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「どうしたの?他には誰も戻っていないの?」本来ならハリーとハグリッドは三番目のはずなのに一番乗りになってしまいました。キングズリーはハーマイオニーと共に予定通りに「移動キー」で戻って来ました。しかし到底笑う事などできません。それには面白くもない事が2つもあったからでした。(全3項目)

3-1.隠れ穴にて
「ハリー?あなたが本物のハリー?何があったの?他のみんなは?」ハリーとハグリッドの2人が「隠れ穴」に到着すると勝手口から出て来たウィーズリーおばさんがこう叫びました。そこでハリーはこう訊き返したのでした。

「どうしたの?他には誰も戻っていないの?」

ウィーズリーおばさんの青い顔に答えがはっきり刻まれていました。ハリーとハグリッドは本来なら三番目のはずだった。なのに一番乗りだったとジニーが教えてくれました。ハリーは事の次第をおばさんに説明したのでした。

死喰い人たちが待ち伏せしていた。飛び出すとすぐに囲まれた。奴らは今夜だという事を知っていたんだ。他のみんながどうなったか僕には分らない。僕らも4人に追跡されて逃げるので精一杯だった。そう説明をすると・・・

ハリーの説明を聞き終えた後におばさんは「ああ。あなたが無事で本当に良かった」と言ってハリーを抱き締めたのでした。ところがハリーのほうは「自分にはそうして貰う価値がない」と思わずにはいられなかったのでした。

キングズリーとハーマイオニーはどうやら予定通りに帰って来たようです。2人は揃って「移動キー」の曲がったハンガーをしっかり掴んでいました。その姿を見るとハーマイオニーはすぐにハリーの腕に飛び込んで来ました。

しかしキングズリーは誰の姿を見ても全くうれしそうな顔をしませんでした。ハリーはキングズリーが杖を上げてルーピンの胸を狙うのを見ました。キングズリーがまずした事はルーピンが本物かどうかを調べる事だったのです。

「アルバス・ダンブルドアが我ら2人に遺した最後の言葉は?」

こう訊いて来たキングズリーにルーピンは「ハリーこそ我々の最大の希望だ。彼を信じよ」と静かに答えました。その次にキングズリーは杖をハリーに向けました。しかしルーピンが「本人だ。私がもう調べた!」と言いました。

それでもキングズリーは杖をマントの下に収めた後に・・・

3-2.大量脱走?
「判った。判った!」と言いキングズリーは杖をマントの下に収めました。それでも「しかし誰かが裏切ったぞ!あいつらは知っていた。今夜だという事を知っていたんだ!」とそう言うのです。だから笑えないというわけです。

それに対してルーピンが「そのようだ」と答えました。その一方で「しかしどうやら7人のハリーがいるとは知らなかったようだ」と言葉を続けたのでした。しかしキングズリーは「大した慰めにはならん!」とそう言うのです。

「他に戻った者は?」と訊くキングズリーにハリーにハグリッドそれにジョージと私だけだと答えるとルーピンはキングズリーに「君たちには何があった?」と訊き返しました。するとキングズリーは一気にこう答えたのでした。

5人に追跡されたが2人を負傷させた。1人は殺害したかもしれない。それにヴォルデモートも目撃した。あいつは途中から追跡に加わったがたちまち姿を消した。ここでハリーが言葉を引き取ると「飛べる」と言ったのでした。

僕もあいつを見た。ハグリッドと僕を追って来たんだ。ハリーにこう言われてキングズリーは「それでいなくなったのか。君を追うために!」そう言った後キングズリーは理解できなかったが何故標的を変えたと訊いて来ました。

「ハリーがスタン・シャンパイクに少し親切過ぎる行動を取ったためだ」

ルーピンがこう答えるとハーマイオニーが「だけどあの人はアズカバンにいるんじゃなかったの?」と訊いて来ました。するとキングズリーが面白くもなさそうに笑いました。そしてその疑問にこう答えてくれたというわけです。

「ハーマイオニー。大量脱走があったのは間違いない。魔法省は隠蔽しているがね。私の呪いでフードが外れた死喰い人はトラバースだった。あいつも収監中のはずなのだが」

何ゆえスタン・シャンパイクがいたのかの説明をこうするとキングズリーは今度はルーピンに「君のほうは何があったんだ?ジョージはどこだ?」と訊いて来ました。ジョージが耳を失った事をルーピンは2人に話したのでした。

「何をですって?」と問うハーマイオニーの声が上ずりました。それはスネイプの仕業だったんだそうです。追跡して来る途中でフードが外れスネイプだと判ったのだそうです。セクタムセンプラはスネイプの得意技だそうです。

「キングズリー。私が私である事は息子の顔を見てから証明してやる。さあ悪い事は言わんからそこをどけ!」

大声でこう言って戻って来たのはウィーズリーおじさんでした。フレッドも一緒でした。ハリーはウィーズリーおじさんがこんな大声を出すのを初めて聞きました。おじさんは禿げた頭のてっぺんを汗で光らせていたのでした。

しかしまだロンにトンクス組とビルにフラー組さらにはマッド・アイとマンダンガス組がまだ戻っていません。ロンとトンクスは「隠れ穴」から近いミュリエルおばさんの家に入る事になっているので長い旅ではないそうです。

ハリーとジニーが外に出て行くとキングズリーが大股で往ったり来たりを繰り返しながら折り返す毎に空を見上げていました。ハグリッドにハーマイオニーとルーピンも肩を並べじっと空を見上げています。するとそこに・・・

やっとの事でロンとトンクスが戻って来ました。この2人が遅れたのはベラトリックス・レストレンジのせいだったんだそうです。ベラトリックスはハリーを狙うのと同じぐらいトンクスの事をしつこく狙っていたのだそうです。

躍起になっていたそうです。そのお陰で「移動キー」の時間に間に合わずミュリエルおばさんに散々やきもきされたとの事でした。

3-3.マグルの首相の所へ
こうしてやっとこさロンとトンクスが戻って来てトンクスが「それでみんなのほうは何があったの?」とハリーにハーマイオニーとそしてキングズリーに訊きました。それぞれがその夜の旅の事を語ったというわけなんですよね。

「私はダウニング街の首相官邸に戻らなければならない。1時間前に戻っていなければならなかったのだが」

暫くするとキングズリーがこう言い最後にもう一度だけ空を隅々まで見回し「戻って来たら報せをくれ」と言いました。それにルーピンが頷いて応えました。みんなに手を振りながらキングズリーは暗闇の中を歩いて行きました。

門のほうへ歩いて行った後ハリーは「隠れ穴」の境界のすぐ外でキングズリーが「姿くらまし」をするポンという微かな音を聞いたようなそんな気がしたのでした。その後ウィーズリー夫妻とジニーの3人が裏庭に出て来ました。

残るはビルとフラー組とマッド・アイとマンダンガス組の2つになりました。そしてウィーズリーおばさんがトンクスと話しているとセストラルに乗ったビルとフラーが戻って来ました。しかし2人は訃報を持ち帰って来ました。

「マッド・アイが死んだ」

ウィーズリーおばさんが「ビル!ああよかった。ああよかった」と言って駆け寄りました。がしかしビルは母親をおざなりに抱き締めただけで父親をまっすぐ見るとこう言ったのでした。誰も声を上げず誰も動きませんでした。

2人が目撃したのだそうです。ビルとフラーが敵の囲みを抜けた直後の事だったんだそうです。マッド・アイとダングがすくそばにいてやはり北を目指していた。ヴォルデモートはまっすぐあの2人に向かって行ったそうです。

ダングは気が動転して叫びマッド・アイが何とか止めようとした。がしかしダングは「姿くらまし」してしまった。そしてヴォルデモートの呪いがマッド・アイの顔にまともに当たってしまいマッド・アイは箒から仰向けに落ちた。

ビルとフラーも6人に追われていたので何もできなかったんだそうです。ビルは最後は涙声になりました。そんなビルにルーピンが「当然だ。君たちには何もできはしなかった」と言って慰めたのでした。するとやがて・・・

誰も口に出して言わなかったものの誰もが「もはや庭で待ち続ける意味がなくなった」と気づいたようでした。ビルは戸棚からファイア・ウィスキーとグラスを幾つか取り出しグラスにウィスキーを注いで宙に浮かべると・・・

「マッド・アイに」

全員が「マッド・アイに」と唱和してファイア・ウィスキーを飲み干しました。しかしその場にキングズリー・シャックルボルトは立ち会う事ができませんでした。ダウニング街の首相官邸に戻ってしまった後だったんですよね。

今日の最後に
不死鳥の騎士団は「ハリー・ポッターは誕生日の前日つまり30日の夜まで動かない」という偽情報を魔法省内に流し実際にはそれより早くハリーをプリベット通り4番地から「隠れ穴」に移動させるという作戦を取っていました。

ところがヴォルデモートは事前にその事を知っていてハリーが移動する正確な日付まで把握し14人が来るのを待ち構えていたのでした。しかもその集団の中にはアズカバンから脱走した死喰い人も含まれていたというわけです。

2つも敵方にしてやられていたという事でキングズリー・シャックルボルトも「これでは笑えない」と思ったというわけです。
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