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シリウスがヴォルデモートに捕らえられて魔法省の神秘部にいる。シリウスを助けに行かなくては!しかし一体どうやって行けばいいんだ?ハリーがそう思い悩んでいるとルーナが言ったのでした。全員飛ぶのよ!そしてハリーたち6人の前に現れたのが・・・(全3項目)

3-1.全員飛ぶのよ!
お言葉ですけどシリウスの事は私もあなたたちと同じぐらい心配してるのよとジニーは言うのです。だから私もロンドンに行く。ジニーが歯を食いしばると急にフレッドとジョージに驚くほどそっくりな顔になったのでした。

僕たちDAはみんな一緒だった。何もかもヴォルデモートと戦うためじゃなかったの?今回のは現実に何かできる初めてのチャンスなんだ。それとも全部ただのゲームだったの?だから僕もロンドンに行くとネビルも言うのです。

ハリーはロンと目が合った時「ロンも全く同じ事を考えている」と判ったのでした。自分自身それにロンとハーマイオニーの他にシリウス救出のためにDAのメンバーから誰かを選ぶとしたら決してこの3人は選ばなかっただろう。

しかしどっちにしろそれはどうでもいいんだ。だって「どうやってそこに行くのか?」がまだ分らないのだからとハリーが言うとルーナは癪に障る言い方で「それは解決済みだと思ったけど」とそう言うのです。その方法とは?

「全員飛ぶのよ!」

ルーナは落ち着き払って箒の他にも飛ぶ方法はあると言うのです。それにハグリッドが「あれは乗り手の探している場所を見つけるのがとっても上手いと言っていた」とも言うのです。そこでハリーがくるりと振り返ると・・・

二本の木の間で白い眼が気味悪く光りました。二頭のセストラルがまるで会話の内容が全部判っているかのようにこちらのほうを見つめていたのです。セストラルは爬虫類のような頭を振って長くて黒い鬣(たてがみ)を・・・

後ろに揺すり上げました。ハリーは手を伸ばすと一番近くにいるセストラルの艶やかな首を撫でました。こいつらの事を醜いなんて思った事があるなんて!ハーマイオニーはまだショック状態でしたが覚悟を決めたように・・・

「でも三頭必要ね」

するとジニーが顔をしかめてハーマイオニーに「四頭よ」と言うのです。ところが今度は何とルーナが「本当は全部で6人いると思うよ」と平然と言うのです。ハリーはネビルにジニーそれにルーナの3人を指差して言いました。

「君たちには関係ないんだ。君たちは-」

すると3人はまた一斉に激しく抗議しました。そこでハリーは3人に「勝手にしてくれ」と言いました。だけどセストラルがもっと見つからない事にはいくら3人が行きたいと言っても行けないじゃないかとハリーが言うと・・・

ジニーは言うのです。気がついていないかもしれないけどハリーもハーマイオニーも血だらけよ。この二頭だって多分それで現れたのよ。ハリーが振り向くと少なくとも六頭か七頭のセストラルがやって来るのが見えたのです。

3-2.どうやって乗ればいいんだ?
ハリーは一番近くにいたセストラルの鬣(たてがみ)にしっかりと手を巻きつけ手近の切り株に足を乗せてそのすべすべした背中を不器用ながら何とかよじ登りました。セストラルは嫌がりませんでした。むしろ首を回して・・・

牙を剥き出しハリーのローブをもっと舐めようとするほどでした。翼の付け根の所に膝を入れると安定感がある事が判りました。ハリーが振り返るとネビルはフウフウ言いながら背中に這い上がった所で短い足の片方を・・・

向こう側に回して跨ろうとしていました。ルーナはもう横座りに乗ってまるで毎日やっているかのような慣れた手つきでローブを整えていました。しかし残る3人のロンにハーマイオニーそれにジニーは口をポカンと開け・・・

「どうやって乗ればいいんだ?乗るものが見えないっていうのに?」

3人はその場にじっと突っ立ったままなのでハリーが「どうしたんだ?」と訊くとロンが消え入りそうな声でこう言いました。するとルーナが「あら簡単だよ」と言って乗っていたセストラルからいそいそと下りて来て・・・

ルーナは3人を適当にそのあたりに立っているセストラルの所へ引っ張って行って背中に乗るのを手伝ったのでした。ルーナが乗り手の手をセストラルの鬣に絡ませてやり「しっかり掴むように」と言うと3人はいずれも・・・

相当緊張しているようです。ルーナが自分のセストラルの背中に戻るとロンは空いている手で恐る恐る自分のセストラルの首に触り上下に動かしながら「こんなの無茶だよ。無茶だ。見えたらいいんだけどな」と言ったのでした。

セドリック・ディゴリーの死を見て散々その悪夢を見るはめになったハリーは沈んだ声で「見えないままのほうがいいんだよ」と言いました。そしてハリーが「準備はいいね?」と呼びかけて全員が頷き態勢が整った所で・・・

「それじゃ、ロンドン、魔法省、来訪者入口。えーと、どこに行くか判ったらだけど」

ハリーは自分のセストラルの黒い艶々した後頭部を見下ろしゴクリと生唾を飲むと半信半疑でこう言いました。しかしセストラルは何も反応しません。ところが次の瞬間ハリーが危うく落馬しそうになるほど素早い動きで・・・

セストラルは両翼をさっと伸ばしました。セストラルはゆっくりと屈み込んだ後に今度は一転してロケット弾のように急上昇しました。あまりの速さでしかも急角度で昇ったので骨ばったその尻から滑り落ちないように・・・

ハリーは両腕と両脚でがっちりと胴体にしがみつかなくてはなりませんでした。セストラルは高い木々の梢を突き抜け真っ赤な夕焼けに向かって飛んで行きました。こうしてハリーたち6人はロンドンの魔法省に向かったのです。

3-3.魔法省へ
ハリーはこれまでこんなに高速で移動した事はないと思いました。セストラルは広げた翼をほとんど羽撃かせず城の上を一気に飛びました。涼しい空気が顔を打ち吹き付ける風に目を細めるほどでした。後ろを振り向くと・・・

5人が後から昇って来るのが見えました。ロンが「気味が悪いよ!」と叫ぶのが微かに聞えて来ました。こんな高い所をこれといって目に見える支えがないまま猛スピードで飛ぶのは変な気持ちだろうとハリーは思いやりました。

しかしそれでもハリーは「もっと速く飛んで欲しい!」と願っていました。シリウスが神秘部の床に倒れているのを目撃してからどのくらいの時間が経ったのだろう?シリウスはあとどれほど抵抗し続ける事ができるのだろう?

ハリーの胃袋がぐらっとしました。セストラルの頭が急に地上を向きました。ついに降り始めたのです。前後左右の明るいオレンジ色の灯りがだんだん大きく丸くなって来ました。建物の屋根が見えヘッドライトやさらに・・・

四角い淡紅色の窓明かりが見えて来ました。出し抜けにという感じで全員が矢のように歩道に突っ込んで行きました。地上に着く際に衝撃が来ると思いきやセストラルはまるで影法師のようにふわりと暗い地面に着地をしました。

ロンがもそもそと立ち上がりながら「懲り懲りだ」と言いました。セストラルから大股で離れるつもりが何しろ見えないので衝突してまた転びかけました。ハーマイオニーとジニーがそれぞれロンの両脇に着地をして来て・・・

2人はロンよりは少し優雅に滑り降りました。がしかしロンと同様しっかりした地上に戻れてほっとした顔をしていました。そしてネビルは震えながら飛び降りました。一方ルーナだけはすっとセストラルから降りたのでした。

こうして6人は魔法省の来訪者入口に到着したのでした。

今日の最後に
今回改めてハリーたちがセストラルに乗ってロンドンの魔法省に行く場面を読み返して思ったのは「ルーナはもう何度もセストラルに乗った事があるのだろうか?」という事でした。ルーナはもう何だか随分慣れた感じで・・・

ハリーが見た時には毎日やっているかのような手つきでローブを整えていました。そして魔法省に到着した時もすんなりとセストラルから降りていますよね。もしかしたら父親のゼノフィリウス氏が既にもうペットとして・・・

自宅で飼っていてルーナはホグワーツ入学前から乗っていたのでは?そう思わせるほどの見事な乗りっぷりですよね。(笑)
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