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さて!先週は屋敷しもべ妖精のドビーをやったので今週はそれに関連してこの人を取り上げる事にしました。ハリーがウィンキーに初めて会ったのはクィディッチ・ワールドカップの決勝戦を観戦に来た時でした。ハリーたち一行が貴賓席に来てみると既にウィンキーがそこにいたのでした。(全3項目)

3-1.クィディッチ・ワールドカップの貴賓席で
4年生の夏休みハリーは2年ぶりに今度はウィーズリー夫妻に正式に招待され「隠れ穴」に滞在する事になりました。イギリスで30年ぶりにクィディッチ・ワールドカップが開催されハリーも決勝戦を観戦する事になったのでした。

アーサー氏が魔法ゲーム・スポーツ部の部長ルード・バグマン氏に恩を売っておいたお陰で何とワールドカップの貴賓席のチケットを入手する事ができたのです。試合開始直前に席に着きハリーが後ろを振り返って見ると・・・

そこにはまだ誰もいませんでした。ただ後ろの列の奥から二番目の席に小さな生き物が座っていました。短すぎる足を椅子の前方に突き出してキッチン・タオルをトーガ風に被っています。顔を両手で覆って隠していたのでした。

ハリーは「ドビー?」と半信半疑で呼びかけました。小さな生き物は顔を上げ指を開きました。とてつもなく大きい茶色の目と大きさも形も大型トマトにそっくりの鼻が指の間から現れました。ドビーではなかったものの・・・

そこにいたのはやはり屋敷しもべ妖精でした。その妖精は「旦那様はあたしのことドビーってお呼びになりましたか?」と怪訝そうに甲高い声で訊いて来ました。ドビーの声も高かったがその妖精はもっと高くてか細い声でした。

ハリーは「屋敷しもべ妖精の場合はとても判断しにくいが多分これは女性だろう」と思いました。ロンとハーマイオニーも振り向いてよく見ようとしました。2人ともハリーからドビーの事は随分とよく聞かされてはいました。

しかしまだドビーに会った事はありませんでした。アーサー氏でさえ興味を持って振り返りました。ハリーが妖精に「ごめんね。僕の知っている人じゃないかと思って」と言うと何とその妖精から意外な言葉が返って来たのです。

「でも旦那様。あたしもドビーをご存じです」

そしてその妖精は「あたしはウィンキーでございます」と自分の名前を言ったその後に「旦那様。あなた様は」と訊きかけてハリーの額の傷痕を見て焦げ茶色の目を小皿ぐらいに大きく見開きこう言ったというわけなんですよね。

「あなた様はまぎれもなくハリー・ポッター様!」

3-2.ドビーの近況
ハリーが「うん。そうだよ」と言葉を返すとウィンキーは尊敬で打ち震えながら「ドビーがあなた様の事をいつもお噂してます!」と言って両手をほんの少しだけ下にずらしたのでした。そこでハリーはこう訊いてみたのでした。

「ドビーはどうしてる?自由になって元気にやってる?」

ところがこの問いにウィンキーは嘆くように「ああ旦那様」と言った後「決して失礼を申し上げるつもりはございませんが」と前置きをした上でドビーを自由にしたのはドビーのためになったのかどうか自信を持てないと・・・

少々意外な答えに不意を衝かれたハリーが「どうして?ドビーに何かあったの?」と訊くとウィンキーは「ドビーは自由で頭がおかしくなった」と悲しげに言うのです。身分不相応の高望みをしているので勤め口が見つからない。

「仕事にお手当をいただこうとしているのでございます」

ウィンキーはこの言葉を半オクターブ落として囁きました。屋敷しもべ妖精にとっては「お給料を欲しがる」なんて恥ずかしい事というわけです。でもそれが分らなかったハリーはポカンとしてウィンキーにこう訊いたのでした。

「お手当?だって-何故給料を貰っちゃいけないの?」

するとウィンキーは「そんなこと考えるだけで恐ろしい」という顔をしてまた少し指を閉じたので顔の半分が隠れてしまいました。そしてウィンキーは押し殺したようなキーキー声でハリーにこう言ったというわけなんですよね。

「屋敷しもべはお手当などいただかないのでございます!」

駄目よ。駄目だわ。絶対駄目。ウィンキーはドビーに言ったんだそうです。どこか良いご家庭を探して落ち着きなさい。そう言いました。ドビーはのぼせて思い上がっている。給料を望むなんて屋敷しもべ妖精にふさわしくない。

そんな風に浮かれていたら最後にはただの小鬼みたいに「魔法生物規制管理部」に引っ張られる事になっても知らないからってウィンキーはドビーにそう意見したのだそうです。そんなウィンキーにハリーはこう言ったのでした。

「でもドビーはもう少しぐらい楽しい思いをしてもいいんじゃないかな」

こう言うハリーにウィンキーは「ハリー・ポッター様。屋敷しもべ妖精は楽しんではいけないのでございます」ときっぱりと言いました。それはつまりいくらハリーの言う事でもこれだけは絶対譲れないというわけなんですよね。

3-3.席を取るために
「屋敷しもべは言いつけられた事をするのでございます」何とウィンキーは高い所が全く好きではない。つまり高所恐怖症なんだそうです。ウィンキーはボックスになっている貴賓席の前の端をチラリと見て生唾を飲むと・・・

「でもご主人様がこの貴賓席に行けとおっしゃいましたのであたしはいらっしゃいましたのでございます」

そんなウィンキーにハリーは思わず眉をひそめて「君が高い所が好きじゃないと知っているのにどうしてご主人様は君をここによこしたの?」と訊いたのでした。するとウィンキーはこう答えて隣の空席のほうに頭を傾げました。

「ご主人様は-ご主人様は自分の席をあたしに取らせたのです。ハリー・ポッター様。ご主人様はとてもお忙しいのでございます」

ウィンキーは本当はテントに戻りたいのでございます。でもウィンキーは言いつけられた事をするのでございます。それはウィンキーは良い屋敷しもべ妖精でございますから。ウィンキーは貴賓席の前端を再び怖々と見ると・・・

それからまた完全に手で目を覆ってしまいました。ハリーが視線をみんなに戻すとロンが「そうか。あれが屋敷しもべ妖精なのか?へんてこりんなんだね?」と言ったのでした。それにハリーは言葉に力を込めてこう言いました。

「ドビーはもっとへんてこだったよ」

それから30分の間に貴賓席も徐々に埋まって来ました。アーサー氏は続けざまに握手をしていました。かなり重要な魔法使いたちが続々と来ているようです。魔法大臣コーネリウス・ファッジもウィンキーを見てこう言いました。

「ああクラウチのしもべ妖精が席を取っているな。いやなかなかやるものだわい」

この後はハリーもウィンキーを気にかける余裕がありませんでした。ブルガリアがマスコットに男をとことん魅了するヴィーラを連れて来たりそして何よりいよいよ待望の決勝戦が始まってしまったからというわけなんですよね。

今日の最後に
こうして改めて初登場シーンを振り返ってみるとウィンキーは自分の考えをしっかりと持っていて良い事はいい又はたとえハリーの言う事でもいけない事はいけないとはっきりと言う性格の持ち主だったという事が判りましたね。

だからドビーにも「お給料が貰いたいなんて馬鹿な事を言ってないで良いご家庭を見つけてそこに落ち着きなさい!」なんてきっぱりと駄目だしをしています。しかしそれが思わぬ災いをウィンキーにもたらす事になったのです。
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