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今日は12才の誕生日だというのにロンからもハーマイオニーからもプレゼントも誕生祝いカードも届かない。おまけに夜はいないふりだ。ところがハリーが自分の部屋に戻ってベッドに倒れ込もうとするとそこには先客がいました。そしてその先客はハリーしいてはバーノン叔父さんがして欲しくない事を次々と・・・(全3項目)

3-1.誕生日だというのに
ペチュニア叔母さんの掃除の邪魔をしないようにとハリーは裏口から外に出ました。芝生を横切りガーデン・ベンチに座るとハリーは小声でバースデー・ソングを口ずさみました。カードもプレゼントもない。夜はいないふりだ。

ハリーは惨めな気持ちで生垣を見つめました。ホグワーツは懐かしいしクィディッチもやりたい。でも何と言っても一番懐かしいのは親友のロンとハーマイオニーでした。しかし2人は自分に会いたいとも思っていないようだ。

2人とも夏休みに入ってから一通も手紙をくれない。ロンは家に泊りに来いとハリーを招待するはずなのにその手紙も来ない。魔法でヘドウィグの鳥籠の南京錠を外しロンとハーマイオニーに手紙を出そうと何度も考えました。

でも危険は冒せない。未成年の魔法使いは学校の外で魔法を使ってはいけない事になっているからです。ハリーはこの事をダーズリー一家には話していませんでした。だからバーノン叔父さんも戦々恐々というわけなんですよね。

バーノン叔父さんもフンコロガシに変えられては大変とハリーを怖がっていました。だからこそトランクと一緒にハリーを物置きに閉じ込めはしなかったのです。ハリーを怒らせると当人にその気がなくても魔法を使ってしまう。

そういう経験をダーズリー一家はハリーがホグワーツに入る前から散々経験しているのです。ぼんやりと生垣を見ていたハリーは突然ベンチから身を起こしました。生垣が見つめ返した。葉っぱの中から2つの目が現れたのです。

「♪今日が何の日か知ってるぜ」

2つの緑色の大きな目が現れてハリーが弾かれたように立ち上がった途端に歌うように節をつけてこう言いながらダドリーがやって来ました。そりゃ良かった。やっと曜日が判るようになったってわけだとハリーが言うと・・・

「今日はお前の誕生日だろ。カードが1枚も来ないのか?あのへんてこりんな学校でお前は友達もできなかったのかい?」

こう言うダドリーにハリーは「僕の学校のこと口にするなんて君の母親には聞かれないほうがいいだろうな」と冷ややかに言ったのでした。するとダドリーはハリーに何で生垣を見つめていたんだと訝しげに訊いて来たのでした。

「あそこに火を放つにはどんな呪文が一番いいか考えていたのさ」

ハリーがこう答えるとダドリーは顔に恐怖を露わにして後退りをしながらハリーにそんな事ができるはずがない。もしハリーが魔法を使ったりなどしたらバーノン叔父さんはハリーをこの家から追い出すと言ったんだそうです。

そしたらハリーなんかどこも行く所がないんだ。お前を引き取る友達だって1人もいないんだ、ダドリーのこの言葉はどうやらハリーの逆鱗に触れたようです。ハリーはそのお返しに激しい口調で出鱈目の呪文を唱えたのでした。

すると?

3-2.ベッドには先客が
家の中に駆け込もうとして自分の足に躓くダドリーの姿を見る事ができたもののハリーの一瞬の楽しみは大層高くつきました。洗剤の泡だらけのフライパンがハリーの頭に飛んで来たその上に仕事を言いつけられてしまいました。

終わるまでは食事抜きというおまけまでつきました。ダドリーがアイスクリームを舐めつつのんびり眺めている間にハリーは窓を拭き車を洗い芝を刈り花壇をきれいにしてバラの枝を整え水を遣ってベンチにペンキを塗りました。

7時半になってようやく疲れ果てたハリーの耳にペチュニア叔母さんの「お入り!新聞の上を歩くんだよ!」と呼ぶ声が聞こえて来ました。叔母さんが指差すテーブルの上にはパンが二切れとチーズが一欠けら載っていました。

そんな粗末な食事ですら食べ終わるか終わらない内に叔母さんがさっさと片付けてしまいました。2階に上がる階段の途中の踊り場にハリーが着いた所で玄関のベルが鳴りバーノン叔父さんの凄まじい顔が現れこう言いました。

「いいな小僧。ちょっとでも音を立ててみろ」

音を立てるも何も先程までずっと働き詰めだったのでベッドに倒れ込んでしまえば次の瞬間には翌日の朝になっているだろう。ところがそのベッドには先客がいました。ハリーは危うく叫びそうになりましたが何とか堪えました。

「メイソンさん。奥様。コートをお預かりいたしましょうか?」

互いにじっと見つめ合っている内に下からダドリーがこう言うのが聞こえて来てメイソン夫妻が家の中に入って来た事をハリーに知らせました。そこにいたのはハリーが今まで一度も見た事がないとっても小柄な生き物でした。

ハリーが不安げに「あーこんばんは」と挨拶するとその生き物は甲高い声で「ハリー・ポッター!」と言いました。きっと下まで聞こえたに違いないとハリーはそう思いました。その生き物は続いてハリーにこう言ったのでした。

「ドビーめはずっとあなた様にお目にかかりたかった。とっても光栄です」

ハリーは「君はなーに?」と訊きたかったもののそれではあまりに失礼だと思い「君はだーれ?」と訊きました。すると生き物は自分は屋敷しもべ妖精のドビーめにございます。ドビーと呼び捨てにしてくださいと答えました。

ハリーはドビーに気を悪くしないで欲しいんだけど自分の部屋に今屋敷しもべ妖精がいるととっても都合が悪いんだと言ったのでした。下からはペチュニア叔母さんの甲高い作り笑いが聞こえて来る中ドビーはうなだれました。

知り合いになれてうれしくないというわけじゃないんだ。だけど何か用事があってここに来たの?最後にハリーがこう訊くとドビーは「はい。そうでございますとも」と熱っぽく答えました。申し上げたい事があって参りました。

ドビーのその挙動はハリーの想定外の連続でした。ハリーがベッドを指差して丁寧に「座ってね」と言うだけでドビーははらはらするような泣き方をしました。ハリーは階下の声が一瞬たじろいだようなそんな気がしたのでした。

3-3.ドビーに比べたら
ハリーは「シーッ!」と言いながらドビーをなだめるように促してベッドの上に座らせました。そしてドビーを元気づけるつもりで「君は礼儀正しい魔法使いにあんまり会わなかったみたいだね」と言いました。ところがでした。

ドビーは頷いたかと思うと突然立ち上がり「ドビーは悪い子!」と言いながら窓ガラスに激しく頭を打ちつけ始めました。ハリーは飛び上がってドビーを引き戻しベッドに座らせると「止めて!一体どうしたの?」と訊きました。

ドビーは目をくらくらさせて自分の家族の悪口を言いかけたので自分で自分のお仕置きをしなければならないと答えました。ハリーが「君の家族って?」と訊くとドビーは自分がお仕えしているご主人様で魔法使いの家族です。

さらにドビーは自分は屋敷しもべ妖精なので1つの屋敷と1つの家族に一生お仕えする運命なのですとも答えました。そう言うドビーにハリーが「どうして家出しないの?逃げれば?」と言うとドビーはこう答えたというわけです。

「屋敷しもべ妖精は解放していただかないといけないのです。ご主人様はドビーめを自由にするはずがありません。ドビーは死ぬまでご主人様の一家に仕えるのでございます」

ドビーにこう言われてハリーは目を見張りました。そして僕なんてあと4週間もここにいたらとても身が持たないとそう思ってた。君の話を聞いていたらダーズリー一家でさえ人間らしいと思えて来たとドビーに言ったのでした。

ところが「誰か君を助けてあげられないかな?僕に何かできる?」と言った途端にハリーは「しまった」と思いました。ドビーがまたしても感謝の雨あられと泣き出したからです。ハリーは必死でドビーにこう囁いたのでした。

「お願いだから頼むから静かにして。叔父さんたちが聞きつけたら。君がここにいる事が知れたら」

しかしそれでもドビーは「ハリー・ポッターが何かできないかってドビーめに訊いてくださった。ドビーめはあなた様が偉大な方だと聞いてはおりましたがこんなにお優しい方だとは知りませんでした」と感激をしていました。

ドビーにそう言われてハリーは顔が熱くなるのを感じました。僕は偉大なんかじゃない。大した事は何もしていない。そう言うハリーにドビーは「ハリー・ポッターは謙虚で威張らない方です」と言ったのでした。その理由は?

ハリーは「名前を呼んではいけないあの人」つまりヴォルデモートに勝った事をおっしゃらないからだとドビーは言うのです。

今日の最後に
何で?どうしてよりによってドビーはプリベット通り4番地にバーノン叔父さんにとってはそれはそれは大事なお客様が来たのと時を同じくしてハリーの前に姿を現したのか?それも本当に心底疑問に思ってしまう事ですよね。

しかし何故ハリー12才の誕生日にメイソン夫妻は来たのか?私はふと「バーノン叔父さんがわざわざハリーの誕生日に呼んだのでは?」とそう思ってしまいました。これはある意味バーノン叔父さん流の復讐なのではないか?

昨日の記事でも言ったように去年ハリー11才の誕生日にバーノン叔父さんは散々な目に遭いました。このままでは到底腹の虫が収まらない。するとそこにメイソン夫妻が我が家に夕食にやって来るという話が持ち上がったのです。

ハリーにこれ以上はないという屈辱感を与え自分は商談を成立させて大口注文を取る!まさに一石二鳥というわけなんですよね。
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