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何故突然見えるようになったのか?どうして自分には見えてロンには見えないのか?そんなハリーの疑問を解き明かしてくれたのは巨人の居住地から帰って「魔法生物飼育学」の教職への復帰を果たしたハグリッドだったのです。ところが授業の途中で現れたアンブリッジが・・・(全3項目)

3-1.復帰後最初の授業で
何故突然見えるようになったのか?どうして自分には見えてロンには見えないのか?何分にも「私にも見える」と申し出てくれたのが他ならぬルーナ・ラブグッドだったため即座には確信を持てないハリーだったのですが・・・

そんなハリーの疑問をものの見事に解き明かしてくれたのは巨人の居住地から帰って「魔法生物飼育学」の教職への復帰を果たしたハグリッドでした。近づいて来る生徒たちにハグリッドは背後の暗い木立を振り返りつつ・・・

「今日はあそこで授業だ!」

ハグリッドは嬉々として生徒たちにこう呼びかけました。少しは寒さ凌ぎになるぞ。どっちにしろその生き物は暗い所が好きなんだそうです。それを聞いてドラコ・マルフォイは恐怖を覗かせた声を上げていたのですが・・・

ハグリッドが言うには「森の探索は5年生まで楽しみに取っておいた。連中を自然な生息地で見せてやろうと思ってな」との事でした。今日取り上げるのは珍しくてイギリスで飼い馴らすのに成功したのは多分俺だけだと・・・

本当に飼い馴らされているという自信があるのか?野蛮な動物を持ち込んだのはこれが最初じゃないだろう?マルフォイがますます恐怖を露わにした声でこう訊くとスリザリン生に加えて何人かのグリフィンドール生も・・・

マルフォイの言う事に同意しているようでした。ハグリッドはバカな質問が終わったら俺に従いて来いと言ってみんなに背を向け森の中にどんどん入って行きました。ものの10分も歩くと木が密生した夕暮れ時のような・・・

暗い場所に出ました。地面には雪も積もっていません。ハグリッドは肩に担いでいた死んだ牛の半身を下ろすと後ろに下がって生徒たちに向き合いました。ほとんどの生徒が「いつ何に襲われるんだろう?」という感じで・・・

戦々恐々という面持ちでしたがハグリッドはそんな生徒たちを励ますように「集まれ、集まれ」と言いました。あいつらは肉の臭いに引かれてやって来る。だが俺のほうからも呼んでみると言ってハグリッドは後ろを向き・・・

甲高い奇妙な叫び声を上げました。そしてもう一度叫んで1分が経ちました。すると暗がりの中で白く光る目が一対徐々に大きくなって来ました。そして新学期初日に学校の馬車を牽いていた「あの生き物」が姿を現したのです。

3-2.何故見えるようになったのか?
ハリーの胸にどっと安堵感が押し寄せました。この生き物はハリーの幻想ではなく実在していた事がついに証明されたのです。ハグリッドもこの生き物を知っていた。ハリーは待ち切れない気持ちでロンを見ました。ところが!

「ハグリッドはどうしてもう一度呼ばないのかな?」

ロンは木々の間をキョロキョロ見つめながらこう言うのです。しかも生徒のほとんどがロンと同様怖い物見たさの当惑した表情でまだ目を凝らしています。その生き物が目の前にいるのにとんでもない方向ばかり見ているのです。

この生き物が見える様子なのはハリーの他には2人しかいませんでした。ゴイルのすぐ後ろでスリザリンの筋張った男子生徒が苦々しげに見ています。それに長くて黒い尾の動きを目で追っていたのが何とネビルだったのです。

「ほれ、もう一頭来たぞ!」

ハグリッドは自慢げにこう言いました。暗い木の間から現れた二頭目の黒い馬が鞣革のような翼を畳んで胴体にくっつけ頭を突っ込んでハグリッドが肩に担いで持って来た死んだ牛の半身にかぶりついたのです。ここで・・・

「さーて手を挙げてみろや。こいつらが見える者は?」

この馬の謎がついに判る!そう思うとハリーはうれしくて手を挙げました。するとハグリッドは真面目な声でハリーには見えるとそう思ったと言うのです。そこでマルフォイが一体何が見えるはずだと嘲るように訊くと・・・

ハグリッドは答える代わりに地面に置いた牛の死骸を指差しました。すると何人かは息を呑みパーバティ・パチルに至っては悲鳴を上げました。ハリーは他の生徒が何故そんな反応をするのか判りました。それというのも・・・

肉が独りでに骨から剥がれて空中に消えて行くのを見るのはいかにも気味が悪いに違いない。パーバティが後退りして近くの木の陰に隠れ震える声で「何がいるの?何が食べているの?」と訊くのに答えてハグリッドは・・・

「セストラルだ」

ハグリッドが誇らしげにこう言うとハリーの隣でハーマイオニーが納得したように「あっ!」と小さな声を上げました。するとパーバティがとんでもないという表情を浮かべてセストラルはとっても縁起が悪いと言うのです。

見た人にありとあらゆる恐ろしい災難が降りかかると言われているそうです。しかし「トレローニー先生が一度教えてくださった話では」というパーバティの言葉を途中で遮りハグリッドはそれは単なる迷信だと言ったのでした。

セストラルは縁起が悪いんじゃない。物凄く賢いし役に立つ。もっともそんなに働いているわけじゃない。重要な仕事は学校の馬車を牽く事。あとはダンブルドアが遠出をするのに「姿現わし」をしない時に使うのだそうです。

ここでハグリッドが問いかけたのでした。知っている者はいるか?どうして見える者と見えない者がいるのか?その問いに手を挙げて答えたのはやはりハーマイオニーだったのです。ハグリッドがにっこり笑いかけながら・・・

「言ってみろ」

するとハーマイオニーは・・・

「セストラルを見る事ができるのは死を見た事がある者だけです」

3-3.とってもいい授業だった
ここで「ェヘン、ェヘン」とホグワーツ高等尋問官のアンブリッジが緑の帽子とマントを着てクリップボードを構えて現れました。アンブリッジの空咳を初めて聞いたハグリッドは一番近くのセストラルを心配そうに見ました。

変な音を出したのはそれだと思ったようです。音の出所が判るとハグリッドは笑顔を見せました。するとアンブリッジは先週の土曜日に小屋に来た時と同様にハグリッドに大きな声でしかもゆっくりと話しかけて来たのでした。

まるで外国人しかもとろい人間に話しかけているようでした。あなたの小屋に送ったメモは受け取ったのか?あなたの授業を査察しますと書きましたが?アンブリッジにこう言われてハグリッドが今日はセストラルをやっている。

ハグリッドは明るく答えました。するとアンブリッジは耳に手を当てて「え?何?」と顔をしかめて大声で聞き直しました。グラブリー・プランク先生を査察した時とはまさに雲泥の違いでハグリッドに対するその態度は・・・

差別意識剥き出しでした。アンブリッジがクリップボードに書き込む時のブツブツは誰にでも聞えるような大きな声でした。ドラコ・マルフォイはまるでクリスマスが1ヵ月早く来たかのような喜びぶりでした。それでも・・・

ハグリッドは何とか気持ちを落ち着けてセストラルの説明を続けました。その時ハグリッドが言おうとしていたのは「どうして群れを飼うようになったのか?」という事でした。最初は雄を一頭と雌が五頭で始めたんだそうです。

ハグリッドは最初に姿を見せた一頭を優しく叩きながら「テネブルスって名で俺が特別可愛がってる奴だ」と言いました。このテネブルスがこの森で最初に生まれた一頭なのだそうです。するとアンブリッジが再び大声で・・・

「ご存知かしら?魔法省はセストラルを危険生物に分類しているのですが?」

ハリーの心臓は石のように重くなりました。しかしハグリッドはクックッと笑っただけでした。ハグリッドは「セストラルが危険なものか!そりゃ散々嫌がらせをすれば噛みつくかもしれんが」とアンブリッジにこう答えました。

するとアンブリッジはまたしてもブツブツ言いながらクリップボードに「暴力の行使を楽しむ傾向が見られる」と書き込みました。ハグリッドはアンブリッジをまじまじと見ていました。どうしてあんたはそんな事をするのか?

まるでハグリッドには普通の言葉が通じないかのように身振り手振りをしてみせるのは何故なのか?授業が終わって城に帰る時ハーマイオニーは怒り心頭という面持ちでした。しかし今日のハグリッドの授業はとっても良かった。

確かにハグリッドが言っていたようにセストラルは自己防衛する。それにもしグラブリー・プランク先生だったら「ふくろうレベル」つまり5年生の授業にセストラルを取り上げたりはしないとハーマイオニーはそう言うのです。

しかしこうしてハグリッドが紹介してくれたお陰で「何故ハリーには見えてロンには見えなかったのか?」の謎が解けたというわけなんですよね。

今日の最後に
これは以前に言っている事なんですが何故ハグリッドが巨人の居住地から帰って最初の「魔法生物飼育学」の授業でハリーたちにセストラルを紹介したのか?それはハリーがセドリック・ディゴリーの死を見ているから・・・

セストラルが見えるようになっているはずだ。ハーマイオニーはグラブリー・プランク先生だったら5年生にセストラルを教えないだろうと言っています。しかしハグリッドもハリーが人の死に接する機会がなかったら・・・

取り上げてはいなかったでしょうね。つまりハグリッドがハリーを思う気持ちがそうさせたというわけなんですよね。(笑)
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