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闇の帝王がルシウスにご立腹ではないなどと取り繕う事はできない。闇の帝王はお怒りだ。しかも非常にお怒りだ。ナルシッサの言う通りで闇の帝王がドラコを指名したのはやはりルシウスを罰するためだったのです。そして我輩がドラコを手助けできるかもしれんと言うスネイプにナルシッサは・・・(全3項目)

3-1.ドラコを選んだ理由は?
だからあの方はドラコを選んだのよ。そうでしょう?ルシウスを罰するためでしょう?そう詰め寄るナルシッサに対してスネイプは目を背けたまま「ドラコが成功すれば他の誰よりも高い栄誉を得るだろう」と言ったのでした。

しかしナルシッサは「でもあの子は成功しない!」とそう言うのです。あの子にどうしてできましょう?闇の帝王ご自身でさえできなかったというのに。ベラトリックスが息を呑むのを聞いてナルシッサは気が挫けたようでした。

つまりは誰も成功した事がないのだから。だからお願い。あなたは初めからそして今でもドラコの好きな先生だわ。ルシウスの昔からの友人で闇の帝王のお気に入りで相談役として一番信用されているのだから。だからこそ・・・

お願いです。闇の帝王を説得して欲しいと再び懇願するナルシッサにスネイプはすげなく言ったのでした。闇の帝王は説得される方ではない。それに我輩も説得しようとするほど愚かではない。さらにはスネイプとしても・・・

闇の帝王がルシウスにご立腹ではないなどと取り繕う事はできない。ルシウスは指揮を執るはずだった。それが自分自身が捕まってしまったばかりか他に何人も捕まった。それに加えて予言を取り戻す事にも失敗してしまった。

闇の帝王はお怒りだ。しかも非常にお怒りだ。スネイプにこう言われてナルシッサは「それじゃ思った通りだわ。あの方は見せしめのためにドラコを選んだのよ!」と声を詰らせて言ったのでした。すなわち闇の帝王は・・・

あの子を成功させるつもりなどなく途中で死なせる事がお望みなのよ!どうやら図星のようでスネイプが反論できずに黙っていると、ナルシッサは最後に僅かに残った自制心さえ失ったようです。よろよろと立ち上がると・・・

スネイプのローブの胸元を掴んで・・・

3-2.あなたならできる!
あなたならできるわ。あなたならドラコの代わりにできる。あなたならきっと成功する。そうすればあの方はあなたに他の誰より高い報償を授けるでしょう。そう主張するナルシッサにスネイプはゆっくりとこう言ったのでした。

あの方は最後には我輩にやらせるおつもりだ。そう思う。しかしまず最初にドラコにやらせると固く決めていらっしゃる。もしドラコが成功した暁には我輩はもう少しホグワーツに留まりスパイとしての有用な役割を遂行できる。

それじゃあの方はドラコが死んでも構わないと!そう訴えるナルシッサにスネイプは「闇の帝王は非常にお怒りだ」と静かに繰り返しました。あの方は予言を聞く事ができなかった。だからそうやすやすとお許しにはならない。

「私の一人息子・・・たった一人の息子」

ナルシッサはスネイプの足下に崩れ落ちると床の上で啜り泣き呻きました。嘆き悲しむナルシッサにベラトリックスは情け容赦なく「お前は誇りに思うべきだよ!」と言い放ちました。自分に息子があれば喜んで差し出すだろう。

ナルシッサは小さく絶望の叫びを上げ自分の髪を鷲づかみにしました。スネイプが屈んでナルシッサの腕を掴んで立たせソファに座らせました。それからナルシッサのグラスにワインを注ぎ無理やり持たせるとこう言いました。

「ナルシッサもう止めなさい。これを飲んで我輩の言う事を聞くんだ」

スネイプにこう言われるとナルシッサは少し静かになりワインを撥ねこぼしながら震える手で一口飲みました。するとスネイプは「我輩がドラコを手助けできるかもしれん」とそう言うのです。ナルシッサは体を起こすと・・・

「セブルス-ああセブルス-あなたがあの子を助けてくださる?あの子を見守って危害が及ばないようにしてくださる?」

「やってみる事はできる」

そう言うスネイプに・・・

ナルシッサは?

3-3.破れぬ誓い
ナルシッサはグラスを放り出すとソファを滑り降りてスネイプの足下にひざまずきました。そしてスネイプの手を両の手で掻き抱いて唇を押し当てました。そしてあなたがあの子を護ってくださるのならとこう言って来たのです。

「あなたがあの子を護ってくださるのなら。セブルス誓ってくださる?破れぬ誓いを結んでくださる?」

スネイプが「破れぬ誓い?」と訊き返すのを聞いてベラトリックスは勝ち誇ったように高笑いしました。そしてナルシッサに言いました。聞いていなかったのかい?こいつは確かに「やってみる」だろう。いつもの虚しい言葉だ。

肝心な時になると上手くすり抜ける。もちろん今度も闇の帝王の命令と言い逃れるつもりだろう。しかしスネイプはそんなベラトリックスを見ようともせず自分の手を掴んだままのナルシッサの涙に濡れた目を見据えていました。

「いかにも。ナルシッサ。破れぬ誓いを結ぼう。姉君が結び手になる事にご同意くださるだろう」

スネイプの予想だにしなったその言葉にベラトリックスは口をあんぐりと開けていました。スネイプはナルシッサと向かい合ってひざまずくように座りました。ベラトリックスの驚愕の眼差しの下で2人は右手を握り合いました。

「ベラトリックス。杖が必要だ」

スネイプに冷たくこう言われベラトリックスは杖を取り出しましたがまだ唖然としていました。さらにスネイプに「それにもっとそばに来る必要がある」と言われベラトリックスは前に進み出て握った両手の上に杖を置きました。

「セブルス。あなたは闇の帝王の望みを叶えようとする私の息子ドラコを見守ってくださいますか?」
「そうしよう」

「そしてあなたは息子に危害が及ばぬよう力の限り護ってくださいますか?」
「そうしよう」

「そしてもし必要になれば。ドラコが失敗しそうな場合は闇の帝王がドラコに遂行を命じた行為をあなたが実行してくださいますか?」

ナルシッサの最後の言葉の時。スネイプの手がピクリと動きましたが手を引っ込めはしませんでした。一瞬の沈黙の後にベラトリックスが目を見開いて握り合った2人の手に杖を置いて見つめる中スネイプはこう言ったのでした。

「そうしよう」

こうして「破れぬ誓い」は結ばれたのでした。

今日の最後に
こんな事は言うまでもないのかもしれませんがナルシッサもやはり姉のベラトリックスの言う通りでセブルスは肝心な時になると上手くすり抜ける。今回もしそれをやられたら息子ドラコが取り返しのつかない事になってしまう。

ナルシッサがスネイプに「破れぬ誓い」を結ばせたのは一抹の不安があったからに他ならないでしょうね。でも姉のベラトリックスの前では「絶対にそんな事は認めたくない」と思った。だからこそ「破れぬ誓い」を結ばせた。

この事つまり「破れぬ誓い」を結んだ事によってスネイプはナルシッサの絶大な信頼を得る事ができたというわけなんですよね。
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