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魔法界の大多数の人たちが「この人に怖いものなんてないんじゃないのか?」と思い、私たち読者もまた第7巻を読むまでは全く同じ思いを抱いていたのでしょうが「あの人」にも怖いものはあったのです。それは父親と母親が命と引き換えにしてまで護って来た「その人」の亡骸だったのです。(全3項目)

3-1.ウィーズリーおばさんとまね妖怪
ホグワーツの教師になって最初の授業でまね妖怪を教えた時ルーピン先生は生徒たちに対して2つのアドバイスをしています。1つ目は「まね妖怪が混乱するから退治をする時は誰かと一緒にいるのがいい」ということと・・・

2つ目は「まね妖怪を退散させる呪文は簡単だが精神力が必要だ」というものでした。ところがあの時ウィーズリーおばさんはヴォルデモートの復活で気弱になっていた上に1人でまね妖怪を退治しようとしたものだから・・・

ハリーが人で一杯の厨房を出てようやく1人きりになれたと喜んでいる時にそれは聞こえて来たのでした。誰かが客間で啜り泣いているのです。ハリーが「誰?」と声を掛けても返事はなく啜り泣きだけが続いていたのです。

客間に入って目の前の光景を見たハリーは肺の空気が全部抜けたような気がしたのでした。床を突き抜けて下に落ちて行くような気もしました。頭の中が氷のように冷たくもなったのでした。そこにロンが大の字になって・・・

死んでいたからです。

しかし!次の瞬間ハリーは気づいたのです。そんなことは有り得ない。ロンはまだ厨房にいる。おばさんが泣きながら震える杖先をロンの死体に向けて「リディクラス」と唱えるとそれは今度はビルの死体に変わったのです。

おばさんが啜り泣きながら「リディクラス」と唱えるごとにまね妖怪はウィーズリーおじさんの死体に変わりフレッドとジョージの死体に変わりパーシーの死体に変わり最後はハリーの死体に変わったのです。そして・・・

「どうした?」

ルーピンとシリウスにマッド・アイが駆け上がって来たのでした。ルーピンがおばさんから転がっているハリーの死体に目を移すと即座に事の次第を理解したようでした。ルーピンが杖を取り出して力強くはっきりと・・・

「リディクラス!」

ハリーの死体が消えると銀白色の球が漂いました。ルーピンがもう一度杖を振ると球は煙となって消え去ったのでした。この後ルーピンは堪え切れずに両手に顔を埋めて泣き出したおばさんをこう言って慰めたのでした。

「モリー、ただのまね妖怪だよ。ただのくだらないまね妖怪だ」

3-2.ネビルとまね妖怪
さて!言わずもがなのネビルです。ルーピン先生の初授業では最初と最後にまね妖怪と対決するという大活躍でした。しかしネビルの怖いものといったらもう唇が動いても声が出て来ないというぐらい怖いものだったのです。

それはスネイプ先生。

そんなネビルにルーピン先生は唐突に「君はおばあさんと暮らしているね」と言い、さらに「おばあさんはいつもどんな服を着ていらっしゃるのかな?」と訊いて来たのです。一瞬きょとんとしたネビルだったのですが・・・

ネビルが「てっぺんにハゲタカの剥製がついた帽子を被って赤いハンドバックを持ち長い緑色のドレスを着てる」と説明すると、ルーピン先生はネビルに「その服装をはっきり思い浮かべることができるかな?」と言って・・・

洋箪笥から出て来たらまね妖怪はスネイプ先生に変身する。そしたら君は杖を上げて「リディクラス!」と唱える。全てが上手く行けばスネイプ先生はてっぺんにハゲタカのついた帽子を被って緑のドレスを着てさらには・・・

赤いハンドバックを持った姿になってしまう。そしてルーピン先生は他の生徒たちにも「一番怖いものをどうしたらおかしな姿に変えられるか考えてみて」と言った後いよいよネビルとまね妖怪の対決ということになったのです。

洋箪笥の扉が勢いよく開き鉤鼻の恐ろしげなスネイプ先生が目をギラつかせながら現れました。ネビルは杖を上げ口をパクパクさせながら後ずさりしました。ネビルが上ずった声で「リ、リ、リディクラス!」と唱えると・・・

パチンと鞭を鳴らすような音がしたかと思うとスネイプはつまづき、今度は長い緑色のレースで縁取りをしたドレスを着て、てっぺんには虫食いのあるハゲタカをつけて手には赤くて巨大なハンドバックを持っていたのです。

どっと笑い声が上がるとまね妖怪は途方に暮れたように立ち止まったのでした。この後他の生徒たちが前に進み出てまね妖怪と対決し、まね妖怪は相手が変わる毎に次々と姿を変えて行ったのでした。そして最後に再び・・・

ネビルが決然とした表情で「リディクラス!」と叫んだ後に大声で笑うと、まね妖怪は破裂して何千という細かい煙の筋になって消え去ったのでした。誰もが皆ルーピン先生の授業を「今までで一番いい授業だった」と・・・

絶賛していたのでした。

3-3.アルバス・ダンブルドアとまね妖怪
アルバス・ダンブルドアにはアリアナという妹がいたのでした。ところがアリアナは6才の時に3人のマグルに襲われ乱暴されてしまったのです。それ以来アリアナは魔法力を制御できなくなってしまい抑え切れなくなると・・・

その力が内側から爆発しアリアナは危険な状態になりました。しかし普段は優しく怯えていて誰にも危害を加えることなどなかったのです。父パーシバルはそんなアリアナを襲ってメチャクチャにしたマグルたちを襲い・・・

アズカバンに収監されてしまったのでした。しかしパーシバルは決してマグルを攻撃した理由を言おうとはしなかったのです。もしそれを話してしまえば!魔法省がアリアナの危険な状態を知ってしまったらアリアナは・・・

アリアナは一生聖マンゴに閉じ込められることになってしまうだろう。アリアナのように精神が不安定で押さえ切れなくなる毎に魔法を爆発させるような状態は「国際機密保持法」を著しく脅かす存在だからというわけです。

父パーシバルはアリアナの秘密を護り抜いてアズカバンで死んでいったのでした。そして次に事が起こったのはアルバスがちょうどホグワーツを卒業した直後のことだったのです。母ケンドラまでもが死んでしまったのです。

アリアナがいつもの怒りの発作を起こしたのですが、ケンドラはもはや昔のように若くはなかったのです。それは事故でした。アリアナは抑えることができなかったのです。こうして母ケンドラもまた死んでしまったのでした。

アルバスは弟アバーフォースにアリアナの面倒は私が見る。お前は最後まで教育を受けるべきだと言って家に入ったのでした。それからしばらくの間アルバスは何とかアリアナの面倒を見ていたのです。ところがそこに・・・

グリデルバルドが現れたのです。

するとアリアナの面倒を見ることなど二の次になってしまったのでした。そしてアバーフォースがホグワーツに戻る日が間近に迫って来た時アバーフォースは堪え切れなくなりアルバスとグリンデルバルドにこう言ったのでした。

アリアナを動かすことはできない。動かせる状態じゃない。どこかは知らないが2人が行こうとしている所に妹を連れて行くことはできない。そしてアバーフォースとグリンデルバルドの争いは口論からさらに発展して・・・

アバーフォースは杖を抜きグリンデルバルドもまた杖を抜いたのでした。2人の争いを止めようとアルバスも割って入って三つ巴の争いになったのでした。閃光が飛びバンバンと音がして3人がふとアリアナを見ると・・・

死んでいたのです。

父パーシバルと母ケンドラが全生涯を捧げてさらには命と引き換えに護り抜いて来た妹アリアナが死んでしまったのです。そのためまね妖怪はアルバス・ダンブルドアの前では「アリアナの死体」に変身するのだそうです。

今日の最後に
改めてよくよく考えてみると「どうしたらアリアナの死体を怖くない姿にできるのか?」と考えたら第三者の私たちでさえも「どうしたらいいんだろう?」と考え込んでしまいますよね。だったら当事者のダンブルドアは・・・

なので私はハーマイオニーと同様にアルバス・ダンブルドアもまたまね妖怪が苦手だと思いますね。それはたとえアリアナが存命中の時でも「もしそうなったら?」と考えたらそれだけでも十二分に恐ろしいことですからね。

そういえば家族の死体が一番怖いという点ではウィーズリーおばさんとアルバス・ダンブルドアは一緒ということになりますよね。
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