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数々のそれも尋常でない障害を乗り越えてハリーたちはようやく魔法省に来る事ができました。ところが夢の中に出て来た棚にガラス球が沢山あるその部屋にシリウスの姿がないのです。さらにそのガラス球の1つをハリーが手にするとハリーたちの周りには・・・(全3項目)

3-1.セストラルでロンドンへ
クリーチャーが玄関ホールに姿を消して行くのと時を同じくしてハリーは頭のてっぺんに鋭い痛みを感じました。そして炎の中をぐいぐいと引き戻されて行くのも感じました。ハリーを引っ張っていたのはアンブリッジでした。

アルバス・ダンブルドアなのか?それとも半人間のハグリッドか?アンブリッジはハリーに「誰と話そうとしていたの?」と激しく問い詰め始めました。ハリーが唸るように「誰と話そうが関係ないだろう」と答えると・・・

アンブリッジはハリーは自発的に話すチャンスを断った。強制するしか手はないと言ってドラコ・マルフォイにここにスネイプを連れて来るよう命じたのでした。ここでハリーは「自分は何て馬鹿だったんだろう」と思いました。

不死鳥の騎士団のメンバーがまだホグワーツに残っていた!しかしそのスネイプが来たからといってアンブリッジが目の前にいる今の状況では「全てが万事解決」という事にはなりませんでした。スネイプは行ってしまいました。

「白状しないとハリー。どうせこの人はあなたから無理やり聞き出すじゃない。何で・・・何で頑張るの?」

「磔の呪い」なら舌も緩むだろうとアンブリッジが言うとハーマイオニーはこう言って泣き出しました。しかしハリーはハーマイオニーが両手に顔を埋めて激しく啜り泣いているのに一滴も涙を流していない事に気づいたのです。

アンブリッジを城の外に誘い出すためのハーマイオニーの一世一代の大芝居でした。空を切って1本の矢が飛んで来ました。そしてドスッと恐ろしげな音を立ててハーマイオニーの頭上の木に突き刺さりました。現れたのは?

アンブリッジは小さく悲鳴を上げハリーを盾にするように自分の前に押し出しました。ハリーはそれを振り解き周りを見ました。四方八方から弓矢を構えたケンタウルスの集団がやって来ました。アンブリッジはと云えば・・・

恐怖でヒーヒーと小さく奇妙な声を上げていました。ハリーが横目で見るとハーマイオニーはにっこりと勝ち誇った笑顔を浮かべていたのでした。アンブリッジは殺気立ったケンタウルスたちに連れ去られて行ったのでした。

そしてハリーとハーマイオニーはこの後駆けつけて来たロンにジニーにネビルとルーナ・ラブグッドの4人と共に死を見た事のある者にしか見えないというセストラルに乗ってシリウスを助けにロンドンに向かったのでした。

3-2.謎のガラス球
ところがいざ魔法省に到着してハリーが夢に見た棚にガラス球が沢山あるその部屋に入ってみるとシリウスの姿はどこにもないのです。何故ここにシリウスがいないのか?ハリーには理解できませんでした。するとロンが・・・

ハリーは当初ロンの言おうとしている事を聞きたくありませんでした。自分が馬鹿だったと言われたくなかったしホグワーツに帰るべきだとも言われたくはありませんでした。しかしロンが言った言葉はハリーにとっては・・・

意外な「これを見た?」というものでした。シリウスがここにいたという手がかりに違いないと思いハリーはみんなが立っている所へ大股で戻りました。するとロンは棚にある埃っぽいガラス球を見つめているだけだったのです。

ここにハリーの名前が書いてあるとロンは言うのです。ロンが指差すその先には長年誰も触れなかったようで随分と埃を被っていましたが、内側からの鈍い灯りで光る小さなガラス球がありました。ハリーは前に進み出ました。

確かにそのガラス球の下の棚に貼られている黄色味を帯びたラベルにはハリーの名前が書いてありました。ロンは不安げに「これ何だろう?こんな所に一体何で君の名前が?」と言いました。同じ棚の他のラベルを見ても・・・

ロンは当惑したように「僕のはここにないよ。僕たちの誰もここにはない」と言いました。つまりここに名前があるのはハリーだけというわけです。ハリーがガラス球に手を伸ばすとハーマイオニーが鋭くこう言ったのでした。

「ハリー、触らないほうがいいと思うわ」

それに対してハリーは「どうして?これ僕に関係のある物だろう?」と言いました。ネビルもハリーに「触らないで」と言いました。もうこれ以上のハラハラには耐えられない。つまり触れば何かが起ると恐れているようでした。

少し無謀な気持ちになりハリーはその埃っぽいガラス球の表面を指で包み込みました。冷たいだろうと思っていたらそうではありませんでした。逆に何時間も太陽の下に置かれていたようでした。劇的な事が何か起って欲しい。

この長く危険な旅がやはり価値あるものだったと思えるようなわくわくする何かが起って欲しい。そう期待し願いもしながらハリーはガラス球を棚から下ろしてじっと見つめました。しかし全く何事も起こりはしませんでした。

しかしある意味では・・・

ネビルの言う事が正しかったのです。

「よくやったポッター。さあこっちを向きたまえ。そうらゆっくりとね。そしてそれを私に渡すのだ」

3-3.渡す寸前に
どこからともなく黒い影が現れ右も左もハリーたちの進路を断ちました。ジニーが恐怖に息を呑みました。二倍もの敵に囲まれている。ハリーが「シリウスはどこにいるんだ?」と訊くと死喰い人が数人声を上げて笑いました。

「現実と夢との違いが判ってもよい頃だなポッター。さあ予言を渡せ。さもないと我々は杖を使う事になるぞ」

ルシウス・マルフォイにこう言われてハリーは胃が締めつけられる思いでした。もし本当にシリウスがここにいないのなら自分は友達を犬死させる事になる。しかし死喰い人は攻撃して来ませんでした。それはハリーが・・・

その手に握っているガラス球が欲しかったからです。みんなを生きてここから帰したい!ハリーがその策を思いついたのはハリーがヴォルデモートの名前を口にした時でした。ベラトリックス・レストレンジがハリーに・・・

「不敵にもあの方のお名前を口にするか?」

ハリーが自分は平気で言える。そう言って「ヴォル-」と名前を言いかけるとベラトリックスは汚らわしいその唇で、あの方のお名前を口にするでないと言ってハリーを攻撃して来ました。しかしルシウス氏がその閃光を・・・

屈折させて逸れた閃光は棚に当たってガラス球が何個か粉々になりました。その時ハリーは「棚を壊してその混乱に乗じて逃げる」という方法を思いつきました。5人の呪文が5つの方向に放たれ6人の逃走劇が始まったのでした。

しかし1人倒れ2人倒れ数々のトラブルにも巻き込まれ最後に残ったのはハリーとネビルの2人だけでした。ハリーはみんなから死喰い人を引き離そうと1人逃げました。ところがハリーは10人の死喰い人に追い詰められて・・・

そこにネビルが来てしまったのです。死喰い人たちはネビルを人質に取ってネビルに「磔の呪文」をかけハリーに「予言を渡すか?それとも可愛い友が苦しんで死ぬのを見殺しにするか?」と言ってハリーにガラス球を・・・

渡すようにと言って来ました。もはや考える余地はありませんでした。がしかし握り締めた手の温もりで熱くなっていた予言球をハリーがルシウス・マルフォイに差し出したその瞬間に扉が開いて5人が駆け込んで来たのでした。

それはルーピンにマッドアイ・ムーディにトンクスにキングズリー・シャックルボルトそしてシリウスの5人だったのです。

今日の最後に
アンブリッジが目の前にいる今のこの状況では「シリウスがヴォルデモート卿に捕まって魔法省の神秘部にいる」と言うわけにはいきません。そこでハリーはスネイプにこう言ってシリウスが捕まった事を知らせようとしました。

「あの人がパッドフットを捕まえた!あれが隠されている場所で、あの人がパッドフットを捕まえた!」

振り返った時スネイプは不可解な表情でした。スネイプが自分の言った言葉の意味を理解できたのかどうか?ハリーには分りませんでした。私はスネイプはハリーが「この言葉」を言ったその瞬間は理解できなかったと思います。

しかしアンブリッジの部屋を出た後じっくり考えてようやく気がつき連絡を取ったので5人が駆けつけたというわけなんですよね。
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