのやら?両足がピッタリとついたままで「足縛りの呪い」をかけられた事が即座に判りました。みんな笑いましたがハーマイオニーはすぐに立ち上がると呪いを解く呪文を唱えたのでした。

ネビルをハリーとロンのそばに座らせてハーマイオニーが「どうしたの?」と尋ねるとネビルは震え声でマルフォイと図書室の外で会って「誰かに呪文を試してみたかった」と言われてやられたんだと説明したというわけです。

ハーマイオニーはマクゴナガル先生の所に行ってマルフォイがやったと報告するのよと言ってネビルを急き立てました。それに対してネビルは首を横に振って「これ以上面倒は嫌だ」と答えました。すると今度はロンが・・・

あいつは平気でみんなをバカにしてる。だからと言って屈服して奴をつけ上がらせておいていいってもんじゃない。だからマルフォイに立ち向かわなきゃ駄目だと言うのです。それに対してネビルは声を詰まらせてこう言いました。

「僕が勇気がなくてグリフィンドールにふさわしくないなんて言わなくっても判ってるよ。マルフォイがさっきそう言ったから」

するとそんなネビルにハリーは・・・

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初めての飛行訓練授業で手首を骨折してしまい再び医務室のお世話になる事になってしまったネビルは夜になっても戻って来ませんでした。ところがハリーとロンは今夜は医務室のベッドにいるものと思っていたネビルと意外な所で出くわす事になったのです。ハリーにロンとネビルが会ったその場所とは?(全3項目)

3-1.そこにいたのは?
飛行訓練授業が行われたその日から一夜明けた金曜日の朝食の席で、疲れた様子ではあるもののハリーがいるのを見てドラコ・マルフォイは「何でこいつがまだここにいるんだ?」と思っているので木曜日の夕食の時には・・・

つまり決闘を申し入れた時にはドラコ・マルフォイはハリーは退学になると信じていたようですね。したがってそれはハリーにとどめを刺すつもりでしたという事なんでしょうね。約束の真夜中が近づいて来たので2人は・・・

ハリーとロンはパジャマの上にガウンを引っ掛けると寝室を出ました。同室のディーン・トーマスとシェーマス・フィネガンは寝息を立てていました。ネビルはまだ医務室から戻っていませんでした。そのためネビルは・・・

今夜は医務室のベッドにいるものと思っていたら実はそうではなかったのです。談話室で招かざる客と言うべきハーマイオニーという邪魔者が加わったその上に寮を出てすぐの床に丸まってグッスリと眠っていたのが・・・

「ああよかった!見つけてくれて。もう何時間もここにいるんだよ。ベッドに行こうとしたら新しい合言葉を忘れちゃたんだ」

ネビルはハリーにロンとハーマイオニーが忍び寄るとビクッとして目を覚ますとこう言いました。合言葉は「豚の鼻」なんですが「太った婦人(レディ)」は夜のお出かけで今は寮に入る事ができないのです。それが原因で・・・

ハーマイオニーも寝室に戻る事ができないというわけです。ハリーが「腕の具合はどう?」と訊くとネビルは「大丈夫。マダム・ポンフリーがあっという間に治してくれたよ」と答えたのでした。ところが何とネビルも・・・

ネビルが言うには「血みどろ男爵」がもう二度もここを通って行ったんだそうです。だから1人でここにいるのは嫌だとそう言うのです。そのためハーマイオニーに加えてネビルまで同行するという事になってしまったのでした。

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ヒキガエルのトレバーに逃げられてしまったり組分けの儀式でも失敗続きでそのドジっぷりを遺憾なく発揮していたネビルは授業が始まってからもトラブルの連続でした。それは初めて受けた「魔法薬学」の授業でも飛行訓練の時にも・・・(全3項目)

3-1.初めての魔法薬学の授業
ペットでヒキガエルのトレバーに逃げられて初めてのホグワーツ特急の旅を楽しむ余裕もなく、組分けの儀式の時には転んでしまったり帽子を被ったまま駆け出したりと早くもそのドジっぷりを見せていたネビルでしたが・・・

極め付きは金曜日に初めて受けた「魔法薬学」の授業でした。このクラスはスリザリンとの合同で行なわれましたが、冒頭でハリーが指名されて質問攻めに遭うというグリフィンドールにとっては暗雲漂うスタートになりました。

ところがその暗雲をさらに色濃くしたのは誰あろうネビルでした。この科目の教師セブルス・スネイプは生徒を2人ずつ組にしておできを治す簡単な薬を調合させました。どうやらお気に入りのドラコ・マルフォイ以外は・・・

ほとんど全ての生徒が注意を受けました。そのマルフォイが角ナメクジを完璧に茹でたからみんな見るようにとスネイプが言った時。地下牢教室一杯に強烈な緑色の煙が上がってシューシューという大きな音が広がったのでした。

どういうわけかネビルがシェーマス・フィネガンの大鍋を溶かして捻れた小さな塊にしてしまい、こぼれた薬が石の床を伝って広がると生徒たちの靴に焼け焦げ穴を空けていました。たちまち生徒全員が椅子の上に避難しました。

ネビル自身はと云えば大鍋が割れた時に薬をかぶってしまい腕や足のいたる所に真っ赤なおできが容赦なく噴き出して痛みに呻き声を上げている有り様でした。スネイプは「バカ者!」と怒鳴ると杖を振って薬を消し去りました。

「おおかた大鍋を火から降ろさない内に山嵐の針を入れたんだな?」

ネビルはおできが鼻にまで広がって来てシクシクと泣き出しました。スネイプは苦々しげにシェーマスにネビルを医務室に連れて行くよう命じました。おできを治す薬がネビルの手にかかると広がる薬に変貌してしまうのです。

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