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誰かが扉をノックしている!ハリーが11才の誕生日を迎えたその瞬間に現れたのはボウボウと長い髪にモジャモジャの荒々しい髯に隠れて顔がほとんど見えない大男でした。その男はハリーに「誕生日おめでとう」と言ってチョコレート・ケーキをくれたその上にソーセージまで焼いてくれたのです。ところが・・・(全3項目)

3-1.戸口に大男
「ドーン」という二度目のノック音で熟睡していたダドリーが「何?大砲?どこ?」と寝ぼけた声を上げました。その一方事前にこの事態を予測していたのはバーノン叔父さんでした。ガラガラガッシャンという音と共に・・・

「誰だ。そこにいるのは。言っとくが、こっちには銃があるぞ!」

車に戻って来た時叔父さんが持っていた細長い包みは銃だったのです。そして一瞬の空白の後「パターン!」と音がしたかと思うと蝶番も吹き飛ぶほどの力で扉が開けられ轟音を上げて床に落ちました。戸口に立っていたのは?

大男でした。ボウボウと長い髪にモジャモジャの荒々しい髯に隠れて顔はほとんど見えません。それでもその毛むくじゃらの中から真っ黒な黄金虫のような目がキラキラと輝いているのが見えました。大男は窮屈そうに・・・

部屋に入って来ました。身を屈めても髪が天井をこするほどでした。大男は腰を折って扉を拾い上げ元の枠にいとも簡単にパチンと戻しました。外の嵐の音が幾分かは薄らぎました。そして大男は振り返るとこう言ったのでした。

「お茶でも入れてくれんかね?いやはや、ここまで来るのは骨だったぞ」

男はソファに近づくと恐怖で凍りついているダドリーに「少し空けてくれや」と言いました。ダドリーは金切り声を上げて逃げ母親の陰に隠れました。そのペチュニア叔母さんは震えながら叔父さんの陰にうずくまっていました。

「オーッ、ハリーだ!」

名前を呼ばれて思わず見上げるとハリーは恐ろしげな荒々しい黒い男の顔から黄金虫のような目が今度はクシャクシャになって笑いかけているのを見つけたのでした。そして男はハリーを見てこう言ったというわけなんですよね。

「最後にお前さんを見た時にゃまだほんの赤ん坊だったなあ。あんた父さんそっくりだ。でも目は母さんの目だなあ」

するとそこにバーノン叔父さんが・・・

3-2.初めてのバースデーケーキ
誰あろう両親が死んで1人生き残ったハリーをプリベット通り4番地に連れて来たのはこの大男でした。しかし当時まだ1才3ヵ月だったハリーがその事を覚えているはずなどありません。するとそこにバーノン叔父さんが・・・

「今すぐお引取りを願いたい。家宅侵入罪ですぞ!」

10年ぶりの再会を果たして「大きくなったなぁ」と感慨に浸っているその時に邪魔をされて腹が立ったのか?大男は「黙れダーズリー。腐った大すももめ」と言うとソファの肩越しに手を伸ばし叔父さんが持っていた銃を・・・

ひったくるとまるでゴム細工の銃を捻るかのように安々と丸めて一結びにし部屋の隅に放り投げてしまいました。唯一にして最大の武器を失くしてしまったバーノン叔父さんは先ほどの奇妙な嗄(かす)れ声に続いて今度は・・・

踏みつけられたねずみのような声を上げました。しかし大男はそんな事は全く意に介さないといった様子で叔父さんに背を向けると「何はともあれ」と言った後さらにハリーに話しかけて来たのでした。そしてこう言ったのです。

「誕生日おめでとう。お前さんにちょいとあげたいモンがある。どっかで俺が尻に敷いちまったかもしれんがまあ味は変わらんだろ」

黒いコートの内ポケットから少しひしゃげた箱が出て来ました。ハリーが震える指で開けると中には大きくてとろりとしたチョコレート・ケーキがありました。上には緑色の砂糖で「ハリー誕生日おめでとう」と書いてあります。

ハリーは大男を見上げました。ありがとうと言うつもりだったのにあまりにもうれしかったからなのか?言葉が途中で迷子になりその代わりに「あなたは誰?」と訊いてしまいました。大男はクスクス笑いながらこう答えました。

「さよう。まだ自己紹介をしとらんかった。俺はルビウス・ハグリッド。ホグワーツの鍵と領地を守る番人だ」

男は巨大な手を差し出しハリーの腕をブンブン振って握手しました。そして「お茶にしようじゃないか」と言うと「紅茶よりちょいと強い液体だって構わんぞ」とも言いながらチリチリに縮んだポテトチップスの空き袋が・・・

転がっているだけの火の気のない暖炉に目をやるとフンと鼻を鳴らしながら暖炉に覆い被さるようにして何かを始めました。次の瞬間大男が身を引くと暖炉には轟々と火が起こっていました。火は湿った小屋をチラチラと・・・

揺らめく明かりで満たしハリーは暖かい湯にとっぷりと浸かったような温もりが体中を包むのを感じたのでした。

3-3.怒り愕然とするハグリッド
大男がドッカと座るとソファはその重みで沈み込みました。男はコートのポケットから数々の食器や物品さらにはひしゃげたソーセージなどを取り出し琥珀色の液体を一杯ひっかけると暖炉の火でソーセージを焼き始めました。

やがてソーセージがジュージュー焼ける音と匂いで小屋中が一杯になりました。当然ダドリーもこの小屋に来てからというものはホテトチップスとバナナしか食べてないので何事もないよう装う事など無理な相談というものです。

「ダドリー、この男のくれる物に一切触ってはいかん」

息子を諌めるようにこう言うバーノン叔父さんに対し大男は「お前のデブチン息子はこれ以上太らんでいい。余計な心配じゃ」と言って焼いたソーセージをダドリーにくれてやるつもりなど全くないとの意思表示をしたのでした。

男はソーセージをハリーに渡しました。お腹が空いていたのでハリーは「こんなにおいしい物は食べた事がない」と思いました。それでも目だけは大男に釘付けになっていました。誰も説明してくれないのでハリーは男に・・・

「あの、僕、まだあなたが誰だか分らないんですけど」

大男はお茶をカブリと飲んで手の甲で口をぬぐうと「ハグリッドって呼んでおくれ。みんなそう呼ぶんだ」と答えました。ところが当然知っているものと思って言った事をハリーが全く知らない事に気づくとハグリッドは・・・

ホグワーツの事も我々の世界の事も知らない。両親は有名でハリーも有名だという事も知らない。ハグリッドは髪を掻きむしり当惑した眼差しでハリーを見つめて「お前は自分が何者なのか知らんのだな?」と言ったのでした。

これ以上何も言ってはいかんと命令口調で言うバーノン叔父さんを凄まじい形相で睨みつけながらハグリッドは一言一言を怒りでワナワナと震わせながら「貴様は何も話してやらなかったんだな?」と言いました。それは・・・

ダンブルドアがハリーのために書いた手紙を置くのを見ていたからです。ハグリッドはその場に立ち会っていたのです。ハリーが急き込んで「一体何を隠してたの?」と訊くのに対してバーノン叔父さんはこう叫んだのでした。

「辞めろ。絶対言うな!」

そこでハグリッドが・・・

ハリーに告げた事とは?

今日の最後に
ハグリッドは確かにダンブルドアがハリーのために書いた手紙をハリーをくるんだ毛布に挟み込む所を見ています。しかし私はバーノン叔父さんが「その手紙を読んだのか?」と云えば、それは読んでいないとそう思いますね。

その手紙を読んだのはペチュニア叔母さんだけだと私は思います。つまりバーノン叔父さんはハリーが魔法使いだという事を知っているだけで、それ以上の事は知らないと私はそう思いますね。したがってハリーの事で・・・

バーノン叔父さんを責めるのは酷のような気が私はしますね。むしろ責められるべきはペチュニア叔母さんのほうでしょう。
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