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「日刊予言者新聞」がハリーの事を「選ばれし者」などと書き立てて褒めそやしたため、大勢の女子生徒たちがハリーにスラグホーンのクリスマス・パーティに連れて行ってもらおうと必死になりました。ところがハリーがパートナーに選んだのは当の本人もびっくり仰天の意外な人物だったのです。(全3項目)

3-1.クリスマス休暇直前、その1
どっちに転んでもハリーにとっては迷惑行為以外の何物でもありませんでした。良くも悪くも「日刊予言者新聞」の報道姿勢はハリーの周囲の環境を大きく変動させる事になったのです。ハリーが6年生になった時には・・・

予言者新聞がハリーの事を「選ばれし者」などと書き立てて褒めそやしたため、女子生徒たちは何とかハリーにスラグホーンのクリスマス・パーティに誘ってもらおうと必死になったのです。そこで特に熱心な10人ほどが・・・

クリスマス休暇に入る2日前でスラグホーンのパーティが行われる前日の事でした。ハーマイオニーが図書室に来る前に寄った女子トイレで女の子たちがハリーに気づかれずに惚れ薬を盛る戦術を話し合っていたんだそうです。

「どうして取り上げなかったんだ?」と詰め寄るハリーにハーマイオニーは「あの人たち、トイレでは薬を持っていなかったの」と蔑むように答えました。特にロミルダ・ベインは本気のようなので注意しなさいとの事でした。

当時のハリーの気持ちをさらに落ち込ませていたのがロンとハーマイオニーが仲違いしている事でした。今学期最後の「変身術」の授業は人の変身という非常に難しい課題を始めたばかりで自分の眉毛の色を変える練習を・・・

鏡の前でしていました。どうやったものやら?ロンの1回目は惨憺たる結果で見事なカイザル髯が生えてしまいました。ハーマイオニーは薄情にもそれを笑いました。ロンはその復讐にマクゴナガル先生が質問をすると・・・

ハーマイオニーが椅子に座ったまま上下にピョコピョコする様子を残酷にも正確に真似して見せました。ラベンダー・ブラウンとパーバティ・パチルは面白がりました。がしかしハーマイオニーは涙がこぼれそうになりました。

終業ベルが鳴った途端ハーマイオニーは学用品を半分も残して教室から出て行ってしまいました。今はロンよりハーマイオニーのほうが助けを必要としていると判断したハリーはハーマイオニーが残した荷物を掻き集めて・・・

ハーマイオニーを追ったのでした。

するとそこにいたのが・・・

3-2.クリスマス休暇直前、その2
ハリーがようやく追いついた時ハーマイオニーは下の階の女子トイレから出て来る所でした。ルーナ・ラブグッドがその背中を叩くともなく叩きながら付き添っていました。ルーナは「ああハリー、こんにちは」と言うと・・・

「あんたの片方の眉、まっ黄色になってるって知ってた?」

ハリーは「やあルーナ」と挨拶をするとハーマイオニーに忘れて行った教科書を差し出しました。ハーマイオニーは声を詰まらせながら受け取り急いで横を向いて羽根ペンで目を拭っていた事を隠そうとしました。そして・・・

「ありがとうハリー。私もう行かなくちゃ」

ハリーが慰めの言葉をかける間も与えずハーマイオニーは急いで去って行きました。もっともハリーとてかける言葉があるというわけではありませんでした。するとルーナが「ちょっと落ち込んでるみたいだよ」と言いました。

最初ルーナは「嘆きのマートル」がいるのかと思ったそうです。ロンの事を口にしていたんだそうです。そこでハリーはルーナに「喧嘩したんだよ」と答えました。2人で廊下を歩きながらルーナはロンの事をこう評しました。

「ロンて時々とっても面白い事を言うよね?」

「だけどあの人ちょっと酷いとこがあるな。あたし去年気がついたもン」

「そうだね」とハリーは言いました。ルーナは言いにくい真実をすばりと言ういつもの才能を発揮しました。ハリーは他にルーナのような人に会った事はありませんでした。ハリーが「今学期は楽しかった?」と訊くと・・・

ルーナは「まあまあ」だと答えました。やはりダンブルドア軍団の活動がなくなって少し寂しかったんだそうです。それでもジニーがよくしてくれたんだそうです。この間は「変身術」のクラスで2人の男子がルーナの事を・・・

「おかしなルーニー」って呼んだ時にジニーが辞めさせてくれたとの事でした。そこでハリーの口から止める間もなく唐突に言葉が口を衝いて出て来ました。まるで他人が話しているかのようにハリーは自分の言葉を聞きました。

「今晩僕と一緒にスラグホーンのパーティに来ないか?」

ルーナは驚いて飛び出した目をハリーに向けました。そしてハリーは自分がどういうつもりでルーナをスラグホーンのクリスマス・パーティに誘うのかをはっきりさせておかなくてはいけないとそう思いました。そこで・・・

昨日の記事でも言ったようにヨーロッパではクリスマス・パーティに誘うという事は「付き合って欲しい」つまり「彼氏・彼女になって欲しい」という事になります。そこでハリーは単なる友達として来て欲しいと言ったのです。

しかしハリーは既に言葉の最後に「もし気が進まないなら」と付け加えるなどルーナが「行きたくない」と答える事を期待していました。しかしルーナはこれまで見せた事がない笑顔を見せてハリーの申し入れを快諾しました。

それはルーナは今までパーティなどという華やかな行事に誘ってもらった経験など全くなかったからです。だから「単なる友達」でも何でもいい。周囲では何とかハリーに誘ってもらおうと女子生徒たちの思惑や策略が・・・

うごめいていました。しかしルーナは無欲でその座を射止めたというわけなんですよね。

3-3.何故この場面なのか?
そんなわけでロミルダ・ベインを先頭に「何とかハリーにスラグホーンのクリスマス・パーティに連れて行ってもらいたい」と多くの女子生徒が必死になりました。ところがハリーのパートナーになったのはルーナだったのです。

話が決まった時2人の頭上のシャンデリアにピーブズが逆さまにぶらさがっていたため「ハリー・ポッターがルーナ・ラブグッドをスラグホーンのクリスマス・パーティに連れて行く」という事が学校中に知れ渡ったようでした。

その晩8時にハリーが待ち合わせの場所に指定していた玄関ホールに行くと尋常でない数の女子生徒がうろうろしていました。そしてハリーがルーナに近づくのを恨みがましく見つめていました。その時のルーナの服装は・・・

ルーナはスパンコールのついた銀色のローブを着て見物人の何人かがそれをクスクス笑っていました。しかしその他はルーナはなかなか素敵でした。それと言うのもルーナはオレンジ色の蕪のイヤリングをつけていませんでした。

さらにバタービールのコルク栓を繋ぎ合わせたネックレスも雑誌「ザ・クィブラー」の付録の「めらめらメガネ」もかけていませんでした。つまりハリーにとってはルーナが普通の格好をしている事が何よりうれしかったのです。

パーティ会場のスラグホーンの部屋に向かいながらハリーが「吸血鬼が来る予定だって、君聞いてる?」と言うとルーナが返す言葉で「ルーファス・スクリムジョール?」と魔法大臣の名前を言うのでハリーは驚かされました。

ルーナは当たり前という顔で「あの人は吸血鬼」と言いました。何でもスクリムジョールが大臣になった時ルーナのお父さんが記事を書いたんだそうです。しかし魔法省の誰かが手を回して発行させないようにしたのだそうです。

「あんた闇祓いになるべきじゃないと思うな。闇祓いってロットファングの陰謀の一部だよ。みんな知っていると思ったけどな。魔法省を内側から倒すために闇の魔術と歯槽膿漏とか組み合わせて色々やっているんだもン」

この日のルーナの最高傑作はハリーが卒業後の進路として「闇祓い」を希望しているとルーナが知った時のこの言葉でした。当然ルーナは大真面目に言ったのですがハリーは吹き出して蜂蜜酒を半分鼻から飲んでしまいました。

ハリーは「このためだけでもルーナを連れて来た価値があった」と思ったのでした。多くの女の子が強く願っていたのに「そんな事は一度も考えなかった」というルーナがハリーに誘われてスラグホーンのパーティに出席をした。

この落差の激しさが堪らない面白さというわけなんですよね。

今日の最後に
ルーナがハリーに誘われてスラグホーンのクリスマス・パーティに出席するきっかけになったのが「女子トイレでハーマイオニーに付き添っていた」というのもとても面白いと私は思いますね。ルーナとハーマイオニーは・・・

当初ハーマイオニーはルーナのお父さんが発行している雑誌「ザ・クィブラー」の事をクズ呼ばわりしたり「証拠のない物しか信用しないらしい」などと言ってルーナの事を相当辛辣に批判していました。ところがそれが・・・

ハーマイオニーの存在が「初めてクリスマス・パーティに出席する」という幸運をルーナに導いたのです。それはハリーにとってもハーマイオニーにとってもそしてルーナにとっても皮肉な巡り合せという事になりましたよね。
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