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ハリーは今学期ダンブルドアの個人教授を受ける事になりました。そこで学んだのは「ヴォルデモートを真に滅ぼすためにはヴォルデモートが作った複数の分霊箱を探し出して破壊しなければならない」という事でした。そしてその1つを手に入れたと思ったら・・・(全3項目)

3-1.ホグワーツに闇の印
プリベット通り4番地から連れ出されたその日の夜ハリーはダンブルドアから今学期自分の個人教授を受けて欲しいと申し入れをされました。そこではヴォルデモートを真に滅ぼすためには何をすべきかを学ぶ事になりました。

ヴォルデモートは自分を不滅にするために分霊箱しかもそれを複数作る事を考えていた。全ての分霊箱を探し出して破壊しなければヴォルデモートを真に滅ぼす事はできない。そしてその内の1つの隠し場所が判明したのでした。

やりました先生!分霊箱を手に入れました!ホグズミード村に帰って来てこう言ったハリーでしたが、ダンブルドアはぐらりとハリーに倒れかかりました。一瞬自分の未熟な「姿現わし」のせいだと思ったハリーでしたが・・・

遠い街灯の明かりに照らされたダンブルドアの顔が前にも増して蒼白く衰弱しているのが見えました。ハリーは助けを求めようと必死の思いで周囲を見回しましたが人影はありません。暫くダンブルドアを1人にしないと・・・

しかしハリーが次の行動を起こさない内に誰かの走る足音が聞こえました。ハリーは心が躍りました。誰かが見つけてくれた。ハリーが再び見回すとマダム・ロスメルタが暗い通りを小走りに駆けて来ました。ところが・・・

ハリーが僕が学校に行って助けを呼んで来るまで「三本の箒」でダンブルドアを休ませて欲しいと頼むとマダム・ロスメルタは「1人で学校に行くなんてできない」と言うのです。しかしハリーはそれを聞いてはいませんでした。

「何があったのじゃ?何かあったのか?」と訊くダンブルドアにマダム・ロスメルタはホグワーツのほうの空を指差し「闇の印よ」と答えたのでした。その言葉で背筋がぞっと寒くなりハリーが振り返って空を見上げると・・・

学校の上空に確かに「あの印」があったのです。

3-2.武装解除の術ではなく
ダンブルドアが「いつ現れたのじゃ?」と訊きました。立ち上がろうとするダンブルドアの手がハリーの肩に痛いほど食い込みました。マダム・ロスメルタが言うには猫を出す時にはなかったので数分前に違いないとの事でした。

すぐに城に戻らねばならぬ。輸送手段が必要じゃ。ダンブルドアとハリーはハリーが「三本の箒」から呼び寄せた箒に乗って空に舞い上がりました。ハリーはダンブルドアが落ちるような事があれば即座に支えられるよう・・・

ちらちらと横を飛ぶダンブルドアを見ました。しかし「闇の印」はダンブルドアにとって刺激剤のような効果をもたらしたようです。印を見据えて長い銀色の髪と髯をなびかせながらダンブルドアは箒に低く屈み込んでいました。

「闇の印」は城で一番高い天文台の塔の真上で光っていました。ダンブルドアが城にかけた呪文を解除し2人は塔の屋上の防壁を飛び越え箒から降りました。そこには人影もなく城の中に続く螺旋階段の扉は閉まったままでした。

争いの跡も死闘が繰り広げられた形跡もなく死体もありません。頭上に不気味に光る印を見上げながらハリーが「どういう事でしょう?」と訊くと、ダンブルドアは微かなしかしはっきりとした声でハリーにこう言ったのでした。

「セブルスを起こして来るのじゃ。何があったかを話し、わしの所へ連れて来るのじゃ。他には何もするでないぞ。他の誰にも話をせず透明マントを脱がぬよう。わしはここで待っておる」

「でも」と反論しようとするハリーを制しダンブルドアは「わしに従うと誓ったはずじゃ」と言ってハリーに行くのじゃと言い渡しました。ハリーは螺旋階段の扉に急ぎました。ところが扉の向こうから誰かが走って来るのです。

ハリーが振り返るとダンブルドアが退却せよと身振りで示していました。ハリーは杖を構えながら後退りしました。そして扉が勢いよく開き誰かが飛び出して叫びました。すると思ってもみなかった事がハリーの身に起きたのです。

「エクスペリアームス!武器よ去れ!」

ハリーはたちまち体が硬直して動かなくなり不安定な銅像のように倒れて塔の防壁に支えられるのを感じました。武装解除の呪文だったのに何故自分はまるで「金縛りの呪文」をかけられたかのように体が硬直したのだろう?

その時「闇の印」の明かりで・・・

見えた光景とは?

3-3.ダンブルドアが
その時ハリーは「闇の印」の明かりでダンブルドアの杖が弧を描いて防壁の端を越えて飛んで行くのが見えて事態が呑み込めたのでした。ダンブルドアが無言でハリーに「全身金縛りの呪文」をかけたのです。そのために・・・

ハリーに金縛りの呪文をかける一瞬のせいでダンブルドアは自分を護るチャンスを失ったのです。血の気の失せた顔で防壁を背にして立ち杖を失ってしまったというのにダンブルドアには恐怖や苦悩の影すらありませんでした。

「こんばんは。ドラコ」

ドラコ・マルフォイが進み出ました。素早く辺りに目を配りダンブルドアと自分だけかどうかを確かめました。2本目の箒に目を光らせ「他に誰かいるのか?」と訊くマルフォイに対してダンブルドアはこう問いかけたのでした。

「わしのほうこそ聞きたい。君1人の行動かね?」

ダンブルドアのこの問いにマルフォイは「違う。援軍がある。今夜この学校には死喰い人がいるんだ」と答えました。そして昨年の夏休みからずっとハリーが抱き続けて来たマルフォイに対する謎の全てが明らかにされたのです。

今学期ドラコ・マルフォイはヴォルデモートにダンブルドアの殺害を命じられていた。そして危うくケイティ・ベルとロンを死なせる所だった。マルフォイはダンブルドアを亡き者にしようとしてだんだん自暴自棄になっていた。

マルフォイが見張りを立てて「必要の部屋」にいたのは壊れて何年も使われていなかった「姿をくらますキャビネット棚」を修理するためだった。警備措置が百倍も強化された学校に死喰い人が入ったのはここからだったのです。

「今大切なのは君の情けではなくわしの情けなのじゃ」

杖を持つ手は震えていました。ダンブルドアにこう言われてハリーには心なしかマルフォイの杖を持つ手が下がったように見えました。我々の側に来るのじゃ。騎士団は君の想像もつかぬほど完璧に君と母上を匿う事ができる。

結局ダンブルドアを亡き者にしたのは・・・

セブルス・スネイプでした。

今日の最後に
先回の記事で紹介したようにハリーは6年生の新学期初日にホグワーツ特急でドラコ・マルフォイに「全身金縛りの呪文」をかけられました。そしてこの学期最後にダンブルドアにかけられたのも「この呪文」だったんですよね。

ハリーがドラコ・マルフォイのいるコンパートメントに侵入したのはマルフォイの一連の行動の理由を知るためだった。そしてそこでマルフォイにこの「全身金縛りの呪文」をかけられてしまった。そして学期の最後にも・・・

今度はダンブルドアに「全身金縛りの呪文」をかけられてしまった。そしてハリーが今学期ずっとマルフォイに対して抱き続けていた疑惑が「この呪文」がかけられている時に明らかになった。こういう構図になっていたのです。

この「全身金縛りの呪文」をかけられたのがドラコ・マルフォイにダンブルドアだった。ハリーにとってはまさに「これ以上ない!」というぐらいに筆舌に尽くしがたいほど皮肉な巡り合せになっていたというわけなんですよね。
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