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ドラコ・マルフォイの説得に成功したと思ったら残念ながら4人の死喰い人が乱入して来てしまいました。しかしマルフォイはすっかり気持ちが挫けてしまったようで何度命じられても手が震え狙いを定める事さえできません。そこに再び扉が開いて入って来たのは?(全3項目)

3-1.乱入!
マルフォイの杖が僅かに下がったように見えてついにダンブルドアの説得に屈したと思われたその瞬間でした。階段を踏み鳴らして駆け上がって来る音がしてマルフォイは屋上に躍り出た4人に押し退けられてしまったのでした。

「ダンブルドアを追い詰めたぞ!ダンブルドアには杖がない。1人だ!よくやった。ドラコよくやった!」

しかしダンブルドアはまるで茶会に客を迎えるかのように「こんばんはアミカス。それにアレクトもお連れくださったようじゃな。ようおいでくだされた」と挨拶をしました。女は怒ったように小さく忍び笑いをすると・・・

「死の床で冗談を言えば助かると思っているのか?」

するとダンブルドアは「冗談とな?いやいや礼儀というものじゃ」とそう答えました。さらに4人の内の1人は子供の時にリーマス・ルーピンを噛んで狼人間にしたというフェンリール・グレイバックでした。この男を見て・・・

「フェンリールじゃな?」

こう言うダンブルドアにグレイバックが「その通りだ。会えてうれしいか?」と訊くとダンブルドアは「いやそうは言えぬのう」と答えたのでした。俺が子供好きだという事を知っているだろうなとグレイバックが言うと・・・

「今では満月を待たずに襲っているという事かな?異常な事じゃ。毎月一度では満足できぬほど人肉が好きになったのか?」

ダンブルドアにこう訊かれてグレイバックが「その通りだ。驚いたかね?怖いかね?」と答えるとダンブルドアは「はてさて多少嫌悪感を覚えるのを隠す事はできまいのう」と答えました。そしてマルフォイにはこう言いました。

「それに確かに驚いたのう。このドラコが友人の住むこの学校によりによって君のような者を招待するとは」

するとマルフォイの返事は?

3-2.もはや気が挫けた?
ちらりとでも見たくない。そんな様子でグレイバックから目を背けてマルフォイは消え入るような声で「僕じゃない。こいつが来るとは知らなかったんだ」と言ったのでした。マルフォイにとっても招きたくない客だったのです。

グレイバックは不敵な笑みを浮かべながら「食い破る喉が待っている」とか「お前をデザートにいただこうか」などと言って「この俺こそがダンブルドアを血祭りに上げてやる」と言わんばかりでした。ところがだったのでした。

「駄目だ。我々は命令を受けている。ドラコがやらなければならない。さあドラコ急げ」

死喰い人の内の1人がこう言ってマルフォイにダンブルドアを殺害するようにと命じました。しかしマルフォイは前にも増して気が挫けたようで怯えた目つきでダンブルドアを見つめていました。アミカスがこう言い放ちました。

「俺に言わせりゃこいつはどうせもう長い命じゃない!何てざまだ。一体どうしたんだね。ダンビー?」

するとダンブルドアは「ああアミカス。抵抗力が弱り反射神経が鈍くなってのう。要するに歳じゃよ。その内おそらく君も歳を取る。君が幸運ならばじゃが」と答えました。それを聞いて死喰い人の1人がこう言い放ちました。

「何が言いたいんだ?え?何が言いたいんだ?相変わらずだな。え?ダンビー。口ばかりで何もしない。何にも」

だから何故わざわざ闇の帝王はダンブルドアを殺害しようとするのか分らないというわけです。ここでこの死喰い人が「さあドラコやれ!」と再び言ってダンブルドアを殺害するよう命じたのでした。しかし駄目だったのでした。

これが三度目でした。男は怒ったようにマルフォイに「さあドラコ早く!」と言いました。しかしマルフォイの手はどうしようもなく震えて狙いを定める事さえできません。するとグレイバックが「俺がやる」と言い出しました。

「駄目だと言ったはずだ!」

三度に渡ってマルフォイにダンブルドアの殺害を命じた死喰い人がこう叫びました。閃光が走りグレイバックは吹き飛ばされました。グレイバックは防壁に衝突して憤怒の形相でした。今度はアレクトがマルフォイに命じました。

その時でした。しびれを切らしたアレクトがマルフォイに「さもなきゃお退き。代わりに誰かが」と言っていると扉が再び開いてセブルス・スネイプが杖を持って現れました。素早くあたりを見回しその場の状況を確認しました。

防壁にダンブルドアが力なく寄り掛かり激高した狼人間のフェンリール・グレイバックを含む4人の死喰い人がいる。そしてドラコ・マルフォイがいる。目と杖でダンブルドアをしっかり捕らえながらアミカスがこう言いました。

「スネイプ困った事になった。この坊主にはできそうもない」

3-3.緑の閃光が!
「セブルス」その時の事でした。ダンブルドアがスネイプの名前をひっそりと呼びました。ダンブルドアのその声は今夜起きた様々な出来事の中でも一番ハリーを怯えさせました。初めてダンブルドアが懇願していたからでした。

スネイプは無言で進み出ると「やっぱり駄目なのか!」と怒りをぶつけるように荒々しくマルフォイを押し退けました。3人の死喰い人は一言も言葉を発せずに後ろに下がりました。グレイバックでさえ怯えたように見えました。

スネイプは一瞬ダンブルドアを見つめました。その非情な顔の皺に嫌悪と憎しみが刻まれていました。そんなスネイプにダンブルドアは「セブルス。頼む」と言いました。スネイプは杖を上げまっすぐダンブルドアを狙いました。

「アバダ ケタブラ!」

緑の閃光がスネイプの杖先から迸り狙い違わずダンブルドアの胸に当たりました。ほんの僅かの間ダンブルドアは光る髑髏の下に浮いているようでした。それから仰向けにゆっくり大きな軟らかい人形のように落ちて行きました。

ダンブルドアは屋上の防壁の向こう側に落ちて行き姿が見えなくなりました。目的を成就させて事が済むとスネイプは「ここから出るのだ。早く」と言いました。そしてマルフォイの襟首を掴むと真っ先に扉から押し出しました。

本当の事じゃない。本当の事であるはずがない。

これがハリーの偽らざる気持ちでした。

今日の最後に
明日あいつが目を覚ました時には全部終っている。もうあいつは闇の帝王のお気に入りじゃなくなるんだ。ここまで言っておきながらドラコ・マルフォイはダンブルドアの説得に屈しついに事を成就できなかったというわけです。

本当に情けないの極みですよね。しかしきっぱりと杖を下ろして「そちら側に行く」とマルフォイが言わない内に4人の死喰い人が入って来てしまった。つまりは間に合わなかったのですが実はこれはこれで良かったんですよね。

自分が死ねば魔法省はヴォルデモート卿の手に落ちて魔法界は闇の陣営の軍門に下る。だからドラコを含めたマルフォイ一家は不死鳥の騎士団の保護下に入らなくとも生き永らえる事ができる。だから問題はないというわけです。

それなら何故ダンブルドアはドラコ・マルフォイを説得したのか?殺人者にしたくなかったから?これについては絶対にできない事は判っていましたよね。むしろドラコに対するハリーの感情を和らげるためだったんでしょうね。

これもまた先々を見据えたダンブルドアの措置だったというわけなんですよね。
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