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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

さて!来たる6月5日は誕生日という事なので今週はドラコ・マルフォイを取り上げる事にしました。今回は母ナルシッサとドラコの関係について改めて振り返ってみたいと思います。後にも先にも一度だけだったんでしょうね。ナルシッサがスネイプの住まいを訪れたのはもちろん息子ドラコの事でした。(全3項目)

3-1.スピナーズ・エンドに
ベラトリックスが小声で悪態をつきながら追いついた時にはナルシッサはもう戸を叩いていました。暫くして扉の向こう側で何かが動く音が聞こえ僅かに戸が開きました。その隙間から2人を見ている男の姿が細長く見えました。

「ナルシッサ!これは何と驚きましたな!」

ナルシッサがフードを脱ぐと男が扉を少し広く開けたので明かりがナルシッサとベラトリックスを照らしました。訪問者を見て驚く男にナルシッサは声を潜めて「セブルス、お話できるかしら?とても急ぐの」と言ったのでした。

男は「いやもちろん」と言うと一歩下がってナルシッサを招き入れました。ベラトリックスはフードを被ったまま許しも請わずに後に続きました。ベラトリックスは男の前を通りながらぶっきらぼうに「スネイプ」と言いました。

男はそれに「ベラトリックス」と答えました。2人の背後でピシャリと扉を閉めながらスネイプの口元には嘲るような笑みが浮かんでいました。2人が入った所は普段は人が住んでいないほったらかしの雰囲気が漂っていました。

スネイプはナルシッサにソファを勧めました。ナルシッサはマントを脱ぐと座り込んで膝の上で組んだ震える手を見つめました。ベラトリックスはゆっくりとフードを下ろすとナルシッサの後ろに回ってそこに立ったのでした。

「それでどういうご用件ですかな?」

スネイプは2人の前にある肘掛椅子に座るとナルシッサにこう訊ねました。するとナルシッサは「ここには私たちだけですね?」と小声で訊いて来ました。スネイプが言うにはワームテールがいるにはいるが虫けらなので・・・

数の内に入らないとの事でした。スネイプがワームテールにワインを運ばせた後に追い払うとナルシッサは急き込んでスネイプに「ここに来てはいけない事は判っている」と言ったのでした。誰にも何も言うなと言われている。

それでもここを訪ねて来たのは?

息子ドラコの事だったからです。

3-2.闇の帝王の計画
ワームテールを追い払いベラトリックスを黙らせた所でスネイプは「我輩に助けを求めにおいででしたな?」とナルシッサに水を向けました。ナルシッサはスネイプを見上げました。絶望がその顔にはっきりと書いてありました。

ええセブルス。私を助けてくださるのはあなたしかいないと思います。他には誰も頼る人がいません。ルシウスは牢獄で闇の帝王は私がその話を他言する事を禁じました。誰にもこの計画を知られたくないとのお望みだからです。

とても厳重な秘密なのです。涙ながらにこう訴えるナルシッサにスネイプは「あの方が禁じたのなら話してはなりませんな」と言葉を返したのでした。その理由は「闇の帝王の言葉は法律ですぞ」とスネイプはそう言うのです。

ナルシッサはスネイプに冷水を浴びせられたかのように息を呑みました。そしてベラトリックスはこの家に入ってから初めて満足気な表情を浮かべました。ベラトリックスはナルシッサに勝ち誇ったようにこう言ったのでした。

「ほら!スネイプでさえそう言ってるんだ。しゃべるなと言われたんだから黙っていなさい!」

しかしスネイプは立ち上がって小窓のほうにつかつかと歩いて行きカーテンの隙間から人の気配がない通りをじっと覗くと再びカーテンを閉めました。そしてナルシッサを振り返るとスネイプは顔をしかめてこう言ったのでした。

「たまたまではあるが我輩はあの方の計画を知っている」

闇の帝王が打ち明けた数少ない者の1人なのだ。しかしスネイプはナルシッサにもし我輩がその秘密を知る者でなかったら、あなたは闇の帝王に対する重大な裏切りの罪を犯す事になっていたとの苦言を呈したというわけです。

しかしそれでもナルシッサは息遣いを少し楽にして「あなたはきっと知っていると思っていましたわ!」と言ったのでした。あの方つまり闇の帝王はあなたの事をとても信頼してみえる。ところがベラトリックスのほうは・・・

「お前が計画を知っている?」

3-3.たった一人の息子
スネイプが闇の帝王のあの計画を知っている。そう聞いてベラトリックスが一瞬浮かべた満足気な表情は怒りに変わっていました。しかしベラトリックスの「お前が知っている?」の問いにスネイプは「いかにも」と答えました。

しかしスネイプはナルシッサに「我輩にどう助けて欲しいのかな?」と言うのです。闇の帝王のお気持ちが変わるよう我輩が説得できると思っているのなら気の毒だか望みはない。そんな可能性は全くないとまで言い切るのです。

「セブルス・・・私の息子・・・たった一人の息子」

ナルシッサは囁くようにこう言いました。蒼白い頬を涙が滑り落ちました。しかしベラトリックスは「ドラコは誇りに思うべきだ」と非情に言い放ったのでした。闇の帝王はあの子つまりドラコに大きな名誉をお与えになった。

それにドラコのためにはっきり言っておくがあの子は任務に尻込みなどしていない。自分の力を証明するチャンスを喜び期待に胸を躍らせている。しかしナルシッサはすがるようにスネイプを見つめたまま本当に泣き出しました。

それはあの子が16才で何が待ち受けているのかを知らないからだわ!セブルスどうしてなの?どうして私の息子が?危険すぎるわ!これはルシウスが間違いを犯した事への報復なんだわ!こう訴えるナルシッサでしたが・・・

スネイプは何も言わずナルシッサが流す涙がまるで見苦しいものでもあるかのようにナルシッサの泣き顔から目を背けていました。しかし聞こえないふりをする事はできませんでした。ナルシッサはスネイプに詰め寄りました。

「だからあの方はドラコを選んだのよ。そうでしょう?」

「ルシウスを罰するためでしょう?」

こう詰め寄るナルシッサに・・・

スネイプは?

今日の最後に
闇の帝王は私がその話を他言する事を禁じた。誰にもこの計画を知られたくないとのお望みだからです。とても厳重な秘密なのです。にも関わらずナルシッサは助けを請うためにスネイプの住居を訪れたというわけなんですよね。

それはドラコはたった1人の息子だから。ナルシッサにとってこの世に1人しかいないかけがえのない存在だから。だから闇の帝王に対する重大な裏切りになるかもしれないと思ってもスネイプを訪ねないわけにはいかなかった。

だからこそスネイプが「計画を知っている」と聞いた時には心底「良かった!」と思ったんでしょうね。(笑)

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