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ダンブルドアが死んでからというものハリーは生まれ故郷のゴドリックの谷に行って両親の墓参りをする事を強く願うようになりました。しかしハーマイオニーは当然ヴォルデモートもその事を予想しているに違いないと反対していました。ところがハーマイオニーに「ある考え」が浮かんで・・・(全3項目)

3-1.行ってしまった
目を開けると金色と緑が眩しく飛び込んで来ました。ハリーは何が起こったのか?さっぱり分らず顔の近くでピクピク動いている物があるので何か小さくて獰猛な生き物と顔を合せる事を覚悟しながら上半身を起こしたのでした。

しかしそのピクピクしている物はロンの片足でした。ロンもハーマイオニーも森の中に横たわっていました。自分たちのいる所が森だと判ってハリーは一瞬「禁じられた森」かと思って心が躍りました。しかし違っていたのです。

「どうしたんだろう?」
「ばらけたんだわ」

ハーマイオニーがロンのシャツを破るのをハリーは恐ろしい思いで見つめていました。ハリーは「ばらけ」を何か滑稽なものだと思っていました。しかしロンのまるでナイフでそっくり抉り取ったかのようにごっそりと・・・

肉が削がれているのを見てハリーは腸がザワッとしたのでした。ロンの目はもはやほとんど閉じられて白目の一部が細く見えるだけでした。さらにこの後ハリーはハーマイオニーから衝撃的な言葉を聞かされる事になったのです。

「ハリー、私たち、もうあそこへは戻れないと思うわ」

「姿くらまし」した時にヤックスリーがハーマイオニーを掴んだというのです。あまりに強く掴んだのでハーマイオニーはヤックスリーを振り切る事ができなかった。そのためヤックスリーを「忠誠の術」の保護圏内に・・・

入れてしまったとハーマイオニーはそう言うのです。こうしてハリーたちはグリモールド・プレイス12番地とクリーチャーを失う事になり食料の確保に苦労する事となりました。そんな放浪の日々に嫌気が差したロンは・・・

ハリーとハーマイオニーを置いてテントを出て行ってしまったのでした。

「い-行って-行ってしまったわ!姿くらましして!」

3-2.ゴドリックの谷へ
ロンは行ってしまった。ロンは行ってしまったんだ。ハリーとハーマイオニーは幾晩もほとんど無言で過ごしました。ロンがいなくなってからの数日間2人はロンの事を全く話題にしませんでした。そんな中でもハリーは・・・

冬が深まり居間の窓に煌くクリスマスツリーをちらほら見かけるようになった頃。ハリーはまだ探っていない唯一の残された途(みち)だと思われる場所をハーマイオニーにもう一度提案しようと決意したのでした。その事とは?

「僕、ずっと考えていたんだけど。僕-僕、ゴドリックの谷に行ってみたい」

それはダンブルドアの葬儀が終わって「来年は学校に戻らない」と決めてからハリーがずっと思い詰めていた事でした。両親の墓参りをしたい。しかしハーマイオニーはヴォルデモートも当然その事は予想しているからと・・・

そう言って反対をしていました。ところがそれがハリーにとっては意外な上に幸いな事にハーマイオニーは「グリフィンドールの剣を隠すとしたらゴドリックの谷しかない」と言ってハリーの希望を受け入れてくれたのでした。

「うん、そうかもしれない!それじゃゴドリックの谷に行くね?」
「ええ、でも、ハリー、この事は十分に考えないといけないわ」

そうと決めたらハリーは翌日にもゴドリックの谷に出発したいと思いました。しかしハーマイオニーの考えは違っていました。両親がこの世を去った場所にハリーが戻る事をヴォルデモートは予想しているに違いないと・・・

ハーマイオニーがその考えを撤回したわけではありませんでした。そこで「透明マント」を被ったままで2人一緒に「姿くらまし」する練習がもっと必要だとハーマイオニーはそう言うのです。さらには念には念を入れて・・・

「目くらまし術」をかけるほうが安全だろう。あるいは万全を期してポリジュース薬を使うべきでは?それなら誰かの髪の毛を取って来なくてはならない。変装は念入りにするに越した事はないとハーマイオニーは言うのです。

そこでハリーはポリジュース薬で禿げかかった中年男のマグルの姿になり、そしてハーマイオニーは小柄で目立たないその妻に変身したのでした。こうしてハリーとハーマイオニーはゴドリックの谷に向けて出発して行きました。

3-3.ゴドリックの谷から
こうしてハリーは念願叶って自分の生まれ故郷ゴドリックの谷に来る事ができました。両親のお墓参りをする事もできました。しかしハーマイオニーの予想は当っていました。ヴォルデモートはハリーがここを訪れる事を・・・

見越して罠をかけて待ち受けていたのです。その女性は2人がハリーの生家の前にいる時に現れました。2人は「透明マント」を被っていたので誰も2人を見る事はできないはずです。にも関わらずその女性は2人に向かって・・・

手を上げて手招きをして来ました。マントの下でハーマイオニーは腕と腕がぴったりくっつくほどハリーに近づきました。そしてハリーに「あの魔女。どうして判るのかしら?」と訊いて来ました。ハリーも分らないので・・・

首を横に振ったのでした。するとその魔女は今度はもっと強く手招きをして来ました。呼ばれても従わない理由はいくらでも思いつきましたが、人のいない通りで向かい合って立っている間にハリーの脳裏に浮かんだ事は・・・

「あなたはバチルダですか?」

ハリーはその思いを口にしてみました。するとその魔女は頷いて再び手招きをして来ました。ハリーとハーマイオニーが顔を見合わせ、ハリーが「どうする?」と言いたげに少し眉を上げるとハーマイオニーがおどおどと・・・

小さく頷いたので2人は魔女のほうに歩き出したのでした。するとその魔女は即座に2人に背を向けて今しがた歩いて来た道を引き返し始めたのでした。魔女は何軒かの家の前を通り過ぎた後。とある門の中に入って行きました。

ところがそここそが!

「あいつが来る!ハーマイオニー、あいつが来るんだ!」

ハーマイオニーを引きずり部屋から逃げ出そうと走り出したハリーに大蛇が襲いかかって来ました。その時ハーマイオニーが「コンフリンゴ!爆発せよ!」と叫びました。呪文は部屋中を飛び回って洋箪笥の鏡を爆発させ・・・

床と天井の間を跳ねながら2人に向かって撥ね返って来ました。その時既にもうヴォルデモートはバチルダの家に到着していました。ハリーはハーマイオニーを引っ張ってベッドから壊れた化粧台に飛び移り破れた窓から・・・

一直線に無の世界に飛び込んで行きました。まさにヴォルデモートの目の前でハリーは「姿くらまし」していたのです。

今日の最後に
そんなわけでこれまでは唯一試験に合格しているハーマイオニーが主導権を握って「姿くらまし術」と「姿現わし術」を使っていました。しかしロンがいなかったという事もあってなのかもしれません。しかし今回初めて・・・

ハリーが主導権を握って「姿くらまし」してヴォルデモートから逃げ遂せる事ができました。ゴドリックの谷に来た事でハリーは柊と不死鳥の杖を失うという大きな痛手を負う事になってしまいました。しかしその一方で・・・

「透明マント」を被ったままで完璧に「姿くらまし」ができるよう何度も繰り返し練習したのです。その事が後々大いに役に立つ事になるんですよね。この時のハリーとハーマイオニーの練習は決して無駄ではなかったのです。
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