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何故ハリーは閉心術を学ばなくてはならないのか?その理由の説明が終わっていよいよ訓練という事になりました。しかしハリーは怒りを制御する事ができず何度もスネイプの侵入を許してしまいました。その後の進捗状況も双方にとって極めて残念な事に芳しくありませんでした。(全3項目)

3-1.最初の訓練
スネイプは杖を取り出すとこめかみに当てて記憶を引っ張り出して目の前にある「憂いの篩」に落としました。それから自分のした事を一言も説明せずに「憂いの篩」を慎重に持ち上げて邪魔にならないように棚に片付けました。

「立てポッター。そして杖を取れ」

スネイプにこう言われてハリーは落ち着かない気持ちで立ち上がりました。2人は机を挟んで向かい合いました。杖を使い我輩を武装解除するもよし思いつく限りの方法で防御するもよしとスネイプはハリーに告げたのでした。

「それで先生は何をするんですか?」ハリーがこう訊くとスネイプは「君の心に押し入ろうとする所だ」と静かに答えました。君がどの程度抵抗できるかやってみよう。君が「服従の呪い」に抵抗する力を見せた事は聞いている。

これにも同じような力が必要だという事が判るだろう。構えるのだ。行くぞ。こう言うとスネイプは「開心!レジミレンス!」と呪文を唱えました。ハリーが抵抗力を奮い起こしもせず準備もできない内に訓練は始まりました。

目の前の部屋が揺れるように回ると消えました。切れ切れの映画のように画面が次々と心を過りました。しかし決して他人には見せたくない記憶が近づいて来たのでハリーは見せてはなるものかと必死に自分に言い聞かせました。

見せないぞ。見せるもんか。これは秘密だ。

ハリーは膝に鋭い痛みを感じました。部屋が再び見えて来ました。気がつくとハリーは床に膝をついていました。ハリーはスネイプを入り込ませ過ぎたそうです。そのため制御力を失ったんだそうです。これが最初の訓練でした。

初めてにしてはまあ悪くなかった。ハリーは大声を上げて時間とエネルギーを無駄にしたものの最終的には何とか我輩を阻止できた。これが最初の訓練を終えてのスネイプのハリーに対する評価だったというわけなんですよね。

3-2.スネイプに言わせれば
「気持ちを集中するのだ。頭で我輩を撥ねつけろ。そうすれば杖に頼る必要はなくなる」こう言うスネイプに対しハリーは「僕やってます。でもどうやったらいいか教えてくれないじゃないですか!」と怒ったように言いました。

するとスネイプはハリーに「態度が悪いぞ」と言った後に「さあ目をつむりたまえ」と言いました。言われた事が気に入らず目を閉じる前にハリーはスネイプを睨みつけました。目を閉じるとスネイプはハリーにこう言いました。

「心を空にするのだポッター。全ての感情を棄てろ」

しかしスネイプに対する怒りが毒のように血管を駆け巡り棄てる事など到底できません。スネイプからは「できていないぞ。もっと克己心が必要だ。集中しろ」と激が飛びました。ハリーは心を空にしようとして努力をしました。

「レジリメンス!」

気がつくとハリーはまたしても膝を床についていました。両手で顔を覆いまるで誰かが脳みそを頭蓋骨から引っ張り出そうとしたかのように頭痛がしました。そんなハリーに対してスネイプは鋭い声でこう言って来たのでした。

「立て!立つんだ!やる気がないな。努力していない。自分の恐怖の記憶に我輩の侵入を許している。我輩に武器を差し出している!」

ハリーは歯を食いしばって「努力している」と言いました。そんなハリーにスネイプは「感情を無にしろと言ったはずだ!」と言いました。ハリーは唸るようにそれなら今僕にはそれが難しいみたいですと言葉を返したのでした。

「なれば安々と闇の帝王の餌食になる事だろう!鼻先に誇らしげに心をひけらかす馬鹿者ども。感情を制御できず悲しい思い出に浸り安々と挑発される者ども。言うなれば弱虫どもよ。帝王の力の前にそいつらは何もできぬ!」

スネイプは容赦なくこう言い放ちました。そんな事ではヴォルデモートは安々とハリーの心に侵入するのだそうです。

3-3.むしろ下手になっていく?
こうして始まった閉心術を覚えるためのスネイプとの課外授業だったのですが滑り出しから躓いてさっぱり進歩がありませんでした。むしろ回を重ねる毎に下手になって行く。そんな気さえして一向にはかどらない有り様でした。

閉心術を学び始めるまでは額の傷が痛むのも時々でしたし大抵は夜でした。あるいはヴォルデモートの考えている事や気分が時折閃くという奇妙な経験の後に痛みました。それが最近はほとんど絶え間なく痛むようになりました。

ある時点でハリーの身に起こっている事とは無関係に頻繁に感情が揺れ動き苛立ったり楽しくなったりしました。そういう時には必ず傷痕に激痛が走りました。何だか徐々にヴォルデモートの気分の揺れに波長を合わせて・・・

まるでアンテナになって行くような気がしてハリーはぞっとしました。こんなに感覚が鋭くなったのはスネイプとの最初の課外授業の時からだったのは間違いありません。夢では毎晩「神秘部」への廊下を歩くようになりました。

最初の授業でアーサー氏が蛇に襲われた時に護っていた扉が「神秘部」の入口だという事にハリーは気づいたのです。それはハリーがアーサー氏と懲戒尋問を受ける際に地下法廷に下りて行った時に見かけた扉だったんですよね。

「スネイプとの練習のせいでひどくなってるんだ。傷痕の痛みはもう沢山だ。毎晩あの廊下を歩くのはもううんざりして来た。あの扉が開いてくれたらなあ。扉を見つめて立っているのはもう嫌だ」

ハリーがこうボヤくとハーマイオニーは「冗談じゃないわ」と言いました。ダンブルドアはハリーに扉の夢なんか見ないで欲しいと思っている。だからスネイプに閉心術を教えるよう頼んだのよ。もっと一生懸命練習しなくちゃ。

ハリーは苛立ち「ちゃんとやってるよ!」と言いました。何故ならスネイプが頭の中に入り込もうとしているのです。楽しいわけがありません。ところがロンはそんな状況を見てスネイプは本気でハリーを助けようとしていない。

そう言うのです。本当はハリーの心をもう少し開こうとしているのでは?そのほうがヴォルデモートにとっては好都合だからだと言うのです。そんなロンにハーマイオニーはスネイプを疑うのはもう辞めなさいと言ったのでした。

それはダンブルドアがスネイプの事を信用しているからだとハーマイオニーはそう言うのです。

今日の最後に
「心を空にするのだ。全ての感情を棄てろ」ハリーに閉心術を教えるのに当たってスネイプはこう言っていますね。そう云えば嘘つきの名人3人は嘘をつく時にはそうしている。だからこそ真顔でつらつらと嘘をつく事ができる。

心を空にして全ての感情を棄てているので「こんな事を言っていいのだろうか?」とか「嘘がバレるのでは?」と躊躇したり逡巡する事もない。つまり閉心術を覚えるコツと嘘を上手につくコツは共通しているというわけです。

だから嘘をつくのが上手い人は閉心術を覚えるのも早い。そういう事だと私は思いますね。
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