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今週は「夜の騎士(ナイト)バス」ことナイト・バスの車掌の「この人」を取り上げる事にしました。ハリーがこのスタンに初めて会ったのはプリベット通り4番地から程近いマグノリア・クレセント通りでした。目の前に突然3階建てのド派手なバスが現れ出でたのでハリーはそれを見て・・・(全3項目)

3-1.マグノリア・クレセント通りで
ハリーがこのスタン・シャンパイクと初めて会ったのは3年生の夏休みでした。この時ハリーは当然知るべくもなかったのですがシリウスが無二の親友の忘れ形見のハリーと12年ぶりの再会を果たした直後の事だったんですよね。

「ナイト・バスがお迎えに来ました。迷子の魔法使い魔女たちの緊急お助けバスです。杖腕を差し出せば参じます。ご乗車ください。そうすればどこなりとお望みの場所までお連れします。私はスタン・シャンパイク」

一瞬ハリーは打ち所が悪くておかしくなったのかと思いました。何故なら目の前に突然3階建てのド派手な紫色のバスが現れ出でたからです。するとそのバスからこれも紫色の制服を着た車掌が降りて来てこう挨拶をしました。

するとスタン・シャンパイクは「車掌として今夜」と言った所で黙りました。地面に座り込んだままのハリーを見つけたからです。ハリーは落とした杖を拾い上げると急いで立ち上がりました。そんなハリーを見てスタンは?

「そんなとこですっころがっていってぇ何してた?」

スタンは思わず職業口調を忘れていました。スタンにこう問われハリーは「転んじゃって」と答えました。鼻先で笑いながら「何でころんじまった?」と訊くスタンにハリーは「わざと転んだわけじゃないよ」と答えたのでした。

近寄ってよくよく見てみるとスタン・シャンパイクはせいぜい18才か19才でハリーとあまり年が違わない事が判りました。大きな耳は突き出し顔はにきびだらけでした。するとハリーは唐突に何故転んだのかを思い出しました。

そこで慌てて振り返るとガレージと石垣の間の路地を見つめました。ナイト・バスのヘッドライトがそのあたりを煌々と照らしていましたがそこはもうもぬけの殻でした。シリウスは既に去ってしまっていた後だったんですよね。

「いってぇ何見てる?」と訊くスタンにハリーは隙間のあたりを指して「何か黒い大きなものがいたんだ」と答えました。そして「犬のような。でも小山のように」と言うとハリーはスタンのほうに顔を向けました。すると?

スタンはハリーの顔を見て・・・

3-2.バスに乗り込むと
スタンは口を半開きにしていました。その目が傷痕のほうに移って行くのを見て取りハリーは困ったなあと思いました。ハリー・ポッターだという事に気づかれてしまったのです。出し抜けにスタンがこう訊いて来たのでした。

「おでこ。それなんでぇ?」

ハリーは慌てて「何でもない」と答えると前髪を撫でつけて傷痕を隠しました。何分にも未成年なのにも関わらず学校の外で魔法を使ってしまいマージ叔母さんを膨らませてしまったその挙句にハリーは現在逃亡中なんですよね。

スタンが今度は「名めえは?」と訊いて来たのでハリーは一番最初に思い浮かんだ「ネビル・ロングボトム」と名乗りました。そしてさらにスタンの気を逸らそうと急いで言葉を続けました。ハリーはスタンにこう訊きました。

「それで―それでこのバスはどこにでも行くって君そう言った?」

するとスタンは相変わらずロンドン訛りのべらんめぇ口調で自慢げにお望み次第だ。水の中では何にも何にもできないが土の上ならどこでもいいと答えました。するとここでスタンは再び疑わしげにハリーを見てこう訊きました。

「確かにこのバスを呼んだな。ちげぇねぇよな?杖腕を突き出したな。ねげぇねぇよな?」

実はこのバスを呼ぶつもりは全くなくて無意識に上げたのですがハリーは「ああ」と短く答えるとスタンに料金を訊いてトランクから巾着を取り出し銀貨をスタンの手に押しつけました。こうしてハリーは車上の人になりました。

中には座席がなくその代わりにカーテンの掛かった窓際に真鍮製の寝台が6台並んでいました。トランクをベッドの下に押し込みながらスタンはハリーに「ここがおめえさんのだ」と他の乗客を起こさぬよう低い声で言いました。

運転席のすぐ後ろのベッドでした。運転手は肘掛椅子に座りハンドルを握っていました。スタンが「こいつぁ運転手のアーニー・プラングだ」とハリーに言い「アーン。こっちはネビル・ロングボトムだ」と互いを紹介しました。

スタンが隣のこれも肘掛椅子に掛けながら「アーン。バス出しな」と言うとハリーの前に現れた時と同様バーンと物凄い音がして次の瞬間ハリーは反動でベッドに放り出され仰向けに倒れました。起き上がって外を見ると・・・

バスはさっきとは全く違う通りを走っていました。ハリーの呆気に取られた顔を愉快そうに眺めながらスタンは「おめえさんが合図する前には俺たちゃここにいたんだ」と言ったのでした。何でもウェールズのあたりだそうです。

ハリーは眠れませんでした。気持ちがようやく落ち着いて来てプリベット通り4番地では膨らんで浮かんだマージ叔母さんを天井から下ろす事ができたんだろうかと心配になって来たからです。そんな時にスタンが始めたのは?

スタンは「日刊予言者新聞」を広げて読み始めました。一面に大きな写真があり長いもつれた髪の頬のこけた男がハリーを見てゆっくりと瞬きをしました。ハリーは何だか妙に見覚えのある人のようなそんな気がしたのでした。

「この人!マグルのニュースで見たよ!」

一瞬ハリーは自分の悩みを忘れてこう言いました。一面記事を見てクスクス笑うとスタンは頷きながら「シリウス・ブラックだ」と言いました。どこか遠い所に行ってたか?ハリーがまた呆気に取れられているのを見ると・・・

スタンは今度は得意げなクスクス笑いをして新聞の一面をハリーに渡し「もっと新聞を読まねぇといけねぇよ」と言ったのでした。そしてシリウス・ブラックはヴォルデモートの一の子分だった。そしてさらにスタンは・・・

アズカバンの看守の事をハリーに話してくれたのでした。そしてハリーが最後の乗客になりバスはダイアゴン横丁に向かったのでした。

3-3.ハリーだと判ると
スタンがパンと手を叩きながら「ほい来たネビル。ロンドンのどの辺だい?」と訊くのでハリーは「ダイアゴン横丁」と答えました。するとスタンは「合点。承知。しっかりつかまってな」と答えバスはそこに向かったのでした。

また「バーン!」と音がしてバスはチャリング・クロス通りを走っていました。そしてアーンがブレーキを思いっ切り踏みナイト・バスはパブ「漏れ鍋」の前に急停車しました。ハリーは「ありがとう」と言いバスを降りました。

ところがハリーが「それじゃ。さよなら!」と言ってもスタンは聞いてもいません。バスの乗り口に立って「漏れ鍋」の薄暗い入口をじろじろ見ています。ハリーの耳に「ハリーやっと見つけた」という声が飛び込んで来ました。

ハリーが振り返る間もなく肩に手が置かれました。それと同時にスタンが大声で「おったまげた。アーン来いよ。こっち来て見ろよ!」と言ったのでした。ハリーの肩に手を置いたのは魔法大臣コーネリウス・ファッジでした。

スタンは興奮して「大臣。ネビルの事をなーんて呼びなすった?」と訊きました。するとファッジは眉をひそめて「ネビル?」と繰り返したその後に「ハリー・ポッターだが」と答えました。スタンはそれはもう大喜びでした。

「ちげぇねぇ!アーン!アーン!ネビルが誰か当ててみな!アーン!このしとアリー・ポッターだ。したいの傷が見えるぜ!」

スタンは大興奮していましたがファッジは煩わしそうに「そうだ」と答えました。ハリーは否応なしにパブに入って行く事になりました。今度は「漏れ鍋」の亭主のトムが現れて「大臣。捕まえなすったかね!」と言いました。

するとファッジとハリーの後ろから何かを引きずるような大きな音と激しい息づかいが聞こえて来てスタンとアーンがハリーのトランクとヘドウィグの鳥籠を持って現れスタンはハリーに向かって笑いかけるとこう言いました。

「なーんで本名を教えてくれねぇんだ。え?ネビルさんよ」

ハリーが「じゃあね」とアーンとスタンに別れの挨拶をするとスタンが「じゃあな。ネビルさん!」と答えたのでした。

今日の最後に
スタンはハリーに何で本名を教えてくれなかったんだと少々不満そうに訊きましたがハリーはそういう反応をされるのが嫌で本名を名乗らなかったんですよね。それに加えハリーは逃亡中のつもりだったというわけなんですよね。

スタンは殊更に興奮しやすい性格のようですね。その一方でハリーに新聞を読ませてくれたりその後のハリーとの会話からは「とても気のいい奴」という感じですよね。なので私はスタンの事は「まあまあ好き」という感じです。

そんなスタン・シャンパイクだったのですが・・・
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