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出会った直後にハリーはハグリッドから「お前さんは有名なんだよ」と言われました。当然唐突にそんな事を言われてもハリーには実感が全くありませんでした。ところが魔法界の領域に一歩足を踏み入れた次の瞬間にハリーはそれをハッキリと認識させられる事になったのです。(全3項目)

3-1.帰りはこの船で
翌朝目覚めた時ハリーは「ハグリッドっていう大男がやって来て僕が魔法使いの学校に入るって言ったけどあれは夢だったんだ」と思いました。ところがハリーが窓をトントン叩く音に促されるように起き上がってみると・・・

ハリーが起き上がると分厚いコートが体から滑り落ちました。ハグリッドは夢などではなくペチャンコになったソファで眠っていました。新聞代を払って魔法界の銅貨を珍しげにいじりながらしげしげと見ていたハリーは・・・

「僕お金がないんだ。それに昨日バーノン叔父さんから聞いたでしょう?僕が魔法の勉強をしに行くのにはお金は出さないって」

今日はロンドンまで行ってお前さんの入学用品を揃えるから忙しいと言うハグリッドにハリーはこう言いました。そんなハリーにハグリッドは「そんな事は心配いらん」と言うのです。立ち上がり頭をボソボソ掻きながら・・・

「父さん母さんがお前さんに何にも残して行かなかったと思うのか?」

「でも家が壊されて」と言うハリーにハグリッドは家の中に金なんぞ置いておくものか。まずは魔法使いの銀行グリンゴッツに行くと言うのです。小鬼が経営してるんだそうです。ハリーはハグリッドに従いて小屋を出ました。

バーノン叔父さんが借りた船は嵐で底を水浸しにしてそこにありました。そう一艘船があるのかと見回しながらハリーが「どうやってここに来たの?」と訊くとハグリッドは「飛んで来た」と答えました。しかし帰り道は・・・

ハリーを連れ出したので魔法はもう使えない事になっている。だからバーノン叔父さんが借りたこの船で帰らなくてはならないのだそうです。こうして2人は船に乗り込みました。がしかし漕ぐちゅうのも癪だという事で・・・

ハリーは魔法が見たくてウズウズしていたので「急ぐ事にするか。ホグワーツではバラさんでくれよ」と言うハグリッドに「もちろんだよ」と答えました。ハグリッドはピンクの傘を取り出すと船べりを傘で二度叩きました。

すると船は滑るように岸に向かったのでした。

3-2.初めてのロンドン
起きがけにハリーがソーセージを食べている時ハグリッドはグリンゴッツは小鬼が経営しているから、銀行強盗なんて狂気の沙汰とか何かをしまっておくのには多分ホグワーツ以外では世界一安全な場所などと話していました。

そこでハリーが「グリンゴッツを襲うのはどうして狂気の沙汰なの?」と訊くとハグリッドは「呪いに呪縛だな」と答えました。何でも噂では重要な金庫はドラゴンが守っているのだそうです。さらには道に迷うんだそうです。

グリンゴッツはロンドンの地下数百キロの所にある。地下鉄より深い。何とか欲しい物を手に入れても迷って出て来れなければ餓死をしてしまうとハグリッドは言うのです。ハグリッドが新聞を読み始めてしまったので・・・

ハリーは黙って今聞いた事を考えていました。新聞を読む間は邪魔されたくないものという事をハリーはバーノン叔父さんから学んでいました。しかし質問したい事が山のようにあったので黙っているのはとても辛かったのです。

するとハグリッドが新聞のページをめくりながら「魔法省がまた問題を起こした」と呟きました。ハリーが思わず「魔法省なんてあるの?」と訊くとハグリッドは当然ダンブルドアを大臣にと請われたのだかホグワーツを・・・

離れるわけがない。そこでコーネリウス・ファッジなんてのが大臣になった。あんなにドジな奴も珍しい。毎朝ふくろう便を何羽も出してダンブルドアにしつこくお伺いを立てているそうです。魔法省と聞いてハリーが・・・

一体何する所なの?と訊くとハグリッドは「一番の仕事は魔法使いや魔女があちこちにいるんだって事をマグルに秘密にしておく事だ」と答えました。ハリーがさらに「どうして?」と訊くとハグリッドはこう答えたのでした。

「どうしてってかって?そりゃお前。みんなすぐ魔法で物事を解決したがるようになろうが。我々は関わり合いにならんのが一番いい」

そうこうしている内に船は港の岸壁に到着しました。ハグリッドは新聞をたたんで2人は石段を登って道に出ました。歩きながらハリーとハグリッドはグリンゴッツにいるらしいというドラゴンの話題で花を咲かせたのでした。

地下鉄の駅に着くとハグリッドは「マグルの金は分らん」と言って、ハリーに紙幣を渡して2人分の切符を買わせました。港から駅に来る途中もそうだったのですが、ハグリッドの行動は普通の人とは全く乖離したものでした。

パーキングメーターのような極々当たり前の物を指差し大声で「あれを見たか?マグルの連中が考える事と来たら」と言ってみたり、電車で2人分の席を占領してカナリア色のサーカスのテントのような物を編み始めたり・・・

改札口が小さくてつっかえたり席が狭いだの電車が遅いと文句を言ったりしました。そんな移動中の電車の中でハリーは昨夜は気づかなかった2枚目の紙を見て思わず「こんなのが全部ロンドンで買えるの?」と訊くと・・・

ハグリッドは「どこで買うか知ってればな」と答えました。こうしてハリーは初めてロンドンに足を踏み入れる事になったのです。

3-3.漏れ鍋そしてダイアゴン横丁へ
駅の外に出るとそこは様々な店が建ち並ぶにぎやかな通りでした。ハグリッドは大きな体で悠々と人込みを掻き分けハリーはその後ろに従いて行くだけでした。本屋の前を通って楽器店にハンバーガー店さらには映画館と・・・

数々の店の前を通り過ぎました。がしかしごく普通の人々で賑わうごく普通の街でした。この足の下の何キロもの地下に魔法使いの金貨の山が埋められているのだろうか?呪文の本や魔法の箒を売る店が本当にあるのだろうか?

ハグリッドの話は始めから終わりまで信じられないような事ばかりでした。しかしそれでも何故かハリーは「ハグリッドの言う事なら信用できる」と思ったのでした。やがてハグリッドは「ここだ」と言うと立ち止まりました。

「漏れ鍋-有名な所だ」

小さくて薄汚れたパブでした。ハグリッドに言われなかったらきっと見落としていたでしょう。足早に道を歩く人たちもその両隣にある本屋とレコード店に目を移すだけて見ようともしません。ひょっとしたしたらこれは・・・

ハグリッドと自分にしか見えないのでは?と思い始めた頃にハグリッドがハリーを中へと促したのでした。入って行くとその「漏れ鍋」は有名な所にしては暗くてみすぼらしい雰囲気の店でした。ところがそこでハリーは・・・

「何と。こちらが・・・いやこの方が」

店のバーテンはこう言うとハリーの方をじっと見ました。ここでハリーは出会った直後にハグリッドに言われていた「お前さんは有名なんだよ」という言葉を実感させられる事になったのでした。やがてパブにいた全員が・・・

一斉に立ち上がるとハリーに握手を求めて来ました。ディーダラス・ディグルなどはハリーが「僕あなたに会った事があるよ。お店で一度僕にお辞儀してくれたよね」と言うと周囲を見回し狂喜乱舞して喜ぶほどだったのです。

ハグリッドはパブを通り抜けて壁に囲まれた小さな中庭にハリーを連れ出しました。ゴミ箱と雑草が数本生えているだけの所でした。ハグリッドはゴミ箱の上の壁のレンガを数えていました。どうやら確認ができたようでした。

「よしと。ハリー下がってろよ」

ハグリッドは傘の先で壁を三度叩きました。すると叩いたレンガが震えてその次にはクネクネと揺れました。そして真ん中に小さな穴が現れたと思ったら、その穴がどんどん広がってハグリッドでさえ十分に通れるほどの・・・

アーチ形の入口が出来上がったのです。その向こうには曲がりくねった石畳の通りが先が見えなくなるまで続いていたのでした。ハリーが驚いているのを見てハグリッドは顔に満面の笑顔を浮かべていました。そここそが・・・

ダイアゴン横丁だったのです。

今日の最後に
何分にもハリーは1才3ヵ月の時に両親をヴォルデモートに殺害されてマグルのダーズリー夫妻に育てられたので、本人は「これは初めて」と思っていても「実は初めてじゃなかった」という事が沢山あるというわけなんですよね。

例えば初めての飛行訓練授業の時にマクゴナガル先生に「箒に乗ったのは初めてなんでしょう?」と問われて頷いています。しかし実際にはハリーは1才の誕生日にシリウスからおもちゃの箒を貰って乗った経験があったのです。

さらにハリーは小学生時代に「学校の屋根事件」というのを起こしています。いつものようにダドリー軍団に追いかけられて食堂の外にあった大きな容器の陰に飛び込もうとしたら次の瞬間には食堂の屋根の煙突の上に・・・

腰掛けていたんだそうです。これはこの時ハリーは生まれて初めて「姿くらまし」をしたというわけです。このようにしてハリーの場合は「初めてだと思っていたら実は初めてではなかった」という例が数々ありますが・・・・

そんな事なので私はついつい「本当に初めてなのかな?」と疑ってしまうんですよね。けれども生まれた当時のハリーを取り巻く状況を改めて考えてみるとハリーがロンドンに行ったのは今回が初めてだと私はそう思いますね。
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