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誕生日だというのにカードもプレゼントもない。おまけに今夜はいないふりだ。失意の内にハリーが自分の部屋に戻ると今まで見た事がない奇妙な生き物がいました。それが今朝庭の生垣からハリーを見つめていた屋敷しもべ妖精のドビーだったのです。何故ドビーがハリーの前に現れたのかと云うと・・・(全3項目)

3-1.ベッドに先客
驚きのあまりハリーは危うく叫びそうになりましたが何とか堪えました。直前にバーノン叔父さんに「ちょっとでも音を立ててみろ」と言われたからです。ベッドの上にはハリーが今まで見た事がない奇妙な生き物がいました。

コウモリのような長い耳でテニスボールぐらいの緑の目が飛び出し小柄でした。今朝庭の生垣から自分を見ていたのはこれだとハリーは気づきました。互いにじっと見詰め合っている内に下からダドリーの声が聞こえて来ました。

「メイソンさん、奥様、コートをお預かりしましょうか?」

その生き物はベッドから滑り降りてカーペットに細長い鼻の先がくっつくぐらい低くお辞儀をしました。その生き物は手足が出るように裂け目がある古い枕カバーのような物を着ていました。ハリーが不安げに挨拶すると・・・

「ハリー・ポッター!ドビーめはずっとあなた様にお目にかかりたかった。とっても光栄です」

その生き物は甲高い声でこう挨拶しました。きっと下まで聞こえたとハリーは思いました。ハリーは本当は「君はなーに?」と訊きたかった。しかしそれではあまりに失礼だと思い「君はだーれ?」と訊いたのでした。すると?

「ドビーめにございます。ドビーと呼び捨ててください。屋敷しもべ妖精のドビーです」

気を悪くしないで欲しいんだけど今ここに屋敷しもべ妖精がいるととっても都合が悪いんだ。ハリーがそう言うとドビーはうなだれました。知り合いになれてうれしくないというわけじゃない。何か用事があってここに来たの?

ハリーが最後に質問をするとドビーは「はい。そうでございますとも」と熱っぽく言いました。申し上げたい事があって参りました。ドビーが言う所によれば「複雑でございまして。一体何から話してよいやら」との事でした。

ハリーはベッドを指差し丁寧にこう言いました。

「座ってね」

するとドビーは・・・

3-2.僕に何かできる?
ドビーはわっと泣き出しました。ハリーがはらはらするようなうるさい泣き方でした。ドビーは泣きながら「座ってなんて!これまで一度も一度だって」と言いました。ハリーは階下の声が一瞬たじろいだような気がしました。

ハリーが「ごめんね。気に障る事を言うつもりはなかったんだけど」と囁くとドビーは喉を詰らせ「このドビーの気に障るですって!」と言いました。ドビーは魔法使いから「座って」なんて言われた事などないんだそうです。

ハリーは「シーッ!」と言いながらなだめるようにドビーを促しベッドの上に座らせました。暫くするとドビーはようやく落ち着いて大きな目を尊敬で潤ませてハリーをひしと見ていました。ハリーは元気づけるつもりで・・・

「君は礼儀正しい魔法使いにあんまり会わなかったんだね」

ドビーは頷きました。ところがドビーは突然立ち上がると「ドビーは悪い子!ドビーは悪い子!」と言いながら窓ガラスに激しく頭を打ちつけ始めました。ハリーは飛び上がってドビーを引き戻すと再びベッドに座らせました。

ハリーが「一体どうしたの?」と訊くとドビーは目をくらくらさせながら「自分でお仕置きをしなければならないのです」と答えました。今のお仕置きのその理由は「自分の家族の悪口を言いかけたから」との事なんだそうです。

ドビーの家族というのはお仕えしているご主人様つまり魔法使いの家族なのだそうです。屋敷しもべ妖精は1つの屋敷つまり1つの家族に一生お仕えする運命なんだそうです。その家族は君がここに来ている事を知っているの?

ハリーが興味をそそられてこう訊くとドビーは「滅相もない」と答えました。ここに来た事でもドビーは自分をお仕置きしなければならないとの事でした。ハリーが「どうして家出しないの?逃げれば?」と進言をすると・・・

屋敷しもべ妖精は解放していただかないといけない。しかしご主人様はドビーを自由にするはずがない。だから死ぬまで今のご主人様の一家に仕えるのだそうです。ハリーは目を見張りました。下には下がいると思ったからです。

僕なんかあと4週間もここにいたらとても身が持たないと思ってた。君の話を聞いてたらダーズリー一家でさえ人間らしいと思えて来た。誰か君を助けてあげられないの?ところがハリーが「僕に何かできる?」と言うと・・・

言った途端ハリーは「しまった」と思いました。ドビーはまたしても感謝の雨あられと泣き出したからです。ハリーは必死でドビーに「お願いだから頼むから静かにして」と囁きました。もし叔父さんたちが聞きつけたら・・・

君がここにいる事が知れたら。しかしドビーの感激は止まりません。ハリー・ポッターが「何かできないか?」と訊いてくださった。偉大な方とは聞いておりましたがこんなにお優しい方とは知らなかったとドビーは言うのです。

偉大な方だと言われてハリーは・・・

3-3.学校に戻ってはなりません
ハリーは赤面しました。君が何を聞いたか知らないけど僕は偉大なんかじゃない。くだらない事ばかりだよ。学年でトップというわけでもない。ハリーはハーマイオニーの事を思い出して胸が痛みました。するとドビーは・・・

「ハリー・ポッターは謙虚で威張らない方です」

ドビーは目を輝かせて恭しくこう言いました。ハリー・ポッターは「名前を呼んではいけないあの人」に勝った事をおっしゃらない。ハリーが思わず「ヴォルデモート?」と言うとドビーは耳を両手で覆って呻くように・・・

「あぁ、その名をおっしゃらないで。おっしゃらないで」

ハリーは慌てて「ごめん」と言うと「その名前を聞きたくない人はいっぱいいるんだよね。僕の友達のロンなんか」と。しかしその先は言えませんでした。ハーマイオニーと同様ロンの事を考えても胸が疼いてしまったのです。

ドビーの声は嗄れていました。ドビーめは聞きました。ハリー・ポッターがほんの数週間前に闇の帝王と二度目の対決をしてまたしてもその手を逃れたと。ハリーが頷くとドビーの目は涙で光りました。ところがドビーは・・・

ハリー・ポッターは勇猛果敢!もう何度も危機を切り抜けていらっしゃった!でもドビーめはハリー・ポッターをお護りするために参りました。警告しに参りました。後で自分で自分にお仕置きをしなくてはなりませんが・・・

「それでも」と言ってドビーは・・・

「ハリー・ポッターはホグワーツに戻ってはなりません」

こう言われてハリーは一瞬口から言葉が出ませんでした。戸惑うあまり上手くしゃべれなくなったほどでした。何て言ったの?だって戻らなきゃ。9月1日に新学期が始まるんだ。それがなきゃ耐えられないよ。君は知らないんだ。

ここには身の置き場がないんだ。僕の居場所は君と同じ世界。ホグワーツなんだ。ところがドビーは言うのです。ハリー・ポッターは安全な場所にいないといけません。あなた様は偉大で優しい人。失うわけにはいきません。

ハリーが驚いて「どうして?」と訊くとドビーは全身を震わせながら今学期ホグワーツで世にも恐ろしい事が起こるよう罠が仕掛けられていると言うのです。しかもドビーはその事を何ヵ月も前から知っていたとも言うのです。

しかしハリーが「世にも恐ろしい事って?」とか「誰がそんな事を?」と具体的な内容を尋ねるとドビーは自分で自分にお仕置きを始めるのです。もしかしてそれはヴォルデモートと何か関係があるの?と訊くとドビーは・・・

「名前を呼んではいけないあの人」ではございませんと答えるのです。ドビーは目を大きく見開いてハリーにヒントを与えようとしているようでした。がしかしハリーにはまるで見当がつきません。ハリーがこう言うと・・・

「あの人に兄弟がいたかなぁ?」

ドビーは首を横に振り目をさらに大きく見開いたのでした。

今日の最後に
ハリーはバーノン叔父さんにペチュニア叔母さんの掃除の邪魔をするなと言われて庭に出ています。そこで生垣に2つの大きな緑色の目が現れたので驚いてベンチから起き上がりました。それが屋敷しもべ妖精のドビーでした。

自分の部屋にいるドビーを見たその瞬間ハリーは「今朝庭の生垣から自分を見ていたのはこれだ」と思いました。ドビーがここにいる事をお仕えしているご主人様一家は知らないのだそうです。そこで私が心配になるのは・・・

おそらくドビーは夏休みに入ってすぐつまり7月1日からプリベット通り4番地にやって来てハリーに張り付いていたんでしょうね。ハリーの前にその姿を現したのはハリーの誕生日7月31日でした。という事になるとドビーは?

ドビーは丸1ヵ月ご主人様一家の屋敷を留守にしていたという事になりますよね。当時ハリーは知らなかったのですがドビーが仕えていたのはマルフォイ一家でした。マルフォイ一家は1ヵ月間一体どうしていたんでしょうね?

この時ナルシッサの姉夫婦ロドルファスとベラトリックス・レストレンジはアズカバンでした。だからマルフォイ一家にお仕えしていた屋敷しもべ妖精は他にもいた。だから自分1人ぐらいいなくても大丈夫だとドビーは思った。

そんな所だったのでは?と私は思いますね。
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