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今学期ホグワーツに於いて百年以上ぶりに三大魔法学校対抗試合が開催される事になりました。しかし「17才以上」という年齢制限がつきフレッドにジョージがダンブルドアの引いた年齢線に撥ね返されてしまった時点でハリーはすっかり諦めていました。ところが!そしてハグリッドは?(全3項目)

3-1.三大魔法学校対抗試合の代表選手に
ハリーは親が莫大な量の金貨を遺してくれたので「悪戯専門店の開業資金が欲しい!」というフレッドやジョージとは違って一千ガリオンの賞金目当てに三大魔法学校対抗試合の代表選手になりたいと思ったわけではありません。

ただそれで思いを寄せるチョウ・チャンの気持ちを引き寄せる事ができたらいいなという軽い気持ちだったのです。そのためフレッドとジョージにリー・ジョーダンの3人が年齢線に撥ね返された時点で既にもう諦めていました。

「炎のゴブレット」から名前が出て来てダンブルドア校長がそれを読み上げた時。ハリーは大広間の全ての目が一斉に自分に向けられるのを感じながらただ呆然と座っていました。驚いたなんてもんじゃない。痺れて感覚がない。

夢を見ているに違いない。きっと聞き違いだったのだ。突然の事で誰も拍手をしません。怒った蜂の群れのような音が大広間に広がり始めました。教職員テーブルではマクゴナガル先生がダンブルドアの所に駆け寄っていました。

ダンブルドア校長はマクゴナガル先生に向かって頷くと再びハリーの名前を呼びました。そして「ここへ来なさい!」と言いました。とてつもなく長い道程でどれだけ歩いても教職員テーブルに近づかないような気がしました。

「さあ・・・あの扉から。ハリー」

こう言うダンブルドアは微笑んではいませんでした。ハリーが教職員テーブルに沿って歩いて行くと一番端にハグリッドが座っていました。ハリーにウィンクもせず手も振らずいつもの挨拶の合図も何も送っては来ませんでした。

ハグリッドもまた他のみんなと同じように驚き切った顔でハリーを見つめるだけだったのでした。

3-2.直後の魔法生物飼育学の授業で
それからのハリーはまさに四面楚歌状態だったのです。授業が始まると学校中の全ての生徒の目を避けるわけにはいきませんでした。誰もが三大魔法学校対抗試合の代表選手にハリーが自分で名乗りを上げたと思っていました。

しかしグリフィンドール生とは違って他の寮生はそれを好意的には思っていませんでした。そしてスリザリン生は当然の如く「ここぞ!}とばかりに激しく責め立てて来ました。普段ならハグリッドに会えるのは楽しみでした。

ところが「魔法生物飼育学」はスリザリンと合同授業です。すなわちそれはハグリッドに会えるのと同時にスリザリン生とも顔を合わせるという事になるというわけです。そしてハリーの思った通りの展開が待ち受けていました。

ドラコ・マルフォイはいつものせせら笑いをしっかり顔に刻んでハグリッドの小屋に現れました。そして対抗試合の選手は半数が死んでいる。君はどのくらい持ちこたえるつもりだい?僕は最初の課題が始まって10分だと賭ける。

腰巾着のクラッブとゴイルがおべっか使いのバカ笑いをしました。しかしマルフォイはそれ以上は続けられませんでした。山のように積み上げた木箱を抱えてぐらつくのをバランスを取りながらハグリッドが現れたからでした。

その木箱の中には「尻尾爆発スクリュート」が入っていました。それからのハグリッドの説明は生徒全員をぞっとさせました。スクリュートが互いに殺戮を繰り返すのはエネルギーを発散しきれていないからだ。そのため・・・

それを解決するには生徒がスクリュートに引き綱をつけ散歩させてやるのがいいとハグリッドは言うのです。ハグリッドのこの提案のお陰で完全にマルフォイの気が逸れてしまったのがハリーにとっては唯一の慰めになりました。

「こいつに散歩?それに一体どこに引き綱を結べばいいんだ?毒針にかい?それとも爆発尻尾とか吸盤にかい?」

箱の1つを覗き込んでうんざりしたようにこう訊くマルフォイにハグリッドは「真ん中あたりだ」と言って手本を見せました。そして用心のためにドラゴン革の手袋をしたほうがいい。さらにハリーにはこう言って来たのでした。

「ハリーこっち来て。このおっきい奴を手伝ってくれ」

ところが実はハグリッドは本当は他の生徒から離れた所でハリーと話したかったからこう言ったのです。ハグリッドはみんながスクリュートを連れて散歩に出るのを待ってハリーのほうに向き直り真剣な顔つきでこう言いました。

「そんじゃハリー。試合に出るんだな。対抗試合に。代表選手で」

3-3.ハリーを信じる!
ボサボサ眉の下でコガネムシのようなハグリッドの目がひどく心配そうでした。そしてハリーに「誰がお前の名前を入れたのかわかんねぇのか?」と訊いて来ました。ハグリッドはハリーが入れたのではないと信じているのです。

「それじゃ僕が入れたんじゃないって信じてるんだね?」

こう言いながらハリーはハグリッドに対する感謝の気持ちが込み上げて来るのを顔に出さないようにするのは難しいと思ったのでした。ハグリッドは唸るように「もちろんだ」と言ったのでした。さらにそれは自分だけじゃない。

俺はお前を信じる。それに加えてハグリッドはダンブルドアもまたきっとハリーを信じているとそう言うのです。ハグリッドにそう言われてハリーは「一体誰なのか僕が知りたいよ」と苦々しい思いを浮かべて言ったのでした。

2人は芝生を見渡しました。生徒たちはあっちこっちに散らばり誰もが散々苦労していました。尻尾爆発スクリュートは今や体長が1メートルを超え猛烈に強くなっていました。分厚い灰色に輝く鎧のような物に覆われています。

巨大なサソリと引き伸ばしたカニを掛け合わせたような代物でした。しかも「どこが頭なのか目なのか?」未だに分りません。スクリュートはとてつもなく強くなり到底制御できないようになっていました。それを見て・・・

「見ろや。みんな楽しそうだ。な?」

ハグリッドはうれしそうにこう言いました。みんなというのはきっとスクリュートの事だろうとハリーは思いました。生徒じゃない事は確かだ。それというのも生徒たちはお世辞にも楽しいという状態ではなかったからでした。

スクリュートのどっちが頭か尻尾か分らない先端が時々バンとびっくりするような音を立てて爆発をしました。するとスクリュートは数メートル前方に飛びました。腹這いになって引きずられて行く生徒がいるかと思えば・・・

何とか立ち上がろうとしてもがく生徒もいます。その数は1人や2人ではありません。するとハグリッドは急に溜め息をつくと心配そうにハリーを見下ろしました。その後に言われた言葉にハリーは何も言う事ができませんでした。

「なあハリー。いってえどういう事なのかなぁ。代表選手か。お前は色んな目に遭うなぁ。え?」

そう。僕には色々な事が起こるみたいだ。僕と湖の周りを散歩しながらハーマイオニーが言ってたのもだいたいそういう事だった。ハーマイオニーに言わせると数々のトラブルが飛び込んで来るからロンが僕と口を利かないんだ。

ハリーはそう思ったのでした。

今日の最後に
この尻尾爆発スクリュートは三大魔法学校対抗試合の「第3の課題」で代表選手の行く手を遮る障害物の1つでした。今回の対抗試合の代表選手には「17才以上」という年齢制限が設けられ当然ハグリッドも知っていたんでしょう。

したがってハグリッドはまさかハリーが代表選手になるとは夢にも思っていなかったでしょうから大いに戸惑い困惑したんじゃないかと私はそう思いますね。ハリーもこのスクリュートと戦う事になるのかとそう思ったら・・・

ハグリッドには後悔の念がほんのちょっぴりだけあったのでは?という気が私はしますね。
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