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ネビルのおばあさんはホグワーツ入学前は孫のネビルを箒に一切近づかせませんでした。ハリーは両足を地面につけていても頻繁に事故を起こすネビルを箒に乗らせなかったその判断は正しいと思っていました。ところがおばあさんがネビルを箒に乗らせなかったのには別の理由があったのです。(全3項目)

3-1.ネビルと箒、その1
ドラコ・マルフォイは確かによく飛行の話をしました。1年生がクィディッチの寮代表選手になれないなんて残念だとみんなの前で聞こえよがしに不満も言いました。マルフォイの長い自慢話は何故かいつも同じ所で終ります。

それはマグルの乗ったヘリコプターを危うくかわすという話でした。自慢するのはマルフォイだけではありませんでした。シェーマス・フィネガンの場合は子供の頃にいつも箒に乗って田舎の上空を飛び回っていたのだそうです。

ロンでさえ聞いてくれる人がいればチャーリーのお古の箒に乗ってハンググライダーにぶつかりそうになった時の話をした事でしょう。魔法使いの家の子は誰もが皆ひっきりなしにクィディッチの話をしました。ところが・・・

ネビルは今まで一度も箒に乗った事がありませんでした。おばあさんが決して近づかせなかったからです。ハリーも密かにおばあさんは正しいと思いました。それと云うのもだいたいネビルは両足が地面についていても・・・

ひっきりなしに事故を起こすのだから増してや箒に乗って空を飛ぶなどとんでもないというわけです。ハーマイオニーもまたマグル生まれで箒に乗った経験が全くないので飛ぶ事に関してはネビルと同じくらい緊張していました。

こればかりは本を読んで暗記をすれば済むものではない。だからと云ってハーマイオニーが飛行の本を読まなかったわけではありませんでした。飛行訓練授業を受ける木曜日の朝食の席でハーマイオニーは図書室で借りた・・・

「クィディッチ今昔」という本で仕入れた飛行のコツをうんざりするほど話しまくりました。唯一ネビルだけはハーマイオニーの話に今しがみついていれば授業の時にも箒にしがみついていられるとそう思ったのでしょうか?

一言も聞き漏らすまいと必死でハーマイオニーの話を聞いていたというわけなんですよね。

3-2.ネビルと箒、その2
そしてついにその日の午後3時半となりハリーにロンにハーマイオニーそれにネビルを含めたグリフィドールの1年生たちは初めての飛行訓練授業を受けるため正面階段から校庭へと急ぎました。20本の箒が整然と並べられ・・・

合同で一緒に授業を受けるスリザリン生たちは既に到着していました。マダム・フーチが来ると開口一番ガミガミと「何をボヤボヤしてるんですか。みんな箒のそばに立って。さあ早く」と怒鳴り立てられてしまったのでした。

「右手を箒の上に突き出して。そして上がれと言う」

マダム・フーチがこう呼びかけ生徒全員が「上がれ!」と叫びました。ハリーの箒は即座に飛び上がってその手に収まりました。がしかし飛び上がった箒は少数でした。ハーマイオニーの箒は地面をコロリと転がっただけでした。

ネビルの箒に至っては微動だにしません。多分箒も馬と同じで乗り手が怖がっているのが判るんだとハリーは思いました。ネビルの震え声では地面に両足を着けていたいと言っているのが見え見えというわけです。そして・・・

「さあ私が笛を吹いたら地面を強く蹴ってください。箒はぐらつかないように押さえ2メートルぐらい浮上してそれから少し前屈みになってすぐに降りて来てください。笛を吹いたらですよ」

ところがネビルはマダム・フーチが念を押すように最後に「笛を吹いたらですよ」と言ったのに緊張するやら怖気づくやらで「1人だけ地上に置いてけぼりを食いたくない」とばかり笛が鳴らない内に地面を蹴ってしまいました。

「こら。戻って来なさい!」

マダム・フーチの大声をよそにネビルはシャンペンのコルク栓が抜けたように飛んで行きました。足に力を込め過ぎて思いっ切り地面を蹴ってしまったために制御が利かなくなってしまったのです。ネビルの顔は真っ青でした。

声にならない悲鳴を上げネビルは箒から真っ逆さまに落ちました。草の上にうつ伏せに墜落し草地にこぶができたように突っ伏しました。箒だけはさらに高く昇り続けて「禁じられた森」のほうへ行くと消えてしまったのでした。

「手首が折れているわ」

マダム・フーチはネビルと同じくらい真っ青になってネビルの上に屈み込むとこう言いました。そして「さあさあネビル。大丈夫。立って」と言うと他の生徒のほうに向き直ってネビルを医務室に連れて行くと告げたのでした。

「私がこの子を医務室に連れて行きますからその間誰も動いてはいけません。箒もそのままにして置いておくように。さもないとクィディッチのクの字を言う前にホグワーツから出て行って貰いますよ」

マダム・フーチに「さあ行きましょう」と言われてネビルは顔を涙でくしゃくしゃにして手首を押さえヨレヨレになって歩いて行きました。ネビルにとっては初めての飛行訓練授業は散々な内容になってしまったというわけです。

3-3.ネビルとクィディッチ・ワールドカップ
昨日の記事で詳しく取り上げたようにハリーにハーマイオニーとおばさんを除くウィーズリー一家一行は9人の大所帯でクィディッチ・ワールドカップの決勝戦の観戦に行きました。その余波は新学期初日も続いていたのでした。

ホグワーツ特急に乗り昼食のカートが通路をやって来るとハリーはみんなで分けられるようにと大鍋ケーキをたっぷり一山買いました。午後になるとハリーたち3人がいるコンパートメントに同級生が何人か顔を見せたのでした。

そんな中に寝室が同じグリフィンドール生のシェーマス・フィネガンにディーン・トーマスとそしてネビルがいました。シェーマスも母親とワールドカップの決勝戦を観戦に来ていてキャンプ場でハリーたちと会っていました。

シェーマスはまだキャンプ場で行商人から買ったアイルランドの緑のロゼットをつけていました。ただどうやら魔法が消えかけているようで「トロイ!マレット!モラン!」と叫ぶ声が弱々しく疲れかけた声になっていました。

その一方ネビルはみんなが試合の様子を思い出して話しているのを羨ましそうに聞いていました。何でも「ばあちゃんが行きたくなかったんだ」との事で意気消沈の面持ちでした。何と切符を買おうともしなかったんだそうです。

「でも凄かったみたいだね」とネビルが言うとロンはトランクからこれも行商人から買ったビクトール・クラムのミニチュア人形を引っ張り出して来てネビルの手に落としてやるとネビルは羨ましそうに歓声を上げたのでした。

ネビルはおばあさんが行きたくなかったという理由でクィディッチ・ワールドカップに行く機会を得られなかったのでした。

最後に
何故ネビルのおばあさんはクィディッチ・ワールドカップに行きたくなかったのか?それは初めての飛行訓練授業を受けるのに当たりおばあさんがホグワーツ入学前ネビルに一度も箒に乗らせなかったのと関係してるんですよね。

ハリーの見解はネビルは両足を地面につけている時でさえ頻繁に事故を起こす。だからおばあさんの判断は正しい。しかし本当の理由は実はネビルのおばあさんもまた箒に乗るのが苦手だからだと私はそう思います。つまり・・・

ネビルのおばあさんは自分自身も箒に乗る事を苦手にしている。当然孫のネビルが箒に乗るという事になれば一番身近にいるおばあさんがまずは最初に見本を見せなければならない。しかし孫のネビルの前で恥をかきたくはない。

だからおばあさんはホグワーツ入学前ネビルを箒に一切近づかせなかったというわけです。箒に乗るのが苦手なのでクィディッチも嫌い。そのためネビルのおばあさんはワールドカップの切符を買おうともしなかったんですよね。

魔法界の大方の人たちはクィディッチが好き。でも全ての人が好きだとは限らないというわけなんですよね。
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