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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

懲戒尋問の2日前に来ていたのに会おうとしなかった。その当日も無罪放免の評決が出た途端に一言も言葉を交わさず帰ってしまった。そのためハリーはダンブルドアに対して苦い感情を持つようになりました。それでも新学期初日にダンブルドア校長が全生徒の前に立つ姿を見た時には心が安らいだのですが・・・(全3項目)

3-1.それでもやはり
懲戒尋問の2日前に騎士団の本部に来ていたのに自分と会おうとしなかった。その当日も無罪放免の評決が出た途端に一言も言葉を交わさず帰ってしまった。そのためハリーはダンブルドアに苦い感情を持つようになりました。

それでも新学期を迎えて学校に戻って来てダンブルドア校長が全生徒の前に立つ姿を見た時には何故かしら心が安らかになるのをハリーは感じたのでした。やっと期待通りだ。校長が立ち上がって新学期の宴の前に挨拶をする。

「新入生よおめでとう!古顔の諸君よお帰り!挨拶するには時がある。今はその時にあらずじゃ。掻っ込め!」

ダンブルドアは唇に微笑を湛え両腕を大きく広げて朗々とこう言いました。うれしそうな笑い声が上がり拍手が湧きました。ダンブルドアはスマートに座ると長い鬚を肩から後ろに流して皿の邪魔にならないようにしていました。

生徒が食べ終わり大広間がにぎやかになって来るとダンブルドアが再び立ち上がりました。全員の顔が校長のほうを向き話し声はすぐに止みました。するといつものようにダンブルドアの挨拶が始まったというわけなんですよね。

ところがここでハリーがこれまで見た事がない光景が展開されたのです。ダンブルドアが言葉を切り「何か用かな?」という目で「闇の魔術に対する防衛術」の新任教授として教職員テーブルにいたアンブリッジを見たのです。

アンブリッジは立っても座っていても同じぐらいの高さなので誰も立ち上がった事に気づいていなかったのです。アンブリッジが「ェヘンェヘン」と咳払いをしたので立ち上がった事と演説をしようとしている事が判ったのです。

そこでダンブルドアは・・・

3-2.演説を中断されて
さてまたしても素晴らしいご馳走を皆が消化している所で学年度始めのいつものお知らせに少し時間をいただこう。1年生に注意しておくが校庭内の「禁じられた森」は生徒立ち入り禁止じゃ。ここは毎年恒例の注意事項でした。

上級生の何人かもその事はもう判っておる事じゃろう。ダンブルドアがこう言うとハリーたち3人は互いにニヤッとしました。その次はこれが462回目になるという管理人フィルチからの要請による所の全生徒への伝言で・・・

授業と授業の間に廊下で魔法を使ってはならん。その他もろもろの禁止事項だが全て長い一覧表になって今はフィルチの事務室の扉に貼り出してあるので確かめて欲しいとの事でした。その次には新任先生などが紹介されました。

今年は先生が2人代わった。グラブリー・プランク先生が「魔法生物飼育飼育学」の担当教師としてお戻りになったのを心から歓迎申し上げるとの事でした。次が「闇の魔術に対する防衛術」の新任教授のアンブリッジでした。

礼儀正しい一方であまり熱のこもらない拍手が起きました。その時ハリーたち3人はパニック気味に顔を見合わせました。それはダンブルドアがグラブリー・プランク先生が一体いつまで教えるのかを言わなかったからでした。

ここで異変が起きたのです。ダンブルドアが「クィディッチの寮代表選手の選抜の日は」とまで言った所で言葉を切ると「何か用かな?」という目でアンブリッジを見ました。ダンブルドアはほんの一瞬驚いたようですが・・・

即座に椅子に優雅に腰掛け謹聴するような顔をしました。アンブリッジ先生の話を聞く事ほど望ましい事はないと言わんばかりの表情でした。しかし他の先生方はダンブルドアほど巧みにその驚きを隠す事はできないでいました。

スプラウト先生の眉毛はふわふわ散らばった髪の毛に隠れるほど吊り上がっていました。マクゴナガル先生の唇はハリーがこれまで見た事がないほどに真一文字に結ばれていました。2人揃ってかなりムッとしているようでした。

これまで新任の先生がダンブルドア校長の話を途中で遮った事などありません。この女ホグワーツでのしきたりを知らないなとニヤついている生徒が沢山いました。アンブリッジは作り笑いをしてダンブルドアにこう言いました。

「校長先生。歓迎のお言葉恐れ入ります」

こうしてアンブリッジは話し始めました。女の子のように甲高い声で溜め息混じりの話し方でした。ハリーは自分でも説明できない強い嫌悪を感じました。声も服装も何もかもでした。アンブリッジは再び咳払いをすると・・・

「さてホグワーツに戻って来られて本当にうれしいですわ!」

笑うと尖った歯が剥き出しになりました。そしてアンブリッジは「皆さんの幸せそうなかわいい顔があたくしを見上げているのは素敵ですわ!」とそうのたまいたのです。見渡す限り幸せそうな顔などどこにも見当たりません。

むしろ5才児扱いされて誰もが愕然とした顔をしていました。にも関わらずアンブリッジは「皆さんとお知り合いになれるのをとても楽しみにしております。きっとよいお友達になれますわよ!」とまで言ってみせたのでした。

この言葉にはみんな顔を見合わせました。冷笑を隠さない生徒もいました。するとここでアンブリッジはまた咳払いをしました。アンブリッジがこの次に話し出した時には溜め息混じりが少し消えて話し方が変わっていました。

ずっとしっかりした口調でまるで暗記をしたように無味乾燥な話し方になっていました。アンブリッジが一息入れて会釈をしても先生方は誰も会釈を返しません。マクゴナガル先生も不機嫌極まりないという顔をしていました。

しかも意味ありげにスプラウト先生と目を見交わしたのをハリーは見ました。ハリーは自分でも注意力が退いて行くのが判りました。ダンブルドアが話す時とは違い大広間は騒然として来ました。誰も聞いてなどいないのです。

先生方はまだ熱心に聴いていました。ハーマイオニーも細大漏らさずアンブリッジの言葉に熱心に耳を傾けていました。しかしその表情からすると残念ながら楽しげに傾聴しているとは到底言えない状況のようだったんですよね。

アンブリッジが話し終えて着席するとダンブルドアが拍手しました。他の先生方も倣ってそうしました。しかし1回か2回手を叩くだけで止めてしまった先生が何人かいました。生徒たちに至ってはほとんどしていませんでした。

生徒たちはだいたい二言か三言ぐらいしか聞いていなかったのです。そしてちゃんとした拍手が起こる前にダンブルドアが立ち上がったのでした。

3-3.啓発的じゃった
「ありがとうございました。アンブリッジ先生。まさに啓発的じゃった」立ち上がったダンブルドアはこう言った後に会釈をすると「さて先ほど言いかけておったがクィディッチ選抜の日は」と言って話の続きを始めたのでした。

するとハーマイオニーも「ええ本当に啓発的だったわ」と低い声で言ってどうやらダンブルドアと同意見のようでした。それを聞いてぼんやり顔のロンは「面白かったなんて言うんじゃないだろうな?」と小声で言ったのでした。

パーシーと暮らした僕がそう言うんだ。ありゃこれまでで最高につまんない演説だった。こう言うロンにハーマイオニーはあの演説は面白いのではなくて啓発的なんだとそう言うのです。さらには色んな事が判ったのだそうです。

ハリーが驚いて「本当?中身のない無駄話ばっかりに聞こえたけど」と言うとハーマイオニーは「その無駄話に大事な事が隠されていたのよ」と言うのです。そしてハーマイオニーは具体的な文言を挙げて解説をしてくれました。

例えば「進歩のための進歩は奨励されるべきではありません」は?次には「禁ずべきやり方と判ったものは何であれ切り捨て」は?とハーマイオニーは言うのです。ロンが焦れったそうに「どういう意味だい?」と訊くと・・・

確かに何を言いたいのやらさっぱり分りませんね。ハーマイオニーが言うには「魔法省がホグワーツに干渉するという事よ」との事でした。そしてこの事は「何故アンブリッジがホグワーツに来たのか?」の理由も含めて・・・

明らかになる事になったんですよね。

今日の最後に
今回この場面を改めて読み返して気づいた事がありました。それはアンブリッジが挨拶をしようと立ち上がったのがダンブルドアが戻って来たグラブリー・プランク先生とその新任のアンブリッジを紹介した直後だったのです。

校長先生が紹介してくださったのだからここで一言挨拶をするのが当然だろうとアンブリッジは思ったんでしょう。今にして思えば著しく常識に反するというわけでもなく普通と云えば普通の行動と反応という事になりますよね。

しかしマクゴナガル先生やスプラウト先生の不機嫌極まりないという表情を見て取れば「ここは挨拶する時ではないようだ」と判断してダンブルドア校長の話が終わるのを待つというのが筋というものだと私はそう思いますね。

つまり何せ新任の先生なのだからアンブリッジは空気を読むべきだったというわけなんですよね。

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