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何と4度目に「炎のゴブレット」が赤く燃え上がって4枚目の羊皮紙が出て来ました。そこには何と「ハリー・ポッター」と書かれていました。こうしてハリーもまた三大魔法学校対抗試合に引きずり込まれてしまったのでした。そんなハリーは何とか「第1の課題」をクリアしましたが・・・(全3項目)

3-1.4人目の代表選手
大広間の全ての目が一斉に自分に向けられるのを感じながらもハリーはただ呆然と座っていました。驚いたなんてものではなく痺れて感覚がない。夢を見ているに違いない。きっと聞き違いだったんだとハリーはそう思いました。

誰も拍手をせず怒った蜂の群れのような音が大広間に広がり始めました。凍りついたように座ったままのハリーを見ようと立ち上がる生徒もいました。教職員テーブルではマクゴナガル先生がダンブルドアに駆け寄っていました。

そして切羽詰ったように何事か囁きました。ダンブルドアは微かに眉を寄せマクゴナガル先生のほうに体を傾けて耳を寄せていました。ハリーはロンとハーマイオニーのほうを振り向きました。そして2人にこう言ったのでした。

「僕名前を入れてない。僕が入れてないこと知ってるだろう」

放心したようにこう言うハリーに対しロンとハーマイオニーも同様に放心したようにハリーを見つめ返したのでした。その向こうでは長いテーブルの端から端までグリフィンドール生全員が呆然とハリーを見つめていたのでした。

教職員テーブルではダンブルドア校長がマクゴナガル先生に向かって頷き体を起こすと「ハリー・ポッター!」と再び名前を呼び次に「ハリー!ここへ来なさい!」と言ってハーマイオニーがハリーに「行くのよ」と囁きました。

言った時ハーマイオニーはハリーを少し押すようにしました。ハリーは立ち上がりましたがローブの裾を踏んでよろめきました。教職員テーブルへの道程がとてつもなく長く感じられて1時間もかかったのではと思うほどでした。

何百という目がまるでサーチライトのように一斉に自分に注がれるのをハリーは感じていました。蜂の群れのような音が段々大きくなります。ようやくハリーがダンブルドアの前に到着するとダンブルドアはこう言ったのでした。

「さあ。あの扉から。ハリー」

ダンブルドアは微笑んではいませんでした。ハリーが教職員テーブルに沿って歩くと一番端にハグリッドが座っていました。ウィンクもせず手も振らずいつもの挨拶の合図も送らずただただ驚いてハリーを見つめるばかりでした。

当然隣の部屋では「何故ホグワーツの代表選手は2人なんだ?」とハリーを巡って大議論になりました。しかし「炎のゴブレット」から名前が出て来たからには競技する義務があるという事でハリーも参加する事になりました。

そしてハリーは何とか「第1の課題」をクリアしたのでした。

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こうして11月1日の夜も更けていよいよ三大魔法学校対抗試合の代表選手が決まる瞬間がやって来ました。代表選手はダームストラングが最初に決まり次はボーバトンでホグワーツは最後でした。ところがその後に誰もが全く予想していなかった驚くべき展開が待ち受けていたんですよね。(全3項目)

3-1.いよいよ11月1日の夜になり
こうして何と学期が始まって丸2ヵ月が経った11月1日に今学期初めてハグリッドの小屋を訪れたハリーたちだったのですがハーマイオニーにとっては残念な事にハグリッドは「しもべ妖精福祉振興協会」には入会しませんでした。

ハグリッドが言うには人の世話をするのは連中の本能でそれが好きなんだそうです。仕事を取り上げてしまったら連中を不幸にするばかりだし給料を払うなんて事は侮辱行為でそれはかえってあいつらのためにならないそうです。

ハーマイオニーがハリーが自由にしたドビーが今では給料を要求していると言うとハグリッドはお調子者はどこにでもいる。しかし大多数の屋敷しもべ妖精はハーマイオニーの説得などには応じない。骨折り損のくたびれ儲けだ。

そういう事でハグリッドは「しもべ妖精福祉振興協会」には入会せずハーマイオニーは相当機嫌を損ねた様子でバッジが入った箱をマントのポケットに戻す事となりハーマイオニーはハグリッドを説得する事ができませんでした。

そんなハグリッドだったのですがハリーたちが訪ねて行ってあっと驚く事がありました。ハグリッドは一張羅のしかし悪趣味の茶色い背広を着込んでいました。しかも櫛で髪をといてみたりと要は妙に色気づいていたんですよね。

その原因はボーバトンの校長でハグリッドと同じぐらいの巨大な体格をしたマダム・マクシームの存在です。マダム・マクシームと話す時のハグリッドの表情はうっとりと目が潤んでいました。2人は晩餐会に一緒に行きました。

ハグリッドはあの人に気があるんだ。こう言う時のロンは信じられないという声でした。ハリーたち3人がハグリッドの小屋を出て扉を閉めると今度はダームストラング生たちが湖から城に向かって歩いて来るのが見えました。

ビクトール・クラムはカルカロフ校長と並んで歩き他のダームストラング生たちはその後ろからバラバラと歩いていました。ロンはわくわくしながらクラムを見つめましたがクラムのほうはハリーたちには目もくれませんでした。

ハリーたち3人が中に入った時には蝋燭の灯りに照らされた大広間はほぼ満員でした。教職員テーブルのまだ空席になっているダンブルドアの席の正面に「炎のゴブレット」が移されていました。フレッドとジョージもいました。

フレッドとジョージは鬚もすっかりなくなって失望を乗り越えどうやら調子を取り戻したようでした。

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前の晩つまり10月31日のハロウィンの夜にフレッドは老け薬でごまかせると言っていましたが翌朝にそれを実行しました。その一方で先週が17才の誕生日だったので老け薬を飲まなくても立候補できたグリフィンドール生がいました。そしてハリーとロンが見守る中ボーバトン生が「炎のゴブレット」に名前を入れました。(全3項目)

3-1.老け薬を飲んで
ハリーの背後で笑い声がしたので振り返るとひどく興奮した様子のフレッドにジョージとリー・ジョーダンでした。フレッドが勝ち誇ったようにハリーとロンとハーマイオニーに「やったぜ。今飲んで来た」と耳打ちしたのでした。

ロンが「何を?」と訊くとフレッドは「老け薬だよ。鈍いぞ」と答えました。有頂天で両手をこすり合わせながらジョージが「1人1滴だ。俺たちはほんの数ヵ月分歳を取ればいいだけだからな」と言いリーはこう言ったのでした。

「3人の内誰かが優勝したら一千ガリオンは山分けにするんだ」

笑顔を浮かべながらこう言うリーにハーマイオニーが警告するように「でもそんなに上手く行くとは思えないけど。ダンブルドアはきっとそんなこと考えてあるはずよ」と言いました。フレッドにジョージとリーは聞き流しました。

武者震いしつつフレッドがジョージとリーに「いいか?それじゃ行くぞ。俺が一番乗りだ」と言いました。フレッドは「フレッド・ウィーズリー。ホグワーツ」と書いた羊皮紙をポケットから取り出しました。いよいよ挑戦です。

ハリーは胸を激しく鼓動させながら見守りました。フレッドはまっすぐに年齢線の際まで行ってそこで一旦立ち止まると15メートルの高みから飛び込みをするダイバーのように爪先立って前後に体を揺らしました。そしてでした。

玄関ホールにいる全ての生徒が見守る中フレッドは大きく息を吸い込んで線の中に足を踏み入れました。一瞬ハリーは上手く行ったとそう思いました。

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三大魔法学校対抗試合の代表選手3人を決めるのは人ではなく「炎のゴブレット」でした。それなら老け薬で何とかごまかせるとフレッドにジョージはそう考えたようです。そしてダームストラングのカルカロフ校長は大広間の出口でハリーと出くわして・・・(全3項目)

3-1.選考方法が明らかになった事を受けて
「年齢に満たない生徒が誘惑に駆られる事のないよう炎のゴブレットが玄関ホールに置かれたならその周囲にわしが年齢線を引く事にする。17才に満たない者は何人もその線を越える事はできぬ」ダンブルドアはこう言いました。

さらにダンブルドアは「最後にこの試合で競おうとする者にはっきり言っておこう」と言った上で軽々しく名乗りを上げないようにと注意したのでした。一旦「炎のゴブレット」が代表選手と選べば魔法契約によって拘束される。

もし代表選手になったら最後まで試合を戦い抜く義務がある。ゴブレットに名前を入れるからにはそれを忘れてはならないというわけです。代表選手になれば途中で気が変わるなんて事は許されないとダンブルドアは言いました。

だから心底競技する用意があるのかどうか確信を持った上で「炎のゴブレット」に名前を入れて欲しいそうです。これでダンブルドアの話は終了して「さてもう寝る時間じゃ。皆お休み」とダンブルドアは言ったというわけです。

「年齢線か!うーん。それなら老け薬でごまかせるかな?一旦名前をゴブレットに入れてしまえばもうこっちのもんさ。17才かどうかなんてゴブレットには分りゃしないさ!」

みんなと一緒に大広間を横切り玄関ホールに出る扉へと進みながらフレッドが目を輝かせながらこう言いました。それに対してハーマイオニーがこう反対意見を述べました。やはり17才未満じゃ無理だとそういう事のようですね。

「でも17才未満じゃ誰も戦い遂せる可能性はないと思う。まだ勉強が足りないもの」

こう言うハーマイオニーにジョージが「君はそうでも俺は違うぞ」とぶっきらぼうに言い返しました。そしてハリーに向かって「君はやるな?立候補するんだろ?」と言いました。しかしハリーはあの言葉を思い出していました。

ダンブルドアの17才に満たない者は立候補するべからずという言葉です。しかしそれでもハリーは自分が三校対抗試合に優勝する晴れがましい姿を胸一杯広げてしまうんですよね。17才未満の誰かが本当に見つけてしまったら?

「年齢線」を破る方法を見つけてしまったらダンブルドアはどのくらい怒るだろうかとハリーはそう考えてしまったのでした。

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デザートも消え去って食事が終わるとダンブルドアの口から審査員に加わる2人が発表されフレッドとジョージにとっては待望の「どうやって代表選手を決めるのか?」の選考方法が明らかにされました。選ぶのは人ではなく荒削りの青白い炎を上げる木のゴブレットでした。(全3項目)

3-1.シルバーブロンドの美少女
「あのでーすねブイヤベース食べなーいのでーすか?」ハリーたちにこう話しかけて来たのはダンブルドアの挨拶の時に笑ったボーバトンの女子学生でした。ようやくマフラーを取っていて大きなブルーの瞳をした美少女でした。

長いシルバーブロンドの髪がさらりと腰まで流れ真っ白できれいな歯並びです。ロンは真っ赤になりました。美少女の顔をじっと見つめ口を開けたものの僅かに喘ぐ音が出て来るだけです。ハリーは「ああどうぞ」と答えました。

そして美少女のほうに皿を押しやりました。美少女が「もう食べ終わりまーしたでーすか?」と訊くとロンは「ええ。ええおいしかったです」と息も絶え絶えに答え美少女は皿を持ち上げるとこほさないように運んで行きました。

ロンはまるで生まれて初めて見るかのように穴が空くほど美少女を見つめ続けていました。それを見てハリーは笑い出しました。その笑い声でロンは我に返ったようです。ロンはかすれた声でハリーにこう言ったというわけです。

「あの女(ひと)ヴィーラだ!」

するとハーマイオニーが断固とした口調で「いいえ違います。まぬけ顔でポカンと口を開けて見とれてる人は他に誰もいません!」と言いました。しかしハーマイオニーの見方は必ずしも当たっているとは言えないようでした。

その美少女が大広間を横切ると沢山の男子生徒が振り向きましたし何人かはロンと同様に一時的に口が利けなくなったようでした。ロンは体を横に倒して美少女をよく見ようとしました。そしてこう力説したというわけですよね。

「間違いない!あれは普通の女の子じゃない!ホグワーツじゃああいう女の子は作れない!」

そんなロンにハリーは「ホグワーツだって女の子はちゃんと作れるよ」と反射的にそう言いました。そのシルバーブロンドの美少女から数席離れた所にハリーが思いを寄せるチョウ・チャンがたまたま偶然座っていたからでした。

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ボーバトンにダームストラング両校の代表団を迎え入れるという事で10月30日は最後の授業が30分早く終わり生徒たちは一旦寮に戻ってカバンを置いてから玄関ホールに集合しました。ところが何とダームストラング生の中にクィディッチ・ワールドカップの代表選手ビクトール・クラムがいてホグワーツ生は騒然となりました。(全3項目)

3-1.両校の代表団がホグワーツ入りして
こうして10月30日はボーバトンとダームストラング両校の代表団を迎え入れるという事で最後の授業は30分早く終わり生徒たちは事前の指示通りに一旦は各寮に戻ってカバンを置くと全校生徒が玄関ホールに集合したんですよね。

何故ダンブルドア校長は生徒たちにカバンを一旦寮に置いてから玄関ホールに集まれと指示したのか?それは相当数の生徒がボーバトンに続きダームストラングの代表団を迎えた時に思い知る事となったというわけなんですよね。

「ハリー。クラムだ!まさか!クラムだぜハリー!ビクトール・クラム!」

何とダームストラングの代表団つまりは三大魔法学校対抗試合の代表選手の候補生の中にクィディッチ・ワールドカップのブルガリア代表選手でシーカーのビクトール・クラムがいてロンは呆然としてこう言ったというわけです。

そんなロンにハーマイオニーは「落ち着きなさいよ。たかがクィディッチの選手じゃない」と言い放ちました。ロンは耳を疑うという顔でハーマイオニーを見ると「たかがクィディッチの選手?」とその言葉を繰り返しました。

「ハーマイオニー。クラムは世界最高のシーカーの1人だぜ!まだ学生だなんて考えてもみなかった!」

何て事を言うんだとばかりにロンはこう言い返しましたがビクトール・クラムが現れた事で興奮しているのはロンだけではありませんでした。リー・ジョーダンもクラムの頭の後ろだけでも見ようと何度も跳び上がっていました。

6年生の女子生徒も数人が歩きながら夢中でポケットを探り「あぁどうしたのかしら。私羽根ペンを1本も持ってないわ」とか「ねえあの人。私の帽子に口紅でサインしてくれると思う?」などと言っている有り様だったのでした。

ロンも「サイン貰えるなら僕が貰うぞ」と言いハリーに「羽根ペン持ってないか?」と訊きました。しかしハリーはそんなロンに「ない。寮のカバンの中だ」と答えました。だいたいハリーは大広間に羽根ペンを持って来ません。

いつも手紙に返事を出す時ハリーはロンかハーマイオニーに羽根ペンを借りているんですよね。ハリーたち3人は大広間に入るとグリフィンドールのテーブルまで歩いて座りました。ロンはわざわざ入口の見える席を選びました。

ところがだったのです。

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ハリーもロンも冷淡だったのにハーマイオニーの屋敷しもべ妖精の権利を追求する決意は露ほども挫けませんでした。そうこうする内に時は流れてボーバトンとダームストラング両校の代表団がホグワーツ入りする10月30日がやって来たというわけです。その日の朝食の席で・・・(全3項目)

3-1.月日は経って10月30日になり
こうしてハーマイオニーは学期2日目に「しもべ妖精福祉振興協会」設立に向け準備を始めましたがハーマイオニーがいなくなった直後にフレッドとジョージにリー・ジョーダンが来てフレッドがハリーとロンにこう言いました。

「ムーディ!何とクールじゃないか?」

これを受けてジョージが「クールを超えてるぜ」と言いました。リー・ジョーダンも「超クール」だと言うのです。3人は今しがたムーディの授業を受けて来たそうです。ハリー聞きたくて堪らずに「どうだった?」と訊きました。

3人はたっぷりと意味ありげな目つきで顔を見合わせるとフレッドが「あんな授業は受けた事がないね」と言いリーは「参った。判ってるぜあいつは」と言いロンが「判ってるって何が?」と訊くとジョージがこう答えました。

「現実にやるって事が何なのか判ってるのさ」

それは「闇の魔術」と戦うという事なのだそうです。ムーディは全てを見て来た。凄いとの事でした。そんなムーディの初授業をハリーたち3人が受けたのは木曜日の事でした。その内容は「許されざる呪文」を教える事でした。

それからおよそ2ヵ月の月日が経ち10月30日になりました。ハリーたちが朝食を取りに下りて行くと大広間は既に前の晩に飾りつけが済んでいました。今日ボーバトンとダームストラングの代表団がホグワーツ入りするからです。

壁には各寮を示す巨大な絹の垂れ幕がかけられていました。グリフィンドールは赤地に金のライオン。レイブンクローは青色にブロンズの鷲。ハッフルパフは黄色に黒い穴熊。スリザリンは緑にシルバーの蛇が描かれていました。

教職員テーブルの背後には一番大きな垂れ幕がありホグワーツの紋章が描かれています。大きな「H」の文字の周りに4つの寮を示すライオンに鷲と穴熊に蛇が団結しています。そしてフレッドとジョージが先に入っていました。

最近よく見かけるのですが今度も珍しい事に2人の親友リー・ジョーダンはおらず他から離れて座り小声で何かを話しています。ロンが先頭に立って2人のそばに行くとジョージが憂鬱そうにフレッドにこう言っていたのでした。

「そいつは確かに当て外れさ。だけどあいつが自分で直接俺たちに話す気がないなら結局俺たちが手紙を出さなきゃならないだろう。じゃなきゃ奴の手に押しつける。いつまでも俺たちを避けてる事はできないよ」

これを聞いてロンが2人の隣に座りながら「誰が避けてるんだい?」と訊くと邪魔が入ったという感じで苛立ちながらフレッドが「お前が避けてくれりゃいいのになあ」と言いましたがロンはなおもジョージにこう訊きました。

「当て外れって何が?」

するとジョージはこう答えました。

「お前みたいなお節介を弟に持つ事がだよ」

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今学期の新しい「闇の魔術に対する防衛術」の教師マッド・アイ・ムーディが大広間に入って来たためダンブルドアの話は中断されてしまいました。ところが話を再開したその口から今年度ホグワーツで何と三大魔法学校対抗試合が復活開催されるという発表が成されて・・・(全3項目)

3-1.三大魔法学校対抗試合
マクゴナガル先生に冗談を言うのを止められたダンブルドア校長は「どこまで話したかのう?おおそうじゃ。三大魔法学校対抗試合じゃった」と言うと続けて「知らない諸君もおろう」と言い詳しい説明を始めたというわけです。

ダンブルドアはこの試合がいかなるものかとっくに知っている諸君にはお許しを願って簡単に説明する。知っている諸君はその間自由勝手に他の事を考えていてもよろしいと前置きをするとこの三校対抗試合の説明を始めました。

この三大魔法学校対抗試合はおよそ七百年前にヨーロッパの三大魔法学校の親善試合として始まったんだそうです。ホグワーツにボーバトンとダームストラングの三校から代表選手が1人ずつ選ばれて3人が3つの魔法競技を争った。

5年毎に3校が持ち回りで競技を主催したのだそうです。若い魔法使いに魔女たちが国を越えての絆を築くにはこれが最も優れた方法で夥しい数の死者が出るに至って競技が中止されるまでは衆目の一致する所だったとの事でした。

ハーマイオニーは「夥しい死者?」と目を見開いて呟きました。しかし大広間の大半の生徒はハーマイオニーの心配などどこ吹く風といった感じで興奮して囁き合っていました。ハリーも何百年も前の死者の事などどうでもいい。

誰かが死んだ事を心配するより試合の事がもっと聞きたいと思いました。ダンブルドアによれば何世紀にも渡ってこの試合の再開に関しては幾度も試みられたんだそうです。しかしそのどれも成功には至らなかったのだそうです。

しかしながら我が国の「国際魔法協力部」と「魔法ゲーム・スポーツ部」とが今こそ再開の時は熟せりと判断した。今回は選手が1人たりとも死の危険にさらされないようにするため我々はこのひと夏かけて一意専心に取り組んだ。

こうして何と百年以上ぶりに三大魔法学校対抗試合が復活開催される事になったとの事なんだそうです。

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ダンブルドア校長の話が突然現れた男によって中断されてしまいました。何とその男こそが今年度「闇の魔術に対する防衛術」の教職に就任する事になったムーディ先生ことマッド・アイ・ムーディでした。そしてその後ダンブルドアの口から驚くべき発表が成されたんですよね。(全3項目)

3-1.中断されたダンブルドア校長の話
ダンブルドア校長の話は続き「いつもの通り校庭内にある森は生徒立ち入り禁止。ホグズミード村も3年生になるまでは禁止じゃ」と言いました。森の件については前にも出た話だったのですがこの後の一言が問題だったのです。

「寮対抗クィディッチ試合は今年は取り止めじゃ。これを知らせるのはわしの辛い役目でのう」

ハリーは「エーッ!」と驚いた後に絶句しました。チームメイトのフレッドとジョージを振り向くとやはり2人ともあまりの事に言葉もなくダンブルドアに向かってただ口をパクパクさせるばかりでした。一体全体何故なのか?

「これは10月に始まり今学年の終わりまで続くイベントのためじゃ。先生方もほとんどの時間とエネルギーをこの行事のために費やす事になる。しかしじゃ。わしは皆がこの行事を大いに楽しむであろうと確信しておる」

それならそれはいかなる行事なのか?ダンブルドアは続く言葉で「ここに大いなる喜びを持って発表しよう」と言いました。ところがダンブルドアが「今年ホグワーツで」と言ったその時です。ダンブルドアの話が中断しました。

耳を劈く雷鳴と共に大広間の扉が開きました。戸口には1人の男が立っていました。長いステッキに寄り掛かり黒い旅行マントをまとっています。大広間の顔という顔が一斉にその戸口に立った見知らぬ男に向けられたのでした。

今しも天井を走った稲妻が突然その男の姿をくっきりと照らし出しました。男はフードを脱ぎ馬のたてがみのような長い暗灰色まだらの髪をブルッと振るうと教職員テーブルに向かって歩き出しました。その姿は一種独特でした。

一歩踏み出す毎に「コツッコツッ」という鈍い音が大広間に響きました。テーブルの端に辿り着くと男は右に曲がって一歩毎に激しく体を浮き沈みさせながらダンブルドアのほうに向かいました。再び稲妻が天井を横切りました。

ハーマイオニーが息を呑みました。稲妻がその男の顔をくっきりと浮かび上がらせたからでした。

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特にロンにとってはやっとこさという感じで1年生の組分けの儀式が終わり待望の食事という事になりました。ところが「ほとんど首なしニック」が言うには今晩は厨房で問題がありご馳走が出ただけでも運が良かったんだそうです。しかしここでニックの言葉を聞いてハーマイオニーが・・・(全3項目)

3-1.ようやく待望の食事
「思いっ切り掻っ込め」ダンブルドア校長がこう言うのを聞いてハリーとロンは「いいぞいいぞ!」と大声で囃し立てました。目の前の空っぽの皿が魔法で一杯になりハリーたち3人は自分たちの皿に食べ物を山盛りにしました。

それを「ほとんど首なしニック」は恨めしそうに眺めていました。口一杯にマッシュポテトを頬張ったままでロンが不明瞭な発音で「ああやっと落ち着いた」と言いました。それを見ていたニックが3人にこう言ったんですよね。

「今晩はご馳走が出ただけでも運が良かったのですよ。さっき厨房で問題が起きましてね」

ハリーがステーキの大きな塊を口に入れたままでロンと同様に不明瞭な発音で「どうして?何があったの?」と訊きました。ニックは首を振って危なげにぐらぐら揺らしながら「ピーブズですよ。また」とそう答えたんですよね。

いつもの議論でピーブズが祝宴に参加をしたいと駄々をこねたんだそうです。しかしあんな奴だから全く無理な話だ。行儀作法も知らず食べ物の皿を見れば投げつけずにはいられないような奴です。それでも議論をしたそうです。

そこで「ゴースト評議会」を開いた所「太った修道士」はピーブズにチャンスを与えてはどうかと言ったのだそうです。でも「血みどろ男爵」が駄目だと言って決して譲らない。ニックもそのほうが賢明だとそう思ったそうです。

「そうかぁ。ピーブズめ何か根に持っているなと思ったよ」

ロンは恨めしそうにこう言った後にニックに「厨房で何やったの?」と訊きました。ところがこの後のニックの発言が問題だったのです。ハーマイオニーがそれはそれはとっても強い衝撃を受ける事になってしまったんですよね。

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組分け帽子の歌が終わると今年度の組分けの儀式が始まりました。男の子だったり女の子だったり怖がり方も様々に儀式は進んで行きました。そしてついに今回最大注目のデニス・クリービーの順番も巡って来ました。儀式が終わるとダンブルドア校長が立ち上がって・・・(全3項目)

3-1.組分けの儀式が始まる
組分け帽子が歌い終えると1年生の時にハリーが初めて聞いた時と同様に大広間は割れるような拍手でした。みんなと一緒に手を叩きながらハリーは「僕たちの時と歌が違う」と言いハリーの言葉にロンがこう応えたのでした。

「毎年違う歌なんだ。きっと凄く退屈なんじゃない?帽子の人生って。多分1年かけて次の歌を作るんだよ」

ロンがこう言っているとマクゴナガル先生が羊皮紙の太い巻紙を広げて「名前を呼ばれたら帽子を被ってこの椅子にお座りなさい。帽子が寮の名を発表したらそれぞれのテーブルにお着きなさい」と1年生に言い渡したのでした。

「アッカリー、スチュワート!」

ハリーの時と同様に苗字が先に読まれABC順に呼ばれ始めました。進み出た男の子は頭のてっぺんから爪先まで傍目に判るほど震えていました。組分け帽子を取り上げると被り椅子に座りました。すると帽子がこう叫びました。

「レイブンクロー!」

スチュワート・アッカリーは帽子を脱ぎ急いでレイブンクローのテーブルに行くと一同の拍手に迎えられ席に着きました。その1年生を拍手で歓迎するレイブンクローのシーカーのチョウ・チャンの姿がハリーの目に入りました。

ほんの一瞬ハリーは自分もレイブンクローのテーブルに座りたいという奇妙な気持ちになりました。次に呼ばれたのはマルコム・バドックでした。スリザリンに組分けされて大広間の向こう側のテーブルから歓声が上がりました。

マルコム・バドックがスリザリンのテーブルに着きドラコ・マルフォイが拍手をしている姿をハリーは見ました。スリザリン寮は多くの闇の魔法使いを輩出している事をバドックは知っているのだろうかとハリーは思いました。

マルコム・バドックが着席するとフレッドとジョージが気に入らないと言いたげに嘲るように舌を鳴らしたのでした。こうして今年度の組分けの儀式が始まって注目はデニス・クリービーの組分けという事になるんでしょうね。

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7月と8月の記事が思いの他に長くてこのシリーズの開始が1週間遅れになってしまいました。今日から5週間に渡って第4巻「炎のゴブレット」の大広間がメインの舞台になる場面を紹介する事にします。ハリー4年生の新学期初日は朝から土砂降りでハリーたち3人もびしょ濡れだったのですが・・・(全3項目)

3-1.その日は朝から土砂降り
今年の新学期初日は朝から土砂降りでハリーたちの前の馬車に乗っていた生徒たちも急ぎ足で城への石段を上っていました。ハリーにロンとハーマイオニーとネビルの4人も馬車を飛び降りると石段を一目散に駆け上がりました。

ロンが「この調子で降ると湖が溢れるぜ」と言わしめるほどの豪雨でしたが大きな赤い水風船が天井からロンの頭に落ちると割れました。ぐしょ濡れで水を撥ね飛ばしながらロンは横にいたハリーのほうによろけてしまいました。

その時2発目の水風船が落ちて来てハーマイオニーを掠めてハリーの足下で破裂しました。周りの生徒たちは悲鳴を上げて水爆弾の攻撃から離れようと押し合いへし合いしました。ハリーが見上げると攻撃の主が見えたのでした。

ポルターガイストのピーブズでした。次の標的に狙いを定めていると誰かが「ピーブズ!」と怒鳴りました。それはマクゴナガル先生でさらには「ピーブズここに降りて来なさい。今すぐに!」と言い渡したというわけですよね。

マクゴナガル先生も大広間から飛び出して来たので濡れた床に足を取られて思わずハーマイオニーの首にがっちりしがみついてしまいました。先生は「おっと失礼。ミス・グレンジャー」と謝りハーマイオニーはこう応えました。

「大丈夫です。先生」

マクゴナガル先生は曲がった三角帽子を直しながら「ピーブズ降りて来なさい。さあ!」とピーブズのほうに睨みを利かせて怒鳴りました。それに対してピーブズは「なーんもしてないよ!」と言いながら高笑いをしていました。

そう言いながら5年生の女子生徒めがけて水爆弾を放り投げました。投げられた女子生徒たちは悲鳴を上げながら大広間に飛び込んで行きました。ピーブズは「どうせビショ濡れなんだろう?」などと減らず口を叩いていました。

ピーブズが全く水爆弾攻撃を止めようとしないのでマクゴナガル先生は最後の切り札とばかりに「校長先生を呼びますよ!」とがなり立てました。ピーブズはベーッと舌を出し最後の水爆弾を宙に放り投げると去って行きました。

「さあどんどんお進みなさい!さあ大広間へ。急いで!」

マクゴナガル先生はビショ濡れ集団に向かって激しい口調でこう言いました。ハリーにロンとハーマイオニーも玄関ホールを進み右側の二重扉を通って大広間に入りました。ロンはぐしょ濡れの髪を掻き揚げつつ怒っていました。

そして文句を呟いていたのでした。

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何とかしてダーズリー一家との会話を成立させたいと懸命のアーサー氏は息子のダドリーに声をかけました。ところがそこに戻って来たフレッドとジョージが仕掛けた悪戯でアーサー氏の努力は雲散霧消してしまい居間はくんずほぐれつの修羅場と化してしまいました。そしてバーノン叔父さんは?(全3項目)

3-1.フレッドとジョージが戻って来て
前回ダドリーが魔法使いつまりハグリッドに会った際には魔法で尻に尻尾を生やされる事となりました。だから敵に同じ的を見せまいとして両手で尻をがっちりガードしていたのです。でも当然アーサー氏はその事を知りません。

そのためにアーサー氏はその奇怪な行動を心から心配したようでした。アーサー氏が次に口を開いた時にはその気持ちが口調に表れていました。ダーズリー夫妻がアーサー氏を変だと思ったようにアーサー氏も同様にそう考えた。

それがハリーにははっきりと判りました。ただアーサー氏の場合は恐怖心からではなく気の毒に思う気持ちだからという所がダーズリー夫妻とは違っていました。そこでアーサー氏はダドリーに優しくこう声をかけたんですよね。

「ダドリー夏休みは楽しいかね?」

ダドリーはヒッと低い悲鳴を上げました。尻に当てた手がさらにきつく尻を締め付けたのをハリーは見ました。ダドリーはまたしても尻に尻尾を生やされては堪らないとそう思ったようです。ダドリーには恐怖心しかないのです。

そこにフレッドとジョージがハリーのトランクを持って居間に戻って来ました。入るなり部屋をさっと見渡してダドリーを見つけると2人の顔がそっくり同じに悪戯っぽく笑いました。それを受けてアーサー氏がこう言いました。

「あーではそろそろ行こうか」

私はこの一言に「ダーズリー一家と会話が成り立たなくて残念だ」というアーサー氏の無念の思いが込められていると思いますね。アーサー氏はローブの袖をたくし上げ杖を取り出しました。ダーズリー一家が一塊になりました。

そして壁に張り付きました。アーサー氏は元は暖炉だった壁の穴に向かって杖を向けると「インセンディオ!燃えよ!」と唱えました。するとたちまち炎が上がり何時間も燃え続けていたかのようにして楽しげな音を立てました。

アーサー氏はポケットから小さな巾着袋を取り出し紐を解いて中の粉を一掴み炎の中に投げ入れました。すると炎はエメラルド色に変わりさらに高く燃え上がりました。これで「隠れ穴」に帰る準備ができたというわけですよね。

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ウィーズリー一家一行は煙突飛行粉というハリーでさえも全く予想していなかった方法でプリベット通り4番地にやって来ました。何とか塞がれた暖炉から出て来たアーサー氏はダーズリー一家との会話を成立させようとして懸命に奮闘努力したのでした。(全3項目)

3-1.煙突飛行粉で来たウィーズリー一家一行
ハリーには聞こえているかもしれない。ここから出してくれるかもしれない。こう言う声が聞こえたかと思うと板を叩く大きな音がして「ハリー?聞こえるかい?ハリー?」と呼びかける声が暖炉の中から聞こえて来たのでした。

ダーズリー夫妻は怒り狂って振り返ると叔父さんのほうがハリーに「これは何だ?何事なんだ?」と訊いて来ました。ハリーは吹き出しそうになるのを必死で堪えながら事の経緯をこう叔父さんに説明したというわけですよね。

「みんなが煙突飛行粉でここに来ようとしたんだ。みんなは暖炉の火を使って移動できるんだ。でもこの暖炉は塞がれてるから。ちょっと待って」

ハリーは暖炉に近づくと打ち付けた板越しに声をかけ「ウィーズリーおじさん聞こえますか?」と呼びかけました。すると板を叩く音が止んで誰かが「シーッ!」と言いました。そこでハリーはアーサー氏にこう言ったんですよね。

「ウィーズリーおじさん。ハリーです。この暖炉は塞がれているんです。ここからは出られません」

するとアーサー氏は「馬鹿な!暖炉を塞ぐとは全くどういうつもりだ?」と抗議の声を上げました。そこでハリーが「電気の暖炉なんです」と説明するとアーサー氏は「ほう?」と声を弾ませて言ったその後にこうも言いました。

「気電そう言ったかね?プラグを使う奴?そりゃまた是非見ないと。どうすりゃ。アイタッ!ロンか!」

そう言っている内にロンが到着したようで「ここで何をもたもたしてるんだい?何か間違ったの?」と言うのが聞こえて来ました。するとそれにフレッドが皮肉たっぷりこう言う声がハリーの耳に入って来たというわけですよね。

「どういたしましてロン。ここはまさに俺たちの目指したドンヅマリさ」

これに相槌を打つようにジョージが「ああ全く人生最高の経験だよ」と言いました。ジョージのその声はまるで壁にベッタリ押し付けられているかのようにつぶれていました。2人のボヤキを聞いてアーサー氏がこう言いました。

「まあまあどうしたらいいか考えている所だから。うむ。これしかない。ハリー下がっていなさい」

ハリーはソファの所まで下がりました。

ところがだったのです。

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ウィーズリーおばさんが出したマグルの郵便が届いた直後にロンからの手紙も届きました。そしてついにその日を迎えたのですがウィーズリー一家は車で来るというバーノン叔父さんの予想に反する極めて意外な方法でプリベット通り4番地にやって来ました。その方法とは?(全3項目)

3-1.ついにその日曜日になり
翌日の12時までには学用品やらその他一番大切な持ち物の全てがハリーのトランクに収まりました。かつては父親の物で1年生のクリスマスにダンブルドアから貰った「透明マント」にシリウスから贈られたファイアボルトです。

それに3年生の時にフレッドとジョージから譲り受けた「忍びの地図」もでした。緩んだ床板の下の隠し場所から食べ物を全部出して空っぽにすると呪文集や羽根ペンを忘れていないかも部屋の隅々まで念入りに調べ上げました。

9月1日までの日付を数えていた壁の表も外しました。ホグワーツに帰る日まで表の日付に毎日「×」印をつけるのをハリーは楽しみにしていました。その一方プリベット通り4番地には極度に緊張した空気がみなぎっていました。

魔法使いの一行がまもなく我が家に来るという事でダーズリー一家は極度に緊張して苛立っていました。ウィーズリー一家が日曜日の午後5時に来訪するとハリーが知らせた時バーノン叔父さんは間違いなく度肝を抜かれました。

「きちんとした身なりで来るように言ってやったろうな。連中に」

叔父さんはすぐさま歯を剥き出してこう怒鳴りました。さらには「お前の仲間の服装をわしは見た事がある。まともな服を着て来るぐらいの礼儀は持ち合わせたほうがいいぞ。それだけだ」とも言われてしまったというわけです。

そう言われてハリーはちらりと不吉な予感がしました。ウィーズリー夫妻がダーズリー一家の言う所の「まとも」と呼ぶような格好をしているのを見た事などありません。子供たちは休み中にマグルの服を着ていたりもしました。

しかしウィーズリー夫妻はいつも長いローブを着ていました。隣近所が何と思おうともハリーは気になりませんでした。ただもしもウィーズリー一家がダーズリー一家の持つ魔法使いの最悪のイメージそのものの姿で現れたら?

ダーズリー一家がどんなに失礼な態度を取るのかと思うとそれが心配だったというわけなんですよね、

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バーノン叔父さんの許可が下りてハリーはクィディッチ・ワールドカップを見に行ける事になりました。ハリーが自分の部屋に戻るとそこには二羽のふくろうがいました。一羽は戻って来たヘドウィグでもう一羽はロンの手紙を届けに来たピッグという豆ふくろうだったんですよね。(全3項目)

3-1.自分の部屋に戻ると
ハリーが自分の部屋に入ると最初に目に入ったのは帰宅していたヘドウィグでした。籠の中からハリーを見つめ何やら気に入らない事があると言いたげな調子で嘴を鳴らしました。一体何が気に入らないのかは即座に判りました。

「アイタッ!」

小さな灰色のふかふかしたテニスボールのようなものがハリーの頭の横にぶつかりました。ハリーは頭を揉みながら何がぶつかったのかを探しました。それは片方の手に収まるくらい小さい豆ふくろうだったというわけですよね。

迷子の花火のように興奮して部屋中を飛び回っています。気がつくと豆ふくろうはハリーの足下に手紙を落としていました。屈んで見てみるとそれはロンの文字でした。封筒を破ると走り書きの手紙が入っていたというわけです。

手紙の冒頭には「パパが切符を手に入れたぞ」と大きな文字で書かれていました。アイルランド対ブルガリア戦で月曜日の夜に行われるんだそうです。その次には母親のウィーズリーおばさんが出した手紙の事が書かれています。

おばさんがマグルに手紙を書いてハリーが我が家に泊まれるように頼んだ。もう手紙が届いているかもしれないと書かれていました。何故ならマグルの郵便はどのぐらいの速さなのかが分らないからとロンはそう書いていました。

どっちにしろピッグにこの手紙を持たせるとの事でした。ハリーは「ピッグ」という文字を眺めました。それから豆ふくろうを眺めました。ハリーが眺めた時には豆ふくろうは天井のランプの周りを飛び回っていたんですよね。

こんなに「ピッグ(豚)」らしくないふくろうは見た事がないとハリーは思いました。ロンの文字を読み違えたのかもしれないとハリーは思いました。そう思った後にハリーはもう一度手紙に視線を落として続きを読んだのでした。

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