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さて!実は最近コメントで「好きな登場人物は誰ですか?」と訊かれる機会が多いので、今日から4週間に渡って私の好きな人物の名場面を各回1つずつ取り上げて掘り下げてみる事にしました。今週は言わずもがなの「この人」です。ハリーが初めて会ったのは3年生の新学期初日のホグワーツ特急でした。(全3項目)

3-1.ホグワーツ特急にて、その1
数々の懸念や心配事を抱えるのはいつもの事なんですが、今年度ハリーは早くも夏休みの最終日にそれを持つ事になったのです。脱出する事は不可能と言われていた魔法界の監獄アズカバンからシリウス・ブラックという・・・

魔法使いが脱獄したとの事でした。しかもその人物はハリーの命を狙っていると言うのです。ロンとハーマイオニーにその事を話そうとしてハリーが空いたコンパートメントを探していると最後尾の車両に乗っていたのが・・・

見知らぬ客はあちこちに継ぎの当たった相当にみすぼらしいローブを着ていました。窓際の席で1人ぐっすりと眠っています。ロンの「この人誰だと思う?」の問いにハーマイオニーが即座に「ルーピン先生」と答えたのでした。

「どうして知ってるんだ?」と言うロンにハーマイオニーは男の頭上の荷物棚を指差し「カバンに書いてあるわ」と言葉を返しました。1時になると毎年恒例の食べ物を積んだカートを押して魔女が現れました。がしかし・・・

「この人を起こすべきかなぁ?」

ルーピン先生の方を顎で指してロンが戸惑いつつ「何か食べたほうがいいみたいに見えるけど」と言うとハーマイオニーがそばに行って呼びかけました。しかしルーピン先生は身じろぎもしません。するとカートの魔女が・・・

「大丈夫よ。嬢ちゃん」

大きな魔女鍋スポンジケーキをハリーに渡しながらカートの魔女が言うにはルーピン先生が目を覚ました時にお腹が空いているようなら自分は一番前の運転手の所にいるから心配いらないとそう言うのです。そしてこの後・・・

ルーピン先生が目を覚ましたのは?

3-2.ホグワーツ特急にて、その2
カートの魔女のおばさんがコンパートメントの引き戸を閉めた時ロンがこっそりと「この人眠ってるんだよね?つまり死んでないよね。ね?」と訊くとハーマイオニーはハリーがよこしたケーキを取りながらこう言ったのでした。

「ないない。息をしてるわ」

汽車がさらに北へ進むと雨も激しさを増しました。やがて通路と荷物棚にランプが点りました。汽車はガタゴトと揺れ雨は激しく窓を打ち風は唸りを上げました。それでもなおルーピン先生は眠り続けていました。そして・・・

ホグワーツ特急が速度を落とし始めたのでロンが「腹ペコだ。宴会が待ち遠しい」と言うとハーマイオニーが時計を見ながら「まだ着かないはずよ」と言いました。それを聞いてロンが「じゃ何で止まるんだ?」と訊くと・・・

列車は完全に停止しました。さらには何の前触れもなく明りが一斉に消えて真っ暗闇になりました。ハリーたち3人のいるコンパートメントにジニーとネビルも加わりちょっとした騒ぎになってしまいました。そのため・・・

「静かに!」

突然しわがれ声がしました。ルーピン先生がついに目を覚ましたようです。先生がいる奥の方で何かが動く音をハリーは聞きました。みんなが黙ると柔らかなカチリという音の後灯りが揺らめきコンパートメントを照らしました。

ルーピン先生は手の平一杯に炎を持っているようでした。炎が先生の疲れたような灰色の顔を照らしていました。その中で目だけが油断なく鋭く警戒していました。ルーピン先生はハリーたちに「動かないで」と言うと・・・

ゆっくりと立ち上がり手の平の灯りを前に突き出しました。先生が辿り着く前に扉がゆっくりと開きました。そこに立っていたのはマントを着た天井までも届きそうな黒い影でした。顔はすっぽりと頭巾で覆われていました。

その頭巾に覆われた得体の知れない何者かがガラガラと音を立てながらゆっくりと長く息を吸い込みました。まるでその周囲から空気以外の何かを吸い込もうとしているかのようでした。するとハリーの身に異変が起きたのです。

何も見えない。ハリーは冷気に溺れて行きました。まるで耳の中に水が流れ込むような音がしました。下へ下へと引き込まれて行く。唸りが段々大きくなる。するとどこか遠くから叫び声が聞こえて来ました。その声は・・・

ぞっとするような怯えた叫び。哀願の叫びでした。誰か知らないその人をハリーは助けたかった。腕を動かそうとしました。がしかしどうにもならない。濃い霧がハリーの周囲にハリーの体の中に渦巻いています。そして・・・

「ハリー!ハリー!しっかりして」
「う、うーん?」

誰かがハリーの頬の叩いています。ハリーが目を開けると体の上にランプがありました。ホグワーツ特急は再び動き出し車内はまた明るくなっていました。ロンとハーマイオニーが脇に屈み込みネビルとルーピン先生が・・・

覗き込んでいるのが見えました。ハリーはとても気分が悪かった。鼻のメガネを押し上げようと手を当てると顔に冷や汗が流れていました。扉の方をチラッと見ると頭巾の生き物は消えていました。するとルーピン先生は・・・

パキッという大きな音でその場にいた全員が飛び上がりました。ルーピン先生が巨大な板チョコを割っていました。先生は特別大きい一切れを渡すとハリーに「食べるといい。気分が良くなるから」と言いました。そして・・・

他のみんなにもチョコレートを配ると「私は運転士と話して来なければ。失礼」と言って通路へと姿を消したのでした。

3-3.何故この場面なのか?
当サイトでは折りある毎に「ハリーは極めて優秀な開心術士である」と指摘しています。さらにはリーマス・ルーピンも同様に開心術に長けているというわけです。ハリーたちは学校に到着してから知った事なんですが・・・

ルーピン先生が一旦姿を消したのはハリーが倒れた事をふくろう便で学校に知らせるためだったのです。あと10分でホグワーツに着く。ハリー大丈夫かい?と声を掛けられても、ハリーは何故ルーピン先生が自分の名前を・・・

もう既に知っているのか?その理由を訊きませんでした。それはハリーにルーピン先生の双方が開心術に長けているので「何故自分の名前をもう既に知っているのか?」その理由を知る事など造作もないというわけなんですよね。

吸魂鬼が現れた時ルーピン先生は「シリウス・ブラックをマントの下に匿っている者は誰もいない。去れ」と言っています。この時ルーピン先生はハリーにロンにハーマイオニーさらにはジニーとネビルの心を読んだので・・・

即座に「そんな事をしている者はここにはいない」と断言する事ができたというわけです。さらにこの場面で興味を引くのはルーピン先生がハリーたちに巨大な板チョコを割って配っているという事です。当サイトでは・・・

開設してすぐの頃に「リーマス・ルーピン甘党説」というのを発表しています。ルーピン先生は決して吸魂鬼の襲来に備えてトランクに巨大な板チョコを入れていたわけではなく甘党だったので甘いお菓子の1つや2つは・・・

常に常備しているというわけなんですよね。

今日の最後に
ルーピン先生はハリーの事を初対面の時にいきなりファースト・ネームで呼んでいますよね。当サイトではこの件についても「ルーピン先生はハリーに会ったら最初からそうするつもりだった」との説を発表しているんですよね。

それは当然ジェームズの忘れ形見だからというわけです。おそらくルーピン先生にしてみればホグワーツ特急で目覚めてみたら、目の前にいきなりハリーがいたというのは予想外の事で大変うれしかったと私はそう思いますね。

したがって表向きの態度とは裏腹に「ハリー大丈夫かい?」と言う時のルーピン先生の気持ちは相当弾んでいたと私はそう考えています。(笑)
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