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フレッドとジョージの双子の兄もハーマイオニーも「監督生になるのはハリー」とそう予想をしていました。母親のウィーズリーおばさんに至っては誰がなるのかと考える事すらありませんでした。しかしハリーが監督生になるものとそう思っていた人は他にもいたんですよね。(全3項目)

3-1.ハリーの思いと葛藤
ロンが箒の事を言いに飛び出して行きハーマイオニーが監督生就任の事を両親に知らせたいのでヘドウィグを貸して欲しいと言って部屋を出て行くとハリーは1人残されました。ハリーはベッドに腰掛けて考えに耽ったのでした。

5年生になると監督生が選ばれる。ハリーは退学になるのでは?と心配するあまりその事をすっかり忘れていました。しかしもしも「その事を自分が覚えていたなら」あるいは考えたとしたら自分は一体何を期待したのだろう?

頭の中で正直な声が小声で「こんなはずじゃない」と言いました。自分に嘘はつけない。監督生バッジが誰かに送られて来ると知っていたら自分の所に来ると期待したはずだ。ロンの所ではない。もしそうだとするならば・・・

僕はドラコ・マルフォイと同じ威張り屋なんだろうか?自分が他のみんなより優れていると思っているんだろうか?本当に自分はロンより優秀なんだと考えているのだろうか?本当に違うのか?ハリーは自問自答をしてみました。

僕はクィディッチではより優れている。だけど僕は他の事では何もロンより優れていない。それは絶対に間違いないとハリーは思いました。自分はどの科目でもロンより優れてはいない。だけど自分はそれ以外ではどうだろう?

ホグワーツに入学してからというものハリーは数々の冒険をして来ました。退学なんかよりもっと危険な目にも遭いました。ロンもハーマイオニーも大抵は僕と一緒だった。だけど2人ともいつも一緒だったというわけではない。

あの2人はクィレルとは戦わなかった。トム・リドルやバジリスクとも戦わなかった。吸魂鬼も追い払わなかった。復活直後のヴォルデモートと戦った時にも2人は自分と一緒に墓場にいたわけじゃない。色々成し遂げたのは僕だ。

こんな扱いは不当だという思いが込み上げて来ました。考えれば考えるほどに腹が立って来ました。しかしその一方で「だけど」あるいは「多分」と言って小さな公平な声が聞こえて来ました。そういう事で監督生を選ぶのか?

多分ダンブルドアは幾多の危険な状況に首を突っ込んだからといってそれで監督生を選ぶわけじゃない。他の理由で選ぶのかもしれない。ロンは自分の持っていない何かを持っていてその事で監督生に選ばれたのかもしれない。

それに監督生バッジをくれ。自分を監督生にしてくれとロンがダンブルドアに頼んだわけじゃない。ロンが悪いわけじゃない。自分はロンの一番の親友なんだから。監督生バッジを貰えなかったからと言って拗ねたりするのか?

フレッドにジョージと一緒になってロンの背後で笑うのか?ロンが初めて何か1つ自分に勝ったというのにその気持ちに水を注す気か?そう思ったら私はハリーは自分で自分に腹が立って来たとそう思いますね。とにかく・・・

ロンが監督生になった事でハリーもまた心が激しく揺れ動いたというわけなんですよね。

3-2.マッド・アイ・ムーディのお言葉
厨房には夕食のご馳走がぎっしりと並んだテーブルの上にウィーズリーおばさんが掲げたロンとハーマイオニーの監督生就任を祝う真紅の横断幕がありました。おばさんはハリーの見る限りではこの夏休み一番の上機嫌でした。

「テーブルに着いて食べるのじゃなくて立食パーティはどうかと思って」

ハリーにロンとハーマイオニーにフレッドとジョージそれにジニーの6人が厨房に入るとおばさんがこう言いました。ロンの顔を見るとおばさんがにっこりとしてこう言うのでフレッドは「やれやれ」という顔をしていました。

「お父さまとビルも来ますよロン。2人にふくろうを送ったらそれはそれは大喜びだったわ」

シリウスにルーピンとトンクスそれにキングズリー・シャックルボルトも既に来ていました。そしてマッド・アイ・ムーディがハリーがバタービールを手に取って間もなく姿を見せました。するとおばさんがこう言ったのでした。

「まあアラスターいらして良かったわ。ずっと前からお願いしたい事があったの。客間の文机を見て中に何がいるか教えてくださらない?とんでもないものが入っているといけないと思って開けなかったの」

ムーディの魔法の目で見たらただのまね妖怪だと判りました。ムーディが「わしが上に行って片づけようか?」と言うとおばさんは「後で私がやりますよ」と言って断りました。そしておばさんはムーディにこう言ったのでした。

「お飲み物でもどうぞ。実はちょっしたお祝いなの」

こう言った後おばさんは真紅の横断幕を示して「兄弟で4番目の監督生よ!」とロンの髪をくしゃくしゃと撫でながらうれしそうに言ったのでした。するとムーディは「監督生。む?」と言いながら何故かしら唸ったのでした。

普通の目はロンに向きました。しかし魔法の目はぐるりと回って頭の横を見ました。ハリーはムーディの魔法の目が自分を見ているような落ち着かない気分になりました。そのためシリウスとルーピンがいるほうに移動しました。

「うむ。めでたい。権威ある者は常にトラブルを引き寄せる。しかしダンブルドアはお前が大概の呪いに耐える事ができると考えたのだろうて。さもなくばお前を任命したりはせんからな」

ムーディは普通の目でロンをじろじろ見ながらこう言いました。ムーディのこの言葉を聞いてロンはぎょっとしました。実は昨年度の「闇の魔術に対する防衛術」の授業でロンは「呪いに対する抵抗力が弱い」と言われたのです。

しかしその時ちょうどアーサー氏とビルが到着したので何も答えずに済みました。おばさんは相変わらず上機嫌でアーサー氏とビルがおばさんの大嫌いなマンダンガス・フレッチャーを連れて来たのに文句1つ言いませんでした。

マッド・アイ・ムーディがロンにこんなお祝いの言葉を言えたのも昨年度教える機会がなかったからなんですよね。クラウチ・ジュニアがマッド・アイ・ムーディに成り済ましていた事による思わぬ余波というわけなんですよね。

3-3.監督生就任記念パーティ
一同が飲み物を取った所でウィーズリーおじさんが「さて。そろそろ乾杯しようか」と言いました。おじさんがゴブレットを掲げてこう言うとロンとハーマイオニーは笑顔を見せ一同は2人のために杯を上げると拍手をしました。

「新しいグリフィンドール監督生。ロンとハーマイオニーに」

ロンとハーマイオニーの監督生就任を祝うパーティという事で「あの人はなったけど自分はならなかった」という話で盛り上がりました。トンクスは寮監の先生から必要な資質が欠けていると言われてなれなかったのだそうです。

ジニーが「どんな?」と訊くとトンクスは「お行儀よくする能力とか」と答えました。ジニーが今度はシリウスに「あなたはどう?」と訊くとハリーのすぐ脇にいたシリウスはいつものように吼えるような笑い方をすると・・・

「誰も私を監督生にするはずがない。ジェームズと一緒に罰則ばかり受けていたからね。ルーピンはいい子だったからバッジを貰った」

つまりはトンクスの言葉を借りれば「ルーピンはお行儀よくできたがシリウスとジェームズはできなかった」というわけです。しかしルーピン自身が言うには自分が監督生に選ばれたのはこういう理由との事だったんだそうです。

「ダンブルドアは私が親友たちをおとなしくさせられるかもしれないと希望的に考えたのだろうな。言うまでもなく私は見事に失敗したがね」

このやり取りを聞いてハリーは急に気分が晴れ晴れとしました。父さんも監督生じゃなかった。突然パーティが楽しく感じられるようになりました。一方ロンは聞いてくれる人なら誰彼お構いなく口を極めて新品の箒自慢でした。

「10秒でゼロから120キロに加速だ。悪くないだろ?コメット200なんかゼロからせいぜい100キロだもんな。しかも追い風でだぜ。賢い箒の選び方にそう書いてあった」

ロンはもう新品の箒が「うれしくてしかたがない」というわけなんですよね。頭の中は箒一色のように思えました。

今日の最後に
フレッドもジョージもハーマイオニーもさらには母親のウィーズリーおばさんもロンの監督生就任は全くの予想外で誰もが驚きを隠せませんでした。しかしそれについてはマッド・アイ・ムーディもまた同じ事だったんですよね。

「うむ。めでたい。権威ある者は常にトラブルを引き寄せる。しかしダンブルドアはお前が大概の呪いに耐える事ができると考えたのだろうて。さもなくばお前を任命したりはせんからな」

監督生になったロンにマッド・アイはこう言いました。すると普通の目はロンを見たもののマッド・アイは「監督生。む?」と言って魔法の目は頭の横にいるハリーを見ました。マッド・アイも不意を衝かれてしまったのです。

何故ならマッド・アイもハリーが監督生になると思っていた。実はロンに言ったこの言葉はハリーのために用意していたのです。でも突然ハリーではないと知らされても別の言葉が思いつかなかった。そういう事だったのです。

マッド・アイも驚かされたというわけです。(笑)
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