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ダンブルドアの葬儀を取り仕切っていた魔法使いが司会をしていてハリーがドキリとする一幕もありましたが、ビルとフラーの結婚式は順調に事が進んで2人はめでたく正式に夫婦という事になりました。ところがハリーたちは結局2人に「結婚おめでとう!」と言う事はできませんでした。それはパーティの最中に・・・(全3項目)

3-1.最後に来たのが
8月1日の午後3時ハリーにロンにフレッドとジョージの4人は席次表を握り締め果樹園の巨大な白いテントの外に立ってビルとフラーの結婚式に出席する客の到着を待っていました。ハリーはポリジュース薬をたっぷり飲み・・・

近くのオッタリー・セント・キャッチポール村に住む赤毛のマグルに成り済ましていました。フレッドが「呼び寄せ呪文」でその少年の髪を盗んでおいたのです。ハリーを変装させて親戚の多いウィーズリー一族の中に・・・

紛れ込ませ「いとこのバーニー」として紹介するという計画になっていました。やはり結婚式という事でハリーにとってはルーナのお父さんゼノフィリウス氏やミュリエルおばさんなど「隠れ穴」の近所に住んでいながら・・・

今まで一度も会った事がない人と対面する機会を得る事ができたのでした。しかしその招待客の中には実はロンにとっては来て欲しくなかった「招かざる客」も含まれていたのでした。最後に来たその客がそうだったんですよね。

「君はすヴァらしい」
「ビクトール!」

ハーマイオニーは頬を染め「お元気?」などと訊いてまんざらでもない様子でしたがロンにとっては面白くない招待客でした。それはビクトール・クラムその人でした。クィディッチ・ワールドカップのブルガリア代表で・・・

三大魔法学校対抗試合ではダームストラングの代表選手でした。ロンが不必要に大きな声で「どうしてここに来たんだい?」と訊くとクラムは眉を吊り上げながら「フラーに招待された」と答えました。フラーが呼んだのです。

クラムに何の恨みもないハリーは握手をすると「ロンのそばから引き離すのが賢明」と感じてクラムを席に案内しました。クラムが現れた事で客がざわめきました。特にフラーのいとこのヴィーラたちが激しく反応していました。

何しろ有名なクィディッチの選手が来たのです。姿をよく見ようとみんなが首を伸ばしている所にロンにハーマイオニーにフレッドとジョージの4人が花道を急ぎ足でやって来ました。そしてフレッドがハリーにこう言いました。

「着席する時間だ。座らないと花嫁に轢かれるぞ」

いよいよ結婚式が始まるというわけです。

3-2.晴れて結婚
ピリピリした期待感が式場の暑いテントを満たしガヤガヤという話し声に時折興奮した笑い声が混じりました。ウィーズリー夫妻が親戚に向かって笑顔で手を振りながら花道を歩いて来ました。おばさんはこの日ばかりは・・・

着古した部屋着ではなく真新しいアメジスト色のローブにお揃いの帽子という服装でした。その直後にドレスローブを着て衿には大輪の白バラを挿したビルと今回花婿付添い人を務めるチャーリーがテントの正面に立ちました。

フレッドが冷やかしの口笛を吹くとヴィーラのいとこたちがクスクス笑いました。金色の風船から聞こえて来るらしい音楽が高らかに響き会場が静かになりました。ハーマイオニーが座ったまま入口を振り返り歓声を上げました。

ムッシュ・デラクールとすっきりとした白いドレスを着た花嫁のフラーがバージンロードを歩き始めると会場の客が一斉に溜め息をつきました。フラーは滑るようにして一方ムッシュは満面の笑みで弾むように歩いて来ました。

フラーは銀色の強い光を放っているように見えました。普段ならその輝きで他の人が色褪せてしまいます。がしかし今日に限ってはその光に当たった全ての人が美しく見えました。花嫁付添い人のジニーとカブリエールは・・・

金色のドレスを着た2人はいつにも増して可愛らしく見えました。そしてビルはフラーの隣に立った途端にまるで狼人間のフェンリール・グレイバックについ最近遭遇してしまった事さえも嘘のように見えるほどだったのです。

少し抑揚のある声で「お集まりの皆さん」と髪の毛がふさふさした小さな魔法使いがビルとフラーの前に立って呼びかけました。ダンブルドアの葬儀を取り仕切ったのと同じ魔法使いなのに気づきハリーは少しドキリとしました。

「本日ここにお集まりいただきましたのは2つの誠実なる魂が結ばれんがためであります」

司会者の口上は続きます。ミュリエルおばさんがかなりよく聞こえる囁き声で「やっぱり私のティアラのお陰で場が引き立つ」と自分が持って来た髪飾りの事を自画自賛していました。ところがその一方でジニーの事は・・・

「しかしどう見てもジネブラの胸開きは広すぎる」と文句を言うのも忘れなかったというわけです。そのジニーがちらりと振り向き悪戯っぽく笑ってハリーにウィンクしました。がしかしすぐにまた正面に向き直ったのでした。

「汝、ウィリアム・アーサーはフラー・イザベルを」

最前列でウィーズリーおばさんとデラクール夫人の2人が小さなレースの布切れを顔を押し当てそっとすすり泣いていました。一方後方からはハグリッドがテーブルクロス大のハンカチを取り出した事を全員に知らせていました。

「・・・さればここに2人を夫婦と成す」

司会役の魔法使いはビルとフラーの頭上に杖を高く掲げました。すると2人の上に銀の星が降り注いで抱き合っている2人を螺旋を描きながら取り巻きました。フレッドとジョージの音頭でみんなが一斉に拍手をしたのでした。

すると頭上の金色の風船が割れて中から極楽鳥や小さい金の鈴が飛び出して宙に浮かび鳥の歌声や鈴の音が祝福の賑わいをいっそう華やかにしました。こうしてビルとフラーは晴れて正式に夫婦になったというわけなんですよね。

3-3.脱出!
司会役の魔法使いが「お集まりの紳士・淑女の皆さま!ではご起立願います」と呼びかけて全員が立ち上がりました。その魔法使いが杖を振ると今まで座っていた椅子が優雅に宙に舞い上がりテントの壁の部分が消えて・・・

一同は金色の支柱に支えられた天蓋の下にいました。金色の上着を着たバンドマンが舞台に上がりウェイターが銀色の盆を掲げて四方八方から現れ結婚式の会場は次の瞬間にはパーティ会場へとその姿を変貌させていたのでした。

その転換の見事さを見てロンが感心したように「上手いもんだ」と言いました。やはり律儀で生真面目なハーマイオニーが「お祝いを言いに行かなきゃ!」と言ったのですが、ロンが「後で時間があるだろう」とそう言うのです。

それより席を確保するのが先だとロンは言うのです。ロンは「ミュリエルに近づくな」などと言いつつ先に立って左右をちらちら見ながらまだ誰もいないダンスフロアを横切りました。実を云うとロンが気にしていたのは・・・

ミュリエルおばさんだけでなくフラーが招待して最後に式場に現れたビクトール・クラムにも目を光らせていたのです。ロンが敏速に行動したのにも関わらずテントの反対側まで来ると大部分のテーブルは既に埋まっていました。

ルーナが1人で座っているテーブルが一番空いていました。ロンが「ここ座ってもいいか?」と訊くとルーナはうれしそうに「うんいいよ」と言ってハリーたち3人はルーナと同じテーブルに座りました。ところがそこに・・・

1人で踊っているルーナを見て「あいつ凄い奴だぜ。いつでも希少価値だ」と言って笑っていたロンでした。がしかしたちまちその笑顔は消えました。ルーナが立って空いた席にビクトール・クラムがやって来てしまったのです。

ロンは唐突にハーマイオニーに「来いよ。踊ろう」と言いました。ハーマイオニーをクラムから引き離すためです。結論から言うと残念ながらハリーたち3人はビルとフラーに「結婚おめでとう!」と言う事はできなかったのです。

「魔法省は陥落した。スクリムジョールは死んだ。連中がそっちに向かっている」

パーティ会場に突然銀色のオオヤマネコが現れてキングズリー・シャックルボルトの声でこう言い放ったのです。ハリーたち3人はパーティ会場から「姿くらまし」して脱出しヴォルデモートの分霊箱を探す旅に出たのでした。

今日の最後に
こうして魔法省が陥落しビルとフラーの結婚式が死喰い人集団に急襲されるどさくさに紛れてハリーたちは慌しくヴォルデモートの分霊箱を探す旅に出たので、ビルとフラーとは暫くの間は会う事も叶わなかったというわけです。

そもそもビルとフラーが結婚する事になったのはビルが三大魔法学校対抗試合の「第3の課題」の時にハリーの家族として招待された際にフラーが見初めたからです。フラーはビルを追ってグリンゴッツに就職して来たのです。

つまりダンブルドアは先々の事を考えてこの2人を引き合わせたというわけなんですよね。

そしてビルとフラーの元に・・・
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