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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ハリーが逃亡を目論んでいたら何と「漏れ鍋」に到着した所で魔法大臣コーネリウス・ファッジにあっさりと捕まってしまいました。ところがハリーにとっては極めて意外な事にファッジは今回の件では「お咎めなし」だとそう言うのです。そこでハリーは夏休みの残りの期間を・・・(全3項目)

3-1.漏れ鍋の個室にて
紅茶を頼んだ後ファッジはトムに殊更はっきりと「それと個室を頼む」と言いました。トムの案内でファッジとハリーはカウンターから続く廊下へ入り狭い通路をファッジがハリーを追い立てるように進んで小部屋に入りました。

トムが指をパチンと鳴らすと暖炉の火が一気に燃え上がりました。トムは恭しく頭を下げたまま部屋を出て行きました。ファッジが暖炉のそばの椅子を示しハリーに「掛けたまえ」と言うと自分も座りここで自己紹介をしました。

「私はコーネリウス・ファッジ。魔法大臣だ」

ハリーは去年ハグリッドの小屋で見て知っていました。でもその時は「透明マント」に隠れていたのでファッジは当然知りません。そこにトムが寝間着の上にエプロンをつけ紅茶とクランペット菓子を盆に乗せて持って来ました。

「さてハリー。遠慮なく言うが君のお陰で大変な騒ぎになった。あんな風に叔父さん叔母さんの所から逃げ出すとは!私はもしもの事がと。だが君が無事で。いや何よりだった」

ファッジは紅茶を注ぐとハリーにこう言いました。ファッジはクランペットを1つ取ってバターを塗り残りを皿ごとハリーのほうに押してよこしました。座ったまま死んでいるような顔だからこの菓子を食べなさいとの事でした。

ミス・マージョリー・ダーズリーの不幸な風船事件は数時間前「魔法事故リセット部隊」2名が派遣され我々つまり魔法省の手で処理済みだそうです。ミス・ダーズリーはパンクして元通りになり記憶は修正されたんだそうです。

だから事故の事は全く覚えてない。一件落着して実害なしというわけです。事後報告が終わりファッジはティー・カップを傾けその縁越しに「お気に入りの甥をじっくり眺める伯父さん」という面持ちでハリーに笑いかけました。

ハリーは即座には信じる事ができず何か話そうとはしたものの言葉が見つからず一旦開いた口をまた閉じてしまいました。そんなハリーを見てファッジはハリーにダーズリー夫妻の反応が心配なんだねとそう言って来たのでした。

それは非常に怒っていた事は否定しない。しかしハリーがクリスマスとイースターの休暇をホグワーツで過ごすならダーズリー夫妻は来年の夏にはハリーを再び迎える用意があるとの事でした。ファッジにこう言われハリーは?

詰まった喉を無理やりこじ開け・・・

3-2.辻褄が合わない
自分はいつだってクリスマスとイースターはホグワーツに残っています。それにプリベット通りには二度と戻りたくはありません。ダーズリー夫妻が何と言おうとあそこにはもう絶対に戻りたくはないとハリーが訴えると・・・

「まあまあ落ち着けば考えも変わるはずだ。何と言っても君の家族だ。それに君たちはお互いに愛しく思っている。あー心のふかーい所でだがね」

ファッジは困ったような声でこう言いました。心の深い所でお互いに愛しく思っているなんてとんでもない。そうは思ったもののハリーは間違いを正す気にもなれませんでした。それに自分が一体どうなるのかを聞いていません。

ところがここでファッジは意外な事を言って来ました。残る問題は夏休みの残りの期間をハリーがどこで過ごすかだ。ファッジはこの「漏れ鍋」に部屋を取るのがいいとそう言うのです。ここでハリーはあの疑問をぶつけました。

「待ってください。僕の処罰はどうなりますか?」

不意を衝かれたように「処罰?」と繰り返すファッジにハリーは自分は「未成年魔法使いの制限事項令」という規則を破りました。そう訴えるハリーにファッジはあんなちっぽけな事でハリーを罰したりはしないと言うのです。

あれは事故だった。マージ叔母さんを膨らました廉でハリーをアズカバン送りにするなんて事はない。しかしそれではハリーがこれまで経験した魔法省の措置とは辻褄が合いません。そこでハリーはファッジにこう言いました。

「去年屋敷しもべ妖精が叔父さんの家でデザートを投げつけたというだけで僕は公式警告状を受けました!その時魔法省は僕があそこでまた魔法を使ったらホグワーツを退学させられるだろうと言いました」

ファッジはうろたえたようでした。言葉を途切れがちにしながら「状況は変わるものだ」とか「我々が考慮すべきは」とか「現状に於いて」などと言っていましたがファッジは最後にハリーに対してこう言って来たんですよね。

「当然君は退学になりたいわけではなかろう?」

「もちろん嫌です」と言うハリーにファッジは「それなら何をつべこべ言うのかね?」と言うとさらりと笑いました。ファッジは再びハリーにクランペットを食べるようにと言うと部屋の空きを訊きに部屋を出て行ったのでした。

ハリーはファッジの後ろ姿を見つめながら「何かが決定的におかしい」とそう思いました。ファッジが自分のした事を罰するために待ち受けていたのでなければ一体どうして「漏れ鍋」で自分を待っていたのか?理由が分らない。

それによくよく考えてみればたかが未成年の魔法使用事件如きに魔法大臣直々のお出ましは普通ではない。ハリーがそう考えている内にファッジが亭主のトムを従えて戻って来ました。何でも11号室が空いているとの事でした。

ここでファッジはハリーにマグルのロンドンにはふらふら出て行かないで欲しい。ダイアゴン横丁だけにしてくれたまえと言って来ました。ハリーが「判りました」と答えた後「でも何故?」と訊くとファッジはこう答えました。

「また行方不明になると困るよ。そうだろう?」

ファッジは屈託のない笑い方をした後に「君がどこにいるのか判っているほうがいいのだ」と含みのある言葉を発した後に大きな咳払いをしました。立ち去ろうとするファッジにハリーがシリウス・ブラックの事を訊くと・・・

ファッジが言うには良い報せはまだない。しかし時間の問題だ。アズカバンの看守は未だかつて失敗を知らない。それに連中がこんなに怒ったのを見た事がない。ファッジは身震いして「それではお別れしよう」と言って・・・

ハリーに手を差し出したのですが・・・

3-3.何もかも信じ難い
ファッジが手を差し出してハリーがそれを握りました。そこでハリーはある事を思いつきました。そこで遠慮がちに「あのー大臣?お聞きしてもよろしいでしょうか?」と訊くとファッジは微笑んで「いいとも」と答えました。

そこでハリーは今や唯一にして最大の懸案を持ち出しました。例のホグズミード許可証の件です。結局マージ叔母さん風船事件のお陰でバーノン叔父さんにはサインを貰えませんでした。ところがファッジも駄目だと言うのです。

気の毒な事だが自分はハリーの親でもなければ保護者でもない。しかしそれでもハリーは熱を込めて魔法大臣が許可をくださればと言って迫りました。けれどもファッジは「規則は規則なんでね」とにべもなく言ったのでした。

「来年にはホグズミードに行けるかもしれないよ。実際君は行かないほうがいいと思うが」ファッジはこう言うと最後にもう一度笑顔を見せてハリーと握手をすると部屋を出て行きました。今度はトムが笑顔で近寄って来ました。

「ポッター様。どうぞこちらへ。お荷物のほうはもうお部屋に上げてございます」

ハリーはトムの後についてしゃれた木の階段を上り「11」と書かれた真鍮の表示のある部屋に着きました。トムが鍵と扉を開けハリーは中に入りました。そこには寝心地の良さそうなベッドと磨き上げた樫材の家具があり・・・

暖炉の火が元気よく燃えていました。そして何とハリーが驚く事には洋箪笥の上にはヘドウィグがいるではありませんか!ハリーの腕に舞い降りるヘドウィグを見てトムはハリーに向かってうれしそうに笑いこう言ったのでした。

「本当に賢いふくろうをお持ちですね。あなた様がお着きになって5分ほど経ってから到着しました。ポッター様。何かご用がございましたらどうぞいつでもご遠慮なく」

トムはこう言って一礼すると部屋を出て行きました。ハリーはヘドウィグを撫でながら暫くの間は茫然自失といった感じでベッドに座っていました。お咎めもなしでホグワーツも退学にならなかった。さらにそれに加えて・・・

夏休みの残りの期間は全くダーズリーなしで過ごせる。何もかもが信じ難い事でした。ハリーはヘドウィグに「とっても変な夜だったよ」と言うと欠伸をしてメガネも外さずパジャマに着替えもしないで眠りに落ちたのでした。

今日の最後に
「それに君たちはお互いに愛しく思っている。あー心のふかーい所でだがね」プリベット通り4番地にはもう戻りたくないと訴えるハリーにファッジはこう言いました。ハリーは事実誤認も甚だしいとそう思ったみたいですね。

でもファッジのこの言葉には別の意味が含まれていると私はそう思います。プリベット通り4番地にいるハリーは「忠誠の術」で守られている。ファッジはその事を指してこう言ったのです。ファッジはそれを知っているのです。

ハリーがそれを実は知らないという事もファッジは承知してるんでしょうね。だからこういう曖昧な言い方になったのです。未成年のハリーが魔法を使った場合には探知する事が可能で処理に駆けつける事ができるみたいです。

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