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まだ8月で少々早めですが去年に引き続き「このシリーズ」をお届けする事にします。2年生の新学期初日ハリーとロンは屋敷しもべ妖精のドビーに邪魔をされてホグワーツ特急に乗る事ができずアーサー氏所有の空飛ぶフォード・アングリアで学校に向かいました。しかし車は学校に到着する直前で失速して・・・(全3項目)

3-1.学校に到着した時には
ハリー2年生の新学期初日は波乱の幕開けになってしまいました。ハリーは後に知る事になるのですが屋敷しもべ妖精のドビーがキングズ・クロス駅の9と3/4番線への入口を塞いでしまいホグワーツ特急に乗れなかったのです。

一緒に乗り損ねてしまったロンの発案でハリーはアーサー氏所有の空飛ぶフォード・アングリアで学校を目指す事になりました。ところが車は学校に到着する直前に失速して校庭に植えられている「暴れ柳」に突っ込みました。

車は「これ以上はもう沢山だ!」と言わんばかりにハリーとロンそれに2人のトランクとヘドウィグの鳥籠を放り出して暗闇の中に走り去って行きました。ヘドウィグも怒ったように大声で鳴きながら飛んで行ってしまいました。

よりによって大当たりだよ。当たり返しをする木に当たるなんて僕たち信じられないぐらいついてないぜ。こう言うロンにハリーは疲れ果てた声で「行こう。学校にたどり着かなくちゃ」と言い2人は城の正面扉に向かいました。

「もう新学期の歓迎会は始まってると思うな」

扉の前の階段下でトランクを下ろしロンはこう言いながらこっそり横のほうに移動して明るく輝く窓を覗き込みました。ロンが「見てごらんよ。組み分け帽子だ!」と言うのでハリーも駆け寄って2人で大広間を覗き込みました。

そこではちょうど新入生の組み分けの儀式が始まる所でした。

3-2.大広間の中では
4つの長テーブルの周りに生徒がびっしりと座って頭上には数え切れないほどの蝋燭が宙に浮かび金の皿やゴブレットを輝かせていました。天井はいつものように魔法で本物の空を映し星が瞬いていました。するとそこに・・・

新入生がおずおずと行列して大広間に入って来るのが見えました。ジニーはウィーズリー家の燃えるような赤毛が目立つのですぐに見つかりました。マクゴナガル先生が丸い椅子の上に帽子を置き組み分けの儀式が始まりました。

マクゴナガル先生が丸い椅子に組み分け帽子を置くのを見てハリーは1年前に自分がこの儀式を受けた事をありありと思い出していました。薄茶色の髪をした小柄な男の子が名前を呼ばれ前に進み出ると帽子を被っていました。

ハリーはその子からダンブルドア校長へと視線を移しました。ダンブルドアは教職員テーブルに座り長い白髭と半月メガネを蝋燭の灯りで輝かせながら組み分けの儀式を眺めていました。そこでハリーは1つの事に気づきました。

「ちょっと待って。教職員テーブルの席が1つ空いてる。スネイプは?」

ハリーがこう言うとロンはうれしそうに「もしかして病気じゃないのか!」と言いました。ハリーはさらに踏み込んでまたしても「闇の魔術に対する防衛術」の教職の座を逃したから辞めたのかもしれない。そう言ったのでした。

「もしかしたら首になったかも!」こう言うロンの声には熱が帯びていました。その理由はハリーとロンだけではなく他の生徒もみんながスネイプの事を嫌っているからだとロンは言うのです。しかしそうではありませんでした。

「もしかしたらその人は君たち2人が学校の汽車に乗っていなかった理由をお伺いしようかとお待ち申し上げているかもしれないですな」

背後から冷徹な声でこう言うのが聞こえて来ました。ハリーが振り向くと冷たい風に黒いローブをはためかせてセブルス・スネイプその人が立っていました。スネイプは口元に笑みを浮かべていました。スネイプが笑っている。

それを見ただけでハリーとロンは自分たちはこれから相当ひどい目に遭うんだという事が判りました。スネイプに「従いて来なさい」と言われて2人は顔を見合わせる勇気もなくスネイプに従って階段を上がると城に入りました。

誰もいない玄関ホールに入ると大広間からはおいしそうな匂いが漂って来ました。しかしスネイプは2人を暖かな明るい場所からは遠ざかるほうへと連れて行きました。地下牢に下りて行く狭くて冷たい石段のその途中で・・・

「入りたまえ!」

そこはスネイプの研究室でした。

3-3.スネイプの研究室で
ハリーとロンは震えながらスネイプの研究室に入りました。真っ暗な暖炉には火の気もありません。スネイプは扉を閉めると2人に向き直りました。そしてスネイプはハリーとロンに向かって猫なで声でこう言い放ったのでした。

「なるほど。有名なハリー・ポッターと忠実なご学友のウィーズリーはあの汽車ではご不満だった。どーんとご到着になりたい。お2人さん。それがお望みだったわけか?」

ロンがホームに入れなかったと事の次第を説明しようとするとスネイプは「黙れ!あの車はどう片づけた?」と冷たく言いました。何故スネイプは自分たちが車で来た事を知っているんだ?車の事を言われてロンは絶句しました。

ハリーとロンが車で学校に来た事をスネイプが知っていたのは2人が乗る車がマグルに目撃をされてそれが新聞の記事になったからでした。我輩が庭を調査した所によれば非常に貴重な「暴れ柳」が相当な被害を受けたようだ。

「まことに残念至極だがお前たちは我輩の寮ではないからして2人の退校処分は我輩の決定する所ではない。これからその幸運な決定権を持つ人物たちを連れて来る。2人ともここで待て」

「あの木より僕たちのほうがもっと被害を受けました」と思わず反論してしまったロンにスネイプは「黙らんか!」と言うと続けてこう言いました。10分後ハリーの予想通りスネイプが連れて来たのはマクゴナガル先生でした。

マクゴナガル先生は部屋に入って来るなり杖を振り上げました。2人は思わず身を縮めましたが先生は火の気のない暖炉に火を点けただけでした。車以外に学校に来る方法がなかった。そう説明するロンにマクゴナガル先生は?

「何故ふくろう便を送らなかったのですか?あなたはふくろうをお持ちでしょう?」

マクゴナガル先生はハリーに向かってこう言いました。確かに言われてみればその通りです。ハリーは呆然と口を開けて先生の顔を見つめた後「思いつきもしなくて」と言いました。するとマクゴナガル先生はこう言いました。

「考える事もしなかったでしょうとも」

するとそこに今度はスネイプに伴われダンブルドア校長がやって来ました。ダンブルドアはいつもと違って深刻な表情で長い沈黙の後「どうしてこんな事をしたのか説明してくれるかの?」と失望したような声で訊いて来ました。

むしろ怒鳴ってくれたほうが気が楽でした。ロンが「僕たちを退校処分になさるんでしょう?」と観念して言うとダンブルドアは「今日というわけではない」と答えました。今後またこのような事があればそうなるとの事でした。

結局2人は罰則を受ける事になりました。学期が始まっていなかったのでグリフィンドールは減点されない。マクゴナガル先生の口から減点はしないと聞いてハリーは胸を撫で下ろしました。最悪の展開は免れたというわけです。

今日の最後に
3人の先生が行ってしまった後にスネイプの研究室でサンドイッチを食べながらロンはフレッドとジョージはあの車を5回も6回も飛ばしているのに一度もマグルに見られていない。だから自分たちは信じられないぐらい不運だ。

こう言っていますが実はダンブルドア校長がそうさせていたというわけなんですよね。ダンブルドアは2人に向かっては表向きは深刻な表情を装っていましたが心の中では「してやったり」とほくそ笑んでいたというわけです。

2人に罰則を受けさせるのがその目的だったのです。
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