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翌日になって寮の得点を記録している大きな砂時計を見たグリフィンドール生たちは我が目を疑いました。そして噂が広がり始めハリーは一気に一番の人気者から嫌われ者へとその地位を転落させました。しかしハリーがヴォルデモートと戦い「賢者の石」を守った事で学期最終日にはダンブルドアが・・・(全3項目)

3-1.すっかり嫌われ者に
翌日になって寮の得点を記録している大きな砂時計のそばを通ったグリフィンドール生はまずは一番に「これは掲示の間違いなのでは?」と思い「何で昨日より急に150点も減っているんだ?」と思ったというわけなんですよね。

そして噂が広がり始めました。あの有名なハリー・ポッターのせいらしい。クィディッチの試合で二度も続けてヒーローになったあのハリー・ポッターが何人かの馬鹿な1年生と一緒に寮の点をこんなに減らしてしまったらしい。

学校で最も人気があり賞讃の的だったハリーは一夜にして突然一番の嫌われ者になってしまいました。レイブンクローやハッフルパフまで敵に回りました。誰もが皆スリザリンから寮杯が奪われるのを楽しみにしていたからです。

どこへ行ってもハリーは指差され声を低める事もなくおおっぴらに悪口を言われる事となりました。一方スリザリン生はハリーが通る毎に拍手をして口笛を吹き「ありがとうよ。借りができたぜ!」と囃し立てたというわけです。

ロンだけが味方で「数週間もすればみんな忘れるよ」と慰めてくれました。フレッドとジョージもずっと点を引かれっぱなしなのにそれでもみんなに好かれているそうです。でもそんなロンに対してハリーはこう言ったのでした。

「だけど1回で150点も引かれたりはしなかったろう?」

さすがのロンも「それはそうだけど」と認めるしかありません。ダメージを挽回するにはもう遅過ぎましたがハリーは「もう二度と関係のない事に首を突っ込むのは辞めよう」と心に誓いました。こそこそ嗅ぎ回るなんて沢山だ。

クィディッチでさえも楽しくはありませんでした。退部を申し出たもののキャプテンのオリバー・ウッドからは「それが何になる?クィディッチで勝たなければどうやって寮の点を取り戻せるんだ?」とそう言われる始末でした。

ハーマイオニーとネビルも苦しんでいました。ただ2人はハリーのように有名ではなかったのでハリーほど辛い目に会いませんでした。それでも誰も2人に話しかけようとせずハーマイオニーもうつむき黙々と勉強していました。

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今学期一杯とても痛い死に方をしたくない人は4階の右側の廊下に入ってはいけません。ハリーにロンとハーマイオニーにネビルの4人は学期が始まって2週目の木曜日の夜にその理由を知りました。そして全てを知ったその後には心配事を抱える事になったのですが新たにもう1つの心配事を抱える事になってしまい・・・(全3項目)

3-1.ハグリッドがドラゴンを飼う
今学期一杯とても痛い死に方をしたくない人は4階の右側の廊下に入ってはいけません。新学期初日にダンブルドア校長が挨拶で最後にこう言いました。何故かと云うとそこには頭が3つもある凶暴な犬がいるからなんですよね。

ハリーたち3人とネビルは学期が始まって2週目の木曜日にその犬と遭遇しました。マルフォイと決闘をするためにトロフィー室に行ったらマルフォイは姿を見せずにフィルチが現れて逃げている内にそこに入ってしまったのです。

その犬はフラッフィーといってハグリッドがダンブルドアに貸しました。ハリーたち3人はクリスマス休暇明けにフラッフィーが守っているのが「賢者の石」だという事を知りました。そこで心配事を1つ抱える事となりました。

どうやらスネイプが石を狙っているようなのです。ハリーはクィディッチのグリフィンドール対ハッフルパフ戦が終了した直後に「禁じられた森」でスネイプがクィレル先生に石の事を話しているのを聞いてしまったんですよね。

それじゃ「賢者の石」が安全なのはクィレルがスネイプに抵抗している間だけという事になる。ハーマイオニーがそう言うとロンはそれでは石は3日と持たない。すぐなくなると言ったのですがクィレルは予想以上に粘りました。

ところがハリーたちはさらに心配事を抱える事になりました。ハーマイオニーに急き立てられて図書室で勉強をしているとそこにハグリッドが現れました。一体全体ハグリッドは何のために図書室に来たのか?ロンが調べました。

「ドラゴンだよ!ハグリッドはドラゴンの本を探していたんだ」

ロンのこの言葉を聞いてハリーが初めてハグリッドに会った際に随分前からドラゴンを飼いたいと言っていたと話すとロンが魔法界ではドラゴンの飼育は法律違反と教えてくれました。この後3人はハグリッドの所に行きました。

ハグリッドはドラゴンの卵を手に入れ暖炉の炎で暖めていたのです。ハリーたちは「賢者の石」に続いてまた1つ心配事を抱える事になってしまったのでした。

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ホグワーツ特急で一目会ったその時から互いに好きになり両思いだったロンとハーマイオニーだったのですが暫くの間は表向きは対立していました。そんなハリーにロンとハーマイオニーが友人関係になったのは10月31日のハロウィンでハーマイオニーに降り注いだ災難をハリーとロンが払い退けたからでした。(全3項目)

3-1.運命の日に
そんなハリーにロンとハーマイオニーの冷戦状態に拍車をかけたのはハリーが箒を持った事でした。最初に行なわれた飛行訓練授業でハリーが箒に乗っては駄目だと言われたのにそれを無視した結果の事だったからなんですよね。

何せハリーは有名人だったので1才3ヵ月の時からマグルに育てられたという事は魔法界に知れ渡っていました。だからハリーは箒に乗った事がない。それを見て取って恥をかかせてやろうとマルフォイが挑発をして来たのでした。

ところがハリーの飛びっぷりは予想に反して素晴らしくそれを見ていたマクゴナガル先生が何とハリーをグリフィンドール・チームのシーカーに抜擢するとふさわしい箒を持たせようという事でニンバス2000を与えたんですよね。

ハリーが箒を受け取ってからハーマイオニーはハリーとロンとは一度も口を利いていませんでした。そしてあの運命の10月31日ハロウィンの日がやって来ました。その日の「呪文学」の授業では初めて物を飛ばす事になりました。

フリットウィック先生は生徒を2人ずつ組ませて練習をさせました。ハリーはシェーマス・フィネガンと組みました。ネビルがハリーと組みたいと言いたげにじっと見ていたのでハリーはほっとしました。それならばロンは?

ロンが組んだのはハーマイオニーでした。これには2人とも激怒していました。ロンが呪文を唱えるとハーマイオニーが「言い方が間違ってるわ」と文句をつけました。そこでロンはハーマイオニーに向かってこう怒鳴りました。

「そんなによくご存知なら君がやってみろよ」

そこでハーマイオニーが呪文を唱えると羽は机を離れて頭上高く飛びました。授業が終わった時ロンの機嫌は最悪でした。怒りに任せて廊下の人込みを押し分けながらロンはハリーに向かってこう言ったというわけなんですよね。

「だから誰だってあいつには我慢できないっていうんだ。全く悪夢みたいな奴さ」

誰かがハリーにぶつかったかと思うと急いで追い越して行きました。ハーマイオニーでした。ハリーが顔をチラリと見ると驚いた事に泣いています。ハリーが「今の聞こえたみたい」と言うとロンがこう言いとどめを刺しました。

「それがどうした?誰も友達がいないって事はとっくに気がついているだろうさ」

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ハリーにロンとハーマイオニーが最初に出会ったのは初めて乗ったホグワーツ特急の車内でした。杓子定規で融通が利かず真面目一辺倒のハーマイオニーをハリーもロンも嫌いました。でも実はロンとハーマイオニーは互いに一目惚れだったんですよね。(全3項目)

3-1.初めて乗ったホグワーツ特急で
ハリーは1才3ヵ月の時に両親がヴォルデモートに殺害されて以来唯一の親戚のダーズリー夫妻に育てられました。この夫婦は極端に魔法を嫌ったのでハリーは自分が魔法使いという事を全く知らないまま10年の歳月が経ちました。

ハリーが自身が魔法使いだという事を知ったのは11才の誕生日でした。巨大な体でホグワーツの森番だと言うハグリッドという男が突然ハリーの目の前に姿を現わしたかと思うとハリーに「お前は魔法使いだ」と告げたのでした。

そのためハリーの魔法界に関する知識は全くのゼロからの出発でした。ハグリッドに連れられ初めてダイアゴン横丁に行った時は見る物全部が物珍しい。目があと8つぐらい欲しいとハリーはそう思ったというわけなんですよね。

つまり魔法界に関する情報が怒涛のようにハリーに流れ込んで来たというわけです。そして9月1日となりハリーは初めてホグワーツ特急に乗ってホグワーツ魔法魔術学校に向かいましたが今度は多くの生徒と出会ったんですよね。

まずハリーがキングズ・クロス駅で出会ったのはウィーズリー一家の面々でした。ジニーにパーシーと出会いウィーズリーおばさんに9と3/4番線への入り方を教えて貰いフレッドとジョージはトランクを列車に上げてくれました。

末息子で同学年のロンは他に空いたコンパートメントがないと言って入って来ました。そしてすぐに意気投合をすると楽しく語り合いクィディッチの事やハリーが車内販売で購入したお菓子の事などを詳しく説明してくれました。

するとそこに「ごめんね。僕のヒキガエルを見なかった?」と言う男の子が入って来ました。ハリーとロンが首を横に振ると男の子は泣き出し「いなくなっちゃった。僕から逃げてばっかりいるんだ!」と2人にそう言いました。

ハリーが「きっと出て来るよ」と言うとその男の子は「うん。もし見かけたら」と言って出て行きました。ところが再びコンパートメントの扉が開いたかと思うとその男の子がまたも入って来ました。今度は女の子と一緒でした。

「誰かヒキガエルを見なかった?ネビルのがいなくなったの」

入って来てこう言ったのがハーマイオニー・グレンジャーその人でした。

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最終学年の年度になるとハリーたち3人は学校には戻らずヴォルデモートの分霊箱を探す旅に出ました。ところが1つ目の分霊箱を手に入れたものの当初は破壊する方法が分りませんでした。しかし紆余曲折を経て破壊する事ができました。その時にハリーが蛇語を話せる事が役に立ったのです。(全3項目)

3-1.分霊箱だった!
こうしてハリーは2年生の時に「秘密の部屋」の怪物バジリスクを倒しその牙で日記から出て来たトム・リドルを滅ぼしました。ところが6年生になって受けたダンブルドアの個人教授でハリーは思わぬ事を聞かされたのでした。

ハリーがバジリスクの牙で突き刺した「リドルの日記」は実はヴォルデモートの分霊箱の1つでダンブルドアが言うにはまだあと「4つ」もありその全てを破壊しなければヴォルデモートを真に滅ぼす事はできないのだそうです。

分霊箱の1つは驚くべき事にグリモールド・プレイス12番地にありました。シリウスの弟のレギュラスが屋敷しもべ妖精のクリーチャーを伴ってかつてヴォルデモートが孤児院時代に遠足で行った海辺の洞窟に取りに行きました。

そこに隠されていた分霊箱を偽物と取り替えてクリーチャーが持ち帰っていたのです。さらにその分霊箱はマンダンガス・フレッチャーが12番地から持ち出したその後にドローレス・アンブリッジの手へと渡っていたんですよね。

ハリーたち3人は魔法省に潜入して何とかその分霊箱を手に入れる事ができました。しかし一体どうやって破壊したらいいのかが全く分りません。ところが意外な人物が言ったその言葉で分霊箱を破壊する方法が判ったのでした。

小鬼製の刀剣・甲冑類は磨く必要などない。小鬼の銀は世俗の汚れを寄せつけず自らを強化する物のみを吸収するのだ。この言葉を言ったのはフィニアス・ナイジェラス・ブラックでした。だったらあの剣で分霊箱を破壊できる。

あの剣とは2年生の時にハリーがバジリスクを倒すのに使ったゴドリック・グリフィンドールの剣の事です。ハリーがバジリスクを倒すのに使ったのでグリフィンドールの剣はバジリスクの毒を含んでいる。だから破壊できる。

ところがそれを聞いてロンが分霊箱に加えてグリフィンドールの剣と探し物がさらに増えてしまったとハリーとハーマイオニーの元を離れて行ってしまいました。このようにして分霊箱を探す旅は2人だけになってしまいました。

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ハリーはロックハートが主宰した「決闘クラブ」で蛇語を解し話せる能力を発揮した事で学校中から「一連の襲撃事件の犯人では?」とか「スリザリンの継承者なのでは?」と疑念の目で見られる事となってしまいました。しかしロンと2人でホグワーツ廃校の危機を救ったのでした。(全3項目)

3-1.ハリーが襲撃事件の犯人?
ハリーは蛇語を解し話す事ができる。この事はロックハートが主宰した「決闘クラブ」でハリーがその能力を発揮したためロンとハーマイオニーのみならずホグワーツの全生徒にその事が知れ渡る事となってしまったんですよね。

談話室でハリーはロンとハーマイオニーに「それがどうかしたの?」とそんな事は驚くに値しないという意味の事を言いました。何故ならここホグワーツには蛇語を解する人は掃いて捨てるほどいるとハリーは続けて言いました。

それに対してロンは「それがいないんだ。そんな能力はざらには持っていない」と応えました。ハリーは蛇に攻撃させるのを止めさせました。でもハリーが話したのは蛇語だったので他の人には分りはしないとロンは言いました。

ロンが見ていてもハリーはまるで蛇をそそのかしているように思えたんだそうです。ぞっとしたのだそうです。さらにハーマイオニーが言うにはサラザール・スリザリンは蛇と話ができる事で有名だったからこの事は問題になる。

だからスリザリン寮のシンボルは蛇でしょう。そう言うのです。それを補足するようにロンは今度は学校中がハリーの事をスリザリンの子孫だと言い出すだろうと言うのです。それにハリーは「だけど僕は違う」と反論しました。

その反論に対してハーマイオニーは「それは証明しにくい事ね。スリザリンは千年ほど前に生きていたんだからあなただという可能性も有り得るのよ」と答えました。そしてその翌日には新たな犠牲者が出てしまったんですよね。

それは何とハリーが蛇からの攻撃を阻止して救ったジャスティン・フィンチ・フレッチリーと「ほとんど首なしニック」でした。さらに最悪な事にハリーは2人が襲われた現場に直後に遭遇するという間の悪さだったんですよね。

それからというもの生徒たちは廊下でハリーに出会うとハリーがまるで牙を生やしたり毒を吐き出したりするとでも思っているかのようにハリーを避けて通るようになりました。誰もが皆ハリーが襲撃事件の犯人と考えたのです。

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ハリーは生まれて初めて動物園に行った際に蛇と会話を交わし蛇語を解し話せる能力を発揮しました。そして2年生になるとギルデロイ・ロックハートの部屋で蛇語を聞きそのロックハートが主宰した「決闘クラブ」で蛇語を話す事になったのでした。(全3項目)

3-1.2年生の学期早々に
昨日の記事でも言ったようにハリーが自身が蛇語を解する事を自覚したのは2年生の時でした。しかし初めてホグワーツに足を踏み入れ大広間で組分けの儀式を受けた際に組分け帽子から予想外の話を聞かされる事になりました。

それはハリーがスリザリンに入れば間違いなく偉大になる道が開ける。その全てはハリーの頭の中にあるというものでした。それに対してハリーはスリザリンに入る事を拒否したためにグリフィンドールに組分けされたのでした。

最初の1年はハリーが蛇語を解するという能力が問題になる事はありませんでした。そしてその2年目が訪れました。新学期初日にハリーとロンはアーサー氏が所有する空飛ぶ車に乗って校庭の「暴れ柳」に突っ込む事となりました。

後にハリーは自身がホグワーツに登校するのを何とか阻止しようとして屋敷しもべ妖精のドビーがキングズ・クロス駅の9と3/4番線の入口を塞いだ事を知りました。そこでロンの発案で車を飛ばして学校に行ったというわけです。

ところがハリーとロンは車を飛ばす所をマグルに目撃されるという大失態を演じてしまいました。その事が「夕刊予言者新聞」に掲載されたのです。それを言ったのは校庭で2人がやって来るのを待ち構えていたスネイプでした。

まことに残念至極だがお前たちは我輩の寮ではないので2人の退校処分は我輩が決定できない。これからその決定権を持つ人物たちを連れて来る。スネイプがこう言って連れて来たのはダンブルドアとマクゴナガル先生でした。

「僕たちを退校処分になさるんでしょう?」こう訊くロンにダンブルドアは「今日というわけではない」と答えました。しかし今後また問題になるような行動をハリーとロンがした場合には退校になるとそう警告されたのでした。

そしてハリーはマクゴナガル先生にこう言いました。自分たちが車に乗った時は新学期はまだ始まっていなかった。ですからグリフィンドールは減点されないはずですよね?ハリーのこの問いにマクゴナガル先生はこう答えました。

「グリフィンドールの減点はいたしません。ただし2人とも罰則を受ける事になります」

こうしてハリーとロンの2人は2年生になった学期早々に罰則を受ける事になったというわけなんですよね。

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ハリーポッター・シリーズでは当の本人にとっては忘れる事のできない災難が後に劇的に本人に恵みをもたらす経験になるという事例が数多くあります。それをこれからこの新シリーズで取り上げて行こうと思います。ハリーがこの経験をしたのは生まれて初めて動物園に行った時の事でした。(全3項目)

3-1.事の発端は?
「さあ起きて!早く!」その日ハリーはペチュニア叔母さんにこう言われて驚いて目覚めました。叔母さんは金切り声で「起きるんだよ!」と言って一旦はキッチンのほうへと行きましたが再び戻って来るとこう言ったのでした。

「さあ支度をおし。ベーコンの具合を見ておくれ。焦がしたら承知しないよ。今日はダドリーちゃんのお誕生日なんだから間違いのないようにしなくっちゃ」

ハリーはのろのろと起き上がって着替えると廊下へ出てキッチンへと向かいました。食卓はダドリーの誕生日のプレゼントの山に埋もれてほとんど見えませんでした。そんな食卓でハリーが朝食を取っていると電話が鳴りました。

「バーノン大変だわ。フィッグさんが脚を折っちゃってこの子を預かれないって」

電話に出た後にキッチンに戻って来ると叔母さんはこう言ってハリーのほうを顎でしゃくりました。ダドリーはショックで口をあんぐり開けましたがハリーの心は躍りました。毎年誕生日にはダドリーは出かけるのが恒例でした。

友達と2人でダーズリー夫妻に連れられてアドベンチャー・パークやハンバーガー屋や映画に出かける事になっていました。ハリーはいつも置いてけぼりで二筋向こうに住んでいる変わり者のフィッグばあさんに預けられました。

するとそこでいつものように当のハリーを目の前にして本人を全く無視して「だったらどうする?」という話が始まりました。ところがダーズリー夫妻には最悪な事に一緒にお出かけするピアーズ・ポルキスが来てしまいました。

30分後ハリーは車の後部座席にピアーズ・ポルキスとダドリーと一緒に座り生まれて初めて動物園に向かっていました。信じられないような幸運でした。ダーズリー夫妻は2人ともハリーをどうするか思いつかなかったのでした。

そして動物園で事は起こったのです。

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全てを知ってハリーはむしろクリーチャーが分らなくなりました。それはクリーチャーが自分を殺害しようとしたヴォルデモートを助けるという相反する行動を取っていた事が判ったからです。しかしそんなハリーにハーマイオニーの言葉が重く響きました。そしてハリーはクリーチャーに・・・(全3項目)

3-1.全てを知って
クリーチャーは震え喘ぎながら床に倒れていました。青ざめた額には今打ちつけた所にもう痣が広がっていました。そして腫れ上がって血走った眼には涙が溢れています。ハリーはこんなに哀れなものを見た事がありませんでした。

「それでお前はロケットを家に持ち帰った。そして破壊しようとしたわけか?」

しかしハリーは話の全貌を知ろうと固く心に決めていたので容赦なくこう訊きました。この問いに対しクリーチャーは「クリーチャーが何をしても傷1つつけられませんでした」と答えました。破壊する事はできなかったのです。

クリーチャーは知っている事は全部やってみたんだそうです。でもどれも上手く行かなかったのだそうです。外側のケースには強力な呪文があまりに沢山かかっていて破壊する方法は中に入る事に違いないとそう思ったそうです。

しかしどうしても開かない。そのためクリーチャーは自分を罰した。開けようとしてまた罰し罰してまた開けようとした。でもクリーチャーは命令に従う事ができなかった。クリーチャーはロケットを破壊できなかったそうです。

そして奥様はレギュラス坊ちゃまが消えてしまったので狂わんばかりの悲しみようだったのだそうです。にも関わらずクリーチャーは何があったのかを奥様に話せなかった。レギュラスに話すなとそう命じられていたからでした。

クリーチャーは啜り泣きが激しくなり言葉が言葉として繋がらなくなっていました。クリーチャーを見ているハーマイオニーの頬にも涙が流れ落ちていました。しかし敢えてまたクリーチャーに触れようとはしていませんでした。

クリーチャーが好きではないロンでさえも「いたたまれない」という面持ちでした。ハリーは座り込んだまま顔を上げると頭を振ってすっきりさせようとしました。全てを知ってむしろクリーチャーが分らなくなったのでした。

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ヴォルデモートと一緒に海辺の洞穴に行き分霊箱を隠す所を見たクリーチャーはその小島に1人残された。ハリーはダンブルドアがいたので助かりました。それならクリーチャーは一体全体どうやって助かったんだ?その疑問に答えてくれたのはロンでした。そしてその後クリーチャーは・・・(全3項目)

3-1.どうやって逃げた?
クリーチャーは水が欲しかった。クリーチャーは島の端まで這って行き黒い湖の水を飲みました。すると何本もの死人の手が水の中から現れてクリーチャーを水の中に引っ張り込みました。一体そこからどうやって逃れたんだ?

「どうやって逃げたの?」

こう訊きながらハリーは知らず知らずの内に自分が囁き声になっている事に気がつきました。するとクリーチャーは顔を上げてハリーを見ると「レギュラス様がクリーチャーに帰って来いとおっしゃいました」と答えたのでした。

「判ってる。だけどどうやって亡者から逃れたの?」

ハリーはクリーチャーにさらにこう訊きました。何故ならクリーチャーがハリーの疑問に答えていなかったからです。でもクリーチャーはハリーに何を訊かれたのかが分らない様子でした。そしてクリーチャーはこう答えました。

「レギュラス様がクリーチャーに帰って来いとおっしゃいました」

同じ言葉を繰り返すクリーチャーにハリーは「判ってるよ。だけど」と言いました。すると今度はロンが判り切った事じゃないかと言って来ました。ロンはクリーチャーは「姿くらまし」をして帰って来たんだとそう言うのです。

でもあの洞窟は「姿くらまし」で出入りできない。できるんだったらダンブルドアだってそうしていたはずだ。そう言いかけたハリーにロンは「しもべ妖精の魔法は魔法使いのとは違う」とそう言いました。僕たちにはできない。

だけどしもべ妖精はホグワーツに「姿現わし」も「姿くらまし」もできるじゃないか。ロンがそう指摘すると暫くの間は誰もしゃべりませんでした。ハリーはすぐには事実を飲み込む事ができず思わず考え込んでしまいました。

ヴォルデモートはどうしてそんなミスを犯したのだろう?しかし考えがまとまらない内にハーマイオニーが先に口を開きその沈黙を破りました。冷たい声でした。ハーマイオニーがハリーのその疑問に答えを出してくれたのです。

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何故クリーチャーはヴォルデモートの分霊箱の金のロケットの事を「レギュラス様のロケット」と言ったのか?ハリーはクリーチャーに金のロケットについて知っている事を全部言えと命じました。するとクリーチャーの口からはハリーの首筋をぞくっとさせて毛が逆立つような話が飛び出して来ました。(全3項目)

3-1.交じり合う悲鳴にハリーの命令
ハリーは本能的に動きました。火格子のそばの火掻き棒に飛びつこうとするクリーチャーに飛びかかると床に押さえつけました。ハーマイオニーとクリーチャーの悲鳴が交じり合いましたがハリーの怒鳴り声がそれを勝りました。

「クリーチャー命令だ。動くな!」

クリーチャーをじっとさせてからハリーは手を離しました。クリーチャーは冷たい石の床にべたっと倒れたままで両眼から涙をぼろぼろとこぼしていました。ハーマイオニーが小声でハリーに「立たせてあげて」と言いました。

「こいつが火掻き棒で自分を殴れるようにするのか?」

ハリーはこう言うとフンと鼻を鳴らしてクリーチャーのそばに膝をつきました。そして「そうはさせない」と言いました。かつてドビーが自分を罰しようとするのを止めた事があったのでハリーは対処法を知っているんですよね。

「さあクリーチャー本当の事を言うんだ。どうしてお前はマンダンガス・フレッチャーがロケットを盗んだと思うんだ?」

その問いにクリーチャーは喘ぎながら「クリーチャーは見ました。あいつがクリーチャーの宝物を腕一杯に抱えてクリーチャーの納戸から出て来る所を見ました。クリーチャーはあのこそ泥に辞めろと言いました」と答えました。

しかしマンダンガス・フレッチャーは笑って逃げてしまったんだそうです。ハリーはさらにこうも訊きました。お前はあれを「レギュラス様のロケット」と呼んだ。どうしてだ?ロケットはどこから手に入れた?とも訊きました。

レギュラスはそれとどういう関係があるんだ?ハリーは最後にこう訊きクリーチャーに「起きて座れ。そしてあのロケットについて知っている事を全部僕に話すんだ。レギュラスがどう関わっているのかを全部!」と言いました。

するとクリーチャーは?

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ハリーとダンブルドアよりも先に海辺の洞窟に行ってヴォルデモートの分霊箱を持ち去っていた「R.A.B」なる人物はシリウスの弟のレギュラス・ブラックだった!しかし結局レギュラスの部屋には金のロケットはありませんでした。ところがだったんですよね。その分霊箱を持ち帰っていたのは?(全3項目)

3-1.思い出した!
レギュラスが破壊できたかどうかは別にしてヴォルデモートからは隠しておきたかったはずでしょう?私たちが前にここにいた時に色々恐ろしい物を捨てなければならなかった事を覚えているとハーマイオニーは話し続けました。

ハーマイオニーが挙げた恐ろしい物とは誰にでもボルトを発射する掛け時計とかロンを絞めて死なせようとした古いローブでした。レギュラスはロケットの隠し場所を守るためそういう物を置いたのかもしれないとも言いました。

ただ私たちそうとは気づかなかっただけで。ここまで言った所でハーマイオニーは片足を上げたまま「忘却術」がかかったような茫然自失といった顔で立っていました。ハーマイオニーは目の焦点が合っていないという顔でした。

ハーマイオニーが「あの時は」と囁くように言うのでロンが「どうかしたのか?」と訊くとハーマイオニーは「ロケットがあったわ」と答えました。その言葉を聞いてハリーとロンは声を重ねて同時に「えぇっ?」と言いました。

客間の踊り場に誰も開けられなかったロケットがあったとハーマイオニーは言葉にならない言葉でハリーとロンに告げたのでした。ハリーは1個のレンガが胸から胃へと滑り落ちたようなそんな気がしました。思い出したのです。

みんなが順番にそのロケットをこじ開けようとして手から手へと渡していた時にハリーも実際いじっていたのです。それは瘡蓋粉(かさぶたこ)の入った嗅ぎタバコ入れや一同を眠りに誘ったオルゴールなどと一緒に捨てられました。

「クリーチャーが僕たちから随分色んな物を掠め取った」

ハリーはこう言うと最後の望みだ。残された唯一の微かな望みだ。どうしても諦めなくてはならなくなるまではその望みにしがみつく事にしたというわけです。そこでロンとハーマイオニーにこう告げたというわけなんですよね。

「あいつは厨房脇の納戸にごっそり隠していた。行こう」

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シリウスの部屋でのハリーとハーマイオニーの話し合いは平行線を辿り続け最後まですれ違ったままでした。ところがシリウスの部屋を出てもう1つの部屋の前を通り過ぎた時にハリーは発見しました。何とここでイニシャルが「R.A.B」の人物を見つけたのです。それはシリウスの弟でした。(全3項目)

3-1.「R.A.B」はシリウスの弟だった!
「R.A.Bだ。僕見つけたと思う」ハリーがこう言うと驚いて息を呑む音が聞こえハーマイオニーが階段を駆け上がって来て「お母様の手紙に?でも私は見なかったけど」と言いました。ハリーは首を振って掲示を指差しました。

ハーマイオニーはレギュラスの掲示を読むとハリーの腕を力強く握りました。あまりの強さにハリーはたじろぐほどでした。ハーマイオニーは囁くように「シリウスの弟ね?」と訊いて来てハリーはその問いにこう答えました。

「死喰い人だった。シリウスが教えてくれた。弟はまだとても若い時に参加してそれから怖気づいて抜けようとした」

そして最後にハリーがそれで連中に殺害されたんだと言うとハーマイオニーは「それでぴったり合うわ」と言ってもう一度息を呑みました。さらにハーマイオニーはハリーに向かってこのように言ったというわけなんですよね。

「この人が死喰い人だったのならヴォルデモートに近づけたし失望したのならヴォルデモートを倒したいと思ったでしょう!」

ハーマイオニーは握っていたハリーの腕を離すと階段の手すりから身を乗り出して「ロン!ロン!こっちに来て。早く!」と叫びました。ロンはすぐさま杖を構えて息せき切って姿を現わすと2人に向かってこう言ったのでした。

「どうした?またおっきな蜘蛛だって言うならその前に朝食を食べさせて貰うぞ。それから」

ここまで言った所でロンはハーマイオニーが黙って指差したレギュラスの掲示をしかめっ面で見ました。そして「なに?シリウスの弟だろ?」と言ったその後にレギュラスのフルネームを読んで気がついて驚いたというわけです。

「ロケットだ。もしかしたら?」と言うロンにハリーは「探してみよう」とそう言ったというわけなんですよね。

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ミュリエルおばさんの言う事とリータ・スキーターが出すダンブルドアの伝記本は果たして信憑性があるのか?ハーマイオニーはどうやらエルファイアス・ドージ氏と同意見のようです。でもそれではハリーは納得も承服もできません。ところがシリウスの部屋を出て下に行く途中でハリーは・・・(全3項目)

3-1.ハーマイオニーもまた
手紙の続きを探していた。でもここにはない。ハリーがこう言うとハーマイオニーは部屋の中をざっと見回してハリーにこう訊いて来たのでした。どうやらハーマイオニーも気づいていた。そういう事のようだったんですよね。

「あなたがこんなに散らかしたの?それともあなたがここに来た時はもうある程度こうなっていたの?」

この問いにハリーが「誰かが僕より前に家捜しした」と答えるとそれを聞いてハーマイオニーは「そうだと思ったわ。ここに上がって来るまでに覗いた部屋は全部荒らされていたの。一体何を探していたのかしら」と言いました。

ハリーが「騎士団の情報。スネイプならね」と意見を述べるとハーマイオニーはスネイプなら必要な情報は全部持っているのでは?何故ならスネイプなら騎士団の中にいたのだからとハリーの意見に否定的な考えを言いました。

それならダンブルドアに関する情報というのは?例えばこの手紙の2枚目とか母さんの手紙に書いてあるバチルダの事なのでは?ハリーは自分の考えを検討してみたくてうずうずしていたのでした。次にはこう訊いたのでした。

「誰だか知ってる?」

ハーマイオニーが「誰なの?」と訊き返して来たのでハリーは「バチルダ・バグショット。教科書の」と答えました。ハーマイオニーはどうやら興味をそそられたようで「魔法史の著者ね」と言ってこうも言ったというわけです。

「それじゃあなたのご両親はバチルダを知っていたのね?魔法史家として凄い人だったわ」

こう言われてハリーは?

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ダンブルドアに対する恨みが募って居ても立ってもいられなくなったハリーは客間を出ると初めて最上階のシリウスの部屋に足を踏み入れました。すると何とそこで母リリーがシリウスに宛てて出した手紙が見つかりました。ところがその手紙を読んだらダンブルドアの謎がまたも増えてしまったのです。(全3項目)

3-1.母リリーからシリウスへの手紙
母リリーからシリウスに宛てて出された手紙は「親愛なるパッドフット」と書かれて始まり本文の冒頭ではハリー1才の誕生祝いに対するお礼の言葉が綴られていました。何でもハリーの一番のお気に入りになったとの事でした。

1才なのにもうおもちゃの箒に乗って飛び回っていて自分でもとても得意そうなんだそうです。写真を同封したので見て欲しいとの事でした。地上からたったの60センチしか浮かばないのに危うく猫を死なせる所だったそうです。

さらにペチュニア叔母さんからクリスマスに貰った趣味の悪い花瓶を割ってしまった。しかしその直後には括弧書きで「これは文句じゃないんだけど」と書かれていてリリーにとっては厄介払いができたという事のようでした。

ジェームズがとっても面白がって「こいつは偉大なクィディッチ選手になる」なんて言っているそうです。でも飾り物は全部片付けてしまわないといけないしこんな状態なのでハリーが飛んでいる時は目が離せないのだそうです。

誕生祝いはバチルダおばあさんと一緒に静かな夕食をしたんだそうです。バチルダはいつも優しくしてくれるしハリーをとっても可愛がってくれるとの事です。シリウスが来られなくてとても残念だったとそう書かれていました。

しかし騎士団の事が第1だしハリーはまだ小さいからどうせ自分の誕生日だなんて分らないとそう綴られていました。一方ジェームズは表には出さないものの家にじっとしている事で少し焦っているとそう書かれていたのでした。

リリーには判るそうです。それにダンブルドアがジェームズの「透明マント」を持っていったままなのでちょっとお出かけというわけにはいかないとの事です。シリウスが来てくれればどんなに元気が出るかと書かれていました。

ワーミーが先週末に来たそうです。落ち込んでいるように見えたけどマッキノンたちの訃報のせいかもしれないとリリーは綴っていました。それを聞いた時はリリーは一晩中泣いたそうです。それほどの悲しみだったんですよね。

バチルダはほとんど毎日寄ってくれるのだそうです。ダンブルドアについての驚くような話を知っている面白いおばあさんなんだそうです。でもダンブルドアがその事を知ったら喜ぶかどうかとリリーはそう書いていたのでした。

実はどこまで信じていいかリリーには分らないのだそうです。だって信じられないのよ。ダンブルドアが。文章はここで終わっていました。だって信じられないのよ。ダンブルドアが。一体何が信じられないと言うのでしょう?

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翌朝早く寝袋の中で目覚めたハリーが脳裏に思い浮かべたのはダンブルドアに対する苦々しい疑念の数々でした。耐えられなくなったハリーは気を紛らわせようと客間を出ました。落ち着いた先は最上階にあるシリウスの部屋でした。そこでハリーが発見した物とは?(全3項目)

3-1.夜明け直前の客間で
翌朝早くハリーは客間の床の寝袋の中で目を覚ましました。分厚いカーテンの隙間から見える陽の光が夜明けが近い事を示していました。ロンとハーマイオニーのゆっくりした深い寝息の他には聞こえるものはありませんでした。

ハリーは横で寝ている2人の影をちらりと見ました。昨晩ロンが突然騎士道精神の発作を起しソファのクッションを床に敷きハーマイオニーにその上で寝るべきと主張したためハーマイオニーのシルエットは高い所にありました。

ハーマイオニーの片腕が床まで曲線を描いて垂れ下がりその指先がロンの指のすぐ近くにありました。ハリーは2人が手を握ったままで眠ったのではないかと思いました。そう思うと何故かしら不思議に孤独を感じたのでした。

ハリーは暗い天井を見上げ蜘蛛の巣の張ったシャンデリアを見ました。陽の照りつけるテントの入口に立ち結婚式の招待客を案内するために待機していた時からまだ24時間も経っていないというのに別の人生のように遠く感じる。

これから何が起きるのだろう?床に横になったままハリーは分霊箱の事を考えダンブルドアが自分に残した任務の気が遠くなるような重さと複雑さを思いました。特にダンブルドアへの思いは全く予想外の変化を遂げていました。

ダンブルドアの死後ずっとハリーの心を占めていた深い悲しみが今は違ったものに感じられました。結婚式でミュリエルから聞かされた非難や告発が頭に巣食いその病巣が崇拝して来た魔法使いの記憶を蝕んで行くかのようです。

ダンブルドアはそんな事を黙認していたのだろうか?ダドリーと同じように誰が遺棄されようと虐待されようとも自分の身に降りかからない限りは監禁され隠されていた妹を平気で眺めたり背を向けられていたとそういうのか?

ハリーはゴドリックの谷を思いダンブルドアが一度も口にしなかった墓の事を思いました。何の説明もなしに遺された謎の品々を思いました。するとハリーの中で激しい恨みが突き上げて来るのが感じられたというわけですよね。

ハリーの脳裏に浮かんだのはダンブルドアに対する不満めいた疑問ばかりだったというわけなんですよね。

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ハリーたち3人はグリモールド・プレイス12番地に入りましたが追っ手が来ていないので「ハリーにまだ臭いがついているのでは?」という疑念は払拭しました。ところが「隠れ穴」に入った夜と同様にハリーの額の傷痕が激しく痛みました。ヴォルデモートが怒りを爆発させていたからでした。(全3項目)

3-1.またも額の傷痕が
2階の客間の窓から外を見て追っ手が来ていない事を確認してロンはそれをハリーとハーマイオニーに報告しましたがハリーが叫び声を上げているのを見て「どうした?」と訊きました。額の傷痕が激しく痛んでいたからです。

水に反射する眩い光のようにハリーの心に何かが閃き傷痕が焼けるように痛みました。大きな影が見え自分のものではない激しい怒りが電気ショックのように鋭くハリーの体を貫きました。ロンが近寄って来るとこう訊きました。

「何を見たんだ?あいつが僕の家にいたのか?」

この問いにハリーは「違う。怒りを感じただけだ。あいつは心から怒っている」と答えました。するとロンは声を大きくしてヴォルデモートが怒っている場所は「隠れ穴」じゃないかと訊いた後こうも訊いて来たというわけです。

「他には?何か見なかったのか?あいつが誰かに呪いをかけていなかったか?」

ハリーは「違う。怒りを感じただけだ」と同じ答えを繰り返した後に「後は分らないんだ」と言いながらしつこいと感じ頭が混乱しました。その上ハーマイオニーのギョッとした声にも追い打ちをかけられる事になったのでした。

「また傷痕なの?一体どうしたって言うの?その結びつきはもう閉じられたと思ったのに!」

こう言うハーマイオニーにハリーは「そうだよ。暫くはね」と呟いた後に自分の考えではあいつつまりはヴォルデモートが自制できなくなるとまた開くようになった。以前もそうだったと答えました。この1年間は自制していた。

ハリーにそう言われてハーマイオニーは?

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