アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(24)(36回シリーズ)

やりました先生!分霊箱を手に入れました!無事ホグズミードに戻って来る事もできてハリーは喜びました。しかしその喜びも束の間でした。何と学校の上空に「闇の印」が上がっているのです。印は学校で一番高い天文台の塔の真上に上がっていました。ところが2人が箒で行ってみると・・・(全3項目)

3-1.ホグズミードに
ダンブルドアの重みを支えながらハリーはこんなにも集中した事はないと思われるほどに真剣に目的地を念じました。ホグズミードだ。目を閉じてダンブルドアの腕をしっかりと握るとハリーは「姿くらまし」をしたのでした。

目を開ける前からハリーは成功したとそう思いました。ダンブルドアとハリーはホグズミード村のハイストリート通りの真ん中に水を滴らせ震えながら立っていました。僅かな街灯と何軒かの2階の明かりの他には真っ暗でした。

「やりました先生!やりました!分霊箱を手に入れました!」

ハリーはこう囁くのがやっとでした。するとそこでダンブルドアがハリーに倒れ掛かって来ました。一瞬ハリーは自分の未熟な「姿現わし」のせいでダンブルドアがバランスを崩したのではと思いましたが顔を見てみると・・・

遠い街灯の明かりで照らされたダンブルドアの顔が前にも増して蒼白く衰弱しているのが見えました。ハリーが「大丈夫ですか?」と訊くとダンブルドアは弱々しい声で「最高とは言えんのう」と言った後にこうも言いました。

「あの薬は健康ドリンクではなかったのう」

そしてダンブルドアは地面に崩れ落ちました。ハリーは戦慄して「先生。大丈夫です。きっとよくなります。心配せずに」と言いました。そして助けを求めようと必死の思いで周りを見回しましたが人影は全くありませんでした。

ダンブルドアを何とかして早く医務室に連れて行かなければならない。そう思ってハリーがマダム・ポンフリーの名前を言うとダンブルドアは必要なのはスネイプ先生だとそう言うのです。しかし今の自分は遠くには歩けない。

それなら先生を1人にしないといけない。ハリーがそう言っていると行動を起こさない内に誰かの走る足音が聞こえて来ました。ハリーは心が躍りました。誰かが見つけてくれた。助けが必要な事に気づいてくれた。来たのは?

マダム・ロスメルタでした。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(23)(36回シリーズ)

死んじゃ駄目です。先生は毒薬じゃないって言った。目を覚ましてください。ハリーは精魂尽き果てたという感じのダンブルドアにこう呼びかけました。辛うじてダンブルドアが口にした言葉は「水」でした。ところがここでハリーは一番やってはいけない事をしてしまったのです。するとダンブルドアは?(全3項目)

3-1.何度唱えても
ハリーは「先生!」と叫んでダンブルドアの脇に膝をつき力一杯抱きかかえて仰向けにしました。ダンブルドアはメガネは外れ口は開き目は閉じていました。ハリーは精魂尽き果てたという感じのダンブルドアを揺さぶり・・・

「先生しっかりして。死んじゃ駄目です。先生は毒薬じゃないって言った。目を覚ましてください。目を覚まして」

ハリーは杖をダンブルドアの胸に向けると「リナベイト!蘇生せよ!」と叫びました。何の変化もありません。もう一度「リナベイト!」と唱えるとダンブルドアの瞼が微かに動きました。それを見てハリーは心が踊りました。

ハリーが「先生。大丈夫?」と訊くとダンブルドアはかすれ声で「水」と言いました。ハリーは弾かれたように立ち上がると駆け寄る際に水盆に落としたゴブレットを掴んで突きながら「アグアメンティ!水よ!」と叫びました。

すると水がゴブレットを満たしました。ハリーはダンブルドアの脇にひざまずいて頭を起こすと唇にゴブレットを近づけました。ところがゴブレットは空になっていました。ダンブルドアは呻き声を上げると喘ぎ出したのでした。

「先生。僕頑張ってます。頑張っているんです」

ハリーは絶望的な声を上げました。しかし聞こえているとは思えませんでした。ダンブルドアは転がって横になり苦しそうに末期の息を吐いていました。そして次には虫の息になっていました。しかし何度やっても駄目でした。

ハリーの頭の中はパニック状態で目まぐるしく動いていました。しかし直感的に水を得る最後の手段は判っていました。ヴォルデモートがそのように仕組んでいたはずだ。残念ながらそれ以外には水を得る方法はないようでした。

ハリーは身を投げ出すようにしてゴブレットを湖に突っ込むと冷たい水を一杯に満たしました。今度こそは水は消えませんでした。ハリーは「先生。さあ!」と叫ぶとダンブルドアに飛びついて不器用にゴブレットを傾けました。

水はダンブルドアの顔にかかりました。やっとの思いでハリーができたのはそれだけでした。するとゴブレットを持っていないほうの腕にひやりとする感触がありました。当然の如くの結果がそこにやって来たというわけです。

それは亡者でした。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(22)(36回シリーズ)

摩訶不思議な事に湖を渡るための小舟を発見してダンブルドアとハリーは湖の中央にある小島に到着しました。そこには台座の上に置かれた水盆があり燐光を発するエメラルド色の液体で満たされていました。ここに分霊箱はあるようです。一体どうすれば取り出せるのか?それが問題だったのです。(全3項目)

3-1.結論はただ1つ
小島はせいぜいダンブルドアの校長室ほどの大きさで平らな黒い石の上に立っているのは緑がかったあの光の源だけでした。近くで見るとずっと明るく見えました。最初はランプのような物かと思いきや光は石の水盆からでした。

水盆は台座の上に置かれダンブルドアがまず近づきハリーが後に続きました。2人は並んで中を覗き込みました。水盆は燐光を発するエメラルド色の液体で満たされていました。ハリーは小声で「何でしょう?」と訊きました。

「よく分らぬ。ただし血や死体よりももっと懸念すべき物じゃ」

ダンブルドアはこう答えると怪我をしたほうの手を伸ばしエメラルド色の液体を触ろうとしました。それを見てハリーは「先生。止めて!触らないで!」と言いましたがダンブルドアは微笑み「触れる事はできぬ」と言いました。

「ご覧。これ以上は近づく事ができぬ。やってみるがよい」

ダンブルドアにこう言われてハリーは目を見張り水盆に手を入れて液体に触れようとしました。しかしダンブルドアの言う通りで液面から数センチの所で見えない障壁に阻まれどんなに強く押しても液面に触れる事ができません。

指に触れるのは硬くてびくともしない空気のような物でした。ダンブルドアはハリーに「離れていなさい」と言うと杖を取り出して無言で呪文を唱えました。しかし何事も起きません。暫くするとダンブルドアは杖を引きました。

ハリーが「分霊箱はここにあるのでしょうか?」と訊くとダンブルドアは「ああ。ある」と答えました。ここで問題なのは「一体どうやって手に入れるのか?」という事なんだそうです。この液体は手では突き通す事ができない。

分ける事もすくう事も吸い上げる事もできない。さらに「消失呪文」も効かないし「変身呪文」やその他の呪文でも一切この液体の正体を変える事はできない。それなら一体どうすればいいのか?ダンブルドアはこう言うのです。

「結論は唯1つ。この液体は飲み干すようになっておる」

これを聞いてハリーは?

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(21)(36回シリーズ)

できる限り早くこの場所から出たい。そう思ったハリーは愚かと思いつつも「呼び寄せ呪文」を使ってはどうかと提案しダンブルドアに言われて試す事になりましたが失敗に終りました。何故そうなったのか?その答えは2人が湖を渡っている時に判明したのでした。その正体は?(全3項目)

3-1.予想できていた?
できる限り早くこの場所から出たい。そういう思いを強く抱いたハリーが提案して「呼び寄せ呪文」を使って分霊箱を手に入れようとしましたが失敗に終りました。その結果を踏まえハリーはダンブルドアにこう訊いてみました。

「先生はあんな事が起こると予想していらっしゃったのですか?」

ダンブルドアがおそらくは分霊箱を取ろうとする者を待ち構えていた何かだと言うのでハリーはこう訊いたのです。するとダンブルドアからはこんな言葉が返って来ました。どうやら何かが起こるという事を予想していたようです。

「分霊箱にあからさまな手出しをしようとすれば何かが起こるとは考えておった。ハリー非常によい考えじゃった。我々が向かうべき相手を知るには最も単純な方法じゃ」

こう言うダンブルドアにハリーが「でもあれは何だったのか分りません」と言うとダンブルドアは「あれらと言うべきじゃろう。あれ1つだけという事はなかろう」と言うのです。ダンブルドアは何なのかが判っているようです。

次にハリーが「湖の中に入らないといけないのでしょうか?」と訊くとダンブルドアからは「非常に不運な場合のみじゃな」という言葉が返って来ました。ダンブルドアが言うには分霊箱は湖の底ではなく真ん中にあるそうです。

「それじゃ手に入れるには湖を渡らなければならないのですか?」

ハリーがこう訊くとダンブルドアは「そうじゃろうな」と答えました。ハリーは黙っていました。水中の怪物に大海蛇に魔物に水魔に妖怪と頭の中ではもうありとあらゆる怪物が渦巻いていたからです。するとその時の事でした。

ダンブルドアがまた突然立ち止まりました。今度こそハリーはぶつかってしまいました。ハリーは一瞬暗い水際に倒れかけましたがダンブルドアが傷ついていないほうの手でハリーの腕をしっかりと掴んで引き戻したのでした。

「ハリーまことにすまなんだ。前以て注意するべきじゃったのう。壁側に寄っておくれ。然るべき場所を見つけたと思うのでな」

ハリーにとってこの言葉は意味不明でした。

ダンブルドアは一体何を見つけたのでしょうか?

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(20)(36回シリーズ)

ダンブルドアとハリーはかつてトム・リドルが孤児院の子供たちと遠足で来て2人を脅した海辺の洞穴にやって来ました。2人は泳いで洞穴の入口に到着し通行料を払って中に入りました。そこにはこの世のものとは思えない光景が広がっていました。(全3項目)

3-1.到着したのは?
潮の香と打ち寄せる波の音がしました。月光に照らされた海と星を散りばめた空を眺めるハリーの髪を肌寒い風が軽く乱しました。厳しさを和らげる草も木も砂地さえもなく2人が到着した所は荒涼たる光景が広がっていました。

「孤児院の子供たちをここに連れて来たのですか?」

ダンブルドアに「どう思うかの?」と訊かれてハリーがこう答えると「正確にはここではない」という言葉が返って来ました。後ろの崖沿いに半分ほど行った所に村らしきものがあって孤児たちはそこに連れて来られたらしい。

この場所そのものを訪れたのはトム・リドルと幼い犠牲者たちだけだっただろう。並外れた登山家でなければここに辿り着く事はできない。この周りの海は危険過ぎて船も崖には近づけない。魔法がロープより役に立っただろう。

おそらく脅す楽しみのためだ。小さな子供を2人連れて来るだけで目的は十分果たされただろうとダンブルドアは言うのです。そう言われハリーはもう一度崖を見上げて鳥肌が立つのを覚えました。するとダンブルドアが・・・

「しかしリドルの最終目的地は。我々の目的地でもあるが。もう少し先じゃ。おいで」

ダンブルドアはハリーを岩の先端に招き寄せました。片手が萎えている事もありダンブルドアはゆっくりと下りて行きました。杖先に灯りを点すとダンブルドアは杖を少し高く掲げて「見えるかの?」とハリーに問いかけました。

崖の割れ目に黒い水が渦を巻いて流れ込んでいるのが見えました。何とここから目的地まで泳いで行くのだそうです。だから今は「透明マント」は必要ない。ダンブルドアは年寄りとは思えない俊敏さで平泳ぎで泳ぎ始めました。

割れ目のすぐ奥は暗いトンネルになっていて満潮時には水没する所だろうと察しがつきました。両壁の間隔は狭くて1メートルほどしかありませんでした。少し入り込むとトンネルは左に折れて崖のずっと奥まで伸びていました。

やがて先のほうでダンブルドアが水から上がるのが見えました。そこに辿り着くと大きな洞穴に続く階段が見えました。ダンブルドアは洞穴の真ん中に立っていました。ゆっくり回りながら杖を高く掲げ壁や天井を調べています。

「左様。ここがその場所じゃ」

ここに分霊箱が隠されているようです。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(19)(36回シリーズ)

「今夜はわしと一緒に行きたいか?」と問うてハリーが即座に「はい」と答えるとダンブルドアは条件を1つ提示した上で「透明マント」を持って正面玄関で落ち合おうとハリーに告げました。ハリーは急いで寮に戻りました。ロンとハーマイオニーに言わなければならない事が沢山あったからです。(全3項目)

3-1.よく聞くのじゃ
ダンブルドアに「今夜はわしと一緒に行きたいか?」と問われてハリーは即座に「はい」と答えました。これでようやく自分が主導権を握れるとばかりにダンブルドアは背筋を正し威厳に満ちた姿でハリーにこう言ったのでした。

「よろしい。それではよく聞くのじゃ」

ここでダンブルドアは連れて行くのに当たってハリーに条件を1つ出しました。それはダンブルドアが出す命令には質問する事なしに即座に従うという事でした。これに対してもハリーは「もちろんです」と即座に答えました。

ハリーとしては「まさかダンブルドアが到底聞き入れられない無茶な命令など言うはずがない」と思ったからこそ即座に「もちろんです」と答えたんでしょう。そんなハリーにダンブルドアは念を押すようにこう言ったのでした。

「ハリーよく理解するのじゃ。わしはどんな命令にも従うように言うておる。例えば逃げよ隠れよ戻れなどの命令もじゃ。約束できるか?」

わしが隠れるように言うたらそうするか?わしが逃げよと言うたら従うか?わしを置き去りにせよ。自らを助けよと言うたら言われた通りにするか?最後の「自らを助けよ」という問いかけに対してハリーは一瞬逡巡をしました。

でもいずれの問いかけにもハリーは「はい」と答えました。するとダンブルドアはハリーに寮に戻って「透明マント」を取って来て5分後に正面玄関で落ち合おうと告げました。ハリーは急いで校長室を出ると寮に向かいました。

何をするべきかが判っていたからです。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(18)(36回シリーズ)

ドラコ・マルフォイとスネイプは何かを企んでいる。それなのに先生は何もせず学校を留守にしようとしている。そう言ってしまってからハリーは「言い過ぎた!」と思いました。一緒に行く機会を駄目にしてしまったのでは?そんなハリーにダンブルドアは?(全3項目)

3-1.校長室に到着して
校長室に到着をするとハリーはガーゴイルに向かって合言葉を怒鳴り動く螺旋階段を一度に三段ずつ駆け上がりました。そして部屋の扉を軽くノックするのではなくガンガン叩きました。するとダンブルドアの声が聞こえました。

「お入り」

ハリーが部屋に飛び込むとダンブルドアは旅行用の長い黒マントを両腕にかけ窓から校庭を眺めて立っていました。そしてハリーに「君を一緒に連れて行くと約束したのう」と言いました。ダンブルドアにそう言われてハリーは?

ほんの一瞬ハリーは何を言われているのかが分りませんでした。トレローニー先生との会話が他の事を全て頭から追い出してしまっていたからです。ここでハリーは自分が何故校長室に来たのかの理由をようやく思い出しました。

「見つけたのですか?分霊箱を見つけたのですか?」

ハリーがこう訊くとダンブルドアは「そうじゃろうと思う」と答えました。怒りと恨みの心が衝撃と興奮の気持ちと戦いました。暫くの間ハリーは話す事ができませんでした。そんなハリーを見てダンブルドアはこう言いました。

「恐れを感じるのは当然じゃ」

しかしハリーは「恐くありません!」と即座に答えました。これは本当の事でした。恐怖という感情だけは全く感じていませんでした。そしてハリーは「どの分霊箱ですか?どこにあるのですか?」とダンブルドアに訊きました。

するとダンブルドアからは「どの分霊箱かは定かではない」との答えが返って来ました。ただし蛇のナギニは除外できるのだそうです。かつてトム・リドルが年に一度の孤児院の遠足で行って2人を脅した海辺の洞窟だそうです。

「どんな風に護られているのですか?」とハリーが訊くとダンブルドアは「分らぬ。こうではないかと思う事はあるが全く間違うておるかもしれぬ」と答えました。そしてダンブルドアは躊躇をしたその後にこう言ったのでした。

「ハリー。わしは君に一緒に来てもよいと言うた。そして約束は守る。しかし君に警告しないのは大きな間違いじゃろう。今回は極めて危険じゃ」

しかしハリーはダンブルドアがこの言葉を言い終わらない内に「行きます」と答えていました。スネイプへの怒りが沸騰をして「何か命がけの危険な事をしたい!」という願いがこの数分で10倍に膨れ上がっていたからでした。

そんなハリーを見てダンブルドアはこう言いました。

「何があったのじゃ?」

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(17)(36回シリーズ)

分霊箱を見つけたら一緒に行って破壊する手伝いをする。ダンブルドアはハリーに「君はその権利を勝ち取ったと思う」と言ってくれました。そしてどうやら分霊箱が見つかったようです。ところがハリーが校長室に向かう途中でトレローニー先生に出くわしたと思ったら・・・(全3項目)

3-1.校長室へ
分霊箱を発見したら僕も一緒に行って破壊する手伝いができないでしょうか?ハリーのこの申し入れにダンブルドアは「いいじゃろう。君はその権利を勝ち取ったと思う」と答えました。ハリーは意外な返事に衝撃を受けました。

そう言われたのは4月21日でした。そしてそれは6月に入りジニーもふくろう試験が近づいたある日の事でした。クィディッチのグリフィンドール・チームの1人のジミー・ピークスがダンブルドアからの手紙を持って来たのです。

「できるだけ早く校長室に来て欲しいって!」

ハリーは「すぐ行ったほうがいいよね?」とロンに言うと勢いよく立ち上がって談話室を出ると校長室に向かいました。その途中で出会ったのはポルターガイストのピーブズでした。ところが次の2人目が問題だったんですよね。

夜間外出禁止時間まであと15分しかなかったのでピーブズが消え去った後の廊下は深閑としていました。ところが悲鳴と衝撃音が聞こえて来たと思ったら何と角を曲がった所にトレローニー先生が大の字になって倒れていました。

ハリーは急いで駆け寄るとトレローニー先生を助け起しました。でもハリーは「どうなさったのですか?」と訊きながらトレローニー先生の言う事をまともには聞いていませんでした。そこが一体どこなのかに気づいたからです。

そこは「必要の部屋」の前でした。ハリーがそれを指摘するとトレローニー先生は急にそわそわし始め生徒が知っている事を初めて知ったと言いました。トレローニー先生はシェリー酒の空き瓶を隠すために部屋に入ったのです。

ところがそこには先客がいた。トレローニー先生も長年この「必要の部屋」を使っていたそうですが入った所に先客がいたなんて経験は今回が初めてだったんだそうです。部屋に入ったら声が聞こえたのだそうです。その声は?

歓声を上げていたそうです。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(16)(36回シリーズ)

ヴォルデモートは何と「7個」もの分霊箱を作ろうと目論んでいた。ホグワーツで教えたいとダンブルドア校長に頼みに来たのもそれが目的だった。それならヴォルデモートは一体何を分霊箱にしたのだろう?この事についてダンブルドアとハリーは話し合ったのでした。(全3項目)

3-1.何を分霊箱に?
ハリーは日記をそして自分は指輪を破壊した。しかし心から祝うわけにはいかない。魂の7分割説が正しいとすれば4個の分霊箱が残っている。ここでダンブルドアはこれまで授業で見せた光景を思い出して欲しいと言うのです。

ヴォルデモート卿は勝利のトロフィーを集めたがったし強力な魔法の歴史を持った物を好んだ。自尊心や自分の優位性に対する信仰や魔法史に驚くべき一角を占めようとする決意。こうした事からいかなる物が考えられるのか?

ヴォルデモートは分霊箱をある程度慎重に選び名誉にふさわしい品々を好んで選んだと思われる。だから日記はハリーが言ったようにヴォルデモートがスリザリンの後継者であるという証だったのでこの上なく大切だと考えた。

そこで次に考えられるのがヘプジバ・スミスから奪い去ったスリザリンのロケットとヘルガ・ハッフルパフの金のカップというわけです。この2つの品物でスリザリンとハッフルパフの2人の創始者の物を確保したという事になる。

そこでヴォルデモートはグリフィンドールとレイブンクローの所持品を探し始めたであろう。しかしダンブルドアは答えを持たぬもののグリフィンドールゆかりの品として知られる唯一の物は未だに無事だとそう言ったのでした。

「先生。ヴォルデモートは本当はそれが目当てでホグワーツに戻って来たかったのでしょうか?創始者の1人の品を何か見つけようとして?」

ハリーにこう問われてダンブルドアは「わしもまさにそう思う」と答えました。ダンブルドアが指差していた物というのが背後の壁にあったグリフィンドールの剣だったからです。しかし残念ながらそこから先は説明できない。

何故ならヴォルデモートは学校の中を探索する機会もなく門前払いされてしまった。そのためヴォルデモートは4人の創始者の品々を集めるという野望を満たす事ができなかったと結論するしかないとダンブルドアは言うのです。

そんなヴォルデモートが6番目に選んだと思われるのが蛇のナギニだと言うのです。動物のようにそれ自身が考えたり動いたりできるものに魂の一部を預けるのは賢明とも言えないし当然危険を伴うとダンブルドアは言うのです。

ヴォルデモートは特に重大な者の死の時まで分霊箱を作る過程を延期しているようだった。ハリーの場合は紛れもなくそうした死の1つだっただろう。だが知っての通りヴォルデモートはハリーを殺害する事に失敗してしまった。

しかし何年かの後にヴォルデモートはナギニを使って年老いたマグルの男を殺害した。だから多分その時にヴォルデモートはナギニを最後の分霊箱にする事を思いついたのだろう。ナギニはスリザリンとの繋がりを際立たせる。

ヴォルデモート卿の神秘的な雰囲気を高める。ヴォルデモートが好きになれる何かがあるとすればおそらくそれはナギニだろう。確かにナギニをそばに置きたがっているし蛇語使いという事以上にナギニを強く操っているようだ。

だからダンブルドアは6個目の分霊箱はナギニだと言うのです。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(15)(36回シリーズ)

ヴォルデモートはかつて前例のない複数の分霊箱を作る事を考え実行に移していた。それならヴォルデモートは一体幾つの分霊箱を作ったのか?ダンブルドアが言うにはハリーが回収したスラグホーンの記憶の中にその数が示されている。そういう事なんだそうです。(全3項目)

3-1.4年前に受け取った?
複数の分霊箱を作った魔法使いは過去にはおそらくいない。こう言った後ダンブルドアは一瞬言葉を切って考えを整理していましたがやがて口を開きました。そしてハリーに対して意外な事を言って来たというわけなんですよね。

「4年前わしはヴォルデモートが魂を分断した確かな証拠と考えられる物を受け取った」

「どこでですか?どうやってですか?」こう訊くハリーに何とダンブルドアは他ならぬハリーが自分に手渡したと言うのです。それは「リドルの日記」だと言うのです。いかにして「秘密の部屋」を再び開くのかという物でした。

自分は日記から現れたリドルを見ていない。しかしハリーが説明してくれた現象は一度も目撃した事がないとダンブルドアは言うのです。単なる記憶が行動を起こす。自分で考える。手中にした少女の命を搾り取るのだろうか?

それはない。つまりあの本の中にはもっと邪悪なものが棲みついていたとダンブルドアは言うのです。あの日記は分霊箱だった。しかしこれで1つの答えを得たものの疑問がよく多く残ってしまったとダンブルドアは言うのです。

自分が最も関心を持ち驚愕もしたのはあの日記が護りの道具としてだけではなく武器として意図されていた事だった。あれは分霊箱として然るべき機能を果たした。日記の中に隠された魂の欠けらは間違いなく安全に保管された。

すなわちその所有者が死ぬ事を回避する役目を果たした。その一方リドルが実はあの日記が読まれる事を望んでいたのは疑いの余地がない。スリザリンの怪物が解き放たれるよう魂の欠けらが誰かの中に取り憑く事を望んでいた。

「ええせっかく苦労して作った物を無駄にはしたくなかったのでしょう。自分がスリザリンの継承者だという事をみんなに知って欲しかったんだ。あの時代にはそういう評価が得られなかったから」

ハリーがこう言うとダンブルドアは「まさにその通りじゃ」と言って頷いたのでした。しかしここでダンブルドアは大きな問題があるとそう言いたいようでした。ヴォルデモートはあの分霊箱をルシウス・マルフォイに預けた。

これが意味する事とは?

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(14)(36回シリーズ)

フェリックス・フェリシスを使ってハリーはスラグホーンの記憶を見事に回収する事に成功しました。そして何と寮に入る事なくハリーはその足で校長室に向かいました。その結果トム・リドルはハリーとほぼ同じ年の頃にそれはおぞましい真っ暗闇の魔法の事を知ろうと全力を傾けていた事が判ったのです。(全3項目)

3-1.スラグホーンの記憶を持って
スラグホーンの記憶を回収して城に戻って行くとハリーはフェリックス・フェリシスの効き目が切れて行くのを感じました。正面の扉こそまだ鍵がかかっていなかったものの4階でポルターガイストのピーブズに出くわしました。

寮の入口で「太った婦人(レディ)」が最悪の態度だったのも別に変だと思いませんでした。何と合言葉が真夜中に変ったのでハリーは廊下で寝なければならないとレディは言うのです。抗議ならダンブルドアにしろと言うのです。

全く凄いや。ダンブルドアが学校にいるのなら抗議しに行くよ。何故なら今日遅くなったのはダンブルドアのせいだからというわけです。すると背後で声がして「ほとんど首無しニック」がハリーに近づいて来てこう言いました。

「いらっしゃいますぞ。ダンブルドア校長は1時間前に学校に戻られました」

校長が到着するのを「血みどろ男爵」が見ていたんだそうです。男爵が言うには校長はもちろん少しお疲れの様子だがお元気だそうです。スラグホーンの記憶を手に入れた事をダンブルドア校長に早速報告できるというわけです。

ハリーの胸は興奮で熱くなりました。そこでくるりと向きを変えハリーはレディの声を無視して駆け出しました。ハリーの背後ではレディが合言葉は変っていない。真相は実は起こされて苛立ったので嘘をついたとの事でした。

しかしレディにそう言われてもハリーは廊下を疾走していました。合言葉を言って螺旋階段で上がり校長室の扉をノックすると疲れ切った声でダンブルドアが「お入り」と言うのが聞こえて来てハリーは校長室に入ったのでした。

「何とハリー。こんな夜更けにわしを訪ねて来てくれるとは一体どんなわけがあるのじゃ?」

驚いてこう訊くダンブルドアに・・・

「先生。手に入れました。スラグホーンの記憶を手に入れました」

ハリーがこう答えると・・・

ダンブルドアは?

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(13)(36回シリーズ)

3月に行われた個人教授以降ハリーの「スラグホーンの記憶を回収しなくては!」という気持ちは格段に強くなりました。しかしスラグホーンのガードは固く全く進展がないまま4月になってしまいました。しかしついにやり遂げる事ができたのです。それは4月21日の事でした。(全3項目)

3-1.何で今まで思いつかなかった?
次の週どうしたらスラグホーンを説得して本当の記憶を手に入れる事ができるのかとハリーは知恵を絞りましたが何も閃きませんでした。あの授業以降ハリーの最重要課題はいかにしてスラグホーンの記憶を回収するのかでした。

そこでハリーがした事と云えば「魔法薬学」の授業のたびに後に残ってスラグホーンを追い詰める事でした。しかしスラグホーンはいつも素早く地下牢教室からいなくなり捕まえる事はできませんでした。部屋にも訪ねました。

ハリーは二度もスラグホーンの部屋に行き扉を叩きましたが返事はありません。二度目の時には確かに古い蓄音機の音を慌てて消す気配がしました。休みの日も部屋に行って記憶を引き出す努力をとハーマイオニーは言うのです。

「ハーマイオニー。あの人は僕と話したがらないんだよ!スラグホーンが1人の時を僕が狙っていると知っててそうさせまいとしてるんだ!」

ハリーがこう言うとハーマイオニーはそれでも頑張り続けるしかないとそう言うのです。ハリーがいくら努力を重ねてもスラグホーンは捕まらない。そうこうしている内に4月21日がやって来てハーマイオニーはこう言うのです。

「ねえ魔法薬の授業は今日ほとんどガラガラよ。私たちが全部試験に出てしまうから。その時にスラグホーンを少し懐柔してごらんなさい!」

こう言われハリーが「57回目にやっと幸運ありっていうわけ?」と苦々しげに言うと突然ロンが「それだ。幸運になれ!」と言うのです。つまりスラグホーンの最初の授業で貰ったフェリックス・フェリシスを使えと言うのです。

ハーマイオニーも「それって。それよ!」と言ったかと思うとさらに「もちろんそうだわ!どうして思いつかなかったのかしら?」と言うのです。そこでハリーは今日の授業でスラグホーンが捕まらなければ幸運の液体を使う。

フェリックス・フェリシスを使うと決めたのでした。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(12)(36回シリーズ)

ヴォルデモートは母校のホグワーツを訪れダンブルドア校長にこの学校に戻って来て教えたいと強く懇願しました。しかしダンブルドアはヴォルデモートに対してその要請を拒否すると告げたのでした。そればかりか教えたいとは思っていないとか別の目的があるとまで言うのです。(全3項目)

3-1.あの者たちは?
戻る事をお許し願いたい。自分の知識をあなたの生徒たちに与えさせてください。自分自身と自分の才能をあなたの手に委ねる。あなたの指揮に従います。こう言うヴォルデモートにダンブルドアは眉を吊り上げこう言いました。

「すると君が指揮する者たちはどうなるのかね?自ら名乗って。という噂ではあるが。死喰い人と称する者たちはどうなるのかね?」

ヴォルデモートにとってはこの「死喰い人」という呼称をダンブルドアが知っているのは予想外のようでした。暫くの沈黙の後にヴォルデモートは「わたくしの友達はわたくしがいなくともきっとやっていけます」と答えました。

「その者たちを友達と考えておるのは喜ばしい。むしろ召使いの地位ではないかとという印象を持っておったのじゃが」

こう言うダンブルドアにヴォルデモートは「間違っています」と答えました。するとダンブルドアはさすれば今夜ホッグズ・ヘッドを訪れてもその死喰い人と称する者たちの集団はおらんのじゃろうなと言葉を返したのでした。

ノットにロジエールにマルシベールにドロホフ。こういった者たちが君の帰りを待っていたりはせぬじゃろうな?まさに献身的な友達だ。こんな雪の夜を君と共にこれほどの長旅をするとは到底信じる事ができぬというわけです。

しかもそれがヴォルデモートが教職を得ようとする試みに成功するよう願うためとは尋常ではないというわけです。こうして一緒に旅をして来た者たちの事をダンブルドアが詳しく把握しているのも尚更有り難くない事のようです。

「相変わらず何でもご存知ですね。ダンブルドア」

そんなダンブルドアにヴォルデモートはこう言ったのでした。そしてたちまち気を取り直したのでした。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(11)(36回シリーズ)

今夜2つ目の記憶はヴォルデモートがヘプジバ・スミスを殺害し屋敷しもべ妖精のホキーに濡れ衣を着せてから10年後のダンブルドア自身の記憶だそうです。2人が降り立った所は何と校長室でした。そこにヴォルデモートが訪ねて来たのです。ヴォルデモートの用件は?(全3項目)

3-1.今夜2つ目の記憶
そして今夜2つ目に見せるのはハリーが首尾よくスラグホーン先生の記憶を回収するまではハリーに見せる最後になるのだそうです。これは先に見せた屋敷しもべ妖精のホキーの記憶から10年の歳月が経っているんだそうです。

ハリーが「誰の記憶ですか?」と訊くとダンブルドアは「わしのじゃ」と答えました。そして何と降り立った所は校長室でした。現在との違いはダンブルドアが少し若くて皺が若干少なく過去のその日は雪が降っていた事でした。

外は暗く窓枠に雪が積もっていました。今より少し若いダンブルドアは何かを待っているようでした。扉を叩く音がしてダンブルドアが「お入り」と言いました。校長室に入って来たのはヴォルデモートでした。ところがでした。

復活直後のハリーが目撃したヴォルデモートの顔ではありませんでした。それほど蛇には似ていませんでしたし両眼もまだ赤くなっていません。また仮面を被ったような顔でもありません。でもあの端整な顔立ちではありません。

火傷を負って顔立ちがはっきりしなくなったような顔で奇妙に変形した蝋細工のようでした。白目は既に血走っているようでしたが瞳孔はまだ現在のヴォルデモートの瞳のように細く縦に切れ込んだ形にはなっていませんでした。

机の向こうのダンブルドアは全く驚いた様子がありませんでした。つまりヴォルデモートの訪問は前以て約束していたようでした。ダンブルドアはヴォルデモートにくつろいだ様子で「こんばんは。トム」と挨拶をしたのでした。

ダンブルドアに「掛けるがよい」と言われヴォルデモートは「ありがとうございます」と言ってダンブルドアが示した椅子に座りました。その椅子は形からしてハリーがたった今そこから立ち上がったばかりの椅子だったのです。

こうして2人は対峙したのでした。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(10)(36回シリーズ)

トム・リドルことヴォルデモートがやって来るとヘプジバ・スミスは「我が家の最高の秘宝をお見せしたいのよ」と言って屋敷しもべ妖精のホキーに2つの品物を持って来させてリドルに見せました。そしてそれから僅か2日後にヘプジバ・スミスの身に起きた出来事とは?(全3項目)

3-1.ヘプジバ・スミスがホキーに
トム・リドルがやって来るとヘプジバ・スミスはホキーに盆に載せた小さなケーキを運ばせリドルに「どうぞ召し上がって」と言いました。ヘプジバ・スミスは自分のケーキが好きなのは判っているともリドルに言ったのでした。

さらにヘプジバ・スミスはリドルに「お元気?顔色が良くないわ。お店でこき使われているのね。あたくしもう百回ぐらいそう言っているのに」と言ってトム・リドルを気遣う言葉をかけていたのでした。そしてその次に・・・

「今日はどういう口実でいらっしゃったのかしら?」

こう言うヘプジバ・スミスにリドルは「店主のバークが小鬼が鍛えた甲冑の買い値を上げたいと申しております。五百ガリオンです。これは普通ならつけない良い値だと申して」と今日ここを訪れた用件を話したというわけです。

私は単なる使用人の身です。命じられた通りにしなければなりません。こう言うリドルにヘプジバ・スミスは「あなたにお見せする物がありますのよ」と言いました。それは店主のバークには見せた事がない物なんだそうです。

秘密を守ってくださる?ヘプジバ・スミスはリドルにこう言いました。何故なら自分がもしその品物を持っている事を店主のバークが知ったら一時も安らせてくれない。是非買い取りたいと言って来るに違いないからだそうです。

あなたにはその物の歴史的価値がお判りになる。値段がいくらになるという問題じゃないという事だそうです。するとリドルは「ミス・ヘプジバが見せてくださる物でしたら何でも喜んで拝見いたします」とそう言ったのでした。

「ホキーに持って来させてありますのよ。ホキーどこなの?リドルさんに我が家の最高の秘宝をお見せしたいのよ。ついでだから2つとも持っていらっしゃい」

こう言ってヘプジバ・スミスがホキーに持って来させたのは?

その2つの品物が問題だったのです。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(9)(36回シリーズ)

ダンブルドアはアーマンド・ディペット校長には前以てトム・リドルを教師として受け入れぬようにと言っておいた。何故ダンブルドアはそう進言したのか?それはトム・リドルに対して多大なる懸念を抱いていたからというわけなんですよね。それならその抱いていた懸念とは?(全3項目)

3-1.アーマンド・ディペット校長に
先回の記事でもチラリと触れたように当初トム・リドルはディペット校長に近づいて教師としてホグワーツに残りたいとの申し入れをしたが断られた。そこでホグワーツ卒業後は「ボージン・アンド・バークス」に就職をした。

それを聞いてハリーが「ここに残りたい?どうして?」と驚いて訊くとダンブルドアは「理由は幾つかあったじゃろうがヴォルデモートはディペット校長に何1つ打ち明けはせなんだ」と答えました。何も言わなかったのでした。

そこでダンブルドアは考えられる理由として第1に非常に大切な事だがヴォルデモートはどんな人間にも感じていなかった親しみをこの学校には感じていた。リドルが一番幸せでくつろげ最初にして唯一の所がホグワーツだった。

第2にこの城は古代魔法の牙城だ。ヴォルデモートはここを通過していった大多数の生徒たちよりずっと多くの秘密を掴んでいた。まださらに開かれていない神秘や利用されていない魔法の宝庫があると感じていたに違いない。

そして第3には教師になれば若い魔法使いたちに大きな権力と影響力を行使できたはず。おそらく一番親しかったスラグホーン先生からそうした考えを得たのだろう。教師がどんなに影響力のある役目を果たす事ができるのか?

それをスラグホーン先生が示したというわけです。しかしその一方でヴォルデモートは生涯をホグワーツで過ごすなどとは微塵も考えていなかったとダンブルドアは言うのです。人材を集めて自分の軍隊を組織する場所だった。

そこでダンブルドアがした事とは?

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(8)(36回シリーズ)

クリスマス休暇明け早々にあったダンブルドアの個人教授が次に行われたのは何と3月でした。しかしハリー自身とその周囲にはあまりにも色々な出来事が起こり過ぎでした。そのためダンブルドアが出した宿題をやり遂げる事ができずハリーはダンブルドアに静かにでも厳しく問い詰められる事に・・・(全3項目)

3-1.久しぶりの授業
ロンが毒入りのオーク樽熟成の蜂蜜酒を飲んで死にそうになりハリーが押し込んだベゾアール石で一命を取り留めたのは何とロン17才の誕生日でした。大人の仲間入りをする節目の誕生日にとんでもない目に遭ってしまいました。

知らない人のためにここで言っておくとロンの誕生日は3月1日です。そして翌週の月曜日ハリーにダンブルドアからの次の授業を知らせる巻紙が届いたのでダンブルドアの個人教授は3月上旬の月曜日に行われた事になりますね。

クリスマス休暇明けの初日にあったので2月はなく久方ぶりのダンブルドアの個人教授というわけです。ところが今回はこれまで一度もなかった事があったのです。ハリーが校長室に来てみると何とそこに先客がいたんですよね。

扉をノックしてダンブルドアの「お入り」という声が聞こえたので扉を開けようとすると内側から引っ張られたのでした。そこにいたのはトレローニー先生でした。今年度「占い学」の教師は極めて異例の2人になっていました。

昨年度トレローニー先生がアンブリッジによって一旦「占い学」の教職を解雇されダンブルドアがその代わりにケンタウルスのフィレンツェを後任の教師にした事で「占い学」の先生が2人という事態に陥ってしまったのでした。

ダンブルドアの説明によれば「占い学」は自分の予見を超えて厄介な事になっているそうです。フィレンツェは追放の身なので「禁じられた森」に帰れとは言えない。その一方トレローニー先生にホグワーツを去れとも言えない。

それは実はハリーとロンにハーマイオニーとダンブルドアしか知らない事なのですがトレローニー先生が城の外に出ればどんな危険な目に遭うのかが分らないからだそうです。当の本人はその事を全く覚えてはいないんですよね。

それはハリーとヴォルデモートに関する予言をしたという事です。そして今回も机の上に「憂いの篩」が置かれ記憶が詰ったクリスタルの小瓶が「2つ」並んでいました。でもその前にハリーは厳しく追及される事になりました。

宿題の事というわけなんですよね。

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アルバス・ダンブルドア「謎のプリンス」後編(7)(36回シリーズ)

クリスマス休暇明け最初の個人教授で何とダンブルドアから宿題を出されてしまったハリーは翌日ロンとハーマイオニーに相談をしました。すると2人の見解は分かれました。ロンは楽観的でハーマイオニーのほうは悲観的でした。そこでハリーが取った行動とは?(全3項目)

3-1.ロンとハーマイオニーの意見は?
翌日ハリーはロンとハーマイオニーにダンブルドアの宿題の事を打ち明けました。ただし2人は相変わらず仲違いをしていたので別々の所でした。ロンはハリーならスラグホーンの事は楽勝だという見解でこう言ったのでした。

「あいつは君に惚れ込んでる。君が頼めばどんな事だって断りゃしないだろ?お気に入りの魔法薬の王子様だもの。今日の午後の授業の後にちょっと残って聞いてみろよ」

一方ハーマイオニーのほうの意見は悲観的でした。休み時間に人の気配がない雪の中庭の立ち話でハーマイオニーは低い声でハリーにこう言ったのでした。それは簡単な事ではない。聞き出すのはきっと苦労すると言うのです。

「ダンブルドアが聞き出せなかったのならスラグホーンはあくまで真相を隠すつもりに違いないわ」

しかもリドルが口にした「ホークラックス」とは一体何なのか?ハーマイオニーなら手がかりを教えてくれるのでは?そう思って訊いてみると何とハーマイオニーでさえ知らないと聞かされハリーは落胆する事になったのでした。

「相当高度な闇の魔術に違いないわ。そうじゃなきゃヴォルデモートが知りたがるはずないでしょう?」

さらにハーマイオニーが言うにはこの情報は一筋縄じゃ聞き出せない。スラグホーンには十分慎重に持ちかけないといけない。ちゃんと戦術を考えないと聞き出すのは容易ではないとの事のようでした。2人の意見は分れました。

そこでハリーが取った行動とは?

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