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今月の前半は2週間に渡って三大魔法学校対抗試合のボーバトンの代表選手だったフラー・デラクールを取り上げたので後半はダームストラングの代表選手の「この人」をやってみる事にしました。ハリーたち3人が初めてこの人を見たのは30年ぶりにイギリスで開催されたクィディッチ・ワールドカップの時でした。(全3項目)

3-1.ブルガリアのテントに
イギリスで30年ぶりにクィディッチ・ワールドカップが開催される事になりハリーもウィーズリー夫妻に招待されて決勝戦を観戦する事になりました。ハリーたち一行は試合当日の朝に競技場に隣接するキャンプ場に入りました。

キャンプ場の管理人のマグルに滞在しているのが魔法界の人間だとバレないようにと魔法省の役人が苦心惨憺している中それでもハリーが「これではマグルの管理人さんが疑うのはしかたがない」という光景が多数見られました。

ほとんどのテントは至極当たり前に見えました。テントの主がなるべくマグルらしく見せようと努力したのは確かでした。しかし煙突がついていたりベルを鳴らす引き紐や風見鶏をつけた所でボロが出ています。さらには・・・

あちらこちらにどう見ても魔法仕掛けと思えるテントがありました。キャンプ場の真ん中あたりには縞模様のシルクでできたまるで小さな城のような絢爛豪華なテントがあって入口には生きた孔雀が数羽繋がれていたのでした。

もう少し行くと3階立てで尖塔が数本立ててあるテントもありました。ウィーズリーおじさんが言うには「毎度の事だ。大勢集まると見栄をどうしても張りたくなるものらしい」との事でした。そしてハリーたち3人は・・・

キャンプ場の端にある水道まで水を汲みに行く事になりました。歩いていると3人は三つ葉のクローバーでびっしりと覆われたテントの群れの中に足を踏み入れていました。まるで変わった形の小山が生え出したかのようでした。

背後から3人を呼ぶ声がしたかと思うと同じグリフィンドールの4年生のシェーマス・フィネガンでした。そばにはシェーマスのお母さんもいました。何でも魔法省はこの飾りつけがお気に召さないのだそうです。ところが・・・

フィネガン夫人が言うには「ブルガリアのテントには何をぶら下げているのか見てごらん」との事でした。行ってみるとブルガリアのテントには全く同じ人物のポスターが貼られていたのでした。真っ黒なゲジゲジ眉毛の・・・

無愛想な顔の人物でした。魔法界の写真なので顔は動いていました。がしかしただ瞬きをして顔をしかめているだけでした。この人こそブルガリア・チームの代表選手の1人でシーカーのビクトール・クラムその人だったのです。

「とっても気難しそう」と言うハーマイオニーにロンは「顔がどうだって関係ないだろう?」と反論したのでした。ロンが言うには凄いのだそうです。それに加えてまだ若くて18才そこそこなんだそうです。天才なのだそうです。

今晩試合を観れば判るとの事でした。

3-2.ウロンスキー・フェイント
こうして始まったクィディッチ・ワールドカップの決勝戦アイルランド対ブルガリア戦でしたが、ハリーは「こんなクィディッチの試合は観た事がない」と思いました。それは選手の動きが到底信じられないほどに速いからです。

チェイサーがクアッフルを投げ合うスピードが速くて実況役のバグマン氏は選手の名前を言うのが精一杯でした。ハリーはクィディッチに関しては11才の誕生日の時はハグリッドに「クィディッチって何?」と訊くほどで・・・

その知識は全くのゼロでした。しかしホグワーツに入学した直後に箒に乗るその才能をマクゴナガル先生に認められグリフィンドール・チームのシーカーに抜擢されてからというもの3年ブレーして経験を積んで来たので・・・

ハリーもクィディッチについていささかの知識を持つようになりました。そのためアイルランドのチェイサーたちが飛びきり素晴らしいという事が判りました。一糸乱れぬ連携プレーでまるで互いの位置関係でその考えを・・・

互いに読み取っているかのようでした。試合開始からの10分でアイルランドが3回ゴールして「30対0」とリードしました。そしてブルガリアが最初のゴールを決めて「30対10」とした所でクラムの見せ所がやって来たのでした。

バグマン氏が「うおっ。これは!」と唸り声を上げました。10万人の観衆が息を呑みました。2人のシーカーすなわちブルガリアのクラムとアイルランドのリンチがチェイサーの真ん中を割って一直線にダイビングしたからです。

その速さと来たら飛行機からパラシュートなしに飛び降りたかのようでした。ハリーは万眼鏡で落ちて行く2人を追って「スニッチはどこに?」と目を凝らしたのでした。隣でハーマイオニーが悲鳴を上げた後こう言いました。

「地面に衝突するわ!」

ハーマイオニーの言う事は半分は当たっていました。ビクトール・クラムは最後の1秒で辛うじてグイッと箒を引き上げ螺旋を描きながら飛び去りました。しかしリンチのほうはドスッという鈍い音と共に地面に衝突しました。

アイルランド側の席から大きな呻き声が上がりました。ウィーズリーおじさんの言う通りでクラムはフェイントをかけたのです。最初からスニッチなどなかったのです。エイダン・リンチを見るために魔法医が駆けつけました。

「ウロンスキー・フェイント-シーカーを引っかける危険技」

ハリーは急いで「再生」と「一場面ごと」のボタンを押してスピード・ダイアルを回し再び万眼鏡を覗き込みました。するとレンズを横断して紫に輝くこの文字が現れたのでした。間一髪で上昇に転じるその時にクラムが・・・

全神経を集中させて顔を歪ませるのが見えました。一方リンチのほうはペシャンコになっていました。こんな風に飛ぶ人をハリーは今まで見た事がありませんでした。クラムはまるで箒など使っていないかのように見えました。

自由自在に軽々と無重力で何の支えもなく空中を飛んでいるかのようでした。ハリーが万眼鏡を再びクラムに合わせるとクラムはリンチが蘇生されるまでの時間を利用して何にも邪魔される事なくスニッチを探している所でした。

3-3.試合を終わらせたのは?
リンチがようやく立ち上がると緑色のアイルランドのサポーターたちが沸き上がりました。リンチはファイアボルトに跨り地面を蹴って空に戻りました。リンチが回復した事でアイルランドは心機一転再び元気になったようです。

審判がホイッスルを再び鳴らすとアイルランドのチェイサーは今までハリーが見たどんな技も比べ物にならないような素晴らしい動きを見せました。それからの15分は試合はますます速く激しい展開を見せアイルランドが・・・

勢いづいて怒涛の攻撃で「130対10」とリードを大幅に広げたのでした。試合は次第に泥試合へと変貌して行ったのでした。アイルランドのビーターのクィグリーが目の前のブラッジャーを大きく打ち込みました。そして・・・

クラムめがけて力の限り叩きつけたのです。クラムは避ける事ができずブラッジャーがしたたかに顔に当たったのでした。クラムの鼻は折れたかのように見えました。血が飛び散っていました。しかし試合は止まりませんでした。

審判が他の事に気を取られていてクラムが負傷している事に気づいていなかったのです。誰かクラムが怪我をした事に気づいて欲しい。ハリーはそう思いました。クラムはこの競技場で最高のわくわくさせてくれる選手だから。

ロンもハリーと同じ思いのようで「タイムにしろ!ああ早くしてくれ。あんなんじゃプレイできないよ」と言っていました。ところがここでアイルランドのシーカーのリンチが急降下を始めました。ハリーには確信がありました。

これはウロンスキー・フェイントなんかじゃない。今度は本物だ。スニッチを見つけたんだ!観客も半分がその事態に気づいたようです。アイルランドのサポーターは立ち上がるとチームのシーカーに大声援を送ったのでした。

しかしクラムが後ろにぴったりとついていました。クラムが自分の行く先を「どうやって見ているのか?」ハリーには全く分りませんでした。クラムが通った後に点々と血が尾を引いていました。そしてスニッチを掴んだのは?

試合は「170対160」でアイルランドが勝ちました。しかしスニッチを取ったのはビクトール・クラムでした。アイルランドが160点もリードしているというのにクラムは一体何のためにスニッチを捕ったんだと言うロンに・・・

ハリーは「絶対に点差を縮められないって判っていたんだ。アイルランドのチェイサーが上手すぎたんだ」と答えたのでした。

今日の最後に
今にして思えばビクトール・クラムは「アイルランドのチェイサーには到底太刀打ちできないだろう」したがって点差が離れる前に自分がスニッチを捕らないとブルガリアが勝つ見込みはない。そう考えていたと私は思いますね。

だからこそ試合の序盤でウロンスキー・フェイントをやってアイルランド・チームのシーカーをノックアウトするという手段に打って出たのです。しかしクラムは残念ながら治療中にスニッチを見つける事はできませんでした。

こうしてブルガリアは敗れ去りました。やはりブルガリアの勝利はクラムの腕1本にかかっていたというわけなんですよね。
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