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「禁じられた森」の中から突然クラウチ氏が現れたと思ったらハリーがダンブルドアを連れて戻った時には忽然とその姿を消していた。一体クラウチ氏はどこに行ってしまったのか?ところがクラウチ氏がその後どうなったのかをハリーは極めて意外な形で知る事になったのでした。(全3項目)

3-1.夢に出て来たのは?
何故クラウチ氏は忽然と姿を消したのか?この事についてはハリーたち3人の間でも議論になりました。がしかし結論は出ませんでした。ところがクラウチ氏がその後どうなったのかをハリーは意外な形で知る事になったのです。

それは「占い学」の授業中でした。その日の天気は雲1つない晴天でした。そのためロンは暖炉の火を消した事のないトレローニー先生の部屋は蒸し風呂状態だと言うのです。そして教室に入ってみるとロンの予想通りでした。

トレローニー先生がランプに引っかかったショールを外すのに向こうを向いた隙にハリーはほんの僅か窓を開け風を取り込みました。トレローニー先生がランプを消して教室が暗くなったためハリーを睡魔が襲いかかりました。

ハリーはワシミミズクの背中に乗り高い丘の上に立つ蔦の絡んだ古い屋敷に向かっていました。そして屋敷の上の階の暗い破れた窓に辿り着き中に入ると一番奥の部屋へと入って行きました。そしてワシミミズクから降りました。

そこには巨大な蛇と男が1人いました。頭は禿げかけ薄い水色の目に鼻の尖った小男でした。男は暖炉マットの上でゼイゼイ声を上げ泣いていました。冷たくて甲高い声がワシミミズクの止まった肘掛椅子の奥から聞こえました。

「ワームテール。貴様は運のいい奴よ」

冷たい声はさらに「貴様はしくじったが全てが台無しにはならなかった。奴は死んだ」と言ったのでした。男は床にひれ伏して「ご主人様。わたくしめはまことにうれしゅうございます。まことに申し訳なく」と言っていました。

すると冷たい声は「ナギニ。お前は運が悪い。結局ワームテールをお前の餌食にはしない」と言いました。しかし冷たい声は「心配するな。よいか。まだハリー・ポッターがおるわ」とそう言うのです。そして冷たい声は・・・

「さてワームテールよ。失敗はもう二度と許さん。そのわけをもう一度お前の体に覚えさせよう」

椅子の奥のほうから杖の先端が出て来ました。ワームテールは「ご主人様どうかお許しを」と言いましたが、冷たい声が「クルーシオ!苦しめ!」と言うとワームテールは体中の神経が燃えているような悲鳴を上げたのでした。

ハリーも叫んでいました。額の傷が焼きごてを当てられたように痛みました。ヴォルデモートに自分がいる事が気づかれてしまう。しかしそこで「ハリー!ハリー!」と繰り返し名前を呼ばれてハリーが目を開けてみると・・・

そこは「占い学」の教室だったのです。

3-2.再び校長室へ
ハリーは両手で顔を覆い教室の床に倒れていました。傷痕がまだひどく傷み目は潤んでいます。ロンはすぐそばに膝をついて顔に恐怖の表情を浮かべて「大丈夫か?」と訊いて来ました。しかしトレローニー先生のほうは・・・

興奮しきった様子で「大丈夫なはずありませんわ!」と言うのです。そしてハリーに「どうなさったの?不吉な予兆?亡霊?何が見えましたの?」と矢継ぎ早に質問をぶつけて来ました。それにハリーは「何にも」と答えました。

ハリーは嘘をついて身を起こしました。自分が震えているのが判りました。周りを見回し後ろの暗がりを振り返らずにはいられませんでした。それほどまでにヴォルデモートの声が近くに聞こえていたからです。それでも・・・

あなたは自分の傷をしっかり押さえていました!傷を押さえつけて床を転げ回ったのですよ!経験があると言うトレローニー先生にハリーは「医務室に行ったほうがいいと思います。ひどい頭痛がします」と言ったのでした。

あなたは間違いなくあたくしの部屋の透視振動の強さに刺激を受けたのです!今ここを出て行けばせっかくの機会を失う。これまで見た事がないと言い張るトレローニー先生の言葉を途中で遮るとハリーはこう言ったのでした。

「頭痛の治療薬以外には何も見たくありません」

ハリーは立ち上がりました。その場にいた全員が気を挫かれたように後退りしました。ハリーはロンに「じゃ後でね」と囁くとトレローニー先生には目もくれずに教室を後にしました。しかしハリーは医務室に行きませんでした。

医務室に行くつもりなど最初から全くなかったのです。学期に入って最初に届いた手紙の中でシリウスが再び傷痕が痛む事があればダンブルドアの所に行くようにと書かれてあったからです。ハリーはそれに従うつもりでした。

まっすぐにダンブルドアの校長室に行くのだ。夢に見た事を考えながらハリーは廊下をただ一心に歩きました。ハリーは夢の細かい所まで思い返して忘れないようにしました。ワシミミズクはいい知らせを持って行ったのだ。

へまは繕われ誰かが死んだ。それでワームテールは蛇の餌食にならずに済んだ。その代わりに自分が蛇の餌食になる。

3-3.校長室に来てみると
夢の内容を忘れまいと必死だったためハリーは校長室の前をうっかり通り過ぎてしまいました。石像の前に立つとハリーは合言葉を知らない事を思い出しました。取りあえず「レモンキャンディー?」と言ってみましたが・・・

やはり石像はピクリともしませんでした。今学期二度目という事もありハリーは今度は怒鳴ったりはしませんでした。そこでダンブルドアが合言葉にしそうな単語を並べ立ててみました。梨飴に杖型甘草飴にフィフィフィズビー。

どんどん膨らむドルーブルの風船ガム。バーティーボッツの百味ビーンズ。言ってからこれはダンブルドアの嫌いな食べ物と気づきました。ハリーは怒りました。どうしてもダンブルドアに会わなきゃならないんだ。緊急なんだ。

ハリーは石像を蹴飛ばしましたが足の親指が死ぬほど痛かっただけでした。ところが言ったハリー自身も驚くほどそれはそれは意外な言葉で石像に命が吹き込まれ脇に飛び退いたのです。それは「ゴキブリゴソゴソ豆板」でした。

ハリーは壁の隙間を急いで通り抜け螺旋階段に足をかけました。階段はゆっくりと動き始め樫の扉の前までハリーを連れて行きました。部屋の中からは人の声が聞こえて来ました。最初は魔法大臣コーネリウス・ファッジでした。

次に聞こえて来たのはマッド・アイ・ムーディの声でした。そしてその次に聞こえて来たのがダンブルドア校長の声だったのです。そして何と3人が話し合っていたのは先日突如としてハリーの前に現れたクラウチ氏の事でした。

ダンブルドアは去年の夏から行方不明になっているバーサ・ジョーキンズとクラウチ氏の失踪には関連があると主張しているようでした。それに対してファッジは2人の失踪を結びつける証拠などないと反論をしているようです。

ファッジは「可能性は2つある」つまりクラウチ氏はついに正気を失った。大いに考えられる事だ。あなた方にもご同意いただけるとは思うがクラウチ氏のこれまでの経歴を考慮すれば心身喪失でどこかをさ迷っていると・・・

するとダンブルドアは「もしそれなれば随分と短い時間に遠くまでさ迷い出たものじゃ」と冷静に言って暗にファッジのその見解は間違っているのでは?との疑問を投げかけたというわけなんですよね。さらにファッジは・・・

その現場がボーバトンの馬車を過ぎたあたりだったという事でマダム・マクシームを疑っているのです。それに対してダンブルドアはマダム・マクシームは非常に有能な校長でダンスが素晴らしくお上手だと反論したのでした。

ファッジはダンブルドアにハグリッドの事があるからあなたはマダム・マクシームに甘いのでは?連中は全部が全部無害ではないと言っていました。しかしダンブルドアはハグリッドと同様マダム・マクシームをも疑っていない。

偏見があるのはファッジのほうだと言うのです。するとここでハリーが来ている事にムーディが気づき「議論はもう辞めぬか?」と言いました。ファッジがイライラと「そうそう。それでは外に行こう」と言うのに対して・・・

「いやそうではないのだ。ポッターが話があるらしいぞ。ダンブルドア。扉の外におる」

今日の最後に
ホグワーツに入学してからこの場面に至るまでの4年弱の間にハリーは必ず毎年ダンブルドアと2人だけで会っています。ところが意外と云えば意外な事にハリーがこうして校長室に足を踏み入れるのはこれが2回目なんですよね。

1年生つまりホグワーツに入って最初の年にハリーがダンブルドアと初めて2人だけで会って会話を交わしたのは「みぞの鏡」の前でした。さらに学期末にハリーは医務室で意識が回復した時にダンブルドアと対面をしていますね。

そして2年生の時ハリーは初めて校長室に入る機会を得ました。その時の合言葉が「レモンキャンディー」でした。さらに再びハリーはダンブルドアと学期末に会っているのですが、その時の場所はマクゴナガル先生の部屋でした。

3年生の時にもハリーはダンブルドアと2人だけで会っています。しかしその時2人が会って話をしたのはルーピン先生の部屋でした。そのため今回ハリーが校長室を訪れたのは2年生以来2度目になったというわけなんですよね。
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