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ポリジュース薬と云えば第2巻「秘密の部屋」で初登場してからというもの様々な局面で使用されて来ました。ハリーたちが使った事もあればドラコ・マルフォイが使う事もありました。つまり双方の側が必要に応じて使用して来た魔法薬だったのですが・・・(全3項目)

3-1.妻の説得に負けて
事の始まりはヴォルデモート卿の失脚後にネビルの両親ロングボトム夫妻が何者かに「磔の呪い」をかけられ拷問の果てに廃人になって見つかる事件が起きた事でした。そして事もあろうに犯人の1人として捕まったのが・・・

当時魔法法執行部の部長で次の魔法大臣に最も近いと言われていたバーテミウス・クラウチ氏の息子だったのです。息子はベラトリックス・レストレンジとその夫ロドルファスそしてその弟のラバスタンと一緒に逮捕されました。

ロングボトム夫妻は人望がありました。ヴォルデモートが消え去り魔法界に平和が戻って誰もがもう安全と思った時その事件が起きたのです。そのため魔法界にはかつて見られなかったような激しい怒りの波が巻き起こりました。

魔法省には「2人を襲った者たちを何としても逮捕しなければならない」というプレッシャーがかかりました。残念ながらロングボトム夫妻の証言は2人の状態が状態だったためほとんど信憑性がないという有り様だったのです。

クラウチ氏の息子は裁判でも最後の最後まで「僕はやっていない」と無実を訴え続けました。息子は父親に向かって「僕はあなたの息子だ!あなたの息子なのに!」と叫びました。そう息子に言われた父親の返事はこうでした。

「お前は私の息子などではない!私には息子はいない!」

こうしてクラウチ氏は自分の息子をアズカバンに送りました。しかし母親が助けてくれました。母親は自分が死期が近い事を知っていたのです。妻のそして母の最期の願いとして息子を救出するようクラウチ氏を説き伏せました。

息子を助けるため2人がした事とは?

3-2.息子と母が!
2人はアズカバンにいる息子を訪ねました。そして息子に母の髪を1本入れたポリジュース薬を飲ませました。母は息子の髪を入れたポリジュース薬を飲みました。こうして母親と息子の姿が入れ替わったというわけなんですよね。

吸魂鬼は目が見えません。健康な者が1名と死にかけた者1名がアズカバンに入るのを感じ取りました。健康な者1名と死にかけた者が1名出て行くのも感じ取りました。何故息子を連れ出すためにポリジュース薬を使ったのか?

クラウチ氏は独房の扉の隙間から他の囚人の誰かが見ている場合を考えて息子を母の姿にして密かに連れ出したのでした。現にシリウスがクラウチ夫妻が自分の独房の前を通り過ぎて行ったとハリーたちに話しているんですよね。

シリウスによれば「奥方を半分抱きかかえるようにして私の独房の前を通り過ぎて行った」との事でした。どうやらそれから間もなく奥方は死んでしまったらしい。奥方もまた嘆き悲しんで息子と同様に憔悴していったらしい。

こうして母親はアズカバンで死にました。最後までポリジュース薬を飲み続けるよう気をつけていました。母親は息子の名前で息子の姿のままアズカバンに埋葬されました。クラウチ氏は妻の遺体を引取りには来ませんでした。

シリウスも「クラウチは息子の遺体を引き取りに来なかった。吸魂鬼が監獄の外に埋葬した。私はそれを目撃している」と言っているんですよね。このように誰もが皆アズカバンで死んだのは息子だとそう思ったというわけです。

クラウチ氏は妻の死を装った静かな身内だけの葬式を執り行ないました。その墓は実は空っぽだったのです。このようにしてクラウチ氏は自ら申し出た妻を引き換えに息子をアズカバンから脱獄させたというわけなんですよね。

3-3.継続可能な事なのか?
ポリジュース薬はハリーたちが2年生の時つまり第2巻「秘密の部屋」で初めて登場した魔法薬です。スネイプが授業中に話していたのをハーマイオニーが聞き止めてドラコ・マルフォイを尋問するために密造したというわけです。

この後ハリーはその2年生時と最終学年の年度つまり第7巻「死の秘宝」でビルとフラーの結婚式に出席する際にマグルの赤毛の少年の姿に変装するために飲んでいます。式とパーティの途中で元の姿に戻ったりしないよう・・・

たっぷり飲んだんだそうです。ポリジュース薬の効き目が切れてハリーが元の姿に戻ったのはパーティ会場が死喰い人集団に急襲されて脱出した直後の事でした。ここで私が言いたいのはポリジュース薬が効く時間なんですよね。

このビルとフラーの結婚式の時ハリーは「長く効くように」とポリジュース薬をたっぷりつまり大量に飲みました。しかし24時間は持たなかったようです。したがってクラウチ夫人が息子の姿を維持するのは相当に難しいのでは?

どのくらいの期間クラウチ夫人が息子の代わりにアズカバンにいたのかは分りません。しかしクラウチ夫人が息子の姿を維持するためには相当な量のポリジュース薬が必要だったはずです。しかも息子の髪の毛がいるんですよね。

マッド・アイ・ムーディに成り済ましてホグワーツに潜入した時。クラウチ・ジュニアは本人のトランクにムーディを押し込んで同行させムーディの髪の毛を切り刻み続けてその姿を維持しました。しかしクラウチ夫人は・・・

息子はアズカバンを脱獄して自宅に帰ってしまいました。したがって息子の髪の毛を補充する事はできません。それにアズカバンにいる間その姿を維持するためのポリジュース薬は一体どうやって確保していたんでしょうね?

こんな高いハードルが「2つ」もあったのです。それに加えて死ぬ間際に姿が元に戻らないようポリジュース薬を飲み続けるのもかなり難しいようなそんな気が私はしてしまいますね。果たしてそんな事が可能なんでしょうか?

そんなわけで私は「ちょっとこの設定には無理があるのでは?」とそう思ってしまいました。(苦笑)

今日の最後に
第4巻「炎のゴブレット」の松岡祐子さんの後書きによるとローリングさんはこの巻の執筆の途中で計画していたトリックが上手く行かない事に気づいた。そのためこの巻はこれだけの大長編になったと聞かされたんだそうです。

その「トリックが上手く行かない事に気づいた」というのは果たしてどこの事だったのか?今回私が指摘したポリジュース薬の事なのか?それともこれとは全く違う所のトリックの事なんでしょうか?大いに気になる所ですよね。
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