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トレローニー先生の予言が的中して(?)ハーマイオニーは辞めてしまったので「占い学」の授業は翌年度からはハリーとロンの2人が引き続き受ける事になりました。ハリーとてハーマイオニーの言う通りで「トレローニー先生はインチキだ」との結論をとっくに出していたのですが・・・(全3項目)

3-1.今年は2人で
こうしてトレローニー先生の予言通り(?)イースター休暇直前にハーマイオニーが永久に去ったので、翌年度からはハリーとロンの2人で「占い学」の授業に出るという事になりました。梯子を上って2人が部屋に入ると・・・

暖炉から立ち昇るあの甘ったるい匂いがムッと鼻を突きました。いつものようにカーテンは締め切られていました。円形の部屋はスカーフやショールで覆った無数のランプから出ている赤い光でぼんやりと照らされていました。

他の生徒は既に座っていたのでハリーとロンはその間を縫って歩き一緒に小さな丸テーブルに着きました。するとそれを待っていたかのようにハリーのすぐ後ろで突然霧のかかったような声で「こんにちは」と言ったのが・・・

突然だったのでハリーは飛び上がりました。細い体に巨大なメガネが顔に不釣合いなほど目を大きく見せていました。ハリーを見る時に必ず見せる毎度お馴染みの悲劇的な目つきでトレローニー先生がハリーを見下ろしています。

先生は哀しげにハリーに「坊や、何か心配してるわね」と言って来ました。何でもトレローニー先生の「心眼」はハリーの平気を装った顔の奥にある悩める魂を見透しているのだそうです。気の毒な事にハリーの悩み事は・・・

根拠のない物ではないんだそうです。先生が言うにはハリーの行く手には困難が見える。本当に大変な。ハリーの恐れている事は可哀想な事に必ず起こるし、しかもおそらくはハリーが思っているより早く起こるとの事でした。

先生の声はぐっと低くなり最後はほとんど囁くようでした。ロンはやれやれという目つきでハリーを見ました。一方ハリーは硬い表情のままでロンを見ました。トレローニー先生は2人のそばをスイーッと通り暖炉の前の・・・

ヘッドレストがついた大きな肘掛椅子に座って生徒たちと向かい合いました。トレローニー先生を崇拝するラベンダー・ブラウンとパーバティ・パチルは先生のすぐ近くのクッション椅子に座っていました。そして今学期・・・

「占い学」で学ぶのは?

3-2.苛立つトレローニー先生
今年は「星を学ぶ時が来た」のだそうです。惑星の動きそして天体の舞のステップを読み取る者だけに明かされる神秘的予兆。人の運命は惑星の光によってその謎が解き明かされその光は混じり合い。しかしハリーは話を・・・

ハリーは他の事を考えていて先生の話を聞いていませんでした。香を焚き込めた暖炉の火でいつも眠くなりボーッとなるのです。しかもトレローニー先生の占いに関する取り止めのない話はハリーを夢中にさせた事がありません。

「あなたの恐れている事は可哀想に必ず起こるでしょう」

それでも先生がたった今言った「この言葉」がハリーの頭に引っかかっていました。ハーマイオニーの言う通りだ。ハリーはイライラしながら考えました。トレローニー先生はインチキだ。ハリーは今何も恐れてはいませんでした。

強いて言うなら「シリウスが捕まってしまったのでは?」と恐れていました。しかしだからと言ってトレローニー先生に何が判るというのか?トレローニー先生の占いなんて当たればおなぐさみの当て推量といった感じで・・・

何となく不気味な雰囲気なだけの物だとハリーはとっくにそういう結論を出していました。ただし唯一の例外は先学期末の試験の時でした。ヴォルデモートが再び立ち上がると予言したのです。これはダンブルドアさえも・・・

ハリーの話を聞いた時あの恍惚状態は本物だと考えたのです。ところがロンに「ハリー!」と名前を囁かれてハリーは不意を衝かれ「えっ?」と言うと周囲をキョロキョロと見回しました。生徒全員がハリーを見つめていました。

ハリーはきちんと座り直しました。暑かったので自分だけの考えに没頭してうとうとしていたのです。ハリーが自分の言葉に聞き惚れていなかったのが明白だったためトレローニー先生の声は微かにイライラしていたのでした。

「坊や、あたくしが申し上げましたのはね。あなたが間違いなく土星の不吉な支配の下で生まれたという事ですのよ」

ハリーが「何の下にですか?」と訊くとトレローニー先生は「土星ですわ。不吉な惑星サターン!」と答えました。この宣告でもハリーに止めを刺せないためトレローニー先生の声のイライラが今度はあからさまになっていました。

念を押すようにトレローニー先生は「あなたの生まれた時。間違いなく土星が天空の支配宮に入っていたと。そう申し上げていましたの」さらに先生はハリーの黒い髪に貧弱な体つきに幼くして悲劇的な損失を指摘すると・・・

「間違っていないと思いますが。ねえあなた真冬に生まれたでしょう?」

ハリーが「いいえ。僕7月生まれです」と答えると他の誰よりもハリーの誕生日を知り抜いているロンは笑いをごまかすために慌ててゲホゲホと咳をしました。言った本人が真剣なだけになおさら面白いというわけなんですよね。

3-3.最初の授業でいきなり
トレローニー先生にとってはもちろん決してそうではなかったんでしょうが、ハリーへの脅しが空振りに終わった後生徒たちはそれぞれ複雑な円形チャートを渡され自分が生まれた時の惑星の位置を書き込む作業をしていました。

年代表を参照したり角度の計算をするばかりの面白くもない作業でした。暫くしてハリーが自分の羊皮紙を見て顔をしかめながら「海王星が2つもある。そんなはずないよね?」と言いました。するとそれを聞いてロンが・・・

トレローニー先生の謎めいた囁きを口真似して「海王星が2つ空に現れる時。それはメガネをかけた小人が生まれる確かな印ですわ」と冗談を飛ばしたのでした。2人のすぐそばで作業をしていたシェーマスとディーンは・・・

声を上げて笑いました。がしかしラベンダー・ブラウンの興奮した叫び声で掻き消されてしまいました。何でも星位のない惑星が出て来たんだそうです。一体この星は?というラベンダーの問いに対しトレローニー先生は・・・

「冥王星。最後尾の惑星ですわ」

トレローニー先生が星座表を覗き込んでこう答えました。すると今度はそれを受けてロンが「ドンケツの星か。ラベンダー。君のドンケツちょっと見せてくれる?」という下品なジョークを飛ばしました。ところがそれが・・・

運悪くトレローニー先生の耳に入ってしまいました。多分そのせいで授業の終わりにはどさっと宿題が出ました。これから1ヵ月間の惑星の動きがどういう影響を与えるか自分の星座表に照らして詳しく分析しろとの事でした。

「来週の月曜日にご提出なさい。言い訳は聞きません!」

いつもの霞か雲かのような調子とは打って変わってまるでマクゴナガル先生のようなきっぱりとした言い方でした。階段を下りて夕食を取るために大広間に向かいながらロンは「あのババァめ」と毒づいていました。さらに・・・

「マジで週末一杯かかるぜ」とボヤく事しきりでした。一方ハーマイオニーが受けて来た「数占い学」のベクトル先生は宿題を出さなかったんだそうです。それを聞いてロンは自分が原因だったのに不機嫌にこう言ったのでした。

「じゃ、ベクトル先生バンザーイだ」

今日の最後に
「あなたの恐れている事は必ず起こるでしょう」授業の冒頭でトレローニー先生にこう言われてハリーが脳裏に思い浮かべたのは「シリウスが捕まってしまったのでは?」という事でした。しかしトレローニー先生の方は・・・

ハリーとは全く違う事を考えていたんですよね。当然トレローニ先生はハリーが恐れていた事は「自分が死ぬ事」と考えていたと私はそう思いますね。つまりハリーとトレローニー先生の思いは先生にとっては残念な事に・・・

ものの見事にすれ違っていたというわけなんですよね。
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