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ハリーは2年生の夏休みの後半をウィーズリー家の住居「隠れ穴」で過ごす事になりました。そこでハリーは初めて煙突飛行粉を経験しました。するとものの見事に迷子になってしまいました。そして迷い出た先の「夜の闇横丁」で偶然ハグリッドと会う事になったのでした。(全3項目)

3-1.初めての煙突飛行粉で
ホグワーツでの最初の学期を終えてキングズ・クロス駅に帰って来た時。ロンはハリーに手紙を送るから家に来て欲しいと言いました。ところがその手紙を屋敷しもべ妖精のドビーが止めてハリーの元に届けさせなかったのです。

挙句の果てにドビーは「浮遊術」でペチュニア叔母さんの傑作デザート「山盛りのホイップクリームとスミレの砂糖漬け」を木端微塵にして去って行きました。ハリーは魔法省から公式警告書を受け取る事となってしまいました。

お前は学校の外で魔法を使ってはならんという事を黙っていたな。こうしてバーノン叔父さんはハリーを部屋に閉じ込めて食事もまともに与えませんでした。そんな餓死寸前のハリーをプリベット通りから助け出したのが・・・

ロンにフレッドにジョージの3人でした。紆余曲折を経てようやくハリーはウィーズリー一家の住居の「隠れ穴」に来る事になったのでした。そしてそれは一家と共にハリーがダイアゴン横丁に行こうとした時に起こりました。

「ハリーは煙突飛行粉を使った事がないんだ。ごめんハリー。僕忘れてた」

ウィーズリーおばさんが「お客様からどうぞ!お先にどうぞ!」と言って暖炉の上の植木鉢を差し出すのでハリーは焦って「何すればいいの?」と訊いたのでした。いざ出かけるという時になってやっとロンが気づいたのです。

そこで一家が先に行ってハリーに見本を見せるという事になりました。最後に1人残ったハリーはみんなに言われた事の何だかんだを必死に頭に叩き込み煙突飛行粉を摘むと暖炉の前に進み出ました。まずは深呼吸をして・・・

粉を投げ入れ炎の中に入りました。炎はまるで暖かいそよ風のようでした。ところが口を開いたその途端に嫌と言うほど熱い灰を吸い込んでしまったのでした。ハリーは咽(むせ)ながら「ダ、ダイア、ゴン横丁」と言いました。

そして到着した所は?

3-2.夜の闇横丁
到着した所にはウィーズリー一家一行はもちろんハリー以外には誰もいませんでした。ハリーは石の暖炉の中に立っていました。その暖炉は大きな魔法使いの店の薄明かりの中にあります。店に並んでいる商品を見回すと・・・

クッションに載せられたしなびた手や血に染まったトランプさらには義眼がギロリと目を剥いていました。見るからに怪しげな商品が並んでいました。さらにやって来たのがこんな時に絶対会いたくないという人物だったのです。

メガネは壊れ煤だらけで迷子になったハリーが最も会いたくない人物。それはドラコ・マルフォイでした。ハリーは急いで周りを見回し左のほうにある大きな黒いキャビネット棚を見つけてその中に飛び込み身を隠したのでした。

その後に続いて入って来たのは父親に違いない。息子と同じ血の気のない顔に尖った顎。息子と瓜二つの冷たい灰色の目をしていました。ところがこの日父親がこの店を訪ねて来たのは買うためではなくて売るためだったのです。

「ボージン君お邪魔しましたな。明日、館のほうに物を取りに来てくれるだろうね」

こう言うと父親は息子を連れて店を出て行きました。ボージン氏はブツブツと暗い声で呟きながら奥に引っ込んで行きました。ハリーは戻って来ないかどうか一瞬待ってから可能な限り音を立てないようにして店の外に出ました。

「夜の闇横丁」

古ぼけた木の看板にこう書かれています。何のヒントにもなりません。聞いた事のない場所です。胡散臭い横丁で闇の魔術に関する物しか売ってないような店が軒を連ねていました。きちんと通りの名前を言えなかったんだろう。

「落ち着け」と自分に言い聞かせながらハリーはどうしたらいいのかを考えました。するとすぐ耳元で「坊や。迷子になったんじゃなかろうね?」と声がしてハリーは驚いて跳び上がったのでした。そこには老婆がいたのでした。

すると次の瞬間には・・・

「ハリー!お前さん。こんなとこで何しちょるんか?」

それがハグリッドだったのです。

3-3.ダイアゴン横丁へ
ハリーは心が躍りました。その一方今度は老婆が跳び上がりました。お盆に積んで持っていた物が足下に滝のように落ちてしまったので老婆はハグリッドに悪態をついたのでした。ハグリッドは真っ黒な目を輝かせながら・・・

ハリーと老婆のほうに大股で近づいて来ました。ハリーはほっとして気が抜けたので「ハグリッド!」と呼ぶ声が嗄(かす)れてしまいました。ハリーが「僕迷子になって。煙突飛行粉が」と事の次第を説明しようとすると・・・

ハグリッドはハリーの襟首を掴んで老婆から引き離しました。その弾みでお盆が老婆の手から吹き飛びました。老婆の甲高い悲鳴がハグリッドとハリーの後を追いくねくねした横丁を通って陽の光の中に出るまで従いて来ました。

遠くにハリーの見知った純白の大理石の建物が見えました。それはグリンゴッツでした。ハグリッドはハリーを一足飛びに夜の闇横丁からダイアゴン横丁まで連れて来てくれたのでした。ハリーのその惨憺たる格好を見て・・・

「ひどい格好をしちょるもんだ!」

ハグリッドはぶっきらぼうにこう言うとハリーの煤を払い始めました。あまりの力で払うのでハリーはすんでの所で薬問屋の前にあるドラゴンの糞の樽の中に突っ込まれそうになりました。そしてハリーにこう言ったのでした。

「夜の闇横丁なんぞ。どうしてまたうろうろしとったか。ハリーよあそこは危ねえとこだ。お前さんがいる所を誰かに見られたくねえもんだ」

ハリーはハグリッドがまた煤払いをしようとしたので身をかわし「僕もそうだろうって思った」と言葉を返したのでした。そして「言っただろ。迷子になったって」と言うと「ハグリッドは一体何してたの?」と訊いたのでした。

ハグリッドは「肉食ナメクジの駆除剤」を探しに来たのだそうです。学校のキャベツを食い荒らしているんだそうです。そしてハリーに「お前さん1人じゃなかろう?」と訊いて来たのでした。そこでハリーはこう答えました。

「僕ウィーズリーさんのとこに泊ってるんだけど。はぐれちゃた。探さなくっちゃ」

2人はウィーズリー一家一行を探すため一緒に歩き始めました。するとハグリッドが「俺の手紙に返事をくれなんだのはどうしてかい?」と訊いて来ました。ハリーがドビーが発端になって起こった事の騒動を説明すると・・・

「腐れマグルめ。俺がその事を知っとったらなぁ」

ハグリッドは歯噛みしながらこう言いました。そして2人がグリンゴッツに近づいて行くと「ハリー!ハリー!ここよ!」と呼ぶ声がしてハリーが見上げるとグリンゴッツの白い階段の上にハーマイオニーが立っていたのでした。

「メガネをどうしちゃたの?ハグリッドこんにちは。あぁまた2人に会えて私とってもうれしい。ハリー。グリンゴッツに行く所なの?」

「立て板に水を流す」といった感じで話して来るハーマイオニーにハリーが「ウィーズリーさんたちを見つけてからだけど」と返事をするとハグリッドが「お前さん。そう長く待たんでもええぞ」と言って笑顔を見せたのでした。

ハリーとハーマイオニーが見回すと人混みでごった返す通りをウィーズリー一家一行が駆けて来るのが見えました。こうしてやっとの事でハリーはウィーズリー一家と合流する事ができたのでした。ハリーの出た所を聞いて・・・

「夜の闇横丁」と聞いてフレッドとジョージは「すっげぇ!」と叫ぶしロンはうらやましそうに「そこに行くのを許して貰った事がない」と言ったのでした。しかしハグリッドはそんな3人にこう言ったというわけなんですよね。

「そりゃあ。そのほうがずーっとええ」

この後ハグリッドは「みんなホグワーツでまたな!」と言って去って行きました。ところがウィーズリー一家一行それにハリーとハーマイオニーはフローリシュ・アンド・ブロッツ書店で再びハグリッドに会う事になったのです。

今日の最後に
今にして思えばハグリッドも「夜の闇横丁」に来てハリーを見つけた時には「何でここにハリーがいるんだ?」とそれはそれはびっくり仰天したでしょうね。だからハリー自身にも「あそこは危ないとこだ」などと言って・・・

ハリーに対して咎めるような言葉をぶつけたというわけです。ハグリッドは「肉食ナメクジ駆除剤」を探しに来たのだそうです。でもそのナメクジは「学校のキャベツを食い荒らしている」って肉食なのに野菜も食べるんですね。
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