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ハリーが部屋の真ん中に置かれた被告席に腰掛けて上を見上げると中央には魔法大臣コーネリウス・ファッジがそしてその左手には魔法法執行部の部長のアメリア・ボーンズが座っていました。そして魔法大臣の右側にいた最初は顔が見えなかったその魔女こそが魔法省の上級次官で・・・(全3項目)

3-1.懲戒尋問
ハリーが部屋の真ん中に置かれた椅子に腰掛けて上を見上げると50人ほどの赤紫色で胸に複雑な銀の飾り文字で「W」の印がついたローブを着た人たちがハリーを見下ろしていたのでした。最前列の中央に座っていたのが・・・

魔法大臣コーネリウス・ファッジでした。かつてハリーに話しかける時に見せた寛容な笑顔も消えていました。そのファッジの左手には白髪を短く切った鰓のがっちり張った魔女が座っていました。実はその魔女こそが・・・

当初は1人でハリーを尋問する予定だった魔法法執行部の部長アメリア・ボーンズだったのです。掛けている片メガネが近寄りがたい雰囲気を醸し出していました。ファッジの右手に座っているのも魔女だったのですが・・・

ぐっと後ろに身を引いて顔が陰になっているのでハリーにはそれが誰なのかは分らなかったのでした。そしてファッジの「始めよう。準備はいいか?」の呼びかけに応えたのが前列の一番端に座っていたパーシーだったのです。

パーシーも魔法大臣と同様ハリーを知っている素振りはチラリとも見せませんでした。ファッジが朗々と「懲戒尋問、8月12日開廷」と宣言をするとパーシーが即座に記録を取り始めました。こうしてハリーの懲戒尋問は・・・

始まったのでした。

3-2.上級次官
こうしてハリーの懲戒尋問は始まりファッジは事件名と被告人つまりハリーのフルネームと住所に3人の尋問官並びに法廷書記の姓名を呼び上げたのですが、それに引き続いてハリーの背後から静かな声が聞こえて来たのでした。

「被告側証人、アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア」

濃紺のゆったりと長いローブを着たダンブルドアがこの上なく静かな表情で部屋の向こうから粛々と大股に歩いて来ました。ウィゼンガモットのメンバーは皆騒然となって今や全ての目がダンブルドアを見つめていたのでした。

当惑した顔もあり少し恐れている表情もありました。後列の年老いた2人の魔女は手を振って歓迎の意を表したのでした。しかしファッジは明らかに不意を衝かれた様子で落ち着きをなくし動揺を隠せないといった感じでした。

それというのも懲戒尋問の開始時間を繰り上げたのは、ダンブルドアが来ない内にさっさと終わらせてしまいハリーをホグワーツから退学させるためだったからです。それでも何とか気を取り直し議事を進めようとしたのでした。

ハリーが吸魂鬼に襲われたと主張した時もフィッグばあさんが証言した後も発言をしたのはファッジとアメリア・ボーンズの2人だけでした。それがダンブルドアが魔法省の誰かが命令して吸魂鬼を派遣したと指摘すると・・・

「ドローレス・ジェーン・アンブリッジ上級次官に発言を許す」

ファッジの右手に座っていた魔女が身を乗り出してハリーは初めてその顔を見ました。ずんぐりして大きな顔は締まりがなく首はバーノン叔父さん並みに短くて口もぱっくりと大きくてだらりとだらしがない魔女だったのです。

丸い大きな目は少し飛び出していました。短いくるくるした巻き毛にちょこんと載った黒いビロードの小さな蝶結びまでもがハリーには大きな蝿に見えました。今にも長いねばねばした舌が伸びて来てぺろりと捕まえそうです。

「わたくし、きっと誤解してますわね。ダンブルドア先生」

「愚かにもわたくし、ほんの一瞬ですけどまるで先生が魔法省が命令してこの男の子を襲わせた!そうおっしゃってるように聞こえましたの」

その魔女ドローレス・アンブリッジが女の子のように甲高い声でひらひらと話し出すのでハリーはびっくり仰天しました。ゲロゲロという嗄れ声だろうと予想していたからです。さらにその魔女は冴えた金属音で笑うので・・・

ハリーは後頭部の毛がぞっと逆立つような気がしたのでした。結局ハリーはめでたくも無罪放免ということになり退学を免れたのですが、その魔法省の上級次官ドローレス・アンブリッジはハリーを退学に追い込むために・・・

「闇の魔術に対する防衛術」の教師としてホグワーツ魔法魔術学校に乗り込んで来たのでした。

3-3.ザ・クィブラー
ハリーが法廷の外に出て「無罪放免!」と告げるとウィーズリーおじさんは若干不安な気持ちを滲ませつつも「証拠の上では君を有罪にできるはずはないんだ」と言って喜んでくれたのでした。ところが法廷の扉が開いて・・・

ウィゼンガモットの裁判官たちがぞろぞろ出て来たのでウィーズリーおじさんは「何てこった!」と驚き、愕然としてハリーに「大法廷で裁かれたのか?」と訊きました。その問いにハリーは「そうだと思う」と答えたのでした。

その日の朝ウィーズリーおじさんとハリーはおじさんの職場に行く途中で「闇祓い本部」に立ち寄ったのですが、その際キングズリー・シャックルボルトがシリウスがこれを読んだら面白がるだろうと言っていたのが・・・

シリウス・ブラックは本当に黒なのか?
大量殺人鬼?それとも歌う恋人?

新学期初日ホグワーツ特急に乗った時ハリーは向かい側の席のルーナ・ラブグッドが読んでいる「ザ・クィブラー」という雑誌のこの見出しに強く惹かれました。そして真剣にルーナに「これ読んでもいい?」と頼んだのでした。

ハリーは懲戒尋問のこともあったのでキングズリーがおじさんに「ザ・クィブラー」という雑誌を渡したこともすっかり忘れていました。しかしこの見出しを見て「あの時のザ・クィブラーはこの号に違いない」と思ったのです。

この雑誌の記事によるとシリウス・ブラックというのは実は仮名でシリウスの本名は「スタビィ・ボードマン」というのだそうです。人気シンガーグループ「ザ・ホブゴブリンズ」のリードボーカルだった人なんだそうです。

リトル・ノートンのアカンサス通り18番地に住むドリス・パーキス夫人によれば事件の日シリウス・ブラックことスタビィ・ボードマンは私とロマンチックなディナーを楽しんでいたので事件を起こせたハズがないのだそうです。

パーキス夫人は魔法省にはもう手紙を書いたのでシリウスことスタビィはもうすぐ特赦になると期待しているとのことでした。しかし事実を知っている者が読めば笑止千万で一発で嘘と判る内容だったというわけなんですよね。

ハリーが雑誌を閉じるとロンが「何か面白いのあったか?」と訊いて来ました。ところがハリーが答える前にハーマイオニーが「あるはずないわ。ザ・クィブラーってクズよ。みんな知ってるわ」と辛辣に言い放ったのです。

するとルーナが「あたしのパパが編集してるんだけど」と言ったのでした。ハーマイオニーは慌ててフォローしようとしましたが「時既に遅し」といった感じでルーナは再び雑誌を開くとその陰に顔を隠してしまったのでした。

しかしハーマイオニーはその後も「父親があんな雑誌を発行している人など信用できない!」と情け容赦なくルーナを責め立てたのでした。ところがその雑誌「ザ・クィブラー」にハリーのインタビュー記事が掲載されて・・・

ザ・クィブラーは過去に例がないほどの大ベストセラーを記録しました。何とその仕掛け人はハーマイオニーだったのです。

今日の最後に
そんなわけでハリーは5年生の新学期初日にホグワーツ特急でルーナと同じコンパートメントに乗り合わせたことがきっかけになって、雑誌「ザ・クィブラー」を知ったわけなんですがハーマイオニーのほうは遥か以前に・・・

もう既にこの雑誌のことを知っていたみたいですね。でもどうやって知ったんでしょうね?つまりダイアゴン横丁の「フローリシュ・アンド・ブロッツ書店」に行くと雑誌のコーナーがあってそこで売られていたんでしょうか?

確かにこの雑誌の記事の内容は眉唾物がほとんどのようなので信用する人は皆無のようです。しかしハリーのインタビュー記事が載った時にはあれだけ大量の反響の手紙が届いたのですからそれなりの発行部数はあったようです。

どういう位置付けでこの雑誌「ザ・クィブラー」が読まれていたのかも気になる所ですよね。
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