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三大魔法学校対抗試合の審査員になったものの代表選手を採点したのは「第1の課題」の一度だけでクリスマス・ダンスパーティには代わりにパーシー・ウィーズリーが来てクラウチ氏はぱったりと役所に出勤して来なくなってしまったんだそうです。ところが最終課題の1ヵ月前に・・・(全3項目)

3-1.突然現れたクラウチ氏
クラウチ氏が言っていた通り代表選手には「第1の課題」終了後に次の課題のヒントが出されました。金の卵に蝶番がついていて開けられるようになっていました。咽び泣くようなその謎の音の正体は水中人の歌だったのです。

水の中で聞くとちゃんとした言葉になるのです。ハリーはセドリックから貰ったヒントで何とか謎を解いたものの今度はホグワーツで働く事になった屋敷しもべ妖精のドビーに助けられて何とかクリアする事ができたのでした。

前回の記事で言ったようにクラウチ氏は「第2の課題」には姿を現わしませんでした。クラウチ氏の代わりに審査員を務めたのはクリスマス・ダンスパーティにも代理で出席をしていたパーシーだったというわけなんですよね。

ところがハリーは思ってもみなかった意外な所でクラウチ氏に会う事になりました。代表選手は「第2の課題」終了後に最後の「第3の課題」の内容をちょうど1ヵ月前に知らされると告げられました。その日の事だったのでした。

「第3の課題」の内容の説明が終って帰ろうとするとダームストラングの代表選手ビクトール・クラムがハリーに話があると言って来ました。するとクラムは盗み聞きされたくないと言って「禁じられた森」のほうに行きました。

大きな樫の木の陰から突然1人の男がよろめきながら姿を現わしました。一瞬ハリーは誰なのかが分りませんでした。そして気づきました。その「禁じられた森」の木立の中から現れ出でたのがバーテミウス・クラウチ氏でした。

クラウチ氏は何日も旅をして来たように見えました。ローブの膝は破れ血が滲んでいます。顔は傷だらけで無精髭が伸び疲れ切って灰色でした。きっちり分けていた髪も口髭も伸びて汚れ放題でした。それだけではありません。

行動はさらにもっと奇妙でした。

3-2.戻って来てみると
クラウチ氏は身振り手振りで自分にしか見えない誰かと話しているようでした。クラムも審査員の1人じゃないのか。こっちの魔法省の人だろうとハリーに言って突然目の前に現れたのがクラウチ氏だと気がついたようでした。

クラムにそう言われハリーは頷きました。一瞬迷いましたがハリーはそれからゆっくりとクラウチ氏に近づきました。それでもクラウチ氏はハリーには目もくれず近くの木に話し続けています。クラウチ氏はこう言っていました。

「それが終ったらウェーザビー。ダンブルドアにふくろう便を送って試合に出席するダームストラングの生徒の数を確認してくれ。カルカロフがたった今12人だと言って来た所だが」

ハリーは「クラウチさん?」と慎重に声をかけました。クラウチ氏は目が飛び出していました。じっと木を見つめて立ったまま声も出さず口だけ動かして木に話しかけています。それからよろけると崩れるように膝をつきました。

「それからマダム・マクシームにもふくろう便を送るのだ。カルカロフが1ダースという切りのいい数にしたと知ったらマダムのほうも生徒の数を増やしたいと言うかもしれない。そうしてくれ。ウェーザビー頼んだぞ」

今度はハリーは大声で「クラウチさん?大丈夫ですか?」と呼びました。クラウチ氏は目を回していました。ハリーは振り返ってクラムを見ました。クラムもハリーに従いて木立に入ると驚いてクラウチ氏を見下ろしていました。

すると突如としてクラウチ氏は喘いだかと思うと手を伸ばしハリーのローブを握って引き寄せました。その目はあらぬ方向を見つめています。しかしそんな状態でも私はダンカブルドアに会わなくてはならないとそう訴えました。

ハリーは「いいですよ。立てますか。クラウチさん。一緒に行きます」と言いました。クラウチ氏は低い声で言葉を途切れがちにしながら「私は馬鹿な事をしてしまった。どうしても話す。ダンブルドアに」とそう言いました。

ハリーは大声ではっきりと「立ってくださいクラウチさん。立つんです。ダンブルドアの所へお連れします」と言いました。クラウチ氏は囁くような声で「誰だ。君は?」と訊きました。ハリーはこの学校の生徒だと答えました。

クラウチ氏は完全に様子がおかしく一言一言言葉を発する事さえ苦しそうです。ハリーは助けを求めてクラムを振り返りましたがクラムは後ろに突っ立ったまま前にも増して心配そうな顔をするだけでハリーを助けてくれません。

クラウチ氏はハリーをもっと引き寄せました。ハリーはクラウチ氏の手を緩めようとしましたができませんでした。恐ろしい力です。そして「警告を。ダンブルドアに」と訴えました。そんなクラウチ氏にハリーはこう言いました。

「離してくれたらダンブルドアを連れて来ます。クラウチさん離してください。そしたら連れて来ますから」

ハリーにそう言われたからなのか?クラウチ氏は突然手を離しました。そして再び木に向かって流暢に話し始めました。ハリーがそこにいる事に全く気づいていません。ハリーも驚くあまり手を離された事に気づきませんでした。

私を置いて行かないで。逃げて来た。警告しないと。みんな私のせいだ。バーサ・ジョーキンズは死んだ。息子の事も私のせいだ。闇の帝王はより強くなった。必死に訴えるクラウチ氏を振り解いてハリーはその場を離れました。

そしてハリーはダンブルドア校長を連れて現場に戻って来ました。しかしクラムは倒れていてクラウチ氏はその姿を忽然と消し去っていたのでした。実はこの時には既にクラウチ氏はこの世の人ではなくなっていたんですよね。

3-3.酷い死
私を置いて行かないで。ハリーがその場を離れようとした時クラウチ氏はこう言いました。当然クラウチ氏は自分の息子が今学期の「闇の魔術に対する防衛術」の教師のマッド・アイ・ムーディに成り済ましてホグワーツにいる。

その事を知っていたんでしょうね。だからハリーがこの場を離れたら自分は息子に殺害されてしまうかもしれない。そう思った。だからこそハリーに必死にこの場を離れないでくれと訴えたんでしょう。恐れた事が起きてしまった。

ハリーは金の卵の謎を解きに監督生用の風呂場に行った夜「忍びの地図」に「バーテミウス・クラウチ」の名前があるのを見つけてスネイプの研究室に行きました。その時クラウチ・ジュニアは地図をハリーから取り上げました。

それがクラウチ・ジュニアが父親のクラウチ氏を殺害するのに役立ってしまったのです。クラウチ・ジュニアは「忍びの地図」で父親がホグワーツの敷地内に現れたのを見つけ校庭に出て行きました。するとハリーが現れました。

クラムもでした。ハリーがダンブルドアを迎えに走って行きました。クラウチ・ジュニアはクラムに「失神術」をかけると父親のクラウチ氏を殺害しました。遺体は「禁じられた森」に運んで「透明マント」で覆って隠しました。

そしてクラウチ・ジュニアは森から出て後ろに回りハリーとダンブルドアに会いました。ダンブルドアはクラウチ・ジュニアにクラウチ氏を何としても探し出せと言いました。クラウチ・ジュニアは父親の遺体の所に戻りました。

人がいなくなるとクラウチ・ジュニアは父クラウチ氏の遺体を変身させ骨に変えました。その骨をハグリッドの小屋の前の掘り返されたばかりの所に埋めました。こうしてクラウチ氏は息子に殺害されてしまったというわけです。

言いようのない酷い死でした。

今日の最後に
クリスマス・ダンスパーティの時パーシー・ウィーズリーはクラウチ氏個人の補佐官に昇進した。自分という信頼できる部下がいるからこそ仕事を任せて休む事ができると豪語していましたが結局それはやっぱり勘違いでしたね。

ハリーとビクトール・クラムの前に突然現れたクラウチ氏はどうやら逃げる際に「錯乱の呪文」をかけられたようで近づいて来たハリーには目もくれず木に向かって流暢に話し続けているというそういう有り様だったんですよね。

でもその時でさえもクラウチ氏は相も変わらずパーシーの事を「ウェーザビー」と呼んでいました。パーシーにとっては極めて残念な事にクラウチ氏にはついに最後の最後まで名前を覚えて貰えなかったというわけなんですよね。
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