アルバス・ダンブルドア「死の秘宝」編、その1(10)(52回シリーズ)

ダーズリー一家が去りプリベット通り4番地にはハリー1人だけが残されました。すると大勢の不死鳥の騎士団のメンバーがハリーを迎えにやって来ました。何でもマッド・アイ・ムーディの説明によればパイアス・シックネスが寝返った事でこんな大人数になったとの事だそうです。(全3項目)

3-1.ダーズリー一家が去って
ハリーは2階に駆け戻り自分の部屋の窓辺に走り寄りました。ちょうど車が庭から車道に出て行く所でした。後部座席にペチュニア叔母さんとダドリーが座っていて2人の間にディーダラス・ディグルがいるのが見えたのでした。

プリベット通りの端で右に曲がった車の窓ガラスが沈みかけた太陽に照らされて一瞬真っ赤に染まりました。そして次の瞬間には車の姿は消えていたのでした。ハリーは鳥籠にファイアボルトとリュックサックを持ち上げました。

そして不自然なほどにすっきり片付いた部屋をもう一度ぐるりと見回しました。それから階段を下りて持って来た物を置いて玄関ホールに立ちました。陽射しは急速に弱まり夕暮れの薄明かりが様々な影を落としていたのでした。

静まり返ったこの家に佇み「まもなくこの家を永久に去るのだ」と思うと何とも言えない不思議な気持ちがしました。辛い事の連続だったはずなのにハリーの脳裏に浮かんで来るのは何故か楽しい思い出ばかりだったんですよね。

ダーズリー一家が遊びに出かけた後の取り残された孤独な時間は貴重なお楽しみの時間だった。冷蔵庫からおいしそうな物をかすめ急いで2階に上がりダドリーのコンピュータ・ゲームをしたりテレビを心行くまで見たりもした。

その頃を思い出すとハリーは何だかちぐはぐで虚ろな気持ちになりました。まるで死んだ弟を思い出すような気持ちでした。ハリーはすねて翼に頭を突っ込んだままのヘドウィグに話しかけました。しかし何の反応もありません。

「最後にもう一度見ておきたくないのかい?」

ヘドウィグにこう言ったハリーでしたが・・・

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