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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

初めての自由を手にして当初は戸惑ったもののハリーはその生活を大いに謳歌しました。もう真夜中にこそこそと宿題をする必要もありません!でも無駄遣いをしないよう自制するのも大変でした。ところが教科書を買いにフローリシュ・アンド・ブロッツ書店に行ったその時の事でした。(全3項目)

3-1.初めての自由な生活
初めて自由を手にしたもののハリーはこの奇妙な感覚に慣れるのに数日を要しました。好きな時に起きて食べたい物を食べる。こんな経験は今までした事がありませんでした。しかもダイアゴン横丁の中なら好きな所に行ける。

ここには世界一魅力的な魔法グッズの店がぎっしり並んでいるのでファッジの約束を破ってマグルの街並みのほうへ出て行こうなんてハリーは露ほども考えませんでした。朝食の席で他の宿泊客を眺めるのも楽しみの1つでした。

一日がかりの買い物をするのに田舎から出て来た小柄でどこか滑稽な魔女とか「変身現代」の最近の記事について議論を戦わせているいかにも威厳のある魔法使いとか猛々しい魔法戦士にやかましい小人などがいたりもしました。

またある時にはどうやら鬼婆だと思われる人が分厚いウールのバラクラバ頭巾にすっぽり隠れて生の肝臓を注文していました。朝食を終えるとハリーは例の裏庭からダイアゴン横丁に出てぶらぶらと店を覗いて回ったりしました。

それからハリーはカフェ・テラスに並んだ鮮やかなパラソルの下で食事をしたりもしました。カフェで食事をしている客たちは互いに自分が買った物を見せ合ったりシリウス・ブラック事件を議論している人がいたりもしました。

ハリーはもう頭からすっぽり毛布を被って懐中電灯を片手に宿題をする必要はありませんでした。フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリーム・パーラーのテラスに座り明るい陽の光を浴びながら宿題を仕上げていました。

店主のフローリアン・フォーテスキューは中世の魔女火あぶりに大変詳しいその上に30分毎にアイスクリームを振る舞ってくれました。グリンゴッツからお金を下ろして来た後は一度に全部使わないよう自制するのが大変でした。

あと5年間ホグワーツに通うのだ。教科書を買うお金をダーズリーにせがむのがどんなに辛いか考えろと自分自身に言い聞かせ数々の高価な買い物の誘惑をハリーは振り切りました。しかしそれはここに来て一週間後の事でした。

ハリーの決意を最も厳しい試練にかける物がお気に入りの「高級クィディッチ用具店」に出現しました。店の中に何やら覗き込んでいる人が大勢いるのです。そこでハリーも気になってその人たちの中に割り込んで行きました。

陳列台に飾られていたのは?

3-2.炎の雷・ファイアボルト
興奮した人たちに取り囲まれてチラッと見えた新しい陳列台にはハリーが今まで見たどの箒よりも素晴らしい箒が飾られていました。陳列台の周囲にいる人たちが話す所によると出たばかりの試作品で世界一速い箒との事でした。

店のオーナーが「アイルランド・インターナショナル・サイドから先日この美人箒を7本もご注文くださいました!」と見物客に向かって言ったのでした。このアイルランド・チームはワールド・カップの本命なんだそうです。

ハリーの前にいた大柄な魔女がどいたので箒の脇にある説明書きを読む事ができました。名前は「炎の雷・ファイアボルト」でその最後には「お値段はお問い合わせください」と書かれていてハリーは値段を訊きませんでした。

この最先端技術のレース用箒はダイアモンド級硬度の研磨仕上げによるすっきりと流れるような形状の最高級トネリコ材の柄に固有の登録番号が手作業で刻印されているそうです。尾はシラカンバの小枝を1本1本厳選して・・・

砥ぎ上げて空気力学的に完璧な形状に仕上げているんだそうです。そのためファイアボルトは他の追随を許さぬバランスと精密さを備えている。僅か10秒で時速240kmまで加速できる上に止める時はブレーキ力が大ブレークする。

こんなに欲しいと思い詰めた事はありませんでした。しかしニンバス2000で今まで試合に負けた事はありませんでした。十分にいい箒を既に持っているというのにファィアボルトを買うためグリンゴッツの金庫を空にするのか?

しかしそれからというものハリーはファイアボルト見たさにほとんど毎日のようにこの用具店に足を運んだのでした。その一方で買わなければならない物もありました。まずは薬問屋で「魔法薬学」の材料を補充購入しました。

それに背が伸びて制服のローブの袖丈や裾が10センチほど短くなってしまったので「マダムマルキンの洋装店」で新しいのを買いました。一番肝心なのは新しい教科書を買う事でした。今年度は新しい科目が2つ加わったのです。

それは「魔法生物飼育学」と「占い学」でした。フローリシュ・アンド・ブロッツ書店に来てみてハリーは驚きました。ショーウィンドーの景色が変わっていたからです。そこには大きな鉄の檻があってその中に本がありました。

それが誕生日にハグリッドから贈られた「怪物的な怪物の本」でした。およそ百冊ほどのその本が激しい取っ組み合いをしていて本のページがちぎれてそこいら中に飛び散っていました。その時ハリーは初めて気づいたのです。

この「怪物的な怪物の本」は「魔法生物飼育学」の必修本として教科書リストに載っていたのです。ここでハリーはようやくハグリッドが役に立つだろうと言ったその理由が判ったのでした。ハリーが書店に入って行くと・・・

店長が急いで寄って来てハリーに出し抜けに「ホグワーツかね?新しい教科書を?」と訊いて来ました。ところがハリーが欲しい本をまだ言わない内に店長は「どいて」と言うとハリーを押し退けて分厚い手袋をはめると・・・

杖を取り上げ怪物本の檻の入口に進み出ました。そこでハリーは慌てて店長に「待ってください。僕それはもう持っています」と言ったのでした。すると店長は「持ってる?」と言ったかと思うと顔に安堵の表情を浮かべました。

「やれ助かった。今朝はもう5回も噛みつかれてしまって」

ところが安心している場合ではなさそうです。あたりを劈く音がしたかと思うと二冊の怪物本が他の一冊に襲いかかっていました。店長は「止めろ!止めてくれ!」と叫びながら杖を鉄格子の間から差し込み本を引き離しました。

店長は「もう二度と仕入れるものか!お手上げだ!」などと言っていました。何でも「透明術の透明本」を二百冊仕入れた時が最悪だと思ったのにそれ以上なんだそうです。高額だったのに結局見つからなかったのだそうです。

「何か他にご用は?」

店長にこう言われてハリーは?

3-3.あの黒い犬は死の前兆?
ハリーは教科書のリストを見ながらカッサンドラ・バブラツキーの「未来の霧を晴らす」をくださいと言いました。すると店長は手袋を外しながら「ああ占い学を始めるんだね?」と言ってハリーを店の奥へと案内したのでした。

そこには占いに関する本を集めたコーナーがありました。店長は梯子を上り黒い背表紙の厚い本を出して来ました。これは基本的な占い術のガイドブックとしていい本なのだそうです。しかしハリーは説明を聞いていませんでした。

別の本に目が吸い寄せられていたのです。それは「死の前兆-最悪の事態が来ると知った時あなたはどうするか」という本でした。するとハリーが見つめている本に気づいた店長がそれは読まないほうがいいと言って来ました。

死の前兆があらゆる所に見え始めてそれだけで死ぬほど怖いのだそうです。そう言われてもハリーはその本から目が離せませんでした。目をぎらつかせた熊ほどもある大きな黒い犬の絵に気味が悪いほど見覚えがあったからです。

「未来の霧を晴らす」を手に押しつけられ「他には何か?」と言われてハリーはその本から無理やり目を逸らし「中級変身術」と「基本呪文集・3学年用」をくださいと言いました。これでようやく教科書を買い終えたのでした。

自分がどこに向かっているのかの意識もなく「漏れ鍋」に戻る途中でハリーは何度か人にぶつかりました。重い足取りで階段を上るとハリーは部屋に入りました。洗面所の鏡に映る自分の姿を見ながらハリーは挑むように・・・

「あれが死の前兆のはずがない。マグノリア・クレセント通りであれを見た時は気が動転してたんだ。多分あれは野良犬だったんだ」

鏡の中の自分に向かって言い聞かせるようにしてハリーはこう言いました。そしてハリーはいつもの癖でついつい何とかして髪を撫でつけようとしました。すると鏡がしわがれた声で「勝ち目はないよ坊や」と言ったのでした。

今日の最後に
改めて考えてみるとハリーがこのフローリシュ・アンド・ブロッツ書店に来たのは3年連続という事になりますね。最初の年はハグリッドと一緒で翌年はウィーズリー一家と共に来てロックハートのサイン会が行われていました。

そして今回はハリーは1人でこの店に来ました。しかし店長は「あの」ハリー・ポッターが自分の店に来たというのに決して興奮する事もなく額の稲妻形の傷痕を見ようという素振りもなく冷静にハリーを迎え入れていましたね。

一体どうしてなんでしょう?有名人はもはや見慣れているのか?でもハリーは別格だと私はそう思いますけどね。店長にとっては「どうという事はない」という事なんでしょうか?

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