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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

5年生になって最初のホグズミード行きの日に利用したもののハリーたちはそれが最初で最後の一度限りという事になってしまいました。ところがヴォルデモートの分霊箱を探す旅の途中で思ってもみなかった意外な形で再び足を踏み入れる事になったのでした。(全3項目)

3-1.ホグズミードに来て
こうしてハリーたち3人は5年生最初のホグズミード行きの日に初めてこの店を利用しました。それが盗み聞きされないようにと選んだはずのこの店で実はそれをされていたんだという事が後に明らかになってしまったんですよね。

首から上全部を汚い灰色の包帯でぐるぐる巻きにしていた男がウィリー・ウィダーシンという人物で店を出るとその足でホグワーツに駆け込んで早速アンブリッジにハリーたちの会合の事を密告していたというわけなんですよね。

そんな事もあってハリーたちはそれ以降この店を使いませんでした。ところがヴォルデモートの分霊箱を探す旅に出てからハリーたちは思ってもみなかった意外な形でこの「ホッグズ・ヘッド」に足を踏み入れる事になりました。

それは分霊箱を奪うためにグリンゴッツのレストレンジ家の金庫破りをした後の事でした。分霊箱の最後の隠し場所が「ホグワーツ」だと判ったのです。何としてもヴォルデモートより先にホグワーツ入りをしなくてはならない。

先に入られたら分霊箱を他の場所に移されてしまう。ハリーはハーマイオニーの反対を押し切りホグズミードに入りました。しかし当然ハリーたちが来る事は敵方も判っていたというわけです。絶体絶命のピンチのその時でした。

死喰い人たちは「透明マント」を被ったハリーたちの居場所を突き止めようと吸魂鬼を仕掛けて来ました。そのため守護霊を創らなくてはなりませんでした。すると近くで閂を外す音がして左手の扉が開くとこう言って来ました。

「ポッター。こっちへ。早く!」

ハリーは迷わず従いました。3人は開いた扉から中に飛び込みました。背の高い誰かが「2階に行け。マントは被ったまま。静かにしていろ!」と呟くとハリーたちの脇を通り抜け外に出ると3人の背後で扉をバタンと閉めました。

そこが「ホッグズ・ヘッド」だったのです。

3-2.入ってみてから
ハリーは自分たちが入った所が一体どこなのか当初は全く分かりませんでした。しかし明滅する1本の蝋燭の明かりで改めて見てそこがかつて一度だけ入った事のある「ホッグズ・ヘッド」のバーだという事が判ったのでした。

3人はおが屑の撒き散らされた汚らしいバーのカウンターの後ろに駆け込んで別のもう1つの扉を通ってぐらぐらした木の階段を急いで上がりました。上がった先は擦り切れたカーペットの敷かれた居間で小さな暖炉がありました。

暖炉の上にはブロンドのどこか虚ろで優しい表情で部屋を見つめる少女の大きな油絵が1枚掛かっていました。下の通りから喚く声が聞こえて来ました。3人はマントを被ったまま埃でべっとり汚れた窓に忍び寄り下を見ました。

ハリーには既にもう「ホッグズ・ヘッド」のバーテンだと判っていましたが下を見るとその救い主は1人だけフードを被っていませんでした。バーテンはフード姿つまり死喰い人の1人に向かってこう大声を上げていたのでした。

「それがどうした?それがどうしたって言うんだ?お前たちが俺の店の通りに吸魂鬼を送り込んだから俺は守護霊をけしかけたんだ!あいつらにこの周りをうろつかれるのはご免だ。そう言ったはずだぞ。あいつらはお断りだ」

すると死喰い人の1人が「あれは貴様の守護霊じゃなかった!牡鹿だった。あれはポッターのだ!」と言い返しました。それに対してバーテンは「牡鹿!この馬鹿!」と怒鳴り返すと杖を取り出して守護霊を創り出したのでした。

バーテンの杖から何か大きくて角のある物が飛び出して頭を低くしてハイストリート大通りに突っ込んで姿が見えなくなりました。すると死喰い人は「俺が見たのはあれじゃない」と言いながらも少し自信をなくしたようでした。

「夜間外出禁止令が破られた。あの音を聞いたろう。誰かが規則を破って通りに出たんだ」仲間の死喰い人がこう言いました。するとバーテンは「猫を外に出したい時には俺は出す。外出禁止なんてクソ食らえだ」と言いました。

「夜鳴き呪文」を鳴らしたのは貴様か?こう言う死喰い人にバーテンは「鳴らしたがどうした?」そして自分がアズカバン送りになってこの店が閉鎖になればお前たちは毒薬などの取り引きをする場所がなくなってしまうだろう。

お前たちの小遣い稼ぎはどうなるのかと言ってみせたのでした。死喰い人が「脅す気か?」と言うのに対してバーテンは「俺は口が固い。だからお前たちはここに来るんだろうが?」と言い放ってみせたというわけなんですよね。

最初の死喰い人は「俺は間違いなく牡鹿の守護霊を見た!」と言い張りました。がしかしバーテンが「牡鹿だと?山羊だ。馬鹿め!」と吼え返しました。2人目の死喰い人が「まあいいだろう。俺たちの間違いだ」と言いました。

「今度外出禁止令を破ってみろ。この次はそう甘くはないぞ!」最後に2人目がこう言うと死喰い人たちは鼻息も荒く大通りへと戻って行きました。それを見てハーマイオニーは安堵の呻き声を上げてマントから出ると・・・

脚のがたついた椅子に精根尽き果てたという感じでドサリと腰掛けたのでした。ハリーとロンはカーテンをきっちりと閉めてからマントを脱ぎました。階下ではバーテンが入り口の閂を閉め直してから階段を上がって来ました。

3-3.シリウスの形見の両面鏡
死喰い人がようやく去り精神的なゆとりが出て部屋に向き直るとハリーはマントルピースの上の少女の絵の真下にある小さな長方形の鏡に気づきました。それはかつてシリウスがハリーに渡してくれた両面鏡の片方だったのです。

バーテンは部屋に入って来ると3人を交互に見ながら「とんでもない馬鹿者だ。のこのこやって来るとはどういう了見だ」とぶっきらぼうに言ったのでした。そんなバーテンにハリーはこう言葉を返したというわけなんですよね。

「ありがとうございました。お礼の申し上げようもありません。命を助けてくださって」

確かに後先の事を全く考えずホグズミードに飛び込んで来てしまったのですから平身低頭でお礼を言うしかないというわけです。バーテンはフンと鼻を鳴らしました。ハリーはバーテンに近づくとその顔をじっと覗き込みました。

「僕が今まで鏡の中に見ていたのはあなたの目だった」

バーテンはメガネを掛けていました。汚れたレンズの奥に人を見透かすような明るいブルーの目がありました。部屋の中が静まり返りました。ハリーとバーテンは見つめ合いました。さらにハリーはバーテンにこうも言いました。

「あなたがドビーを遣わしてくれたんだ」

バーテンは「そうだ」と言いたげに頷くとドビーを探すようにあたりを見ました。そして「あいつが一緒だろうと思ったんだが。どこに置いて来た?」と訊いて来ました。その問いにハリーはこう答えたというわけなんですよね。

「ドビーは死にました。ベラトリックス・レストレンジに殺されました」

バーテンは無表情でした。暫くして「それは残念だ。あの妖精が気に入っていたのに」と言ったのでした。3人に背を向け杖でランプに灯を点すバーテンに向かってハリーは「あなたはアバーフォースですね」と言ったのでした。

否定も肯定もせず暖炉に火を点けるバーテンにハリーは両面鏡に近づきながら「これをどうやって手に入れたのですか?」と訊きました。すると1年ほど前にマンダンガス・フレッチャーから買ったという答えが返って来ました。

兄のアルバスからどういう物なのかは聞いていたんだそうです。時々ハリーの様子を見るようにして来たのだそうです。

今日の最後に
そんなわけでハリーたち3人は5年生の時には最初のホグズミード行きの日に一度利用しただけでした。でもハリーは6年生になってからもこの「ホッグズ・ヘッド」の名前を色んな場面又は人物の口から聞いているんですよね。

ダンブルドアの個人教授の「憂いの篩」で見た光景ではヴォルデモートがダンブルドアに就職を頼みに来た時にノットにロジエールにマルシベールとドロホフという死喰い人たちがこの店でヴォルデモートを待っていたそうです。

ハリーがダンブルドアとヴォルデモートの分霊箱を取りに行く日にもトレローニー先生がここに泊まった時の話をしています。何でもベッドにはダニがいてトレローニー先生によればあそこは到底お勧めはできないとの事でした。

ここで実はあのハリーの人生を大きく変える事になった予言を盗み聞きしたのがセブルス・スネイプだったという事がトレローニー先生の口から明らかにされています。このようにこの店の名前は要所要所で登場していますよね。

これはやはりこの次の第7巻「死の秘宝」に於いてこの店すなわち「ホッグズ・ヘッド」のバーテンのアバーフォース・ダンブルドアが大活躍する事になるというローリングさんの引いた伏線だったという事になるんでしょうね。

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