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「今夜はわしと一緒に行きたいか?」と問うてハリーが即座に「はい」と答えるとダンブルドアは条件を1つ提示した上で「透明マント」を持って正面玄関で落ち合おうとハリーに告げました。ハリーは急いで寮に戻りました。ロンとハーマイオニーに言わなければならない事が沢山あったからです。(全3項目)

3-1.よく聞くのじゃ
ダンブルドアに「今夜はわしと一緒に行きたいか?」と問われてハリーは即座に「はい」と答えました。これでようやく自分が主導権を握れるとばかりにダンブルドアは背筋を正し威厳に満ちた姿でハリーにこう言ったのでした。

「よろしい。それではよく聞くのじゃ」

ここでダンブルドアは連れて行くのに当たってハリーに条件を1つ出しました。それはダンブルドアが出す命令には質問する事なしに即座に従うという事でした。これに対してもハリーは「もちろんです」と即座に答えました。

ハリーとしては「まさかダンブルドアが到底聞き入れられない無茶な命令など言うはずがない」と思ったからこそ即座に「もちろんです」と答えたんでしょう。そんなハリーにダンブルドアは念を押すようにこう言ったのでした。

「ハリーよく理解するのじゃ。わしはどんな命令にも従うように言うておる。例えば逃げよ隠れよ戻れなどの命令もじゃ。約束できるか?」

わしが隠れるように言うたらそうするか?わしが逃げよと言うたら従うか?わしを置き去りにせよ。自らを助けよと言うたら言われた通りにするか?最後の「自らを助けよ」という問いかけに対してハリーは一瞬逡巡をしました。

でもいずれの問いかけにもハリーは「はい」と答えました。するとダンブルドアはハリーに寮に戻って「透明マント」を取って来て5分後に正面玄関で落ち合おうと告げました。ハリーは急いで校長室を出ると寮に向かいました。

何をするべきかが判っていたからです。

3-2.談話室に戻って来ると
ハリーが談話室に戻って来るとハーマイオニーも戻って来ていてロンと一緒に座っていました。ハリーを見るなりハーマイオニーは間髪を入れずに「ダンブルドアは何のご用だったの?ハリーあなた大丈夫?」と訊いて来ました。

ハリーは「大丈夫だ」と答えると足早に2人のそばを通り過ぎてまっすぐ寝室に行きました。そしてトランクから「忍びの地図」とフェリックス・フェリシスの瓶が入った靴下を引っ張り出し再び急いで談話室に引き返しました。

「時間がないんだ。ダンブルドアは僕が透明マントを取りに戻ったと思っている。いいかい」

この言葉を皮切りにハリーは事の次第を極力簡潔にロンとハーマイオニーに説明しました。何しろ時間が5分しかないのです。ハーマイオニーが恐怖に息を呑んでもロンが急いで質問をしてもハリーは話を中断しませんでした。

「だからどういう事か判るだろう?ダンブルドアは今夜ここにいない。だからマルフォイは何を企んでいるにせよ邪魔が入らないいいチャンスなんだ。いいから聞いてくれ!」

ロンとハーマイオニーが口を挟みたくて堪らなそうにしていたのでハリーは噛みつくように言いました。そしてハリーは「必要の部屋」で歓声を上げていたのはマルフォイだと判っていると言い2人に持って来た物を渡しました。

ハリーは「忍びの地図」をハーマイオニーにフェリックス・フェリシスの瓶が入った靴下をロンに渡しました。そして2人にするべき事を話しました。マルフォイとそれにスネイプも見張らないといけない。2人だけでは足りない。

ガリオン金貨の連絡網を使ってダンブルドア軍団のメンバーを掻き集められるだけ集めてくれ。ダンブルドアは学校に追加的な保護策を施したと言うがスネイプが絡んでいるとしたならそちらの事も回避の方法も知られている。

ロンが畏敬の念に打たれたような顔で靴下の中からフェリックス・フェリシスの入った小瓶を取り出すとハーマイオニーが「駄目よ!私たちはいらない。あなたが飲んで。これから何があるか分らないでしょう?」と言いました。

そんなハーマイオニーにハリーは「僕は大丈夫だ。ダンブルドアと一緒だから」と答えました。そしてさらに「僕は君たちが無事だと思っていたいんだ。そんな顔しないでハーマイオニー。後でまた会おう」と言ったのでした。

そしてハリーは談話室を出て正面玄関へと急ぎました。

3-3.正面玄関で再び
ハリーが息せき切って脇腹を押さえながら正面玄関に到着するとダンブルドアは石段の最上段の樫の扉の脇で待っていました。ハリーを見ると即座に「マントを着てくれるかの」と言いハリーがそうするとこう言ったのでした。

「よろしい。では参ろうか」

ダンブルドアはすぐに石段を下り始めました。ハリーが「透明マント」で隠れているので一見するとダンブルドアは1人で学校を出て行くように見えます。そこでハリーが「みんなはどう思うでしょう?」と訊いてみると・・・

「わしがホグズミードに一杯飲みに行ったと思うじゃろう」

ダンブルドアは気軽にこう答えました。ダンブルドアは時々マダム・ロスメルタつまり「三本の箒」の得意客になる。さもなければホッグズ・ヘッドに行くのだそうです。もしくはそのように見せるつまりは見せかけるそうです。

本当の目的地を隠すにはそれが一番の方法なんだそうです。校門が見えて来た所でハリーはダンブルドアにそっと「姿現わしするのですか?」と訊きました。その問いにダンブルドアは「そうじゃ」と答えた後にこう訊きました。

「君はもうできるのじゃったな?」

ダンブルドアのこの問いにハリーは「ええ。でもまだ免許状を貰っていません」と答えました。正直に話すのが一番いいと思ったからです。目的地から二百キロも離れた所に現れて全てが台無しになったらと心配だったからです。

それを打ち消すようにダンブルドアは「心配ない。わしがまた介助しようぞ」と言いました。すると「三本の箒」の前でマダム・ロスメルタと出くわし「あらアルバスこんばんは。遅いお出かけね」とこう声をかけて来ました。

ダンブルドアは今夜は少し静かな所に行きたい気分なのでホッグズ・ヘッドに行く。悪く思わんでくだされと言って横道に入って行きました。ホッグズ・ヘッドの前に到着するとダンブルドアはあたりを見回してこう呟きました。

「中に入る必要はなかろう。我々が消えるのを誰にも目撃されない限り。さあハリー。片手をわしの腕に置くがよい。強く握る必要はないぞ。君を導くだけじゃからのう。3つ数えて」

ダンブルドアが3つ数えてハリーは回転し2人は「姿くらまし」しました。息ができない。窒息すると思ったその瞬間です。ハリーは冷たい暗闇の中に立ち胸一杯に新鮮な潮風を吸い込んでいました。無事目的地に到着したのです。

今日の最後に
こうしてハリーはヴォルデモートの分霊箱を取りに行くダンブルドアに同行してかつてトム・リドルが孤児院の遠足で行って2人の子供を脅したという海辺の洞穴に行く事になりました。その直前には大変な事がありましたよね。

ハリーの人生を激変させたトレローニー先生の予言を盗み聞きしてヴォルデモートに伝えたのはセブルス・スネイプだった!それをハリーが他ならぬトレローニー先生自身から聞きダンブルドアと激しく口論する事になりました。

挙句の果てにハリーはダンブルドアに先生は学校を離れるというのに何もしないで行くなどと言ってしまったのです。それは言い過ぎでダンブルドアはこれまでも学校を留守にする時には何らかの追加の保護策を施していました。

そして今回もそうでした。ハリーはダンブルドアと一緒に行くチャンスを駄目にしてしまったのではと恐れましたがダンブルドアはそれでも「今夜はわしと一緒に行きたいか?」とハリーに言ってくれたというわけなんですよね。

そもそもハリーが行く事になったのはダンブルドアが出したスラグホーンの本物の記憶を回収するという宿題をハリーがやり遂げたからです。私はダンブルドアは今回こうして同行させるためハリーに手柄を譲ったと思いますね。

ハリーにこの権利を勝ち取らせるためにダンブルドアは宿題を出したんですよね。
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