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ハリーはなかなか閉心術を覚える事ができませんでした。そしてついにその日がやって来てしまいました。スネイプが課外授業を打ち切ったのです。そして課外授業が終了した理由をハーマイオニーに説明するのにもハリーは大変苦労を強いられる事になったのでした。(全3項目)

3-1.挙句の果てには
そしてついにその日がやって来てしまいました。ハリーとスネイプが向かい合って訓練を始めようとしたその時に部屋の扉が開いてドラコ・マルフォイが走り込んで来ました。行方不明になっていたモンタギューが見つかった。

5階のトイレに詰まっていたんだそうです。スネイプが「どうやってそんな所に?」と訊くとマルフォイは「分りません。モンタギューはい少し混乱しています」と答えました。そのため今日の授業は仕切り直しになりました。

スネイプは向きを変えると部屋から出て行きました。ところが扉の所まで来たその時でした。ハリーはちらちらと灯りが踊っているのが目に入りました。それは「憂いの篩」から射していました。スネイプの想いが渦巻いている。

ハリーは「憂いの篩」をじっと見ました。好奇心が湧き上がって来ます。スネイプが「憂いの篩」に隠してまで自分に見せたくなかったのは一体何だろう?もしかしたらそれは「神秘部」についての情報なのではないだろうか?

ハリーは背後を見ました。心臓がこれまで以上に強く速く鼓動をしています。スネイプがモンタギューをトイレから助け出すのにどのくらいかかるだろうか?モンタギューはクィディッチのスリザリン・チームのキャプテンだ。

だからモンタギューが大丈夫だという事を確かめたいだろうから医務室に行くに違いない。そう見込んでハリーは「憂いの篩」の中のスネイプの記憶を覗き込んでしまいました。そこにスネイプが戻って来てしまったのでした。

こうしてスネイプの課外授業はハリーが閉心術を習得する事なく打ち切りになってしまったのでした。

3-2.その後の顛末
ハリーがスネイプの「憂いの篩」の中の記憶を見た事はスネイプとハリーの双方に深い心の傷を負わせる事になりました。スネイプにしてみればハリーに見られぬようにと移し替えておいたのにそれを見られてしまったわけです。

一方ハリーのほうも半端ないほどの後味の悪さを残す事となりました。その記憶の中で父親のジェームズ・ポッターとシリウスは2人がかりでスネイプに対し悪辣ないじめをしていました。さらには母親のリリーも登場しました。

記憶の中でリリーはジェームズに「彼があなたに何をしたというの?」と言っていました。母さんはきちんとした人だった。しかしリリーがジェームズを怒鳴りつけた時の表情を思い出すと他の何よりも心が掻き乱されました。

リリーははっきりとジェームズの事を嫌っていた。どうして結局結婚する事になったのだろう?ハリーはとにかく理解できませんでした。ハリーはジェームズが無理やりリリーを結婚に持ち込んだのではないかと思うほどでした。

ハリーはその記憶が自分を内側から蝕んで行くような気がしました。両親が素晴らしい人だったと信じて疑わなかったからこそスネイプからどんな悪口を言われようとも苦もなく嘘だと言い切る事ができました。ところがでした。

ほぼ5年間父親を想う気持ちがハリーにとっては慰めと励ましの源になっていました。誰かにジェームズに似ていると言われるたびにハリーの心は誇りに輝いていました。でも今は父親を想うと寒々と惨めな気持ちになりました。

さらにハリーが苦慮したのはハーマイオニーの反応でした。どうしてもう閉心術の訓練をやらないの?眉を潜めてこう訊くハーマイオニーにハリーはスネイプが基本はできてるから1人でできると言ったんだとそう説明しました。

言葉を濁しつつそう答えるとハーマイオニーは「じゃあもう変な夢は見なくなったのね?」と疑わしげに訊いて来ました。ハリーはその問いに対し「まあね」と答えましたがハーマイオニーの顔を直視する事はできませんでした。

ハリーが「まあね」と言って夢を見なくなったとキッパリ答えなかったためハーマイオニーは憤慨してスネイプはハリーが夢を抑えられるまで絶対に確信を持つまで訓練は辞めるべきじゃないとそう言い出してしまったのでした。

それに対しハリーは「嫌だ。もう言わないでくれ。いいね」と突っ張りました。ハリーはシリウスから納得できる答えが欲しくてアンブリッジの部屋の暖炉を使いシリウスと話したりもしました。でもすっきりはしませんでした。

ハーマイオニーはそれから何度もこの話を蒸し返しハリーは返答に困る事となりました。ハリーがこのハーマイオニーへの対応でホッとする事ができたのはハーマイオニーがふくろう試験でそれどころではなくなったからでした。

3-3.習得できないままで
ところがハリーは閉心術を習得できない事で学期末に大きな痛手を蒙る事になりました。かねてからの懸念通りの事が起きてハリーはヴォルデモートが仕掛けた策略に嵌ってしまい結果としてシリウスを死なせてしまったのです。

とてつもなく大きな代償と引き換えにヴォルデモートの復活が公になりダンブルドアとハリーは名誉を回復させました。さらにハリーには「生き残った男の子」に加えて「選ばれし者」という称号がつけられる事となりました。

そしてハリーにとっては信じ難い事に僅か二週間でダーズリー一家と別れ夏休みの残りの期間は「隠れ穴」で過ごす事になりました。プリベット通り4番地にはダンブルドアが迎えに来て「付き添い姿くらまし」で移動しました。

「ところでハリー。君の傷痕じゃが。近頃痛むかな?」

ダンブルドアにこう訊かれてハリーは「いいえ」と答えました。ヴォルデモートの復活が公になったのだからもっと頻繁に痛くなってもおかしくない。ハリーにとっては意外でしたがダンブルドアは満足気な表情をしていました。

ダンブルドアはむしろその逆を考えていたそうです。ハリーはこれまでヴォルデモートの考えや感情に接近するという経験をして来た。ヴォルデモートはようやくそれが危険だと気づいたのでハリーに対して閉心術を使っている。

でも真相は違っていた。私はそう思います。ヴォルデモートはドラコ・マルフォイを使ったダンブルドア殺害計画を進めていた。当然ハリーにこの計画を知られるわけにはいかない。そのため心を閉じたというわけなんですよね。

スネイプがダンブルドア校長を殺害し目的は達成されました。そのためヴォルデモートが閉じていた心を再び開いたためハリーの額の傷痕は再び痛むようになりました。ハリーは今度はそれを利用してやろうと思ったのでした。

今日の最後に
今週の冒頭の記事でもお伝えしたように閉心術の習得には得手不得手に個人差があり嘘をつくのが上手な人は覚えるのが早く逆に嘘をつくのが下手な人は遅くて覚えるのに大変苦労します。そしてハリーは嘘をつくのが下手です。

ハリーはハーマイオニーにスネイプの課外授業が終わったのは基本はできたから後は1人でできるとそう説明をしました。でもそれはもちろんご存知のように真っ赤な嘘です。そのため素振りや口調にそれが表れてしまいました。

言葉を濁してみたり「まあね」と曖昧な返事をしてみたりハーマイオニーの顔を直視できなかったりムキになって言い返してしまったりとハリーはその行動に「僕は嘘をついています」という事がはっきりと表れてしまいました。

ハリーが完璧に閉心術を覚える事ができるのには長い歳月がかかり大きな犠牲が伴ってしまったんですよね。
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