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拉致した杖職人のオリバンダー翁から自身の杖とハリーの杖が双子で共通の芯を使っているということを聞き出したヴォルデモートは配下の死喰い人の1人から杖を差し出させることにしたのでした。自ら進んで差し出す者が現れなかったためヴォルデモートが指名をしたのは?(全3項目)

3-1.改めて魔法使いと杖の関係について
魔法界ではその術の習熟度によって魔法を行使する過程が大きく異なります。例えば当然のことですが初めてその魔法を使う時や使い始めの時には呪文もキチンと唱えて杖も決められた動きを正確に行わなければ出来ないのです。

しかし難易度の低い魔法や難しいものでも何度も繰り返し使えばその工程を省くことができるようになります。そうすれば呪文を口に出して言わなくてもできるようになる。つまりは「無言呪文」が可能になるというわけです。

さらに100%その魔法を完璧に自分の物にすれば杖を持たず呪文を唱えなくても魔法の行使が可能になります。例えばシリウスとピーター・ペティグリューことワームテールは動物もどき変身を100%完璧に習得しているので・・・

2人とも杖を持たない状態でも動物に変身できたというわけです。その一方三大魔法学校対抗試合の「第2の課題」で代表選手の1人ビクトール・クラムはサメに変身しますが100%動物もどき変身を習得していなかったので・・・

スタート地点で杖を構えていたというわけです。スネイプもまた閉心術を教える最初の課外授業でハリーに「気持ちを集中させれば杖に頼る必要はなくなる」と言っているんですよね。そして何よりもハリーはあの魔法を・・・

当サイトでは折ある毎にハリーは極めて優秀な開心術士だと指摘して来ました。ハリーのこの能力は生まれついての先天的な物で本人は全く自覚がなく当然開心術を行使する時には呪文も唱えていませんし杖も構えていません。

それでもなおハリーは開心術を100%完璧に自分の物にしているので当の本人つまりハリー自身が開心術に長けていることに全く気づいていない状態でも人の心を見通すことが出来るというわけです。こういったことなので・・・

魔法を極めれば杖を持たず呪文を唱えなくとも術の行使が出来るようになるというわけなんですよね。

3-2.ルシウス・マルフォイ
何ゆえ自分は一度ならずも二度までもハリー・ポッターを殺し損ねてしまったのか?拉致した杖職人のオリバンダー翁から双子の杖の芯のことを聞き出したヴォルデモートは一堂に会した死喰い人たちを前にこう言ったのでした。

「俺様は以前よりよく判っている。例えばポッターを亡き者にするにはお前たちの誰かから杖を借りる必要がある」

すると全員が衝撃を受けた表情になりました。まるで「腕を1本差し出せ!」と宣言されたかのようでした。ヴォルデモートが「進んで差し出す者は?」と訊いても誰も名乗りを上げようとはしなかったのです。そこで・・・

「ルシウス、お前はもう杖を持っている必要がなかろう」

そう言われてルシウス・マルフォイが顔を上げました。暖炉の灯りに照らし出された顔は皮膚が黄ばんで蝋のように血の気がなく両眼は落ち窪んで隈ができていました。憔悴し切っていたのはアズカバンを出た直後だからです。

しわがれた声で「我が君?」と聞き返すルシウスにヴォルデモートは「お前の杖だ。俺様はお前の杖を御所望なのだ」と言ったのでした。いくらご主人様のお申し付けとはいえ杖を差し出すのだけはご勘弁願いたいと思い・・・

ルシウスは助けを求めて隣にいる妻ナルシッサを横目で見ました。ナルシッサは真っ直ぐ前を見つめたままでしたが、テーブルの下では一瞬ほっそりしたその指で夫の手首を包みました。その妻の手を感じたルシウスは・・・

観念したルシウスはローブに手を入れて杖を引き出しルシウスの杖は次々と手送りでヴォルデモートに渡されました。ヴォルデモートはそれを目の前にかざし丹念に杖を調べながらルシウスに「物は何だ?」と訊いたのでした。

「楡です。我が君」
「芯は?」
「ドラゴンードラゴンの心臓の琴線です」

ヴォルデモートが自分の杖を取り出し長さを比べているとルシウスは一瞬反射的に体を動かしました。まるで代わりにヴォルデモートの杖を受け取ろうとしたかのようでした。ヴォルデモートはその動きを見逃しませんでした。

「ルシウス、俺様の杖をお前に?俺様の杖を?」

周囲から笑い声が上がりました。この後マルフォイ一家はヴォルデモートから「おぬしたちの姪は狼人間のリーマス・ルーピンと結婚した」と言われて集まっていた死喰い人たちにさらに嘲笑われることになってしまったのです。

3-3.ピーター・ペティグリューことワームテール
知っての通り「この人」ピーター・ペティグリューことワームテールはネズミの姿でウィーズリー家に潜り込んでいる間は杖を持っていませんでした。それはヴォルデモートが復活した後も引き続きその状態だったので・・・

杖職人のオリバンダー翁を拉致した時ワームテールはオリバンダー翁に作らせてようやく自分の杖を持つことができたのです。何分にも「歯向かえば殺される」と思っていたオリバンダー翁は拒否することができなかったのです。

こうして作られたのが「栗の木にドラゴンの心臓の琴線。23.5センチ脆い」という杖だったのです。ところがワームテールはこの杖を失うことで自分自身の命も失うことになってしまったのです。それはハリーたち3人が・・・

小鬼のグリップフックとディーン・トーマスと共に狼人間のフェンリール・グレイバック率いる人さらい一味に身柄を拘束されマルフォイの館に連れて行かれた時でした。そこに地下牢の見張りとしてワームテールがいたのです。

屋敷しもべ妖精のドビーが「姿くらまし」する時の音が真上の客間に聞こえてしまい、ルシウスは「何事が起こったのか?」の確認をワームテールにやらせました。待っていたハリーとロンがワームテールを押さえつけて・・・

「さあ、それはいただこう」

ロンは小声でこう言うとワームテールの左手から杖を奪いました。すると復活直後にヴォルデモートがワームテールに与えた銀の手が襲いかかって来たのです。ヴォルデモートが一番臆病な召使いに与えたその銀の道具は・・・

杖を奪われて役立たずになったワームテールに矛先を向けたのです。こうしてワームテールは絞め殺されていきました。

今日の最後に
実はふと思ったんですけどルシウス・マルフォイの杖の芯は「ドラゴンの心臓の琴線」でした。しかしルシウスの杖の芯がハリーのと同じ「不死鳥の尾羽根」だったらヴォルデモートは他の人の杖を使っていたかもしれませんね。

ハリーとヴォルデモートの杖芯はダンブルドアのペットの不死鳥のフォークスの物でした。しかもフォークスが杖の芯として提供した尾羽根は「2本」だけでした。だから兄弟杖は他には存在しないというわけなんですが・・・

たとえそうだとしてもヴォルデモートは念には念を入れてルシウスの杖は使わなかったかもしれません。そうすればヴォルデモートは他の人に杖を差し出させたのでルシウス・マルフォイは杖を失わずに済んだかもしれませんね。
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