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怒りに任せて突き進んでいた内は良かったのですがやがてハリーは心配になって来ました。するとそこにロンが駆けつけてハリーに「連中は魔法省に侵入者がいるって気づいたぜ」とそう告げたのでした。ハリーは一同に「素早く行動すればそうはならない」と告げ8階のアトリウムに向かいました。(全3項目)

3-1.ロンが駆けつけて来て
アンブリッジの嘘に激昂し怒りに任せて突き進んでいた内は良かったのですが時間が経って気持ちが落ち着いて来たんでしょう。銀の牡鹿とカワウソを従えて20人もの人を引き連れ半分はマグル生まれとして訴えられている。

嫌でも人目につくと考えないわけにはいかないとハリーは心配になって来ました。ハリーがそういう有り難くない結論に達した時エレベーターが目の前に停止して扉が開きレッジ・カターモールの姿のロンが降りて来ました。

カターモール夫人が「レッジ!」と叫んでロンの腕の中に飛び込みました。そしてアンブリッジとヤックスリーを襲ってランコーンが逃がしてくれた。私たち全員が国外に出るべきだと言ったと事の次第を説明したのでした。

そうしたほうがいい。本当にそう思うの。急いで家に帰りましょう。そして子供たちを連れて国外に脱出しましょう。カターモール夫人はそう言おうと思ったんでしょうが「子供たちを連れて」と言った所でこう訊きました。

「あなたどうしてこんなに濡れているの?」

ロンは抱きついているカターモール夫人を離しながら「水」と呟くとハリーに「連中は魔法省に侵入者がいるって気づいたぜ。アンブリッジの部屋の扉の穴がどうとか。多分5分しかない。それもないかも」とそう言いました。

カワウソの守護霊が消えハーマイオニーは恐怖に引きつった顔をハリーに向けて「ハリーここに閉じ込められてしまったら!」と言いました。しかしむしろハリーは懸念を払拭し意を決したようでこう言ったというわけです。

「素早く行動すればそうはならない」

ハリーは黙々と後ろに従いて来ていた人々にこう話しかけました。全員が呆然とハリーを見つめています。ハリーが「杖を持っている者は?」と訊くとおよそ半数の者が手を上げました。そこでハリーはこう指示をしました。

「よし。杖を持っていない者は誰か持っている者に従いている事。迅速に行動するんだ。連中に止められる前に。さあ行こう」

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何とアンブリッジはヴォルデモートの分魂箱の金のロケットを肌身離さず持ち歩いていました。ところがこの後アンブリッジの口から発せられた言葉を聞いてハリーは激怒し警戒心を忘れてしまいました。アンブリッジからロケットを奪うとハリーはカターモール夫人とハーマイオニーを引き連れて・・・(全3項目)

3-1.アンブリッジの嘘を聞いて
「それ-それきれいだわドローレス」ハーマイオニーはこう言ってアンブリッジの胸で光っているロケットを指差しました。するとアンブリッジはぶっきらぼうに「なに?」と言いながら下を見るとこう言ったというわけです。

「ああこれ。家に先祖代々伝わる古い品よ」

アンブリッジは胸に載っているロケットをポンポンと叩き「エスの字はセルウィンのエス。私はセルウィンの血筋なの。実のところ純血の家系で私の親戚筋でない家族はほとんどないわ。残念ながら」とそう言ったのでした。

アンブリッジはカターモール夫人の調査票にざっと目を通しながら声を大にして言葉を続け「あなたの場合はそうはいかないようね。両親の職業・青物商」と言いました。それを聞いてヤックスリーは嘲笑っていたのでした。

下のほうではふわふわした銀色の猫が往ったり来たりの見張りを続け吸魂鬼は部屋の隅で待ち構えていたのでした。その一方ハリーはアンブリッジの嘘を聞いて頭に血が上り警戒心を忘れてしまったというわけなんですよね。

コソ泥のマンダンガス・フレッチャーから賄賂として奪ったロケットが自分の純血の証明の補強に使われている。ハリーは「透明マント」の下に隠す事さえせずに杖を上げると「ステューピファイ!麻痺せよ!」と唱えました。

赤い閃光が走りアンブリッジは倒れて額が高欄の端にぶつかりカターモール夫人の調査票は膝から床に滑り落ちました。それと同時に壇の下では歩き回っていた銀色の猫が消え氷のような冷たさが下から上へ襲って来ました。

それはまるで風のようでした。混乱したヤックスリーは原因を突き止めようとあたりを見回しハリーの体のない手と杖だけが自分を狙っているのを見つけて杖を抜こうとしましたが間に合わずハリーは再び呪文を唱えました。

「ステューピファイ!麻痺せよ!」

ヤックスリーは床に倒れ身を丸めて横たわりました。

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エレベーターで一旦ロンと運良く合流したもののまた別行動になってしまったためハリーは独力でハーマイオニーを助けに地下の法廷に向かいました。そこには吸魂鬼が沢山いてハリーが行った時にはちょうどロンが夫に成り済ましているカターモール夫人の尋問が始まる所でした。(全3項目)

3-1.法廷の中へ
聳え立つような黒い姿の吸魂鬼の中を歩くのは恐ろしいものでした。フードに隠された目のない顔がハリーの動きを追いました。どうやらハリーの存在を感じ取ったようでした。他の人とは異質な存在だからというわけです。

それはハリーがまだ望みを捨てず反発力を残しているからです。そうした者の存在を感じ取っているのです。その時突然凍りつくような沈黙に衝撃が走り左側に並ぶ地下室の扉の1つが開いて中から叫び声が響いて来ました。

「違う違う私は半純血だ。半純血なんだ。聞いてくれ!父は魔法使いだった。本当だ。調べてくれ。アーキー・アルダートンだ。有名な箒設計士だった。調べてくれ。お願いだ。手を離せ。手を離せ」

魔法で拡大された「これが最後の警告よ。抵抗すると吸魂鬼にキスさせますよ」と言うアンブリッジの猫撫で声が男の絶望の叫びを掻き消して響きました。男の叫びは静かになりましたが乾いた啜り泣きが廊下に響きました。

アンブリッジが「連れて行きなさい」と言うと法廷の入口に二体の吸魂鬼が現れました。腐りかけた瘡蓋だらけの手が気絶した様子の魔法使いの両腕を掴んでいました。吸魂鬼は男を連れて廊下を去って行ってしまいました。

後に残された暗闇が男の姿を飲み込みました。すると今度はアンブリッジはメアリー・カターモールを呼びました。小柄な女性が立ち上がりました。頭のてっぺんから足の先まで震え顔からはすっかり血の気が失せています。

吸魂鬼のそばを通り過ぎる時に女性が身震いするのが見えました。ハリーは本能的に動きました。何も計画をしていたわけではありません。女性が1人で法廷に入って行くのをハリーは見るに耐えられないとそう思ったのです。

扉が閉まりかけたその時ハリーは女性の後ろに従いて法廷に滑り込んで行きました。そこはかつて5年生の時にハリーが懲戒尋問の際に入ったのとは違う法廷でした。天井は同じくらいの高さでしたがもっと小さな法廷でした。

深井戸の底に閉じ込められたようで閉所恐怖症に襲われそうでした。

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アンブリッジの部屋を出るとハリーは魔法省を抜け出す事を考え始めました。自分たちの立てた計画の甘さと杜撰さを思い知ったからです。ところがハリーがエレベーターに乗り込むと見知った人との思わぬ出会いに遭遇してしまいました。(全3項目)

3-1.再びエレベーターに乗り込んで
ハリーはもはや分魂箱を見つけ出す事を諦めてしまいました。見つかる前に魔法省から抜け出す事が第一だ。また出直せばいい。まずはロンを探す。それからロンと2人でハーマイオニーを法廷から引っ張り出す算段をする。

そう決めたのは自分たちの立てた計画の甘さと杜撰さを思い知ったからというわけです。上って来たエレベーターは空でした。ハリーは飛び乗ってエレベーターが下り始めると同時に「透明マント」を脱いだというわけです。

すると何と間のいい事にエレベーターが2階に止まるとぐしょ濡れのロンがお手上げだという目つきで乗り込んで来ました。エレベーターが再び動き出すとロンはしどろもどろになりました。ハリーの姿を忘れていたのでした。

「ハリー!おっどろき。君の姿を忘れてた。ハーマイオニーはどうして一緒じゃないんだ?」

ハリーが「ロン僕だよ。ハリーだ!」と言うとロンはこう言いました。ハリーは「アンブリッジと一緒に法廷に行かなきゃならなくなって断れなくてそれで」と説明をしかけましたがまたしてもエレベーターが止まりました。

すると何とアーサー・ウィーズリー氏が年配の魔女に話しかけながら乗って来たのです。アーサー氏は「ワカンダ。君の言う事はよく判るが私は残念ながら加わるわけには」と話しながらエレベーターに乗り込んで来ました。

アーサー氏はハリーに気づいて突然口を閉じました。アーサー氏にこれほど憎しみを込めた目で見られるのは変な気持ちでした。扉が閉まりハリーにロンと魔女にアーサー氏の4人を乗せたエレベーターは再び下り始めました。

「おやおはようレッジ。奥さんが今日尋問されるはずじゃなかったかね?あー一体どうした?どうしてそんなにびしょ濡れで?」

ロンのローブから絶え間なく滴の垂れる音がしているのに気づきアーサー氏は振り返りこう言いました。ロンは「ヤックスリーの部屋に雨が降っている」と答えました。ロンはアーサー氏の肩に向かって話しかけていました。

まっすぐ目を合わせれば父親に見抜かれる事を恐れたに違いないとハリーは思いました。ロンはアーサー氏に雨を止められなくてそれでバーニー・ピルズワースとかいう人を呼んで来いと言われたなどと説明をしていました。

するとアーサー氏は・・・

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ハリーは一旦歩くを辞めて考えた末にアンブリッジの部屋に分魂箱を探しに行く事にしました。ハリーが予想していた通りでアンブリッジの部屋からロケットは見つかりませんでした。ところがそこでハリーはリータ・スキーターが書いた「あの本」を見つけたのでした。(全3項目)

3-1.アンブリッジの部屋に
アラスター・ムーディの「魔法の目」が埋め込まれているその扉にはドローレス・アンブリッジの「魔法大臣付上級次官」の肩書きが書かれた名札の下に新しくてより光沢のあるこの名札があったというわけなんですよね。

マグル生まれ登録委員会委員長

ハリーは十数人のパンフレット作業員を振り返りました。仕事に集中しているとは言え目の前の誰もいないオフィスの扉が開けば気づかないわけはないというわけです。そこでハリーは内ポケットからあれを取り出しました。

小さな脚をごにょごにょと動かしている変な物すなわち「おとり爆弾」です。ハリーは「透明マント」を被ったまま屈んでそれを床に置きました。目の前の作業員たちの足の間を「おとり爆弾」は走り抜けて行ったのでした。

ハリーが扉のノブに手をかけて待っているとやがて大きな爆発音がして隅のほうから刺激臭のある真っ黒な煙がもうもうと立ち上がりました。前列にいたあの若い魔女が悲鳴を上げました。仲間の作業員も飛び上がりました。

そして騒ぎの元はどこだとあたりを見回しピンクの紙があちこちに飛び散りました。ハリーはノブを回してアンブリッジの部屋に入り扉を閉めました。入った部屋の内装を見てハリーはタイムスリップしたかと思いました。

その部屋はホグワーツのアンブリッジの部屋と寸分の違いもなく襞のあるレースのカーテンに花瓶敷にドライフラワーなどがありとあらゆる表面を覆い壁も同じ飾り皿で首にリボンを結んだ色鮮やかな子猫の絵がありました。

子猫は吐き気を催すような可愛さでふざけたりじゃれたりしています。机には襞飾りをつけた花柄の布が掛けられています。マッド・アイの目玉の裏は望遠鏡の筒のような物が取りつけられていて外を監視する事ができます。

ハリーが覗いてみると外の作業員たちはまだ「おとり爆弾」の周りに集まっていました。ハリーは筒を引っこ抜いて扉に穴が開いたままにして「魔法の目」を筒から外してポケットに入れると再び部屋に向き直ったのでした。

そして杖を上げると・・・

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計画通りに魔法省への潜入に見事に成功したハリーたち3人だったのですが何とロンが魔法法執行部の部長のヤックスリーに命じられて別行動を取る事態に陥ってしまいました。ところがハーマイオニーまでもがそうなってしまいハリーは1人で1階をうろつく事となりました。(全3項目)

3-1.ハーマイオニーまでもが
探していた人物が見つかったと思ったら当のアンブリッジのほうからハーマイオニーに話しかけて来ました。アンブリッジはエレベーターに乗っているハーマイオニーに気づくとこう声をかけて来たというわけなんですよね。

「ああマファルダ!トラバースがあなたをよこしたのね?」

ハーマイオニーは声を上ずらせて「は-はい」と答えました。とっさについた嘘だったからです。アンブリッジは「結構。あなたなら十分役立ってくれるわ」と言うと黒と金色のローブ姿の魔法使いにこう話しかけたのでした。

「大臣これであの問題は解決ですわ。マファルダに記録係をやって貰えるならすぐにでも始められますわよ」

アンブリッジはクリップボードに目を通すと「今日は10人ですわ。その中に魔法省の職員の妻が1人!」と言うと激しく舌打ちをして「ここまでとは。魔法省のお膝元で!」と言い放つとエレベーターへと乗り込んで来ました。

「マファルダ私たちはまっすぐ下に行きます。必要なものは法廷に全部ありますよ。おはようアルバート降りるんじゃないの?」

アンブリッジはハーマイオニーの隣に立つとこう言いました。アンブリッジと大臣の会話を聞いていた2人の魔法使いも同じ行動を取りました。ハリーはアルバート・ランコーンの低音で「ああもちろんだ」と答えたのでした。

ハリーが降りると格子が閉まりました。ちらりと振り返ると背の高い魔法使いに挟まれたハーマイオニーの不安そうな顔がハーマイオニーの肩の高さにあるアンブリッジの髪のビロードのリボンと一緒に沈んで行く所でした。

「ランコーン何の用でここに来たんだ?」

2人だけになり魔法大臣がハリーにこう尋ねて来ました。こうしてハリーにロンとハーマイオニーは散り散りバラバラになってしまいました。

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ハリーたちの計画は見事に成功し3人揃って魔法省に潜入する事ができました。ところが3人がエレベーターを待っているとロンに声をかけて来る魔法使いがいました。その人物は死喰い人でハリーにとっては忘れられない人物でした。それは何故かと云うと・・・(全3項目)

3-1.少し小さめのホールに入った所で
前回とは違って見事な装飾を施した玉座に座った黒い石造りの巨大でかなり威嚇的な魔法使いと魔女の像がハリーを出迎えましたが像の台座には高さの30センチほどの「魔法は力なり」という文字が刻み込まれていました。

ハリーは両足に後ろから強烈な一撃を食らいました。次の魔法使いが暖炉から飛び出して来てぶつかったのです。禿げた魔法使いは「どけよ。ぐずぐず」と言ったかと思うと「あ。すまんランコーン!」と謝って来たのでした。

そして明らかに恐れを成した様子であたふたと行ってしまいました。ハリーが成り済ましている魔法使いはランコーンという名前でどうやら怖がられているようです。ハリーは「シーッ!」と声がするほうを振り向きました。

するとか細い魔女と魔法ビル管理部の魔法使いが像の横に立って合図をしているのが見えました。ハーマイオニーとロンでした。ハリーが急いで2人のそばに行くとハーマイオニーが小声でこうハリーに話しかけて来ました。

「ハリー上手く入れたのね?」

それに対してロンは「いーやハリーはまだ雪隠詰めだ」と言いましたがハーマイオニーは「冗談言ってる場合じゃないわ」と言ったかと思うと「これひどいと思わない?何に腰掛けているか見た?」とハリーに言いました。

よくよく見ると装飾的な彫刻を施した玉座に見えたのは折り重なった人間の姿でした。何百何千という裸の男女や子供がどれもこれもかなり間の抜けた醜い顔で捻じ曲げられて押しつぶされながら上の重みを支えていました。

支えられていたのは見事なローブを着た魔法使いと魔女というわけです。ハーマイオニーは「マグルたちよ。身分相応の場所にいるというわけね」と囁くとハリーとロンに「さあ始めましょう」とそう言ったというわけです。

ハリーたちはホール奥にある黄金の門に向かう魔法使いたちの流れに加わり極力気づかれないよう周囲を見回しました。ヴォルデモートの分魂箱スリザリンのロケットを持ち去ったドローレス・アンブリッジを探すためです。

しかしあの目立つ姿はどこにも見当たりません。3人は門をくぐり少し小さめのホールに入りました。そこには20基のエレベーターが並んでそれぞれの金の格子の前に行列ができていてハリーたちは一番近い列に並びました。

「カターモール!」

その途端にこう声をかける者がいてハリーたちは揃って振り向きました。ハリーの胃袋が引っくり返りました。

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ハーマイオニーが物忘れをしたり若干の時間の遅れがあったもののハリーたち3人は概ね立てた計画通りに事を進めポリジュース薬で魔法省の職員に成り済ます事ができました。そして「こんなやり方で?」という半ば呆れる方法で魔法省へと入って行ったのでした。(全3項目)

3-1.有無を言わせずという感じで
ポリジュース薬で魔法不適正使用取締局の局次長マファルダ・ホップカークに成り済ましたハーマイオニーは魔法ビル管理部の小柄な魔法使いに対し「さあ甘い物でも舐めて」と言いましたがその魔法使いは断って来ました。

しかしハーマイオニーは「え?ああ遠慮するよ」と言うその魔法使いに目の前で袋を振りながら「いいから舐めなさい!」と有無を言わさぬ口調で言いました。その魔法使いは度肝を抜かれたような顔で1つ口に入れました。

効果てきめんでゲーゲー・トローチが舌に触れた瞬間に小柄な魔法使いは激しく嘔吐を始めてハーマイオニーが頭のてっぺんから髪の毛を引き抜いた事にも気がつきません。ハーマイオニーはその魔法使いにこう言いました。

「あらまぁ!今日はお休みしたほうがいいわ!」

しかしその魔法使いは「いや。いや!」と応え息も絶え絶えでまっすぐ歩く事もできないのになおも先に進もうとします。そして「どうしても。今日は。行かなくては」と言いましたがハーマイオニーは驚きこう言いました。

「馬鹿な事を!そんな状態では仕事にならないでしょう。聖マンゴに行って治して貰うべきよ!」

その魔法使いは膝を折って両手を地面について嘔吐しながらも表通りに行こうとしました。今度はハーマイオニーはその魔法使いに向かって「そんな様子ではとても仕事には行けないわ!」と叫んだというわけなんですよね。

魔法ビル管理部のその小柄な魔法使いもついにハーマイオニーの言う事が正しいと受け止めたようです。触りたくないという感じのハーマイオニーにすがりつきようやく立ち上がるとその魔法使いは「姿くらまし」しました。

後に残ったのは姿を消す時にロンがその手から素早く奪った鞄と宙を飛ぶ嘔吐物だけでした。

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全ての分魂箱を見つけ出して破壊しなければヴォルデモートを真に滅ぼす事はできない。アルバス・ダンブルドアがハリーたち3人に託したその使命を達成するために3人はまずは魔法省に潜入するために動き始めたというわけなんですよね。(全3項目)

3-1.ロンが間に入って
2人は睨み合いました。ハーマイオニーを説得し切れなかった事もハーマイオニーが反論をまとめている最中という事もハリーには判りました。自分の杖に関するハリーの考え方は間違っているとハーマイオニーは考えている。

それはヴォルデモートの心を覗く事をハリーが容認しているという事実も同様に間違っているとハーマイオニーは思っているというわけです。しかしロンが口を挟んでくれたのでハリーはホッとしたというわけなんですよね。

「辞めろよ。ハリーが決める事だ。それに明日魔法省に乗り込むなら計画を検討すべきだと思わないか?」

ロンがこう言ってハーマイオニーは渋々議論するのを辞めましたがハリーとロンはハーマイオニーのそんな気持ちを読み取りました。折あらばすぐにまた攻撃を仕掛けて来るに違いないとハリーはそう思ったというわけです。

ハリーたち3人が厨房に戻るとクリーチャーはシチューと糖蜜タルトを給仕しました。そしてその晩は3人とも遅くまで起きていました。何時間もかけて計画を何度も復習し互いに一言一句違えず空で言えるようになりました。

シリウスの部屋で寝起きをするようになっていたハリーはベッドに横になり父親とシリウスにルーピンそれにペティグリューの写っている古い写真に杖灯りを向けながらさらに10分間1人で計画を小声で繰り返したのでした。

しかし杖灯りを消したその後に頭に浮かんだのはポリジュース薬でもゲーゲー・トローチでも魔法ビル管理部の濃紺のローブでもなくグレゴロビッチの事でした。それほどまでに強くヴォルデモートは思い詰めているのです。

ヴォルデモートのこれほど執念深い追跡を受けてこの杖作りはあとどのくらい隠れ続けられるのだろうかとハリーは思ったというわけです。夜明けが理不尽な速さで真夜中に追いつきあっという間に朝になってしまいました。

ハリーを起こしに部屋に入って来たロンが「何てひどい顔してるんだ」と言ったのが朝の挨拶でした。ハリーは欠伸交じりに「すぐ変わるさ」と言いました。ハリーとロンが厨房に行くとハーマイオニーは既に来ていました。

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魔法省への潜入計画を明日決行するとハリーが唐突に言い出してちょっとした議論になりましたがその話し合いの最中にハリーの額の傷痕が痛んでハリーはバスルームに駆け込む事を余儀なくされました。そこにやって来たロンにハーマイオニーとの間でまた別の議論になったのでした。(全3項目)

3-1.計画を実行すると決まって
ハリーの決断で計画を明日実行する事になりロンが「よーし」とゆっくり言った後「例えば明日決行するとして僕とハリーだけが行くべきだと思う」と提案するとハーマイオニーが溜め息をつきながらこう反論したのでした。

「まあまたそんな事を!その事はもう話がついていると思ったのに」

しかしロンは「透明マント」に隠れて魔法省の入口の周りをうろつく事と今回の計画とは違うと言うのです。そして10日前の古新聞に指を突きつけるとこう言ってハーマイオニーが行く事を反対したというわけなんですよね。

「君は尋問に出頭しなかったマグル生まれのリストに入っている!」

するとハーマイオニーはそれを言うならとばかりにロンは黒斑病のせいで「隠れ穴」で死にかけているはずだと言い返しました。誰か行かないほうがいい人がいるとすればそれはハリーだとハーマイオニーはそう言うのです。

何とハリーの首には一万ガリオンの懸賞金が懸っているからだそうです。そこでハリーは「いいよ。僕はここに残る。万が一君たちがヴォルデモートをやっつけたら知らせてくれる?」とジョークを飛ばして見せたのでした。

それを聞きロンとハーマイオニーは笑い出しましたが同時にハリーの額の傷痕に痛みが走りました。ハリーの手は瞬時に額に飛びましたがハーマイオニーが疑わしげに目を細めたので髪の毛を払う仕種をして誤魔化しました。

「さてと3人とも行くんだったら別々に姿くらまししないといけないだろうな。もう3人一緒に透明マントに入るのは無理だ」

ロンは3人で行くのならと今度はこう提案をしましたが傷痕はますます痛くなって来ました。ハリーは立ち上がりました。するとクリーチャーがすぐさまハリーに駆け寄って来たかと思うとハリーにこう言って来たんですよね。

「ご主人様はスープを残されましたね。お食事においしいシチューなどはいかがでしょうか。それともデザートにご主人様の大好物の糖蜜タルトをお出しいたしましょうか?」

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何とアルバス・ダンブルドアを殺害した「あの」セブルス・スネイプがホグワーツの校長職に就いたという事でロンもハーマイオニーも到底受け入れられないという事だったのですがハリーが唐突に告げた決断内容に2人とも驚きを隠せませんでした。ハリーがしたその決断とは?(全3項目)

3-1.ハーマイオニーが持って来たのは?
厨房に戻って来たハーマイオニーは息を切らしながら「これを持って来たの」と言うと持って来た大きな額入りの絵を床に下して食器棚にあったビーズ・バッグを取って中に押し込めるとハリーとロンにこう告げたのでした。

「フィニアス・ナイジェラスよ」

小さなバッグなのですが「検知不可能拡大呪文」という魔法がかけられているので他の色々な物と同様に額は瞬時にバッグの広大な懐へと消えて行きました。ロンは「えっ?」と訊き返しましたがハリーには判ったのでした。

フィニアス・ナイジェラス・ブラックはグリモールド・プレイス12番地とホグワーツの校長室に掛かっている2つの肖像画の間を行き来できます。今頃スネイプはあの塔の上階の円形の部屋に勝ち誇って座っているに違いない。

ダンブルドアの集めた繊細な銀の計器類や「憂いの篩」に「組み分け帽子」と移動されてなければ「グリフィンドールの剣」を我が物顔に所有しているのだろうとハリーは思いましたがハーマイオニーはこう言ったのでした。

「スネイプはフィニアス・ナイジェラスをこの屋敷に送り込んで偵察させる事ができるわ。でも今そんな事をさせてご覧なさい。フィニアス・ナイジェラスには私のハンドバックの中しか見えないわ」

自分の椅子に戻りながらハーマイオニーはロンにこう解説しました。ロンは「あったまいい!」と言って感心した顔を見せました。ハーマイオニーはスープ皿を引き寄せながら「ありがとう」と礼を言うとにっこりしました。

「それでハリー今日は他にどんな事があったの?」

するとハーマイオニーは今度はこう言ったのでした。

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時は流れて9月1日となりハリーは失敬して来た「日刊予言者新聞」を持って12番地に帰って来ました。そこには普段より多い6人の死喰い人が見張っていました。その新聞にはロンとハーマイオニーが大声で「まさか!」と言わしめる驚きの記事が掲載されていました。(全3項目)

3-1.時は流れて9月となり
8月も残り少なくなり伸び放題だったグリモールド・プレイス広場の中央にある草花も暑さで萎びて濃茶色に干からびていました。12番地の住人は周囲の家の誰とも顔を合わせず12番地そのものも誰の目にも触れませんでした。

グリモールド・プレイスに住むマグルたちは11番地と13番地が隣り合わせになっているという間の抜けた手違いに随分前から慣れっこになっていました。にも関わらず不揃いの番地に興味を持ったらしい訪問者が現れました。

ぽつりぽつりとほとんど毎日のように1人又は2人とこのグリモールド・プレイス広場を訪れてはそれ以外には何の目的もないと少なくとも傍目にはそう見えましたが11番地と13番地に面した柵に寄り掛かっていたんですよね。

そして二軒の家の境目を眺めていて同じ人間が2日続けて来る事はなく当たり前の服装を嫌うという点では全員が共通しているようでした。突拍子もない服装を見慣れているロンドンっ子たちは大概ほとんど気にも止めません。

しかし時折振り返る通りすがりのロンドンっ子たちは「この暑いのにどうして長いマントを着ているのだろう?」と訝るような目で見ていました。見張っているその訪問者たちはほとんど満足な成果が得られない様子でした。

時々とうとう求めていた何かが見えたとでも言いたげに興奮した様子で前に進み出る事がありました。でも結局は失望し再び元の位置に戻って行くのです。9月最初の日にはこれまでより多くの人数が広場を徘徊していました。

長いマントを着た男が何と6人も押し黙って目を光らせいつものように11番地と13番地の家を見つめていました。しかし待っているものが何であれそれをまだ掴み切れてはいないようでした。夕方近くには雨が降って来ました。

ここ何週間もなかったような冷たい雨でした。何がそうさせるのか不明でしたが見張りたちがその時またも何か興味を引くものを見たような素振りを見せました。ひん曲がった顔の男が指差し一番近くの男が前に進みました。

青白いずんぐりした男は前に進みましたが次の瞬間には男たちはまた元のように動かない状態に戻り苛立ったり落胆したりしているようでした。時を同じくして12番地にはハリーがちょうど玄関ホールに入って来た所でした。

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この3日間でハリーは初めてクリーチャーの事を全く考えていませんでした。そのため当初は目の前で起きている事が理解できませんでした。そしてヴォルデモートの分魂箱はハリーたち3人が思ってもみなかった意外な人物の手へと渡っていました。(全3項目)

3-1.この3日間で初めて
あまりの衝撃の大きさでこの3日間でハリーは初めてクリーチャーの事を全く考えていませんでした。とっさにハリーはルーピンが凄まじい勢いで厨房に戻って来たと思ったので目の前で起きている事が理解できませんでした。

ハリーが座っている椅子のすぐ脇では何かの塊が突如として現われ手足をばたつかせていました。ハリーが急いで立ち上がると塊から身をほどいたクリーチャーが深々とお辞儀をしたかと思うとハリーにこう報告をしました。

「ご主人様クリーチャーは盗っ人のマンダンガス・フレッチャーを連れて戻りました」

あたふたと立ち上がりマンダンガスが杖を抜きましたがハーマイオニーの速さには敵いませんでした。ハーマイオニーが「エクスペリアームス!」と唱えるとマンダンガスの杖が宙を飛びハーマイオニーがそれを捕えました。

杖を失って「姿くらまし」できなくなりマンダンガスは階段へとダッシュしましたがロンがタックルを噛ましてマンダンガスは鈍い音を立てて石の床に倒れました。ロンにがっちり掴まれて身をよじりながらこう叫びました。

「何だよぅ?俺が何したって言うんだ?屋敷しもべ野郎をけしかけやがってよぅ。一体何ふざけてやがんだ。俺が何したって言うんだ。放せ放しやがれ。さもないと」

ハリーは新聞を投げ捨てマンダンガスの傍らに膝をつくと「脅しをかけられるような立場じゃないだろう?」と言いました。マンダンガスはジタバタするのを辞め今度は怯えた顔になっていました。ロンは立ち上がりました。

そしてハリーが慎重にマンダンガスの鼻に杖を突きつけるのを見ていました。ここでクリーチャーは「ご主人様クリーチャーは盗っ人を連れて来るのが遅れた事をお詫びいたします」とハリーに謝罪の言葉を言って来ました。

「フレッチャーは捕まらないようにする方法を知っていて隠れ家や仲間を沢山持っています。それでもクリーチャーはとうとう盗っ人を追い詰めました」

マンダンガスを捕えて連れて来るのに3日もかかった理由をこう説明したクリーチャーにハリーは「君は本当によくやってくれたよ」と言い労をねぎらいました。言われたクリーチャーは深々と頭を下げたというわけですよね。

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ルーピンはグリモールド・プレイス12番地を去って行ってしまいました。ルーピンが残して行った「日刊予言者新聞」をハリーがめくっているとリータ・スキーターが書いたダンブルドアの伝記の抜粋が載っていてハリーは「これ以上落ち込んだ気持ちが悪くなる事はないだろう」と読み始めたのですが・・・(全3項目)

3-1.ルーピンが残して行った「日刊予言者新聞」をめくっていると
ハーマイオニーは「ハリー」と名前を呼ぶと慰めるように手を伸ばしました。しかしハリーはその手を振り払ってハーマイオニーの作り出した火を見つめながら暖炉のほうに歩いて先学期のあの出来事を思い出していました。

一度この暖炉の中からルーピンと話をした事がある。父親の事で確信が持てなくなった時だ。ルーピンは慰めてくれた。今はルーピンが苦しんでいる。蒼白な顔が目の前を回っているような気がするとハリーは思いました。

後悔がどっと押し寄せて来てハリーは気分が悪くなりました。ロンもハーマイオニーもまた黙っています。しかし2人が背後で見つめ合い無言の話し合いをしているに違いないとハリーはそう感じて後ろに振り向いたのでした。

すると2人は慌てて顔を背け合いました。ハリーが「判ってるよ。ルーピンを腰抜け呼ばわりすべきじゃなかった」と言うとロンは即座に「ああそうだとも」と言いました。でもハリーはこう言葉を返したというわけですよね。

「だけどルーピンはそういう行動を取った」

これにハーマイオニーが「それでもよ」と言いハリーが後の言葉を引き継いで「判ってる。でもそれでルーピンがトンクスの所に戻るなら言ったかいがあった。そうだろう?」と言いつつ願わずにはいられなかったのでした。

ハリーの声には「そうであって欲しい」という切実さが滲んでいました。ハーマイオニーはそんなハリーの心情を判ってくれたようです。しかしロンは曖昧な表情でした。ハリーは足元を見つめて父親の事を考えたのでした。

父ジェームズは自分がルーピンに言った事を肯定してくれるだろうか?それとも息子が旧友にあのような仕打ちをした事を怒るだろうか?ルーピンが持って来た「日刊予言者新聞」がテーブルに広げたまま置いてありました。

一面の自分の写真が天井を睨んでいます。ハリーは新聞に近づいて腰を掛け脈絡もなく紙面をめくって読んでいるふりをしました。まだルーピンとのやり取りの事で頭が一杯で文字は頭には入りませんでした。するとでした。

新聞の向こう側ではロンとハーマイオニーがまた無言の話し合いを始めたに違いない。そう思いつつハリーは大きな音を立てて紙面をめくりました。するとダンブルドアの名前が目に飛び込んで来ました。家族の写真がある。

その意味が飲み込めるまで一呼吸か二呼吸かかりました。写真の下にこう説明がありました。

「ダンブルドア一家。左からアルバス。生まれたばかりのアリアナを抱くパーシバル。ケンドラ。アバーフォース」

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突如としてルーピンはハリーたち3人に同行したいと申し出て来ました。妻のトンクスは妊娠しているので実家に帰れば問題ないという事のようです。しかしルーピンが妻トンクスの懐妊を告げた事でハリーの気持ちはルーピンの予想とは違う方向に行ってしまったようで・・・(全3項目)

3-1.予想外?のハリーの反応
何と言ってもダンブルドアが自分を「闇の魔術に対する防衛術」の教師に任命したのだからダンブルドアが承知しないとは考えられない。こう言ってルーピンは自分がハリーたちに同行する事に自信を見せたというわけです。

さらにルーピンはほとんど誰も出会った事がなく想像した事もないような魔法と対決する事になるに違いないと言うのです。ロンとハーマイオニーは同時にハリーを見てその見られたハリーはルーピンにこう言ったのでした。

「ちょっと。ちょっと確かめたいんだけどトンクスを実家に置いて僕たちと一緒に来たいんですか?」

ルーピンは「あそこにいればトンクスは完璧に安全だ。両親が面倒を見てくれるだろう」と答えました。ルーピンの言い方はほとんど冷淡と言っていいほどにきっぱりしていました。さらにルーピンはこうも言ったのでした。

「ハリー。ジェームズなら間違いなく私に君と一緒にいて欲しいと思ったに違いない」

これにハリーは考えながらゆっくりと「さあ」と言ったその後「僕はそうは思わない。はっきり言って僕の父はきっとあなたが何故自分自身の子供と一緒にいないのかとわけを知りたがっただろうと思う」とそう応えました。

ルーピンの顔から血の気が失せました。まるで厨房の温度が十度も下がってしまったかのようです。ロンはまるで厨房を記憶せよと命令されたかのように見回しました。ハーマイオニーの目は2人の間を激しく移動しました。

暫くしてようやくルーピンが口を開き「君には分っていない」と言いハリーは「それじゃ判らせてください」と言葉を返しました。ルーピンは意を決するように生唾を飲むと現在の苦しむ心情をこう吐露したというわけです。

「私は。私はトンクスと結婚するという重大な過ちを犯した。自分の良識に逆らう結婚だった。それ以来ずっと後悔して来た」

するとハリーは「そうですか。それじゃトンクスも子供も棄てて僕たちと一緒に逃亡するというわけですね?」と言いました。そう言われてルーピンは座っていた椅子が引っくり返るほどの勢いで立ち上がったんですよね。

そしてハリーを睨みつけると・・・

「分らないのか!妻にもまだ生まれていない子供にも私が何をしてしまったか!トンクスと結婚すべきではなかった。私はあれを世間ののけ者にしてしまった!」

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ビルとフラーの結婚式はめちゃめちゃにされトンクス夫妻は「磔の呪文」をかけられディーダラス・ディグルの家は焼かれてしまったもののハリーが一番心配していた命を落とした人はいなかったという事で取りあえずは一安心という所だったのですがルーピンから思わぬ申し出がされて・・・(全3項目)

3-1.こうしている間にも
その日刊予言者の2面の記事によれば神秘部による最近の調査では魔法は魔法使いの子孫が生まれる事によってのみ人から人へ受け継がれる。それ故いわゆるマグル生まれの者が魔法力を持つ場合は窃盗又は暴力によって得た。

その可能性がある。そこで魔法省は魔法使いの祖先を持つ事が証明できない。すなわちかかる魔法力の不当な強奪者を根絶やしにする事を決意しその目的のため全てのいわゆるマグル生まれの者に対し出頭するよう招請した。

出頭するのは新設した「マグル生まれ登録委員会」という所なんだそうです。それを聞いてロンが「そんな事みんなが許すもんか」と言いましたがルーピンは「もう始まっているんだ」とそう応えたというわけなんですよね。

「こうしている間にもマグル生まれ狩りが進んでいる」

さらにはこうも言ったルーピンにロンが「だけどどうやって魔法を盗んだって言うんだ?まともじゃないよ。魔法が盗めるならスクイブはいなくなるはずだろ?」と反論しました。それは至極当たり前過ぎる言い分ですよね。

「その通りだ。にも関わらず近親者に少なくとも1人魔法使いがいる事を証明できなければ不法に魔法力を取得したとみなされ罰を受けなければならない」

ルーピンがこう答えるとロンは今度はハーマイオニーをちらりと見てこう言いました。純血や半純血の誰かがマグル生まれの者を家族の一員だと宣言したらどうかな?ロンはハーマイオニーがいとこだと言うのだそうです。

「君には選択の余地がないんだ。僕の家系図を教えるよ。君が質問に答えられるように」

しかしハーマイオニーはロンにはそんな事をさせられないと言いました。さらにもっと大きな問題があるのです。自分たちは最重要指名手配中のハリー・ポッターと一緒に逃亡している。つまりそれ以前の問題というわけです。

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一体全体2人の死喰い人はどうやってハリーたち3人をトテナム・コート通りで見つけたのか?ルーピンはその話を聞いて動揺していましたがハリーにはそれよりも知りたい事がありました。ハリーたちが「隠れ穴」を脱出した後の事の経過と魔法省がどうなったのかをルーピンは説明してくれたのでした。(全3項目)

3-1.何故見つかったのか?
「しかしどうやってそんなに早く見つけたのだろう?姿を消す瞬間に捕まえていなければ姿くらましした者を追跡するのは不可能だ!」ルーピンがこう言うのを受けてハーマイオニーが抱いていた懸念を口にしたんですよね。

それはハリーがまだ「臭い」をつけているという事です。未成年の魔法使いが学校の外で魔法を使うと魔法省は探知する事ができる。しかしハリーはもはや17才の誕生日を過ぎているのでルーピンはそれはないと言うのです。

ロンは「それ見ろ」という顔をしてハリーは大いに安心したのでした。そもそももしもハリーにまだ「臭い」がついているのなら死喰い人たちはここ12番地にハリーがいる事を必ず嗅ぎつけるはずだとルーピンは言うのです。

しかしそうなると一体どうやって死喰い人たちはトテナム・コート通りまでハリーたちを追って来られたのか分からない。気がかりだ。実に気になる。ルーピンは動揺していましたがハリーには他に知りたい事がありました。

自分たちがいなくなった後にどうなったか話して。ハリーたちはアーサー氏が守護霊でみんな無事だと知らされたものの後の事は何も聞いていません。ハリーがそう説明するとルーピンはこう答えたというわけなんですよね。

「そうキングズリーのお陰で助かった。あの警告のお陰でほとんどの客はあいつらが来る前に姿くらましできた」

ハーマイオニーの「死喰い人だったの?それとも魔法省の人たち?」という問いにルーピンは「両方だ。というより今や実質的に両者はほとんど違いがないと言える」と答えました。式場に来たのは12人ほどだったそうです。

連中はハリーが「隠れ穴」にいた事を知らなかったんだそうです。アーサー氏が聞いた噂では死喰い人たちはハリーの居場所を聞き出そうとして魔法大臣ルーファス・スクリムジョールを拷問した上で殺害したのだそうです。

もしもその噂が本当ならスクリムジョールはハリーを売らなかった事になる。ルーピンの口からそう聞いてハリーは思わずロンとハーマイオニーを見ました。2人もハリーと同感のようで驚きと感謝が入り混じった顔でした。

ハリーはスクリムジョールがあまり好きではありませんでした。しかしルーピンの言う事が事実ならスクリムジョールは最後にはハリーを守ろうとした。これでハリーたちもスクリムジョールに対する認識を改めたでしょう。

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さて!今年も13週間「52回」に渡って第7巻「死の秘宝」のアルバス・ダンブルドアをやります。グリモールド・プレイス12番地にあったヴォルデモートの分魂箱をマンダンガス・フレッチャーが持ち去って行った事が判りハリーは屋敷しもべ妖精のクリーチャーにマンダンガスを連れて来て欲しいと依頼したのですが・・・(全3項目)

3-1.次の日もさらにその次の日も
レギュラス・ブラックの偽の分魂箱を授与されて俄然やる気を出した屋敷しもべ妖精のクリーチャーにハリーは本物の分魂箱を持ち去ったマンダンガス・フレッチャーを連れて来て欲しいとそう依頼したというわけですよね。

何せ亡者がうようよしている湖中央の小島から「姿くらまし」をして逃げて来られたくらいだからマンダンガスを捕まえる事など数時間もあれば十分だろうと確信していたのでハリーは期待感を募らせていたというわけです。

そのためハリーは午前中はずっと家の中をうろうろしていました。しかしクリーチャーはその日の午前中も午後になってからも戻っては来ませんでした。日も暮れる頃になるとハリーは落胆すると共に心配になって来ました。

夕食もハーマイオニーが様々な変身術をかけてみたもののほとんど黴臭いパンばかりでどれも上手く行かずハリーは落ち込むばかりでした。クリーチャーは次の日もその次の日も帰って来ませんでした。そしてだったのです。

マント姿の2人の男が12番地の外の広場に姿を現し見えないはずの屋敷の方向をじっと見たまま夜になっても動きません。ハリーにハーマイオニーと一緒に客間の窓から覗いていたロンが2人にこう見解を述べたというわけです。

「死喰い人だな。間違いない」

「僕たちがここにいるって知ってるんじゃないか?」こう訊くロンにハーマイオニーが「そうじゃないと思うわ」と答えました。そう言いつつもハーマイオニーは怯えた様子でした。何故そうじゃないと言えるのでしょう?

「もしそうならスネイプを差し向けて私たちを追わせたはずよ。そうでしょう?」

さらにスネイプはここに来てマッド・アイ・ムーディの呪いで舌縛りになったと思うかと訊くロンにハーマイオニーは「ええ」と答えました。そうでなければスネイプは12番地への入り方を連中に教えられるからだそうです。

ハーマイオニーは多分あの死喰い人たちは自分たちが現れるのではと見張っていると言うのです。ここグリモールド・プレイス12番地の屋敷の所有者がハリーだと知っている。何故ならばそれはこういう事なんだそうです。

「魔法使いの遺言書は魔法省が調べるという事。覚えているでしょう?シリウスがあなたにこの場所を遺した事は判るはずよ」

「どうしてそんな事を?」と訊きかけたハリーにハーマイオニーがこう答えたのでした。

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