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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

来たる6月28日が誕生日という事で今週は屋敷しもべ妖精のドビーを取り上げてみる事にしました。ハリーがドビーと初めて会ったのは12才の誕生日の事でした。ところがハリーにとってドビーの出現は「これ以上はない!」というぐらい最悪のタイミングだったのです。(全3項目)

3-1.よりによって
バーノン叔父さんの口から「さてみんなも知っての通り今日は非常に特別な日だ」という言葉を聞いた時ハリーは思わず顔を上げました。そして自分の耳を疑いました。しかし次の瞬間にはトーストのほうに顔を戻したのでした。

「今日こそ我が人生最大の商談が成立するかもしれん」

何故ハリーがバーノン叔父さんの「今日は非常に特別な日だ」に強く反応してしまったのか?それは今日が「7月31日」つまりハリー12才の誕生日だったからです。しかしダーズリー一家はそんな事は全く眼中になかったのです。

どこぞのお金持ちの土建屋が奥さんを連れて夕食にやって来る。バーノン叔父さんは山のように注文が取れると踏んでいました。そこでその大事なお客様が来る8時に「誰がどの位置につくのか?」の確認をすると言うのです。

するとペチュニア叔母さんは即座に「応接間に」そして「お客様を丁寧にお迎えするよう待機してます」と答えたのでした。そしてダドリーは「玄関の扉を開けるために待ってるんだ」との事でした。そして最後にハリーは?

「僕は自分の部屋にいて物音を立てない。いないふりをする」

カードもプレゼントもない。夜にはいないふりだ。さらにハリーを落ち込ませていたのはロンからもハーマイオニーからも「誕生日おめでとう」はもちろんの事。ただの一通も手紙が届かない事でした。そして8時になり・・・

ハリーは忍び足で自分の部屋に戻ると扉を閉めてベッドに倒れ込もうとしました。ところがそこには先客がいたのです。

3-2.初めて見る生き物
ハリーは危うく叫びそうになりましたが何とか堪えました。ベッドの上にはコウモリのような長い耳をしてテニスボールぐらいの緑の目がギョロリと飛び出した小さな生き物がいました。互いにじっと見つめている内に・・・

玄関ホールのほうからダドリーが「タイソンさん、奥様、コートをお預かりいたしましょうか?」と言う声が聞こえて、例のお客様が家の中に入って来た事を告げたのでした。その生き物はベッドからするりと滑り降りて・・・

カーペットに細長い鼻の先がくっつくぐらい低くお辞儀をしました。ハリーはその生き物が手と足が出るように裂け目のある古い枕カバーのような物を着ている事に気づいたのでした。ハリーが不安げにこう挨拶をすると・・・

「あ-こんばんは」

生き物は甲高い声で「ハリー・ポッター!」と言いました。きっと下まで聞こえたとハリーは思いました。その生き物は「ドビーめはずっとあなた様にお目にかかりたかった。とっても光栄です」と言いました。しかし・・・

ハリーは「あ、ありがとう」と言うと壁伝いに机のほうににじり寄り崩れるように椅子に腰掛けました。ドビーに「お会いしたかった。とても光栄です」と言われても今のハリーにそれを喜ぶ精神的なゆとりはなかったのです。

ハリーは「君はなーに?」と訊きたかったのですが「それではあまりにも失礼だ」と思ったので、その代わりに「君はだーれ?」と訊いたのでした。するとその生き物つまりドビーはこう答えて自分の自己紹介をしたのでした。

「ドビーめにございます。ドビーと呼び捨ててください。屋敷しもべ妖精のドビーです」

ペチュニア叔母さんの甲高い作り笑いが居間から聞こえて来る中ハリーはドビーに「気を悪くしないで欲しいんだけど僕の部屋に今屋敷しもべ妖精がいるととっても都合が悪いんだ」と言ったのでした。ドビーはうなだれました。

がっかりしている様子のドビーを見てハリーは慌てて「知り合いになってうれしくないというわけじゃない」と言いました。そして「何か用事があってここに来たの?」と訊きました。するとドビーは言葉に熱を込めて・・・

「はい、そうでございますとも」

ドビーは「申し上げたい事があって参りました」と言うのです。しかしそれは複雑で一体何から話していいのやら分らないという事のようでした。そこでハリーはベッドを指差して丁寧な口調で「座ってね」と言ったのでした。

するとドビーは?

3-3.あまりに過剰な反応
するとドビーは突然ハリーがはらはらするような大音声で泣き出しました。ドビーは「す-座ってなんて!これまで一度も・・・一度だって」と言葉を途切れがちにしながらオンオン泣いたのでした。ハリーは階下の声が・・・

一瞬たじろいだような気がしました。そこでハリーが思わず「ごめんね。気に障る事を言うつもりはなかったんだけど」と謝ると、ドビーは喉を詰まらせながら「このドビーの気に障るですって!」と言葉を返して来たのでした。

ドビーが言うには自分は今までただの一度も魔法使いから「座って」なんてまるで対等みたいに言われた事がないのだそうです。ハリーは「シーッ!」と言いながらも何とかドビーに静かにしてもらおうとなだめるように・・・

ドビーを促してベッドの上に座らせました。しばらくするとドビーはやっと落ち着いて来たようで大きなそのギョロ目を尊敬で潤ませながらハリーをひしと見ていたのでした。そこでハリーはドビーを元気付けるつもりで・・・

「君は礼儀正しい魔法使いにあんまり会わなかったんだね」

ところがそれが大間違いでした。ドビーは頷きました。そして突然立ち上がると何の前触れもなしに「ドビーは悪い子!ドビーは悪い子!」と言いながら窓ガラスに激しく頭を打ちつけ始めました。ハリーは声を噛み殺し・・・

「止めて!一体どうしたの?」と言うと飛び上がってドビーを引き戻し再びベッドに座らせました。それまで眠っていたヘドウィグも目を覚まし、ひときわ大きく鳴いたかと思うと鳥籠の格子に激しく羽根を打ちつけたのでした。

ドビーは目をくらくらさせながら「ドビーは自分でお仕置きをしなければならないのです」と言いました。それは今ドビーは「自分の家族の悪口を言いかけた」とそう言うのです。ハリーが「君の家族って?」と訊くと・・・

それはドビーめがお仕えしているご主人様つまり魔法使いの家族なのだそうです。ドビーは屋敷しもべ妖精です。だから1つの屋敷の1つの家族に一生お仕えする運命なんだそうです。ドビーのその説明を聞いてハリーは・・・

思わず興味をそそられて「その家族は君がここに来てる事知ってるの?」と訊くとドビーはその家族は当然知らない。さらにこうしてハリーの所に来た事でドビーはさらに自分を厳しくお仕置きしなくてはならないとの事でした。

「どうして家出しないの?逃げれば?」とハリーが訊くとドビーが言うには屋敷しもべ妖精は解放していただかないといけない。しかしご主人様がそれをするはずがない。だから自分は一生その家族にお仕えしなくてはならない。

それを聞いてハリーは自分なんてここにいて「あと4週間でも身が持たない」と思っていたのに、ダーズリー一家でさえ人間らしいと思えて来たと言いました。ところがハリーのこの後の発言がまたしても大間違いだったのです。

「誰か君を助けてあげられないのかな?僕に何かできる?」

言ってしまってからハリーは「しまった」と思いました。ドビーはまたしても感謝の雨あられとばかりに泣き出しました。ハリーにとってドビーの反応は何もかも全てが予想のつかないオーバーアクションの連続だったのです。

今日の最後に
この時ハリーは当然ドビーとは初めての対面でしたから、ドビーが仕えているその家族がマルフォイ一家だという事をまだ知りませんでした。そのためにドビーの話を聞いて思わず口に出して言った率直な感想というのが・・・

ドビーの話を聞いていたらダーズリー一家でさえ人間らしいと思えて来た。それは昨年度ホグワーツに入ってドラコ・マルフォイと出会い「あいつに比べたらダドリーでさえ優しいと思えて来た」というハリーの感想と・・・

見事に一致しますね。つまりハリーにとってマルフォイ一家は家族単位でも個人単位でも嫌な奴という事になるというわけなんですよね。人間つまりハリーに対しても酷い仕打ちができるのですからそのマルフォイ一家が・・・

屋敷しもべ妖精のドビーに対してもそうだという事はある意味当然の事なのかもしれませんね。

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