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ドローレス・アンブリッジが去ってから私の所にはおかしな噂が幾つか届いているぞ!だからホグワーツには戻りたくない。そう言い張るホラス・スラグホーンでしたが実はホグワーツの教壇に復帰したくない理由は他にもあったのです。それを聞いてハリーは?(全3項目)

3-1.ハリーと2人だけになって
「君は父親にそっくりだ」スラグホーンにこう言われてハリーは「ええ。みんながそう言います」と答えました。すると今度はスラグホーンが「眼だけが違う。君の眼は」と言うのでハリーは「ええ。母の眼です」と言いました。

ここまでは誰もが異口同音に口にしてうんざりするほど聞かされていた言葉でした。ところがスラグホーンの場合はここからが違いました。教師として依怙贔屓すべきではないが彼女は私のお気に入りの1人だったのだそうです。

ハリーの物問いたげな顔に応えてスラグホーンが「君の母親の事だよ」と言いました。ハリーの母親リリー・エバンズは教え子の中でもずば抜けた1人だったんだそうです。そう生き生きとしていた。魅力的な子だったそうです。

私の寮に来るべきだったとよく言っていつでも悪戯っぽく言い返されたそうです。それは何故かというとホラス・スラグホーンはスリザリンの寮監だったからなのだそうです。スラグホーンはそれで自分を責めるなと言うのです。

君は彼女と同じくグリフィンドールなんだろうな。スラグホーンは必ずしもそうではないが普通は家系で決まると言うのです。例えばこの数年新聞に出ていて数週間前に死んだシリウス・ブラックはグリフィンドールに決まった。

まるで見えない手がハリーの内臓を強く掴んで捻ったかのようでした。予期していない所でスラグホーンの口からシリウスの名前が突如として出て来たからでした。まあとにかくシリウスは学校では君の父親の大の親友だった。

能力ある子だったのに残念だった。弟のレギュラスが入学して来た時は獲得したができれば一揃い欲しかった。それはまるでオークションで競り負けた熱狂的な蒐集家のような言い方でした。そして再び母親の話になりました。

言うまでもなく君の母親はマグル生まれだった。そうと知った時には信じられなかった。絶対に純血だと思った。それほど優秀だったとスラグホーンは言うのです。そんなスラグホーンに対してハリーはこう反論したのでした。

「僕の友達にもマグル生まれが1人います。しかも学年で一番の女性です」

するとスラグホーンは?

3-2.ダンブルドアが校長でいる限り
「時々そういう事が起こるのは不思議だ。そうだろう?」ハリーが僕にもマグル生まれで優秀な友達がいると言うとスラグホーンはハリーにこう問いかけて来ました。そんなスラグホーンにハリーは「別に」と冷たく答えました。

スラグホーンは驚いて「私が偏見を持っているなどと思ってはいかんぞ!」と反論しました。スラグホーンはハリーのお母さん以外にもマグル生まれで優秀なダーク・クレスウェルという魔法使いを知っているとそう言うのです。

この人はハリーのお母さんの下の学年で今では小鬼連絡室の室長なんだそうです。これもマグル生まれで非常に才能のある学生だった。今でもグリンゴッツの出来事に関して素晴らしい内部情報をスラグホーンによこすそうです。

これを口火にスラグホーンは次々と昔の生徒の事を話し始めました。バーナバス・カッフという「日刊予言者新聞」の編集長にハニーデュークスのアンブロシウス・フルームにホリヘッド・ハーピーズのグウェノグ・ジョーンズ。

このホリヘッド・ハーピーズは女性だけのチームでグウェノグ・ジョーンズはキャプテンなのだそうです。このチームの選手たちとはファーストネームで気軽に呼び合う仲だと言うと誰もが必ず驚く。そして切符はいつも無料!

スラグホーンはこの話をしている内に大いに愉快になったようです。ところがそれならこの人たちはみんなあなたの居場所を知っていて色々な物を送って来るのですか?とハリーが訊くとスラグホーンの顔から笑いが消えました。

菓子の箱やクィディッチの切符が届いて助言や意見を熱心に求める訪問者たちがスラグホーンの居場所を突き止められるのなら死喰い人だけがまだ探し当てていないのはおかしいとハリーは思ったからです。するとその返事は?

「無論違う。一年間誰とも連絡を取っていない」

ハリーには他ならぬスラグホーン自身が自分の言った事にショックを受けているように見えました。しかしスラグホーンにはホグワーツの教壇に復帰したくない別の理由があったのです。スラグホーンはハリーにこう言いました。

「しかし賢明な魔法使いはこういう時にはおとなしくしているものだ。ダンブルドアが何を話そうと勝手だが今この時にホグワーツに職を得るのは公に不死鳥の騎士団への忠誠を表明するに等しい」

スラグホーンは騎士団員は間違いなく誰もが皆あっぱれで勇敢で立派な者たちだと最高級の賛美を送る一方で私個人としてはあの死亡率はいただけないとそう言うのです。だから自分は決して不死鳥の騎士団には入りたくはない。

「ホグワーツで教えても不死鳥の騎士団に入る必要はありません」

ハリーは嘲るような口調を隠し切る事ができませんでした。シリウスが洞窟にうずくまってネズミを食べて生きていた姿を思い出すとスラグホーンの甘やかされた生き方に同情する気になど到底なれない。そう思ったからでした。

大多数の先生は団員ではありません。それに誰も殺害されていません。でもクィレルは別です。あんな風にヴォルデモートと組んで仕事をしていたのだから当然の報いを受けたんです。ハリーにはそうだという確信がありました。

スラグホーンもまた「ヴォルデモート」の名前を聞くのが耐えられないだろう。ハリーの期待は裏切られませんでした。スラグホーンは身震いをして抗議の声を上げましたがハリーはそれを無視して構わず話を続けたのでした。

「ダンブルドアが校長である限り教職員は他の大多数の人より安全だと思います。ダンブルドアはヴォルデモートが恐れたただ1人の魔法使いのはずです。そうでしょう?」

スラグホーンは空を見つめながらハリーの言った事を噛みしめているようです。まあそうだ。確かに「名前を呼んではいけないあの人」つまりヴォルデモートはダンブルドアとは決して戦おうとしなかった。そう呟いていました。

それに私が死喰い人に加わらなかった以上は「あの人」が私を友とみなすとは到底思えないとも言える。その場合アルバスともう少し近しいほうが安全かもしれん。アメリア・ボーンズの死が私を動揺させなかったとは言えない。

あれだけ魔法省に人脈があって保護されていたのに。その彼女があんな事になってしまったという事でスラグホーンは自分はアルバス・ダンブルドアの保護下に入ったほうが安全なのかもとそう思い始めたようでした。すると?

ダンブルドアが部屋に戻って来ました。

3-3.部屋に戻って来ると
ホグワーツの教壇に復帰しても「不死鳥の騎士団」に入る必要はない。ダンブルドアが校長でいる限り教職員は他の大方の人より安全だろう。スラグホーンはハリーにこう言われてそれはもう一心不乱にその事を考えていました。

そのため今日ここにハリーを連れて来たのがダンブルドアだという事すら忘れてしまっていたようでした。そんな事だったのでダンブルドアが部屋に戻って来ると驚いて飛び上がったその上にダンブルドアにこう言ったのでした。

「ああいたのかアルバス。随分長かったな。腹でも壊したか?」

その問いにダンブルドアは「いやマグルの雑誌を読んでいただけじゃ。編み物のパターンが大好きでな」と答えました。そしてハリーには「ホラスのご好意にだいぶ長々と甘えさせて貰った。暇する時間じゃ」と言ったのでした。

ハリーは全く躊躇せずに従い即座に立ち上がりました。スラグホーンは狼狽した様子で「行くのか?」と訊きました。それに対しダンブルドアは「いかにも。勝算がないものは見ればそうと判るものじゃ」とそう答えたのでした。

スラグホーンは「勝算がない?」と訊きながら気持ちが揺れているようでした。ダンブルドアが旅行用マントの紐を結んでハリーが上着のジッパーを閉めて出かける支度をしているのを見つめながら何やらそわそわしていました。

「さてホラス。君が教職を望まんのは残念じゃ」

こう言うとダンブルドアは傷ついていないほうの手を挙げて別れの挨拶をしました。ホグワーツは君が再び戻れば喜んだだろう。我々の安全対策は大いに増強されてはおるが君の訪問ならそう望めばいつでも歓迎しましょうぞ。

そう言うダンブルドアにスラグホーンは言葉を途切れがちにして「ああ。まあ。ご親切に。どうも」と言ったのでした。ダンブルドアが「ではさらばじゃ」と言うのに続いてハリーがスラグホーンに「さようなら」と言いました。

2人が玄関口に来た所で後ろから「判った。判った。引き受ける!」と叫ぶ声が聞こえて来ました。居間の出口に立つスラグホーンにダンブルドアが「引退生活から出て来るのかね?」と訊くと「そうだ。そうだ」と答えました。

「馬鹿な事に違いない。しかしそうだ」とスラグホーンが言うとダンブルドアは笑顔を見せ「素晴らしい事じゃ」と言って歓迎の意を表しました。こうしてホラス・スラグホーンはホグワーツの教壇に復帰する事になりました。

「よくやった」と言うダンブルドアにハリーは驚いて「何にもしてません」と答えました。しかしダンブルドアはホグワーツに戻ればどんなに得る所が大きいかをハリーは自分の身をもってホラスに示したとそう言ったのでした。

そしてダンブルドアはハリーに「ホラスの事は気に入ったかね?」と訊いて来ました。訊かれたハリーはどう答えていいのかが分かりませんでした。あの人はあの人なりにいい人なのだろう。しかし同時に虚栄心が強いのでは?

ハリーはそう思いました。そんなハリーにダンブルドアはホラスは快適さが好きなのじゃとそう言うのです。それに有名で成功した力のある者と一緒にいる事も好きでそういう者たちに影響を与えていると感じるのが楽しいんだ。

決して自分が王座に着きたいとは望まずむしろ後方の席が好みだ。時には野心や頭脳あるいは魅力や才能によって様々な分野でやがては抜きん出るであろう者を選び出すという不思議な才能をスラグホーンは持っていたそうです。

そしてそのメンバー間で人を紹介したり有用な人脈を固めたりする見返りに好物の砂糖漬けパイナップルの箱詰めとか小鬼連絡室の次の室長補佐を推薦する機会をホラス・スラグホーンは得たりしたとダンブルドアは言うのです。

そしてこういう事をハリーに聞かせるのはホラスすなわちスラグホーン先生に対して悪感情を持たせるためではなく用心させるためだとダンブルドアは言うのです。間違いなくあの男はハリーを蒐集しようとする。その理由は?

ハリーは蒐集物の中の宝石になる。それはハリーが「生き残った男の子」だからだ。又はこの頃ではハリーは「選ばれし者」とも呼ばれているのだからホラス・スラグホーンがハリーを蒐集しようとするのは至極当然の事なんだ。

ダンブルドアはそう言うのです。

今日の最後に
ダンブルドアはトイレに行きたいと言って部屋を出て行き戻って来たその時にはマグルの雑誌で編み物のパターンを見ていたと言っていました。それはもちろんスラグホーンの説得をハリーに任せるためだったというわけです。

それは数々の自慢話をスラグホーンにさせるためでした。ダーク・クレスウェルというマグル生まれの魔法使いが小鬼連絡室の室長になれたのもおそらくスラグホーンが関与しているんでしょうね。人脈とコネを活用したのです。

他にも「日刊予言者新聞」の編集長のバーナバス・カッフが毎日のニュースに関する自分の解釈に常に関心を持っている。ハニーデュークスのアンブロシウス・フルームはスラグホーンの誕生日にはいつも一箱を贈ってくれる。

女性だけのクィディッチ・チームのキャプテンのグウェノグ・ジョーンズや選手たちとはファーストネームで呼び合う間柄だ。こういった事をハリーに話させたその上で一年間誰とも連絡を取っていない事を本人に思い出させる。

ホグワーツの教壇に復帰をすればこうした人たちとも連絡を取れるようになる。他にも大多数の先生方は団員ではないのでホグワーツに戻って来ても「不死鳥の騎士団」に入らなくてもいいという事もハリーが教えてくれました。

ダンブルドアは当然もう既に知っている事なので今更というわけです。こうしてハリーに任せて説得は成功したというわけなんですよね。(笑)
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