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クリスマス・プレゼントにハリーはファィアボルトを貰いました。それは一旦マクゴナガル先生に取り上げられてしまったのですが、レイブンクロー戦の2日前にハリーの元に戻って来たのでした。ハリー自身はもちろんのことロンも他のグリフィントール生も大喜びの大騒ぎだったのですが・・・(全3項目)

3-1.ファイアボルト
ハーマイオニーが涙ながらに訴えてもハリーのシリウス・ブラックに対する怒りを払拭することはできませんでした。ハリーの怒りの矛先は初めて会った時にそのことを教えてくれなかったハグリッドに向けられましたが・・・

ヒッポグリフのバックビークが裁判にかけられることになり悲しみに打ち震えている姿を見てハリーの気持ちはようやく落ち着きを取り戻したのでした。そしてクリスマスの朝に「それ」はハリーの元に送り届けられたのでした。

「それ、何だい?」
「さあ・・・」

包みを破ったハリーは息を呑みました。見事な箒がキラキラ輝きながらハリーのベッドカバーに転がり出て来たからです。ハリーがダイアゴン横丁の高級クィディッチ用具店に毎日通い詰めて見に行ったあの箒だったからです。

「炎の雷・ファィアボルト」でした。取り上げると箒の柄が燦然と輝き、振動を感じて手を離すと箒は1人で空中に浮かび上がりました。ハリーが跨るのにぴったりの高さでした。ところがファイアボルトはその日の内に・・・

ハリーとロンが談話室でファィアボルトに見とれていると、そこにマクゴナガル先生が来てハーマイオニーがハリーの所に送られて来たと知らせてくれたと言うのです。そして呪いがかけられているかもしれないと言って・・・

ハリーは声を微かに震わせながら「この箒はどこも変じゃありません!」と訴えましたが、マクゴナガル先生は「この箒が変にいじられていないということがはっきりするまではこれで飛ぶことなど論外です」と言って・・・

ロンはハーマイオニーにいったい何の恨みでマクゴナガル先生に言いつけたんだと食ってかかったのですが、そんなロンに対してハーマイオニーは持っていた本を脇に投げつけた後立ち上がると敢然とこう言い放ったのでした。

「私に考えがあっからよ。マクゴナガル先生も私と同じご意見だった。その箒は多分シリウス・ブラックからハリーに送られた物だわ!」

3-2.吸魂鬼のキス
ハーマイオニーが善意でやったことは判っていました。しかしそれでもなおファイアボルトの持ち主になったのはほんの一瞬ということでハリーは腹が立ったのでした。やがてハーマイオニーは談話室を避けるようになり・・・

そうこうする内にクリスマス休暇も終わって、ハリーにとっては待望のルーピン先生による守護霊の呪文を習得するための課外授業が始まったのです。そして4回目の訓練授業の時にシリウス・ブラックの話題が出て来たのです。

訓練終了後ルーピン先生が持って来てくれたバタービールを飲んでいる時ハリーが「吸魂鬼の頭巾の下には何があるのですか?」と訊くと、ルーピン先生は「それを知っている者は口が利けない状態になっている」と言うのです。

それは吸魂鬼が頭巾を取る時には最後の最悪の武器を使うことになるからなんだそうです。それは「吸魂鬼のキス」と呼ばれていて、吸魂鬼は徹底的に破滅させたい者に対してこれを実行するそうです。多分頭巾の下には・・・

口のようなものがあって吸魂鬼は獲物の口を自分の上下の顎で挟むと魂を吸い取るのだそうです。吸魂鬼にキスをされた人間は記憶も一切なく、もはや自分が誰なのかも分らない。空っぽの抜け殻になって魂は永遠に失われる。

シリウス・ブラックをその運命が待ち受けているのだそうです。その日の朝の「日刊予言者新聞」に載っていたそうです。魔法省が吸魂鬼に対してシリウス・ブラックを見つけたらそれを実行することを許可したんだそうです。

それを聞いてハリーは思わず「当然の報いだ」と言ったのでした。それに対してルーピン先生は「そう言える人間が本当にいると思うのかい?」と訊き返して来ました。ハリーの念頭にはホグズミード村の「三本の箒」で・・・

「無二の親友をそして僕の父さんを裏切ったのだから」という思いがあったのです。しかしそれを打ち明ければ許可なくホグズミードに行ったことが判ってしまうのでハリーは「そんな場合もあります」と言葉を濁したのでした。

そのルーピン先生の答えがあまりに恐ろしくて「訊かなければよかった」と半ば後悔し気の滅入るような想像に没頭していると、階段の途中でマクゴナガル先生に諸にぶつかってしまったハリーだったのですが驚くことに・・・

「さあ受け取りなさい。私たちに考えつく限りのことはやってみましたがどこもおかしな所はないようです。どうやらあなたはどこかによい友達をお持ちのようね」そう言ってマクゴナガル先生がハリーに差し出したのは・・・

ファイアボルトでした。

3-3.レイブンクロー戦の夜に
そんなわけで試合前日の練習は最高の出来でした。ファイアボルトがチームの中にあるというだけで全員の士気が上がり各選手が完璧な動きを見せたのです。地上に降り立つとウッドは一言も文句のつけようがありませんでした。

ジョージが「そんなことは前代未聞だ」と言ったのでした。試合当日の朝ハリーは同室の寮生に伴われて朝食に下りて行きました。ハリーが大広間に入ると興奮した囁き声があちらこちらから聞こえて来ました。さらには・・・

スリザリン・チームが全員雷に打たれたような顔をしていたのでハリーは大満足でした。試合は「230対30」でグリフィンドールがレイブンクローに圧勝してハリーたち選手はユニフォームのままパーティに突入して行きました。

まるでもうクィディッチ優勝杯を獲得したような大騒ぎでパーティが終わったのは何と午前1時でした。マクゴナガル先生がタータン・チェックの部屋着に頭はヘヤネットという姿で現れ「もう全員寝なさい」と言った時でした。

ところが!

顔面にパンチを受けたような気分でハリーは突然目を覚ましました。部屋の向こうではシェーマス・フィネガンが「何事だ?」と言っていました。それというのもロンがとてつもなく大きな悲鳴を上げたからです。そして・・・

ハリーは寝室の扉がバタンと閉まる音を聞いたような気がしました。ハリーがカーテンを開くのと同時にディーン・トーマスがランプを点けると、ロンはもう既にベッドに起き上がっていて恐怖の表情を浮かべていたのでした。

「ブラックだ!シリウス・ブラックだ!ナイフを持ってた!」

ディーンもパーシーもそして誰もが皆「夢じゃないのか?」と思いました。マクゴナガル先生も「肖像画の穴をどうやって通過できたというんです?」と当初はロンの言うことを信じようはしなかったのでした。ところが・・・

「カドガン卿、今しがたグリフィンドール塔に男を1人通しましたか?」

カドガン卿の答えは「通した」でした。グリフィンドール寮の門番になって以来カドガン卿があまりにも頻繁に合言葉を変えるので「それ」が仇になってしまったのです。1週間分を書いた紙切れを読み上げていたんだそうです。

今日の最後に
翌日ハリーとロンの間では「シリウス・ブラックはどうして逃げたんだろう?」というのが議論になったのでした。それというのもシリウス・ブラックが関係のない人を巻き込んでも平気なのは12年前の事件で証明済みだからです。

ところが皮肉なことにシリウスが本当に命を狙っていた「その人物」は既に逃走した後だったのです。レイブンクロー戦の前日スキャバーズことピーター・ペティグリューはクルックシャンクスに食べられたと見せかけて・・・

姿を消していたのです。またしてもシリウスは無駄足だったのです。
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