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生徒に罰則を課すことが何よりも生きがいというフィルチは全生徒に嫌われていました。そのためフィルチが飼っていた猫のミセス・ノリスも一緒に嫌われていたのでした。ところがハリーたちが3年生になった時フィルチは意外な才能を発揮してシリウス・ブラックに襲われた「太った婦人(レディ)」を・・・(全3項目)

3-1.ミセス・ノリスへの思い
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ということわざがありますが、罰則を課すことに情熱を燃やすだけでなく事ある毎に前校長時代の体罰を復活させて欲しいと声高に主張するフィルチは全生徒に嫌われていました。そのため・・・

フィルチが飼っている猫のミセス・ノリスもまた嫌われていたのでした。生徒たちの間では「一度でいいからミセス・ノリスをしこたま蹴飛ばしたい!」というのが密かな熱い願いでした。ところがそのミセス・ノリスが・・・

ハロウィンつまり10月31日の夜に松明の腕木に尻尾を絡ませてぶら下がっている所を発見されたのです。ミセス・ノリスは板のように硬直して目はカッと見開いたままでした。最初に見つけたのはハリーたち3人だったのです。

「私の猫だ!私の猫だ!ミセス・ノリスに何が起こったというんだ?」

フィルチは金切り声で叫びました。そしてハリーに「お前だな!」と迫って来たのです。するとダンブルドアが数人の先生を従えて現場に到着し、ミセス・ノリスを松明の腕木から外してロックハートの部屋に運んだのでした。

ダンブルドアがミセス・ノリスを調べている間フィルチは涙も枯れ果てて激しくしゃくり上げていました。机の脇の椅子にがっくりと座り込んで手で顔を覆ったままでミセス・ノリスをまともに見ることさえできずにいました。

ハリーもフィルチのことは大嫌いでしたが、この時ばかりは少し可哀想だと思ったのでした。ダンブルドアは調べ終わって体を起すとフィルチに「猫は死んでおらんよ」と優しく言ったのでした。石になっただけだというのです。

ミセス・ノリスを襲った奴を特定しないと気持ちが収まらないといった面持ちのフィルチは顔を真っ赤にして「あいつがやったんだ!」とハリーのほうを見て言いました。しかしハリーが犯人だという証拠がなかったため・・・

フィルチはその後もミセス・ノリスが襲われた現場を何度も往ったり来たりしてみたり、油断している生徒に「音を立てて息をした」とか「うれしそうだった」などと言いがかりをつけて罰則に持ち込もうとしていたのでした。

3-2.スクイブの魔法使い
そんなわけでたとえ生徒に非がなくても情け容赦なく罰則を課すフィルチだったので、ハリーが土砂降りの雨の中でクィディッチの練習をしてずぶ濡れになり「ほとんど首なしニック」と話しているとミセス・ノリスが・・・

入学以来ハリーがフィルチの事務室に入るのはこの時が初めてでした。そこは生徒たちがなるべく近寄らない所でもありました。ハリーは「ほんの少しの泥です」と言いましたが、フィルチはお前さんにとっては少しでも・・・

こっちは1時間も余分に床をこすらなきゃならないんだと言い返して来たのでした。ハリーが判決が下されるのを待っていると天井の上で「バーン!」という音がしてフィルチは唸り声を上げて羽根ペンを放り出したのでした。

「ピーブズめ!今度こそ取っ捕まえてやる。今度こそ!」

どうやらポルターガイストのピーブズが何かとても大きな物を壊したようなのです。ハリーは「フィルチが戻って来るまで待たなきゃいけないんだろうな」と思って机の脇にある虫食いだらけの椅子にドサッと腰掛けたのでした。

すると机の上に表には銀文字で何かが書いてあり紫色の光沢のある封筒が置かれていました。それはクイックスペル・コースからの手紙だったのです。ハリーは「何でフィルチはこんなものを受けたいんだろう?」と思いました。

ところがフィルチが帰って来てハリーは慌てて羊皮紙を封筒に戻し机の上に放り投げたので、元の位置から60センチほどずれた所に置いてしまいました。青白い顔がレンガのように赤くなりフィルチの怒りが津波のように・・・

押し寄せて来るだろうとハリーは身構えました。フィルチは「読んだか?」と訊いて来ましたがハリーは即座に「いいえ」と嘘をついたのでした。ハリーはこれほどまでにフィルチが怒っているのを見たことがありませんでした。

目は飛び出し垂れ下がった頬の片方がピクピク痙攣してタータンチェックの襟巻までもが怒りの形相を際立たせていました。ところがフィルチはピーブズの報告書を書かなくてはいけないので「一言も漏らすな」と言って・・・

ハリーに罰則を課すことなく解き放ってくれたのでした。何て運がいいんだろうと驚きながらハリーが急いで部屋を出ると実は「ほとんど首なしニック」がハリーを助けるためにピーブズをけしかけていたことが判ったのでした。

ミセス・ノリスが襲われた時フィルチに「私が出来損ないのスクイブだと知ってるんだ!」と言われて、ハリーは「スクイブ」の意味が分らず「スクイブが何なのかも知りません」と言ったのですがロンは当然知っていました。

スクイブというのはマグルの家に生まれた魔法使いの逆のようなものなのだそうです。つまり魔法使いの家に生まれたのに魔力を持たない人のことなんだそうです。だからフィルチはクィックスペルを受けようとしていたのです。

3-3.シリウス・ブラック侵入事件を受けて・・・
翌年ハリーたちが3年生になるとシリウス・ブラックという「たった一度の呪いで13人もの人間を殺害した」というそれはとても恐ろしい魔法使いが魔法界の監獄アズカバンを脱獄するということが起きました。さらには・・・

そのシリウス・ブラックはハリーの命を狙っているというのです。そしてついにそのシリウス・ブラックが10月31日のハロウィンの日にホグワーツに侵入して「太った婦人(レディ)」を襲うという事件が勃発したのでした。

レディは肖像画から消え去り絵は滅多切りにされてキャンバスの切れ端が床に散らばっていました。絵の相当な部分が完全に切り取られています。ダンブルドアはマクゴナガル先生に「レディを探さねばならん」と言って・・・

すぐにフィルチさんの所に行って城中の絵の中を探すよう言ってくださらんかと依頼したのでした。さらにダンブルドアは大広間で見張りをしていたパーシーにレディはまだ非常に動転しているが落ち着いて来た時には・・・

フィルチに「太った婦人(レディ)」を修復させると言っていたのでした。そしてレディの代わりにグリフィンドールの門番を務めていたカドガン卿が何とシリウス・ブラックの侵入を許すという事態を招いてしまったため・・・

カドガン卿はクビになり「太った婦人(レディ)」が戻って来ました。絵は見事な技術で修復されていたのでした。前述の通りフィルチは出来損ないのスクイブなので当然魔法は使えません。ということはレディの修復は・・・

手作業だったということになりますよね。全生徒に嫌われているフィルチなんですが意外にも手先が器用だという特技を持っていたようです。私はほんの少しですがこれでアーガス・フィルチという人を見直したというわけです。

今日の最後に
ローリングさんの公式サイトで紹介されていたフィルチのエピソードによると結局フィルチはクイックスペル・コースは効果がなかったそうです。ちなみにスクイブは生徒としてホグワーツに入ることはできないのだそうです。

大抵スクイブは物悲しくてうらぶれた生涯を送るんだそうです。だからローリングさんは「もっとフィルチには同情すべき」と説いています。親が魔法使いなので魔法界についてそれなりには知っているものの残念ながら・・・

そこに正式に参加することはできません。そんな中でもフィルチの場合はホグワーツの職員になることができたのですから、他のスクイブの人たちに比べればまだ恵まれているほうなのかもしれないと言うことができますよね。
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