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贔屓の引き倒しとはまさにこの事でドビーの「ハリーには学校にいて欲しくない!」という思いとハリーの「学校に戻りたい!留まりたい!」という気持ちは真っ向から対立していました。しかし最後の最後に2人の思いと気持ちはようやく一致する事ができたのでした。それは?(全3項目)

3-1.ルシウス氏と共に
最初に出会っていきなり「ホグワーツに戻ってはなりません!」と言われて以来ハリーにとってドビーはありがた迷惑以外の何物でもありませんでした。2人の気持ちはすれ違いの連続で思いが一致する事は全くなかったのです。

そんなハリーとドビーがプリベット通り4番地と学校の医務室に続いて三度目の対面を果たしたのは、事の全てが解決してダンブルドアが停職処分を解かれて復帰し、ハリーがマクゴナガル先生の部屋を出ようとした時でした。

ハリーは立ち上がると部屋を出ようと扉の取っ手に手をかけました。するとそれと同時に扉が勢いよく開いたかと思うとルシウス・マルフォイ氏が怒りを剥き出しにして立っていたのでした。その後ろに従っていたのが・・・

包帯でぐるぐる巻きになって縮こまっていたのがドビーだったのでした。ダンブルドアが機嫌よく「今晩はルシウス」と挨拶をするとルシウス氏はハリーを突き飛ばしそうな勢いで部屋に入って来ました。ドビーもまた・・・

恐怖の表情を浮かべて惨めな様子でマントの裾の下に這いつくばるようにして小走りに従いて来ました。ダンブルドアのその目はルシウス氏を見据えていました。その一方ハリーが見つめていたのはドビーのほうだったのです。

ドビーは全く以て奇妙な事をしていました。その大きな目でいわくありげにハリーのほうをじっと見て、日記を指差してはその次にルシウス氏を指差し自分の頭をガンガン殴りつけるのです。ハリーはその動きの意味を・・・

理解するとドビーに向かって「判ったよ」と言うように頷いたというわけなんですよね。

3-2.自由になったドビー
フローリシュ・アンド・ブロッツ書店でジニーの古い「変身術」の教科書を拾い上げてその中に「リドルの日記」を潜り込ませた。そう指摘するハリーに対してルシウス氏は「何を証拠に」と言って食い下がりましたが・・・

ダンブルドアもまた「誰も証明はできんじゃろう」と言いつつも闇の物品を罪もない人の手に渡して陥れるなどという事は二度としないようにと釘を刺す事を忘れなかったというわけなんですよね。ルシウス氏はドビーに・・・

「帰るぞ」と告げると扉をぐいとこじ開けドビーが慌ててルシウス氏のそばまでやって来ると、扉の向こう側までドビーを蹴飛ばしました。廊下を歩いている間中ドビーが痛々しい叫び声を上げているのを聞いてハリーは・・・

「ダンブルドア先生。その日記をマルフォイさんにお返ししてもよろしいでしょうか?」

ハリーは日記を鷲づかみにすると部屋から飛び出しました。果たしてこの計画は上手く行くのだろうか?そう思いつつハリーは急いで靴を脱ぎドロドロに汚れた靴下の片方を脱いで日記をその靴下に詰めました。そして・・・

「マルフォイさん。僕あなたに差し上げる物があります」

ハリーは2人に追いつくとこう言って日記を詰めた靴下をルシウス氏の手に押し付けました。ルシウス氏は靴下を引きちぎるように剥ぎ取り中の日記を取り出すと靴下を投げ捨てた後に怒り狂ってハリーにこう言ったのでした。

「君もそのうち親と同じに不幸な目に遭うぞ。ハリー・ポッター。連中もお節介の愚か者だった」

柔らかな口調で捨て台詞を言った後ルシウス氏はその場から立ち去ろうとしてドビーに「来い」と言いました。ところがルシウス氏がさらに「来いと言ってるのが聞こえんか!」と言ってもドビーは動こうとはしなかったのです。

ハリーのドロドロの汚らしい靴下をまるでそれが貴重な宝物でもあるかのように握り締めてじっと見つめていたのです。ドビーは「ご主人様がドビーめに靴下を片方くださった。ご主人様がこれをドビーにくださった」と・・・

驚嘆して言いました。それを聞いてルシウス氏は「何だと?今何と言った?」と吐き捨てるように言ったのでした。それに対してドビーは信じられないという口調で「ドビーが靴下の片方をいただいた」と言った後高らかに・・・

「ご主人様が投げてよこした。ドビーが受け取った。だからドビーは-ドビーは自由だ!」

ドビーの自由宣言でした!

3-3.一転して
ルシウス氏はドビーを見つめて凍りついたようにその場に立ちすくみました。そして激怒して「小僧め。よくも私の召使いを!」と言うとハリーに飛びかかって来ました。しかし呪縛から解き放されたドビーがこう叫ぶと・・・

「ハリー・ポッターに手を出すな!」

バーンと大きな音がしてルシウス氏は後ろ向きに吹き飛び、階段を一度に三段ずつもんどり打って転げ落ち下の踊り場まで落ちてぺしゃんこになりました。ルシウス氏は怒りの形相で立ち上がり杖を引っ張り出しましたが・・・

ドビーが長い人差し指を脅すようにルシウス氏に向けて「すぐ立ち去れ」と言った後さらに激しい口調で「ハリー・ポッターに指1本でも触れてみろ。早く立ち去れ」と言ったのでした。ルシウス氏はいまいましそうに・・・

ドビーとハリーに最後の一瞥を投げた後にマントを翻してその身に巻きつけ急いで立ち去りました。ルシウス氏が去るとドビーはしっかりとハリーを見つめて「ハリー・ポッターがドビーを自由にしてくださった!」と・・・

近くの窓から射し込む月の光で球のような両眼を輝かせながら言ったのでした。ハリー・ポッターが解放してくださったと言うドビーにハリーは笑顔を見せながら「これぐらいしかしてあげられないけど」と言ったのでした。

最後にハリーはドビーに「1つだけ訊きたい事があるんだ」と言ったのでした。それはプリベット通り4番地で一番最初に会った時にドビーは今度の事にはヴォルデモートは一切関係がないと言っていた。するとドビーは・・・

「あれはヒントだったのでございます」

そんな事は明白だと言わんばかりにドビーは目を見開いてこう言ったのでした。闇の帝王は名前を変える前でしたらその名前を自由に呼んで構わなかったわけですからとドビーはそう言うのです。別れの挨拶にドビーは・・・

「ハリー・ポッターはドビーが考えていたよりずーっと偉大でした」

ドビーはハリーの胴のあたりに腕を回して抱き締めるとすすり泣きをしながら最後にこう言って姿を消したのでした。

「さようなら。ハリー・ポッター!」

最後に
改めて2巻のドビーを振り返ってみて気がついたのはハリーがドビーと会ったのはたった「3回」だけだったんですよね。プリベット通り4番地に学校の医務室そして最後に会ったのが学期末に全てが解決した時だったんですよね。

とにもかくにもドビーの「ハリーには学校にいて欲しくない!」という思いとハリーの「学校に戻りたい!留まりたい!」という気持ちが真っ向から対立していて、全く噛み合わなかったハリーとドビーだったのですが・・・

最後の最後にドビーの「自由になりたい!」という気持ちとハリーの「ドビーを自由にしてあげたい!」という思いが一致して2人は笑って別れる事ができたというわけです。つくづく本当に良かったと心底そう思う次第です。
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